試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成500形502F 更新車 晩年仕様 嵩高荷物専用車運用代走編成 (200形206F:三代目 改番,改装編入:暫定出場)

2018-12-10 21:50:13 | 京成線出場
荷電。

TOMYTEC製京成200形206F更新車晩年仕様(206F:三代目)の500形編入を終えた。
モハ206,モハ207は各々モハ502,モハ501へ改番され500形502F更新車晩年仕様(502F)が登場している。
但しモハ206,モハ207(四代目)の同時投入は叶わず2両編成での暫定出場となった。




京成500形502F 更新車 晩年仕様。
502F:[502]-[501]。
※暫定出場。
◆200形モハ206,モハ207 500形改番編入。

京成の荷電と言えば行商専用列車だと思う。
正式名称は嵩高荷物専用車でありこれは後年になって知った。
各種資料によると1949年頃を前後に一般旅客用と区分される専用列車が仕立てられたらしい。
当初は一般車が行商専用運用に起用されたが1960年頃から3両編成の210Fが初代行商列車専用編成となる。
210Fは全車が戦災復旧時に切妻車体へ載せ替えられた独特の風貌を持っていた。
客室設備は大幅に手が加えられ座席及び吊革撤去,荷物台設置,側面窓内保護棒追設が行われている。
◆210F:モハ210+クハ507-モハ512。
これらの改装により210形モハ210はモハ211~モハ219と異なる扱いを受ける。
全金属車体化こそ1961年9月に実施されたが1965年7月より開始された更新修繕対象からは外された。
モハ210には旧モハ511の改番,編入車が充てられる一方で旧モハ210がモハ511を名乗った。
◆511F:モハ511+クハ507-モハ512。
1972年3月に老朽化が進んだモハ512,クハ507が廃車となる。
モハ511は押上行行商専用列車が廃止されたと思われる1973年3月まで生き延びた。
二代目行商列車専用編成には510形516Fが指定されたものの1974年9月に除籍され短命で終わった。
モハ516,モハ517は青電形式更新修繕の最終グループであったが呆気なく廃車となりモニ20形へ機器を譲っている。
◆516F:モハ516-クハ2007_モハ517。
1974年10月以降は三代目行商列車専用編成となる704Fが登場する。
704Fは京成初の700形カルダン駆動試作車と1600形アルミ車体更新車が混結する特徴的な4両編成だった。
行商列車専用編成充当に当たりクハ1601を廃車とし3両編成へ短縮されている。
モハ704+モハ1602の連結部は狭幅貫通路と広幅貫通路が突き合わされた結果テーパー幌で繋がれた。
◆704F:モハ704-モハ1602-クハ2203。
車体と性能が不揃いだった704Fは行商列車専用編成の中でも出色の存在だったと思う。
しかし1981年11月に京成最期の吊掛駆動車で残っていたモハ1602が廃車となり2両編成化される。
◆704F:モハ704+クハ2203。
この時主に使用され続けてきた小形[荷]種別板から種別板差しへ収まる通常寸法の種別板へと改められた。
704Fは長く続かず翌1982年2月1日付で姿を消し一般車が行商専用列車兼用となる。
その直後需要の減少も重なり1982年2月13日限りで行商専用列車は終止符が打たれる。
最終運用に就いた編成は更新修繕前の3100形モハ3122+モハ3121小形側扉窓試験採用車であった。


旧206F。

TOMYTEC製京成200形モハ206+モハ207更新車晩年仕様は待望の青電形式完成品だった。
但しブラインドパッケージ品でのリリースに苦しめられ206F更新車晩年仕様(206F)は無表示のまま2両編成で暫定出場となる。
2000形クハ2003(←モハ207:二代目)投入による4両編成化は初出場から約2箇月が経過した後だった。
しかも1971年7月頃~1976年11月をプロトタイプに据えた関係で離合に適合する編成が他に在籍しない弱点を抱えていた。
206Fに相応しい離合編成の登場を模索し続けようやくモハ206+モハ207(三代目:206F)の回着が実現する。
しかし未改番では206Fと重複してしまうため改番が前提とされた。
プロトタイプ候補は以下の3編成4種類に絞り込まれた。
◆204F:モハ204-モハ203_クハ2010-モハ205(1974/9)。
◆502F:モハ502-クハ2011_モハ500-モハ501(1974/9)。
◆514F:モハ514-モハ515_クハ2012-モハ513(1974/9)。
◆514F:モハ514-モハ209_クハ2012-モハ513(1980/4)。
500形,510形編入試験にてTOMYTEC製TS-310台車のFS-28台車代用が決定した。
グリーンマックス製新京成8000形用インレタ転用と側扉窓Hゴム支持化工程省略が決定打になり502Fの選択へと至る。
500形への改番はモハ208(206F←モハ206:初代),クハ2003(206F)にて施したラプロス式印刷消去を踏襲した。
更新修繕後の200形と500形は同形車体とされFS-28(TS-310)台車以外は車両番号標記だけの差異に留まる。
しかしイコライザー式3H-67台車とは全く形態が異なり別形式らしさを醸し出せていると思う。
窮余の策で荷電運用代走編成化へと進み鳳車輌製造製小形[]種別板を取り付けた。
在籍する京成形式では初となる非営業編成で暫定出場当時の206Fとは一線を画す外観を持つ。


モハ502(200形モハ206改番,暫定動力ユニット搭載車)。

当初はモハ502,モハ501とも非動力車で竣工させる予定だった。
都度モハ208動力ユニット搭載車を起用しモハ502-モハ208_モハ501の3両編成へ仕立てる。
しかしこの方法は206Fが自走不能に陥る欠陥を抱え急遽モハ502への動力ユニット搭載が決定した。
TOMYTEC製TM-05R動力ユニットのTNカプラーSP化はモハ208と同一の後退取付式にて乗り切っている。
この動力ユニットは3両編成化ないし4両編成化時にモハ500(←モハ206:四代目)へ転用する予定である。
2両編成暫定出場を余儀無くされた502Fは内定していた[93  千葉]表示の起用が見合わせとなった。
2Mではあるが206Fとの離合で特徴を引き出せる[93   ]表示が採用されている。
何れは[93  千葉]表示への変更が確定しており印刷済運行番号表示器は消去せず製品仕様を存置した。
荷電運用正規の運行番号は[SX ]表示だったが暫定出場期間だけの限定仕様であり見切られている。


200形206F,502F。

選択に悩んだ種別表示は鳳車輌製造製小形[]種別板表示ステッカーを起用している。
t0.3mmのプラ板による種別板ベースを介して取り付けたため若干迫り出し気味となった。
前途の通り1970年代後半に使用されていた[]表示板は小形が主力であり雰囲気は悪くないと思う。
502Fへ設置した小形[]表示板も700形704Fがリリースされた暁には転用を計画している。
そのため取り付けに当たってはステッカー印刷面を傷めないよう十分注意を払った。
206Fに採用した[93  津田沼]表示とは明らかに趣が異なり暫定出場の弱点は補えたと考えている。
ちなみに502Fは助士側前面窓内に運行番号表示器が設置された1971年7月頃から廃車される1974年9月までが当該期間となる。
在籍編成では後発の502Fだが実車は206Fより一足先に京成線上から姿を消した。
従ってこの離合は僅か約2年10箇月しか見られなかった。


クハ2003_モハ501 (206F+502F:502+2003_501)。


モハ206_モハ208 (206F:206_208-207)。

モハ502が暫定動力ユニット搭載車に指定されたためクハ2003を挟んでも自走可能となった。
2両編成より荷電らしく映る上に3H-67台車とFS-28(TS-310)台車の外観差が際立ちこの組成も面白いと思う。
モハ208はパンタグラフ撤去車に改装されており206Fと502Fを3両編成化して走行させる方法も採れる。
その意味ではモハ502への一時的な動力ユニット搭載も間違いではなかった。
502Fの3両編成化までは臨機応変に組成を行う方向である。
参考までにクハ2011は(u)D-16台車装着車でありクハ2003の3H-67台車とは異なる。
(u)D-16台車は平軸受が特徴でモハ502+クハ2003_モハ501とは一味違う見附に至るだろう。
中古製品の引き当てに掛かるがクハ2011が先発した場合には小形[]表示板を維持すると思われる。


502Fサイドビュー(モハ501:モハ207改番,FS-28(TS-310)非動力台車装着車)。


200形206Fサイドビュー(モハ207:3H-67非動力台車装着車)。

502Fの基本的な外観構成要素は206Fに倣った。
グリーンマックス製PT-43S形パンタグラフ採用とヒューズボックス黒色化が共通項である。
誘導無線アンテナも成形面を揃えている。
改番により車両番号標記はインレタ再現へと変更された。
製品印刷標記を活かしたモハ206,モハ207(206F)とは決定的に異なるが余り気にしていない。
またモハ206,モハ207のインレタ車両番号標記化も見送りとする。

500形は200形更新車と同一車体で更新修繕が行われたため今回の改番編入を可能にした。
FS-28台車へのTOMYTEC製TS-310台車代用も発生品により実現したものである。
厳密な500形更新車と言えないものの206Fとの差別化は図れた。
あくまで4両編成化への通過点に過ぎないが第一弾としては無難な出場を迎えられたと思う。
この記事についてブログを書く
« 京成500形モハ501[502F] 更新... | TOP | JR E231系0番代三鷹車両セン... »