試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

サハ101-258[ツヌ123F] 車体改修 (2-4位側車両番号標記修正転写,1-3位側用導電板整形,ウエイト防錆対策施工) ※'旧製品

2020-02-21 23:51:23 | 国鉄/JR101系
喪失。

2014年6月に出場したKATO製国鉄101系旧ツヌ123F(Tc78:旧製品)ではペイントリムーバー式印刷消去を採用しました。
まだラプロス式は試行にすら至っておらず旧クハ101-78,旧クハ100-89(旧ツヌ123F)の車体更新も同様に対処していています。
改修入場までクモハ101-184(ツヌ123F:旧製品)を除く9両は初回改番当時のまま維持され続けてきました。


国鉄101系サハ101-258(ツヌ123F)。
※旧製品。

初期改番車が揃う割に車両番号標記配置の乱れは少ない編成でした。
現時点ではクモハ100-149(ツヌ123F:旧製品)の2-4位側[クモハ101-149]標記を修正したのみです。
ただ改番からは約5年8箇月が経ち初期ペイントリムーバー式印刷消去との相性にも不安を抱いていました。
中間車両は事実上の初入場でありモハ101-198以下6両(ツヌ123F)には各所で疲れが見え始めています。
そのため全面的な車体分解清掃を改修項目に加えましたが印刷消去痕修正は除外しました。
これも比較的整った車両番号標記を維持する狙いがありました。


入工中のサハ101-258。

号車順に従いツヌ123Fの改修入場第四陣はサハ101-258(旧製品:4号車)となりました。
あくまで床板老朽化対策を主工程に据えましたが想定以上に車体汚れが目立ちました。
床板を取り外した際の手応えでウエイト断面の錆取り作業が避けられない状態だと読めました。
時間が割かれるウエイト防錆対策は第二工程へ廻し先ず薄汚れた車体を可能な範囲で復旧させます。
当初[サハ101-258]標記周囲には手を出さず埃,油脂等の除去を進める予定でした。
しかし1-3位側,2-4位側共に転写糊がこびり付いており見逃せる状況ではありませんでした。


状態の悪い側板(1-3位側)。

窓セル,屋根板を取り外すと車体内側から黄色5号塗料粉が舞い散りました。
そのため側板清掃は先送りせざるを得なくなりアルコールクロスで全て拭い去っています。
気を取り直して側板状況を再確認しましたが何処から手を着けるべきか迷う程でした。
車両番号標記周囲に残る転写糊は[サハ101-258]標記内まで除去を要し油脂拭き上げを先行させます。
塊と化した油脂には磨きクロスが通用せずここでもアルコールクロスを持ち出しました。
汚れが酷く想定より手間取ったものの大凡の体裁を取り戻し転写糊除去へと移行しました。


アルコールクロスで清掃した屋根板。

出場時期を踏まえると旧ツヌ123F(←ツヌ118F:五代目)への改番には低経年インレタが使用されたはずでした。
実際にモハ100-192(ツヌ123F)まで転写糊付着は殆ど見られず標記崩れも生じていませんでした。
突如として状況が一転したように思えましたが印刷消去はやや失敗したらしく状態が良くありません。
厄介な転写糊付着は印刷消去痕のみに限られておりペイントリムーバー塗布量が多過ぎた模様です。
油脂汚れに続き磨きクロスは全く機能せずアルコールクロスで包んだ爪楊枝を当該箇所に当てました。
計算違いは屋根板でも発生しまたもやアルコールクロスを持ち出しました。


劣化していた窓サッシ印刷再現(1-3位側用)。

KATO製101系用屋根板でのベンチレーター形状を象った汚れは高経年未入場車両で多々見られる症状です。
先行車体改修車となったクハ101-78,クハ100-89(ツヌ123F:弁天橋区仕様)でも清掃は欠かせない工程でた。
しかしサハ101-258用屋根板は曇りこそ磨きクロスで取り除けましたがベンチレーター跡がしつこく残りました。
車体同様油脂分が強固な汚れの根本原因だと考えアルコールクロスにて削ぎ落としています。
入場前点検時には1-3位側用側面窓セル窓サッシ印刷の斑点状剥離が確認されました。
だがその前に著しい曇りを取り除かなければならず思い切って湿式清掃を試行しました。


最早お馴染みの光景となったウエイト腐食。

モハ101-198用妻面窓セルではアルコールクロスを試用しましたが印刷再現への影響が引っ掛かりました。
窓サッシ印刷劣化を抱えるサハ101-258用側面窓セルでの再試行は危険要素が多過ぎます。
そこで純水ウエットクロスで拭き上げた後に磨きクロスを当てる方式にしました。
Hゴム支持印刷再現が劣化する事例は殆ど無く窓サッシモールドも油性メタリックマーカーで塗り潰されます。
まだ経過観察が必要ですが純水ウエットクロス式は作業効率向上にも寄与するためツヌ123Fでの継続試験項目としました。
対照的に錆取り作業は十七代目ツヌ118F(Mc155→ツヌ118F:旧製品)から全く進展が見られません。


整形した1-3位側用導電板と拭き上げた台枠(2エンド側)。

末期症状とは言えないウエイトでしたが座席部品裏面,台枠表面には大量の錆粉が散らばっていました。
従来に引き続き歯ブラシとアルコールクロスを併用し錆粉を落とす作業が繰り返されます。
ただ塊と化していない台枠表面ウエイト抑えモールド断面の錆がウエイト状況を反映しているように思えました。
そのウエイト断面は茶色一色でしたが乾燥クロスで擦ったところ金属面が顔を出します。
腐食が深刻化する直前だったらしく錆だらけのウエイト断面は平形金工用鑢だけであっと言う間に消え去りました。
また1-3位側用導電板2エンド側車端部に折損箇所が見付かり整形を行いました。


[[サハ]101-258]:2-4位側。

床板関連項目は約10分の作業時間短縮が実現し車体組立に戻れました。
ようやく竣工かと思えたサハ101-258でしたが2-4位側車両番号標記の一部が崩れていました。
転写糊除去とは異なる作業で[サハ101-258]標記を削いでしまった模様です。
寄りによって残り少ない[サハ]標記インレタを転写する羽目になってしまいました。
辛うじて保たれた[サハ101-258]標記とのフォント太さ調整は見切り[サハ101-258]復活を優先しています。
高経年インレタではあったものの[サハ]+[101-258]の組み合わせを一発転写で切り抜けました。




サハ101-258(車体分解清掃,2-4位側車両番号標記修正転写,1-3位側導電板整形施工)。
※旧製品:車体改修。

無駄に[サハ]標記インレタを消費しながらもサハ101-258(ツヌ123F)の竣工を迎えられました。
追加転写した[サハ101-258]標記ですが今後塗装被膜状態に左右される可能性が高いと思われます。
インレタそのものの経年も高く取り扱いには注意が必要でしょう。
なお1-3位側用導電板の整形は成功した模様で車体不等沈下は発生しませんでした。
見窄らしかった外観は消え去り初竣工時に近い水準へ戻せたように思えます。
だが以後もペイントリムーバー式改番車の入場が控えるため予断を許さない状況は続くと思います。
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