試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3300形モハ3311[3312F-3] 新赤電色 (側面窓セル修正,走行部品組込,側面行先方向幕基準表示化施工) ※TOMYTEC製

2019-09-07 21:40:00 | 京成線:3300形
発展性。

TOMYTEC製京成3300形3312F新赤電色(1次車:3312F-3)の第二次整備を開始する。
これまで投入したTOMYTEC製京成形式では何れも側面窓セルの取り外しに難儀している。
当然3300形でも苦戦が予想され入場第一陣は上野寄M1車のモハ3311(3312F-3)とした。


京成3300形モハ3311 1次車 新赤電色(3312F-3)。
※TOMYTEC製。

モハ3311(3312F-3)は非動力車での竣工が決定しており工程数が限られる。
側面見附修正は3500形更新車3520F現行仕様(3520F-4),3532F後期仕様(3532F-2)で深追いし過ぎ出場が遅れる要因となった。
この経緯から3312F-3は最低限の措置とし側面窓セル窓サッシ印刷が行き渡っていない箇所を補修する程度に留める。
なお第一次整備でグリーンマックス製PT-43S形パンタグラフへの換装も行ったためモハ3311の外観はほぼ完成形に達していた。
従って第二次整備は走行部品組込,側面窓セル嵌合爪先端部修正が主工程となる。
このうち一体化を含む床下関連項目はTOMYTEC製品共通仕様へ倣う方針とし構造解析が重点に置かれた。


入工中のモハ3311。

取り敢えずモハ3311を分解したところ上野寄には側面窓セル押え部品が設けられていなかった。
側面窓セルは成田寄妻面窓セルだけで支持される構造に変わり簡略化へ梶を切ったらしい。
その側面窓配置から3300形は3500形3556F(3次車),3592F現行色(6次車)を踏襲するものと考えていた。
やや意表を突かれたが側面窓セルの取り外しは容易くなると予想している。
更にこの仕様変更に拠るものか車体両端の天井部欠き取り幅が短縮された。
そのため屋根板の押し出しには径が細いプラスチックドライバーを用いている。


各部品を固定化した屋根板と床板。

屋根上機器はグリーンマックス製PT-43S形パンタグラフを除き流し込み接着剤で固定した。
特別気になる症状は見られなかったが在籍するTOMYTEC製京成形式に合わせている。
なお第一次整備時に一定の手応えを得られたグリーンマックス製PT-43S形パンタグラフは何も施していない。
一方床下機器部品は枕木方向にぐらつきが発生するなど今一つの嵌合精度であった。
第二次整備には床下機器部品の固定化も工程に含まれており台枠内側から溶着している。
施工はぐらつき防止が名目であり2点固定に留め万が一の台枠交換へ備えた。


爪楊枝で嵌合を解いた側面窓セル。

ここから第二次整備の鍵を握る側面窓セル撤去へと移行する。
片側支持に改められた側面窓セルは妻面窓セルの凸形成形部を突破すれば取り外せそうだった。
ところが妻面窓セル凸形成形部は従来より突き出し量が増やされていた。
偶柱部にニードルを差し込んでも側面窓セルはこの凸形成形部を乗り越えられない。
加えて無理に角度を設けると凸形成形部が折損する危険性が高まると思われた。
そこでニードルから爪楊枝へ持ち替え妻板を撓ませながら凸形成形部との間隔確保に努めている。


車体再現だった側面行先表示器。

強引さは否めない方式だが何とか両側の側面窓セル撤去まで漕ぎ着けた。
3500形までは撤去直前に側面行先表示器部の変形防止策を要しており3300形も同一仕様かと思われた。
しかし3300形用側面窓セルは嵌合を解くと同時にあっさりと脱落している。
意外にも3300形用側面窓セルには側面行先表示器が再現されておらず平面で成形されていた。
側面行先表示器が車体再現に変更されたのは3200形への展開を考慮したものと思われる。
取り外すだけで約10分を要した側面窓セルだが今後に期待を抱かせる作業となった。


組み立てを待つモハ3311。

措置の甘い嵌合爪先端の湯口痕はクラフトナイフで平滑化する。
小傷が多数あるように見えていた側面窓セルだが大半は粘着物質の付着を原因としたものだった。
裏表面双方に謎の粘着物質がこびり付いており除去は時間を掛けて行っている。
多少乱れのある窓サッシ印刷だったが補修には至らず作業は殆ど清掃で占められた。
側面窓セルの組み付けはやはり妻面窓セル凸形成形部の取り扱いが注意点となる。
突き出しが長いため側面窓セルを滑り込ませるには多少無理があった。
結局撤去時と逆の手順を踏み妻面窓セルを妻板ごと外側に湾曲させ嵌合まで持ち込んでいる。




モハ3311(3312F-3:側面窓セル修正,走行部品組込,側面行先方向幕基準表示化施工)。
※TOMYTEC製。


モハ3311新赤電色本線仕様(3312F-2)。
※マイクロエース製。

座席部品と台枠は剛性確保を狙い両端部へ流し込み接着剤を投入し一体化を図った。
また金属車輪には輪心黒色化を施しKS-121非動力台車の見付向上策としている。
[普通 千葉中央]表示が印刷済だった側面行先表示器は諸事情により[普通 ]表示へ変更となった。
基準幕化には青マッキーを用いたが車体再現のせいか上手く[千葉中央]に塗り潰せず斑が残ってしまった。
ただ気になっていた側面窓セル嵌合爪先端の湯口痕が切除され全体の印象は良くなったと感じられる。
ひとまず基本構造を把握できたため所期の目的は果たせたと思う。
モハ3311新赤電色(3312F-3)の竣工を切っ掛けにしたいところだが以後も側面窓セル着脱が壁になるだろう。
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