試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3768[3768F-1] 3次車 中期仕様 グリーンマックス製誘導無線アンテナ(8078)換装試行

2019-06-06 21:47:31 | 京成線:3700形
軟質材。

グリーンマックス製京成3700形3768F中期仕様(3次車:3768F-1)を入場させた。
回着整備当時はまだグリーンマックス製誘導無線アンテナがリリースされる前であった。
製品付属品は使用せず代わりに京成3150形LOT誘導無線アンテナを搭載させている。


京成3700形3768F 3次車 中期仕様。
3768F-1:3768-3767-3766-3765-3764-3763-3762-3761。
※3色LED式表示器編成。

グリーンマックス製京成3150形,3400形,3700形では誘導無線アンテナへの溶着施工を原則にしている。
これは屋根板取付孔の個体差により誘導無線アンテナが脱落する個体に出会したためである。
流し込み接着剤は投入を極微量に留めており破損時の即時対応には支障しないと確認されている。
3400形,3700形(旧製品)に付属する旧LOT誘導無線アンテナはプラスチック硬度が高く取り扱いに苦慮した。
折損させた3700形旧3758F中期仕様(3次車→後期仕様:3758F),旧3818F中期仕様(5次車→中期仕様:3818F)は交換入場している。
旧LOT誘導無線アンテナでも同様の固定方式を採用していたが問題無く換装を終えられた。
その後も別途投入した京成3150形LOT誘導無線アンテナへの換装が進み現在では幅広く採用されている。


入工中の3768(3768F-1)。

3768F-1は誘導無線アンテナの溶着を見送った数少ない編成である。
当初から材質が変更される誘導無線アンテナへの換装を考えていた。
ところが誘導無線アンテナは3768F-1の出場に間に合わず換装準備施工編成となった。
そして今になってようやく誘導無線アンテナ(8078)を入手できた。
標準採用している京成3150形LOT誘導無線アンテナでも全く不満は無い。
京成3150形LOT誘導無線アンテナは旧LOT品よりプラスチック硬度が低められている。
そのため折損には達せず変形からの復旧も比較的容易であった。
ただ誘導無線アンテナ(8078)の外観確認と耐久比較試験を行うべく投入に踏み切っている。


新旧誘導無線アンテナ (京成3150形LOT,8078)。

現在京成3150形LOT誘導無線アンテナは予備品が3両分まで減少してしまった。
前途の通り折損には至らせていないが緊急対応用として温存を図る残数に近い。
加えて今後京成形式のリリース時には誘導無線アンテナに変更される確率が高いと思われた。
誘導無線アンテナと京成3150形LOT誘導無線アンテナの印象差は増備編成を既存編成に揃えられない要因となる。
仮に成形色温度が違った場合はプロトタイプ毎に誘導無線アンテナを置き換えるしかなくなる。
だがこれを行うと予備品の京成3150形LOT誘導無線アンテナを交換用に充当出来ない編成が現れてしまう。
そこで予め換装準備が施されていた3768F-1にて誘導無線アンテナ(8078)への換装試験を行う。
投入した誘導無線アンテナ(8078)の成形色温度は京成3150形LOTと非常に近かった。
感触からは軟質プラスチックへの材質変更すら伺えない程である。
両者を混同してもおかしくはなく京成3150形LOT誘導無線アンテナに目印を設けている。
成形形状は旧LOT誘導無線アンテナ時代と同一で金型に変更は無いと思われる。
残念ながらアンテナ天面に湯口跡が出来る弱点は相変わらずだった。


嵌合が緩くなった誘導無線アンテナ(8078)。

ニッパーを入れた手応えはむしろ3400形,3700形(旧製品)で採用されていた旧LOT品硬質プラスチック時代を彷彿とさせた。
一瞬3150形LOT≒8078と疑いたくなったがアンテナ単体へ切り出した後に完全なる別物だと判明した。
確かにループアンテナは弾性を持ち多少の負荷では折損に至る気配が感じられなかった。
特に送信用アンテナでは軟質材の威力が更に発揮されると思われる。
誘導無線アンテナ(8078)搭載試作車は3768,3761(3768F-1)となるが安全策を採りひとまず3768への単独換装試行に絞った。
挿入しただけの京成3150形LOT誘導無線アンテナを撤去し誘導無線アンテナ(8078)に嵌め換える。
京成3150形LOTと同一成形に見えた誘導無線アンテナ(8078)だったが嵌合精度は極端に下がった。
3768(3768F-1)では屋根板を裏返すと少しずつ取付脚が露出し始めてしまう緩さに見舞われている。


剛性を保つ台枠直結式スカート。

屋根板と誘導無線アンテナ取付脚の相性は健在らしく3768(3768F-1)に限っては悪い方向に出た。
まだ試験搭載の段階であり誘導無線アンテナ(8078)は暫定的な固定化を施す事にした。
屋根板取付孔裏面にゴム系接着剤を塗布し誘導無線アンテナ取付脚前端へ絡めた。
ゴム系接着剤が固着するまでの間に各部の点検を進めている。
製品仕様がリニューアル工事施工編成だった3768F後期仕様(3768F:二代目)は大規模な分解工程を経て3768F-1に改装した。
リニューアル工事未施工編成化は全車旧3758Fとの窓セル相互交換式としている。
旧3758Fに接着固定されていた窓セルの移設は再接着を要しており念のため現状確認を行った。
中でも側面窓セルを支持する妻面窓セルの状態が気掛かりだった。
幸い微量の流し込み接着剤を投入した成田寄妻面窓セルは一応の強度を保てていた。
これに付随して貫通扉窓セルの固定不良も現れていないとの答を得られている。




3768 [A13 特急 上野]:誘導無線アンテナ(8078)換装試行。

また台枠直結式スカート化最終試作車だったため強度試験も並行している。
追設したプラ板スペーサーとの接着面積は十分だった模様で問題無い耐性を示す。
台枠スペーサーの反力も保たれており試作車ならではの癖は伺えなかった。
屋根板裏面へ塗布されたゴム系接着剤は各部の点検を終えた時点で既に固着していた。
誘導無線アンテナ(8078)は脱落こそ押さえられたが枕木方向で発生するぐらつきが残った。
どうやら誘導無線アンテナ取付脚先端のみの固定では取付孔径との違いを吸収出来ないらしい。
残された手段は取付脚全面へのゴム系接着剤塗布若しくは流し込み接着剤投入に限られる。
柔軟性が高められた誘導無線アンテナ(8078)ならば溶着でも差し支えないと思われた。
しかし現時点ではどちらが有利か判断が付かず3761(3768F-1)への搭載試行まで先送りした。




3768(3768F-1:誘導無線アンテナ(8078)換装試行)。


3768(3768F-2:京成3150形LOT誘導無線アンテナ搭載車)。

結局3768(3768F-1)は不安定な誘導無線アンテナを抱えたまま仮竣工となっている。
3768F-1に取り付けていた京成3150形LOT誘導無線アンテナは高い嵌合精度を誇っていた。
その成形から誘導無線アンテナ(8078)も同様に換装が行えると思われた。
全く想定していなかった症状に襲われ新たな課題に直面している。
ただ京成3150形LOTと外観差の少ない誘導無線アンテナ(8078)には一安心出来た。
換装後の3768(3768F-1)は入場前との差異が判らないほどである。
よって両者の混在に問題は無く3761(3768F-1)も誘導無線アンテナへ換装する。
同時に嵌合精度個体差確認と誘導無線アンテナ取付脚の固定方式検討を行う。
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