試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ101-176[ツヌ123F] 車体改修 (ウエイト防錆対策,2-4位側車両番号標記印刷跡再消去施工) ※'旧製品

2020-02-23 23:57:30 | 国鉄/JR101系
劇的。

初出場から約5年8箇月が経つKATO製国鉄101系ツヌ123F(Tc78:弁天橋区仕様+旧製品)は各所で綻びが伺えます。
クハ101-49(ツヌ116F:Mc154)と同時入場させたクハ101-78(ツヌ123F:弁天橋区仕様)は深刻なウエイト腐食が発覚しました。
車体更新を経たクハ101-78ですが床板は旧クハ101-78(旧ツヌ123F:旧製品←クハ101-75:ツヌ118F)からの流用品でした。


国鉄101系モハ101-176(ツヌ123F)。
※旧製品。

現在でもツヌ123Fには五代目ツヌ118F(Mc155:旧製品)出自車7両が含まれ中間車両5両は床板も受け継いでいます。
クハ101-78での改修内容からウエイト腐食は当該中間車両にまで及んでいると考えられました。
予想通りモハ101-198,サハ101-258,サハ101-106(ツヌ123F:旧製品)の改修工程には必ず錆取り作業が付帯しました。
またクモハ100-149(ツヌ123F:旧製品)を皮切りにサハ101-258,サハ101-106と車両番号標記インレタ再転写まで続きます。
ツヌ123F構成車は全体的に状態が芳しくなく今回改修入場させるモハ101-176(ツヌ123F:旧製品)では長期戦を前提とします。
但し錆取り作業だけはサハ101-258より試行開始した第一次処理方式を踏襲し少しでも所要時間削減を狙いました。


入工中のモハ101-176。

当然の如くモハ101-176も旧ツヌ123Fが初出場して以降全く入場機会は得られていません。
屋根板,車体,側面窓セルは何れも薄汚れており一連の車体改修では最も悪い状態でした。
加えて分解から躓き嵌合が固かった1-3位側用側面窓セルの取り外しに苦戦しています。
101系800番代LOT側面窓セル装着車では多々見られる症状で両妻板を外側へ撓ませ撤去しました。
何処から手を着けるべきか迷う程で先ずは車体清掃を第一工程に据えました。
側面窓セル撤去時には黄色5号塗料粉飛散が確認されており早くも純水ウエットクロスの出番となりました。


湿式を初採用した車体清掃。

旧製品車両,再生産品車両に関わらず車体内側清掃は湿式を採用してきました。
アルコールクロスから純水ウエットクロスへ変更となったものの現在では手慣れた作業と化しています。
天井桁,車体断面を含め黄色5号塗料粉の拭き上げを行い側板清掃へと移行します。
ところが油脂付着の激しかったモハ101-176では磨きクロスでの乾式清掃が通用しませんでした。
油膜を引き伸ばす状況が幾度と無く繰り返されたため再度純水ウエットクロスを持ち出しまひた。
本格的な湿式車体側板清掃はモハ101-176が初試行だと思われ車両車両標記を崩さないよう留意しました。


嵌合具合が改善された1-3位側用側面窓セル。

湿式清掃への切替は効果覿面で薄汚れた車体は瞬く間に消え去りました。
続けて屋根板,妻面窓セル,側面窓セルも湿式清掃とし各々の著しい曇りを解消させています。
使用している純水ウエットクロスは比較的水分量が少なく意外に拭き斑が目立ちません。
そのため現状でも十分に思えたが念のため磨きクロスで最終仕上げを行いました、さ。
嵌合に手こずると思われた1-3位側用側面窓セルですが呆気なく車体へと滑り込みました。
清掃だけで改善されるとは思えませんので妻面窓セルの嵌まり具合が悪かっただけかもしれません。


手遅れに見えたウエイト腐食。

試行した湿式清掃ですが入場前の状態が悪く組み立てまでに約20分も掛かりました。
床板老朽化対策は錆取り作業こそ若干の時間短縮が実現したものの最低でも約30分は割かれます。
悪足掻きをしたところで大幅な作業効率改善には結び付かないと考え長期戦を覚悟しました。
御多分に漏れずモハ101-176用ウエイトも腐食が進み十七代目ツヌ118F(Mc155→ツヌ118F:旧製品)相当だと思えました。
ウエイトは全断面が錆に塗れており廃車発生品との交換も検討したほどでした。
ところが座席部品裏面,台枠表面への湿式清掃が思いの外軽度で済んだため継続使用としました。


再び成功したウエイト断面第一次処理。

ウエイト錆取り作業は乾燥クロスによる第一次処理を本格試行しています。
サハ101-258用,サハ101-106用とは比較にならないほど錆だらけでがっかりしました。
ところが殆どの錆粉が削ぎ落とされ第二次処理を不要と思わせる状態にまで戻ってくれました。
見てくれが至極悪かったモハ101-176用ウエイトは腐食進行が遅かった模様です。
結果錆取り作業は丸棒金工用鑢で断面を均す程度に留まりました。
まさか作業開始から約10分で防錆処置及び床板組み立てを終えられるとは思いませんでした。




[モハ101-176]:2-4位側。

通常であれば竣工に至る場面ですが2-4位側[モハ101-176]標記の埃引き抜きに手を着けました。
[モ101-176]の2箇所に糸屑のようなものが挟まっており修正を試みています。
しかしインレタが脆くなっていた成果糸屑ごと剥がれ落ちてしまい[モハ101-176]を失います。
追い討ちを掛けるように[モハ101-215]標記印刷跡までが露出してしまい消去痕修正にまで要しました。
先のサハ101-106では定番化しつつあるユニクリーナー式で[サハ101-108]標記跡を除去できました。
だが[モハ101-215]標記跡はインクが十分に溶けておらず不発に終わっています。




[モハ101-[1][7][6]]:2-4位側。

ペイントリムーバー式とラプロス式を比較した結果[モハ101-176]標記インレタへの影響を考え後者に落ち着きました。
途中で[モハ101-176]を大きく傾かせ全桁転写へと変更になりかけましたが意地で元に戻しています。
仮に全桁転写であれば[モハ101-215]標記跡の状態からペイントリムーバー式に切り替えていたと思います。
未改番車で実績を重ねたラプロス式印刷消去でもあり[モハ101-215]標記跡は全く伺えなくなりました。
印刷濃度を基準にラプロス#4000で残る標記を崩しラプロス#6000で仕上げる工程となりました。
よって[モハ101-176]を追加転写するには塩梅の良い塗装被膜に達しています。



モハ101-176(車体分解清掃,2-4位側車両番号標記印刷跡再消去・車両番号標記再転写施工)。
※旧製品:車体改修。

標記復旧用に高経年台紙を持ち出し[モハ101-]+[1]+[7]+[6]を組み合わせました。
ここはラプロス式印刷消去が幸いした模様で失敗無く[モハ101-176]標記を成立させています。
[モ101-176]には何となく埃を引き抜いた際の歪みが残るものの許される範囲にあると思います。
床板関連項目までは順調に進んだモハ101-176(ツヌ123F)でしたが別工程に足を引っ張られ約70分を要して竣工となりました。
ただ標準的な車体清掃,床板老朽化対策だけならば約30分で作業完了を迎えられる収穫も得られています。
引き続き純粋ウエットクロス式車体側板清掃及びウエイト第一次処理は試行項目としツヌ123Fの再出場を目指します。

※文体修正中
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