試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3150形モハ3180[3182F-1] 新赤電色 動力ユニット交換,TNカプラーSP擬3化 (モハ3156[3158F-3] 発生品転用)

2017-11-11 22:01:48 | 京成線:3150形
競合。

グリーンマックス製京成3150形モハ3156新赤電色(3158F-3)の動力ユニット更新が完了した。
3150形は2個モーター搭載動力ユニット装着編成が多数を占める。
しかし諸事情により3150形の動力ユニット更新は一時中断となった。


京成3150形3182F 新赤電色。
3182F-1:[3182]-[3181]-[3180]-[3179]。

3182F新赤電色(3182F-1)は新赤電色グループ導入の初陣を飾った。
グリーンマックス製品へのTNカプラーSP採用を決断した記念すべき編成でもある。
2個モーター搭載動力ユニット用FS-329C動力台車のTNカプラー対応化に苦慮しTNカプラーSP擬の試作へ繋がった。
TNカプラーSP化により一時は3194F現行色前期仕様(3194F-1)との混色編成も組成していた。
所有編成に多大な影響を与えた存在と言える。


モハ3180 新赤電色(3182F-1)。

功績のある3182F-1だが出場当初からモハ3180の動力ユニット不調が目立った。
モーター同士の強調が悪く加速度が極端に悪い。
片方の推進力をもう片方で抑止する様な状態が続いていた。
理想は動力ユニット更新施工だった。
しかし新製投入予定や3700形3708F元登場時仕様(3708F-2)復帰への動向で現時点での更新は見送りした。
一方モハ3156から捻出されたKS-116付2個モーター搭載動力ユニットは駆動状態が良好だった。
窮余の策としてモハ3156からの発生品をモハ3180へ転用し不調からの脱出を図る。


入工中のモハ3180。

モハ3156の入場時に床下機器部品供出車の選択を誤ったと思った。
その際モハ3180の床下機器部品を撤去した発生品の2個モーター搭載動力ユニットへ仮移設した。
発生品の動力ユニットに残ったゴム系接着剤が強力で新たな接着剤投入は不要と判明した。
加えて再撤去も難儀せず将来の動力ユニット更新にはちょうど良い準備になる。
仮移設を経たモハ3180の床下機器部品は元来の動力ユニットに安定し難くなってしまった。
当初の予定を早め動力ユニット交換に着手する。
予め床下機器部品を発生品へ再々移設しモハ3180を入場させた。


処理が異なるカプラーポケット切除部 (FS-329C:モハ3180用,KS-116:発生品)。

発生品の動力ユニットにはモハ3180のFS-329C動力台車を流用する。
前途の通りモハ3180にはTNカプラーフレームにTNカプラーSP用連結器を仕込むTNカプラーSP擬を用いた。
TNカプラーSP擬はその後TNカプラーSPの後部を切り詰めたTNカプラーSP擬3まで深化した。
モハ3156は竣工時期都合によりTNカプラーSP擬3を起用していた。
発生品動力ユニットからはTNカプラーSP擬3ごと転用しTNカプラーSP擬も廃止する。
但しTNカプラーSP擬よりTNカプラーSP擬3はロアフレーム張り出しが大きく現状のままでは台車振替が行えない。
モハ3180用FS-329C動力台車はTNカプラーSP擬3への対応を図るため再加工が必要になった。


再整形中のFS-329C動力台車(上野寄)。

TNカプラーSP擬に対応させたFS-329C動力台車はカプラーポケット切除部の厚みがある。
発生品のKS-116動力台車並に薄くしないとTNカプラーSP擬3に接触してしまう。
カプラーポケット切除部は集電板抑えを兼ねており一つ誤ると動力台車崩壊に直結する。
一度整形した箇所の再加工は逆に難しい。
KS-116動力台車を参考に少しずつ開削を進めた。
壁状に成形されていたカプラーポケット切除部上側は強度が落ちない範囲で深い凹形に改めた。
原形に近かった嵌合爪上部もTNカプラーSP擬3との接触を防ぐため嵩を下げている。


TNカプラーSP擬3に接触しなくなったFS-329C動力台車(上野寄)。

現物合わせを繰り返し直線状態でTNカプラーSP擬との空間を稼ぐまでに到達した。
第二段階は台車旋回半径の確保となる。
現状ではカプラーポケット切除部の両側がTNカプラーSP擬3のロアフレームに当たってしまう。
切除部の角を落とし台車旋回を可能にする。
ただこの箇所は嵌合爪に近く思い切って攻められない。
集電板を全て露出させると抑えが利かなくなる。
また最低限の強度を確保しないと端部が捲れ同様の結果を招く。
動力ユニット更新は少なくともマイクロエース製新3000形3002F現行仕様(3002F)の出場後になる。
それまでは2個モーター搭載動力ユニットで維持しなければならず角落としは慎重を期した。


台車旋回半径を確保したFS-329C動力台車(千葉中央寄)。

カプラーポケット切除部の薄型化以上に現物合わせを行った。
FS-329C動力台車も上野寄,千葉中央寄で整形が異なっていたため各々に合わせた措置を採った。
切除部の整形は全てクラフトナイフに頼っている。
TNカプラーSP擬対応からTNカプラーSP擬3対応への短縮代はかなり大きかった。
ペーパーでは時間の浪費にしかならない。
集電板を台座代わりに角落としを進めようやく台車旋回半径の確保に至った。
作業時間の大半はFS-329C動力台車の再加工に充てられている。




モハ3180(動力ユニット交換)。

異例の2個モーター搭載動力ユニットから2個モーター搭載動力ユニットへの交換を終えた。
竣工したモハ3180の外観は殆ど変わっていない。
その代わり互いのモーターが反発する動力ユニットが廃止された。
一応最低の状況からは抜け出しまともな走行が期待できる。
付帯効果で駆動音も若干ながら静音化された。




モハ3180+モハ3179 (TNカプラーSP擬3+TNカプラーSP)。

走行性能の底上げと同時に連結性能も向上した。
TNカプラーSP擬は連結器が下方向に作用する弱点があった。
モハ3180はTNカプラーSP擬装着試作車でもあり以後のTNカプラーSP擬より剛性が弱かった。
これらの要素が重なり連結はリレーラー上で行ってきた。
動力ユニット交換でTNカプラーSP擬3に改まりレール上での連結が可能になっている。

不調の動力ユニットとTNカプラーSP擬試作品の組合せは厄介な存在でもあった。
発生品の2個モーター搭載動力ユニットはTNカプラーSP擬3装着仕様で転用に向いていた。
たまたまモハ3156を動力ユニット更新対象車に抜擢したが良い方向に流れてくれたと思う。

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