試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ101-198[ツヌ123F] 車体改修 (車体分解清掃,ウエイト防錆対策,1-3位側用導電板整形施工) ※'旧製品

2020-02-18 23:53:01 | 国鉄/JR101系
再確認。

第二次冷房改造車組込編成のKATO製国鉄101系ツヌ123F(Tc78:弁天橋区仕様+旧製品)は車両異動の少なさが特徴です。
初出場以降クハ101-78,クハ100-89(弁天橋区仕様):車体更新,クモハ101-184(旧製品):車体振替が表立った変化に留まります。
従ってモハ101-198以下6両(ツヌ123F:旧製品)は旧ツヌ123F(旧製品)時代を含め初の入場機会となりました。


国鉄101系モハ101-198(ツヌ123F)。
※旧製品。

ツヌ123Fでの車体改修入場第一陣を飾ったクモハ101-149(ツヌ123F:旧製品)も旧ツヌ123Fを構成していた車両です。
ウエイト腐食が心配されましたがクモハ101-162(ツヌ116F:T'c91)と並行した第一次改修では事前防錆対策のみで済みました。
対照的にクハ101-64(ツヌ116F:旧製品),クハ101-83(ツヌ107F:Tc83)との床板三角交換を行ったクハ101-78は酷い状態でした。
クハ101-78は旧クハ101-78(元ツヌ123F)の車体更新車で床板だけ五代目ツヌ118F(Mc155:旧製品)を承継しています。
以後入場を控える車両がクモハ101-149用,クハ101-78用ウエイトのどちらに振れるか全く読めません。
錆取り作業は手間が掛かるため改修入場第二陣にモハ101-198(2号車)を抜擢しました。


入工中のモハ101-198。

2019年10月に回着した十七代目ツヌ118F(Mc155→ツヌ118F:旧製品)から本格的なウエイト防錆対策を開始しました。
現時点までにツヌ101F(T'c30),ツヌ104F(Mc159),ツヌ108F(Mc133),ツヌ116F,ツヌ133F(Mc118)が対策を終えています。
各編成の統計によるとウエイト腐食発生確率は運転台付車両よりも中間車両が高くなっています。
改修効率向上には運転台付車両の先発が有利ですが中間車両で十七代目ツヌ118Fに相当する施工が生じると厄介です。
未入場車で残るクモハ101-184は再生産品LOT床板への更新を終えているため状態に期待が持てました。
そのため千葉方中間車両からの改修へ切り替えると同時に号車順での入場が決定しました。


汚れを除去した車体。

モハ101-198は約5年8箇月に渡る第一線での活躍を物語る車体状態でした。
屋根板,車体は薄汚れ側面窓セルだけではなく妻面窓セルも全体的に曇りを帯びています。
側面窓セル窓サッシ印刷に劣化は見られなかったものの状態改善が急務だと感じました。
急遽車体関連項目を第一工程に据えモハ101-198の分解整備へと取り掛かります。
すると床板を取り外した途端に車体内側から黄色5号塗料粉が舞い落ちる症状に見舞われました。
ひとまず車体外側は後回しとし先にアルコールクロスにて黄色5号塗料粉を拭い去っています。


曇りが著しい妻面窓セル(2エンド側用)。

続いて磨きクロスへ持ち替え油脂分がこびり付く側板清掃に着手します。
だが何時も通りでの拭き上げが通用せず部分的にアルコールクロスを併用しました。
また1-3位側,2-4位側とも固着した転写糊が[モハ101-198]標記周囲を囲う惨状ぶりでした。
初期改番車ながら[モハ101-198]標記は比較的纏まっており慎重にアルコールクロスを当てています。
妻面窓セル,側面窓セルの曇り除去も計算通りには進みませんでした。
磨きクロス単独では施工完了までに大幅な時間が割かれると判明し妻面窓セルの先行措置を施しました。


清掃を終えたモハ101-198(1-3位側)。

妻面窓セルではアルコールクロスを用いましたが印刷への影響が懸念されました。
そのため側面窓セルは車体へ組み付け磨きクロスで包んだ爪楊枝に頼り霞みを取り除きました。
なお側面窓セルの嵌合が固く着脱方式は101系800番代LOT窓セル装着車に準じています。
種車都合によりモハ101-198用屋根板には旧ムコ3F(Mc78→トタ冷房5F:Mc198)からの発生品が廻されました。
旧ムコ3Fは2012年2月が初出場であり2014年2月に導入した二代目ツヌ118F(旧製品→旧ツヌ115F:Mc155)の回着経年を上回ります。
車体に引けを取らない現状に手を焼き屋根板清掃でもアルコールクロスを持ち出しました。


進行が激しかったウエイト腐食(2エンド側)。

旧ムコ3F用屋根板転用はツヌ123F非冷房車7両全車の共通施工項目でした。
クモハ101-184では磨きクロスが有効でしたか今後はアルコールクロスが増えるかもしれません。
約30分に及ぶ格闘の末どうにか体裁を取り戻した車体に続き床板改修へと移行しました。
外観からは様子が伺えないウエイトですが座席部品を取り外す際にざらついた感触が伝わってきました。
この手応えだけでモハ101-198用ウエイト断面状態は大凡予測出来ました。
案の定座席部品裏面には錆粉が付着しておりウエイト全体も錆だらけでした。


アルコールクロスで拭き上げた座席部品と台枠表面。

末期的症状に見えたウエイトだったが歯ブラシで断面を払うと金属面が顔を覗かせました。
まだ廃車発生品と交換する状態には至っておらず修復を選択します。
最悪だった外観とは裏腹にウエイト断面は金工用平形鑢1本で製品同等まで回復しました。
但し錆取り作業時間そのものは約20分に達し長尺ウエイトならではの宿命から逃れられませんでした。
一方座席部品裏面,台枠表面も固着した錆粉は無くアルコールクロスの威力が加わり約10分程度でほぼ原形に戻せています。
だが最後の最後で1-3位側用導電板を変形させてしまい修正結果に不安を抱えたまま組み立てました。




国鉄101系モハ101-198(車体分解清掃,1-3位側導電板整形施工)。
※旧製品:車体改修。

何故かモハ101-198用ウエイトは錆粉飛散量が異様に多く導電板も清掃対象に含めています。
しかしエアーダスターを吹き付ける横着が仇となり1-3位側用導電板はL字形に歪みました。
2-4位側用導電板と類似形状まで戻しましたが微妙なうねりが残り車体傾斜を呼び込む原因になりかねません。
幸い大事には至らずモハ101-198(ツヌ123F)は竣工を迎えられていまふ。
決して放置していた訳ではないですが改修入場前は在籍車でもかなり状態の悪い車両に属していました。
多用したアルコールクロス式清掃抜きには語れないモハ101-198の車体改修だったと思います。
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