試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3150形モハ3154[3154F-2] 晩年仕様 千葉急行色 車体傾斜補正,SPフレームTNダミーカプラー化施工

2019-07-23 21:36:25 | 京成線:3150形
対処療法。

グリーンマックス製京成3700形3728F後期仕様(1次車:3728F-2)も台枠直結式スカート編成に格上げされた。
押し出されたSPフレームTNダミーカプラーはTNカプラー擬3が出自であり剛性に不安を抱える。
長期使用には向かないと思われるが京成3150形3154F晩年仕様千葉急行色(3154F-2)への装着が決定した。


京成3150形3154F 晩年仕様 千葉急行色。
3154F-2:[3154]-[3153]-[3152]-[3151]。

3154F-2は千葉急行3150形旧3154F(3154F)を京成形式に復籍させた編成である。
2013年1月に出場した旧3154Fはグリーンマックス製マウントTNダミーカプラーが採用された。
京成形式への復籍加工ではKS-116台車の濃灰色化や[千葉急行]社名表示印刷消去が行われている。
このうち[千葉急行]社名表示印刷消去は大失敗に終わり後日隠蔽用デカールを自作した程だった。
在籍編成でも異色の編成であり3728F-2から捻出したSPフレームTNダミーカプラーは3154F-2への取り付けが無難に思えた。
ここまで交換されずに来たグリーンマックス製マウントTNダミーカプラーは姿を消す事になる。


入工中のモハ3154晩年仕様(3154F-2)。

仕様都合もあり入場回数が増えなかった3154F-2は何処まで手を施したか余り記録が残されていない。
ただグリーンマックス製京成3150形系列の1stLOT品であり千葉急行3150形3154F(3154F-1)と同程度の状態にあると考えられた。
改修を終えた3154F-1だがモハ3154,モハ3151の導電板,台車集電板に経年劣化が見られた。
グリス除去と研磨に追われ通電系統整備は思いの外苦戦した印象が残る。
仮に3154F-2が3154F-1と変わらない状況であれば2両同日竣工は厳しくなる。
低剛性の再生SPフレームTNダミーカプラーを試用する関係からモハ3154(3154F-2)を先発入場させた。


役目を終えるグリーンマックス製マウントTNダミーカプラー。

モハ3154(3154F-2)は枕木方向の車体傾斜が常に発生する芳しくない状態だった。
前尾灯点灯もちらつきが多くモハ3151(3154F-2)より先に入場を迎えている。
分解時に於ける要注意事項は濃灰色で塗装されたKS-116非動力台車である。
サックスブルー成形KS-116非動力台車に直接グリーンマックススプレーを吹き付けたため被膜強度が低い。
TR-180床板分解時や台車集電板を着脱する際に濃灰色塗装が剥げてもおかしくなかった。
そのため作業開始直後から3154F-1よりも慎重な取り扱いが要求された。


3154F-1ほど状態が悪くなかった導電板。

締結ビスを緩めたところKS-116非動力台車だけが外れ台車集電板は台枠側に残った。
やはりグリスは除去されておらず前尾灯がちらつく要因だった模様である。
茶色に変色した台車集電板は全体的にべたつきが感じられる最悪の状態だった。
一方の導電板はグリス痕が残る台車集電板接触部を除き経年相当と言え極端な酸化も発生していない。
当初ラプロス#4000での研磨へと戻したが外見とは裏腹に全く作業が進まなかった。
ラプロス#2400でも状況は変わらないと思われペーパー掛けに再変更している。


状態改善に時間を要した台車集電板 (上野寄,成田寄)。

導電板のペーパー掛けは#1000で乗り切れたが台車集電板には通用しなかった。
予めクリーナーでグリスを除去したところ斑点状の酸化部が散在していると判明した。
どの様な理由か不明だが黒色に近い酸化部位は#1000のペーパーでもなかなか削げない。
真鍮色を取り戻した周囲との差が開く一方となり番手は#600まで下げられる。
ようやく強力な酸化箇所が少しずつ薄れてゆき最後は跡形も無くなった。
研磨を開始した成田寄用の途中で切り替えを行ったため上野寄用は全面的に#600での仕上げになっている。


逆L字形整形を採用したSPフレーム取付部。

SPフレームの取付部整形に失敗したモハ3151(3154F-1)は逆L字形が崩れ凸形へと変わってしまった。
皮肉な事に凸形取付部がSPフレームTNダミーカプラーの前進代調整には有利だと掴めたばかりである。
しかしモハ3154(3154F-2)へ取り付ける再生SPフレームTNダミーカプラーは既に連結器部品が通常より下を向く有り様だった。
凸形取付部になってしまったSPフレームTNダミーカプラーはTNカプラーSPカバーへゴム系接着剤を塗布する固定方式とした。
フレームの歪みが明らかな再生SPフレームTNダミーカプラーでは取付位置すら覚束ない状態に思える。
再び逆L字形整形を採用し台枠のTNカプラー取付用ボスに引き掛ける構造へ戻した。




モハ3154 [B65 普通 UENO 上野]:車体傾斜補正,SPフレームTNダミーカプラー換装施工。


千葉急行3150形モハ3154 [B01 普通 (千葉) ちはら台]:3154F-1(SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

モハ3154(3154F-2)が抱えていた枕木方向の車体傾斜は座席部品ビス締結部底面が原因であった。
初期に導入されたTR-180床板装着編成は形式に関わらず締結ビスの増締めを行った。
後にビス締結孔を破損させる事例を引き起こしてしまい現在は廃止した工程である。
この影響は現在でも残っておりビス締結部底面に捲れた箇所を抱える車両が多数在籍している。
増締め施工車だったモハ3154はビス締結部底面の平滑化により車体傾斜を緩和させた。
恐らくモハ3151(3154F-1)での座席部品破損も増締めが関与したと思われる。
SPフレームTNダミーカプラー化されたモハ3154(3154F-2)は連結器高が僅かに下がった。
予想通り3798F後期仕様(4次車:3798F)発生品を転用したモハ3154(3154F-1)との差異が生じている。
連結器部品支持は共通でありフレームの歪みが連結器位置下垂を招いたと思う。


モハ3154 点灯試験[B65 普通 UENO 上野]:前照灯(通電系統整備,通過標識灯消灯化再施工)。


モハ3154 点灯試験[B65 普通 UENO 上野]:尾灯(通電系統整備施工)。


千葉急行3150形モハ3154 点灯比較[B01 普通 (千葉) ちはら台]:3154F-1(通過標識灯完全消灯化施工車)。

特に通過標識灯からの漏光が見られなかったモハ3154(3154F-2)であるが念のため消灯化を再度施工した。
まだ通過標識灯消灯化へ向け試行錯誤が続けられていた時期に施工されており仕様統一を図っている。
通過標識灯用プリズムはマッキーでの単独黒色化だったが露出部全てが塗り潰された試作品であった。
全黒色化は意外な持続効果があるらしく現行方式に追加した方が良いかもしれない。
通電系統の整備は3154F-1と同一効果を得られ前尾灯からちらつきが消え去った。
SPフレームTNダミーカプラーの連結器高に疑問符が付くものの取り敢えずモハ3154を竣工させた。
今後の課題になるかもしれないが対策より先にモハ3151(3154F-2)を入場させる。
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