試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3738[3738F] 2次車 中期仕様 前面車両番号標記インレタ修正転写試行 ※失敗記録:全桁改番施工

2020-01-20 23:47:07 | 京成線:3700形
後手。

全車が竣工したグリーンマックス製京成3700形3738F中期仕様(2次車:3738F)だが出場前に手直しを行う。
約1年2箇月振りに持ち出したジオマトリックス製インレタは予想通り転写力が低下していた。
中でも3738,3731(3738F)の前面車両番号標記は今ひとつ締まりに欠ける印象が拭えなかった。


京成3700形3738 2次車 中期仕様(3738F)。

在籍する3700形では3758F後期仕様(3次車:3758F),3788F現行仕様(3次車:3788F)の2編成が改番を経ている。
何れも失敗はあったが卸したてのインレタが奏功し前面車両番号標記はそれなりに纏められたと思える。
しかしジオマトリックス製インレタは惜しくも生産中止となり入手困難に陥った。
旧3768F中期仕様(3次車:3768F-1)の改番は高経年インレタを起用するしかなく低下した転写力に悩まされる。
その結果前面車両番号標記はずれや欠けを防げず3758F,3788Fに比べ見劣りが隠せなくなった。


入工中の3738。

ただ修正転写が成功するとは限らず3738,3731とも作業は標記成立を以て打ち切られた。
改めて両車の前面車両番号標記を見返したところ3731は現状でも誤魔化せそうな気がした。
一方3738は[3738]が上方にずれてしまい竣工当時から再転写を行うべきか検討課題に挙がっていた。
ジオマトリックス製インレタの寿命は近いと思われ場合によっては[3738]を失いかねない。
だが経年を考えると再転写機会も今回が最後になる可能性が高く3738の前面車両番号標記修正へと踏み出している。


剥離に難航した[3738]。

当初前面車両番号標記修正は[3738]を活用する節約式転写で往なすつもりだった。
ところが[3738]に押し当てたセロハンテープでは粘着力が足りず[3738]まで持ち込めない状態が続いた。
止むを得ずクロスで包んだ爪楊枝で削ぎ落とす方式に切り替えたがインレタ屑と転写糊を一体化させただけに終わった。
結局磨きクロスでの拭き上げに頼るしかなくなりマッキーでの塗り潰し部は全て銀色塗装へ戻ってしまった。
再度前面車両番号標記の塗り潰しと赤帯補修を済ませようやく追加転写が行える状況に辿り着いた。


崩れ去った[3738]。

車体補修時に若干型崩れした[3738]標記が気になったが再転写には差し支えないと判断した。
追加転写の第一条件は[3738]標記の保全であり台紙から[8]標記インレタだけを切り出している。
切り抜いた[8]標記インレタは海側偶柱部及び前面腰板青帯部の2点で固定し車体との安定度を高めた。
当然一発では終わらないと考えていたが三回目の転写で怪しい雰囲気を漂わせていた[3738]が崩れる。
飛んだ計算違いが発生し[373]+[8]での組み合わせは断念に追い込まれ[37]+[38]の並びへ変更となった。


[3768]へと戻された前面車両番号標記跡。

[3738]へ充当出来るインレタは[3808],[3801],[3818],[3811]が残っていた。
しかし[3738]のうち何れかが剥離や崩壊に見舞われる失敗が相次ぎ4回の転写機会を活かせなかった。
一旦は組み合わせを[37]+[3]+[8]へと細分化する方向に決まったがインレタ残数が抑止を掛ける。
今更想定よりも[8]標記インレタの削減が進んでいると気付き3738は竣工すら危ぶまれる状況になっていた。
そのため何時まで経っても結果が出ない節約式転写は打ち切りとなり全桁転写へ移行している。




3738 [A13 特急 上野]:車両番号標記再転写,黒色前面窓枠・海側偶柱部赤帯・前面腰板青帯補修施工。


3731 [A13 特急 上野]:3738F(前面腰板青帯未補修車)。

[3738]標記インレタを剥離した後に赤マッキーで[3768]へと塗り潰したがいまいちインク乗りが悪かった。
更に前回入場時から繰り返された修正転写により前面の印刷状態が相当悪化していると判明する。
赤帯は海側偶柱部に加え貫通扉部,種別表示器上部の剥離が進み青帯も運転台側前尾灯海側が欠けていた。
車両番号標記跡も転写糊が除去しきれなくなったためライトユニット,前面窓セルを撤去して腰板部の清掃に踏み切った。
若干色温度は異なるが赤帯:赤マッキー,青帯:青マッキーで各々補修を行い3731と帳尻を合わせている。


3738 点灯試験[A13 特急 上野]:ライトユニット着脱施工。

[3738]の転写は先ず[3728]用組標記インレタを[3728]に改めセロハンテープで強固に固定した。
そしてバーニッシャーを強目に当て[3728]が転写された事を確認し[3738]を追加する。
不揃い感は否めないが再転写前よりも[3738]標記のずれは収まったように思える。
なお塗り潰しが完了していた黒色前面窓枠まで剥がれてしまったため再補修を行った。
どうにか取り繕えた3738の前面見附だが節約式転写への拘りが裏目に出た作業となり反省点の多い竣工を迎えている。

京成3700形3734,3733,3732[3738F] 2次車 中期仕様 (3764,3763,3762[元3768F-1] 改番:ジオマトリックス製インレタ転写施工)

2020-01-19 23:34:09 | 京成線:3700形
順当。

5両が竣工したグリーンマックス製京成3700形3738F中期仕様(2次車:3738F)の整備は後半戦に突入する。
3738Fは元3768F中期仕様(3次車:元3768F-1)のプロトタイプを引き継がせる。
補修済黒色側面窓枠再現が劣化していない3767以下6両(元3768F-1)の主工程は改番と妻面窓セル固定方式変更となった。


京成3700形3764 3次車 中期仕様(元3768F-1)。

1両毎の整備とした3767,3766,3765(元3768F-1)はインレタ転写工程が分散した。
一連の改番で使用しているジオマトリックス製インレタは経年が非常に高く管理状況も悪かった。
無事3737,3736,3735(3738F)への改番には漕ぎ着けたがインレタ転写の都度集中を求められた。
作業効率も悪く同一作業が待ち受ける3764,3763,3762(元3768F-1)では工程順を見直した。
インレタ転写を一括施工としその後各車の妻面窓セル固定方式変更へ移るよう改める。


入工中の3762,3763,3764(元3768F-1)。

経年劣化により側面用車両番号板インレタ端部は台紙から浮き上がっている状態である。
3767以下3両(元3768F-1)ではインレタを切り出して転写したが返って逆効果を呼び込んでしまった。
クラフトナイフを立てると更に浮き上がりが進行しずれや歪みの増幅に繋がった。
そこで3764以下3両(元3768F-1)では裁断及びセロハンテープ固定を取り止め台紙ごと車体と合わせる方式に変更している。
[373X]インレタは縦一列に並んでいるため切り抜きを短冊状とし最上段の[3764]から転写へと取り掛かった。


当てが外れた分解対応策(3734:成田寄)。

まだ側面用車両番号板インレタには[3734],[3734],[3733],[3733],[3732],[3732]が残っている。
そのため[3764]標記印刷下部へ剥離紙を敷き所要車両番号板のみの転写を可能にした。
セロハンテープ固定の廃止は不意な転写を防止出来る一方で車体との位置合わせが不安定になると思われた。
ところが嵩が伸びた台紙が予想以上の安定性を引き出し車両番号標記印刷とのずれを大幅に軽減出来た。
他車両番号板インレタも切り出し時と然程状態が変わっておらず3734への改番はまずまずの結果を得ている。




3734中期仕様(3738F:3764 改番)。

3763(元3768F-1)の改番も3734と同程度に纏められたが一点だけ見落としがあった。
剥離紙が側面窓枠モールドと被った事に気付かずマッキーのインク剥がれを引き起こしている。
気持ちは黒色側面窓枠補修へと傾きかけたが妻面窓セル固定方式変更時に先送りした。
計画通り3762(元3768F-1)のインレタ転写を続行しひとまず3734,3733,3732への改番を終わらせた。
一括転写に切り替えた判断が正しかったらしく見附は3737以下3両よりも向上したと思える。


インレタ転写時に剥げた黒色側面窓枠(3733:山側)。

旧3758F中期仕様(3次車→後期仕様:3758F)と窓セル交換を行った3768F-1は将来の分解に備えた整備とした。
側面窓セルを支持する妻面窓セルは微量の流し込み接着剤で固定し上作用式で撤去可能な仕様に仕立てたつもりだった。
だが狙い通りに分解出来た車両は3768(3768F-1→3738:3738F)のみで早くも3761(3768F-1→3731:3738F)から瓦解している。
何れにせよ接着回数が増える妻面窓セルは全車ゴム系接着剤固定を採用する方向だった。
しかし固定方式変更以前に溶着した妻面窓セルの取り外しが壁となり3737以下3両でも苦戦を強いられた。




3733中期仕様(3738F:3763 改番)。

嫌な流れを引き摺ったまま3734の整備へ移ったがやはり妻面窓セルは大半が強固に固定されていた。
しかも意図せずに貫通扉窓セルが脱落する綻びまで顔を出しプロトタイプ変更対策は完全なる失敗だった。
3738Fには透明成形窓セルが装着されており今後の大規模な仕様変更は前期リニューアル工事施工編成化に限られる。
そのため妻面窓セルだけが分解対応策の施工対象となり貫通扉窓セルは車体と完全に溶着させた。
なお3736(動力ユニット搭載車)は動力ユニット更新車に倣い微量のゴム系接着剤で側面窓セルを固定化している。




3732中期仕様(3738F:3762改番)。

黒色側面窓枠補修を行った中間車両はインレタ転写時の不注意が災いした3733だけに留まった。
その3733も部分修正で対処出来たため3738,3731への改修に対する期待値は多少上がっている。
そして3734,3733,3732(3738F)の竣工により3768F-1は完全消滅し3738Fへの改装が完了した。
何とか8両全車が出揃ったが3758F,3788F現行仕様(4次車:3788F)よりも見劣りするように感じられる。
その元凶は3738の前面車両番号標記にあると思われもう一度インレタ転写へ挑む予定である。

京成3700形3737,3736,3735[3738F] 2次車 中期仕様 (3767,3766,3765[元3768F-1] 改番:ジオマトリックス製インレタ転写施工)

2020-01-18 23:29:12 | 京成線:3700形
強行。

現在グリーンマックス製京成3700形は総勢10編成まで勢力を拡大した。
製品化された編成は3708F(1次車),3728F(1次車),3768F(3次車),3798F(4次車),3818F(5次車)の5本である。
このうち3768Fだけは後期リニューアル工事施工編成がプロトタイプとされ独自の側面見附を有する。


京成3700形3767 3次車 中期仕様(元3768F-1)。

後期リニューアル工事施工編成はUVカットガラスの新規採用が雰囲気を変える大きな要素となった。
そのため本来なら他編成とのプロトタイプ競合を防げる3768Fだが諸事情により3編成が導入された。
中でも3768F後期仕様(二代目)は3818F中期仕様(再生産品)に代わり増備へ至った経緯を持つ。
既に3768F後期仕様(→現行仕様:3768F-2)が出場した後であり旧3758F中期仕様(→後期仕様:3758F)とプロトタイプを振替えた。
これにより3768F(二代目)は3798F中期仕様,3818F中期仕様(再生産品)に準ずる編成見附へと変更された。


入工中の3767(元3768F-1)。

旧3758Fは旧製品ながら少数派の後期リニューアル工事施工編成に改められた。
一方特徴が失われた3768F(二代目)は他編成に埋没する透明成形窓セル装着編成へと格下げされる。
リニューアル工事未施工編成は種別,行先表示器で差別化をしかなかった。
たまたま3色LED表示器編成が3728F中期仕様(1次車:3728F-1)に限られた関係でプロトタイプ選定は労さなかった。
無事3768F中期仕様(3次車:3768F-1)の出場を果たせたが3768F-2との編成番号重複を呼んでいる。


[3737]:山側。

2018年11月には予定外の3768F後期仕様(三代目)が導入となった。
リニューアル工事未施工編成化は3798F現行仕様(4次車→後期仕様:3798F)との部品相互で可能だった。
だが3768Fの3編成体制化には抵抗があり旧3758F中期仕様以来となる改番に踏み切っている。
3758(←3798:旧3798F現行仕様)が改番の第一次試作車に引き当てられたが入場当初は前面車両番号標記を消去出来ると思えた。
しかし爪楊枝で削り取られたのは赤帯だけで車両番号標記は抜き文字再現だったと判明する。




3737(3738F:3767 改番)。

銀色塗装が剥き出しになった[3798]標記跡は赤マッキーで塗り潰すしか手を打てなくなった。
インレタ転写でも苦戦が続き編成番号は予定していた3788Fから3758Fへの変更を余儀無くされた。
3758での大失敗に懲り第二次試作車の3751(←3791:旧3798F現行仕様)では印刷剥離を中止した。
その代わり赤マッキーにて[3791]を[3791]へ改め赤帯と馴染ませる方式に切り替えている。
どうにか3758,3751を竣工させたものの手間の割に結果が伴わず改番は休止となった。


入工中の3766中期仕様(元3768F-1)。

3768F(三代目)は約3年1箇月振りとなる改番施工を迎え3751での方式が基本に据えられた。
プロトタイプは3788F現行仕様後期リニューアル工事施工編成とし3781(3788F3768:三代目)より作業に取り掛かった。
久し振りの改番は上手く行ったと思えたが続けて入場させた3788(3788F3768F:三代目)で暗転する。
継ぎ接ぎ転写により前面[3788]標記は激しく乱れ3781を大幅に下回る仕上がりとなった。
一度は見切った3788の前面車両番号標記再現だったが[3781]用組標記インレタに救われる。


[3736]:海側。

崩れた[3788]インレタを除去し[3]+[78]+[8]の組み合わせへ並べ替え3781と同水準まで引き上げた。
最終的に3788,3781は3758,3751と同格に達し3788F現行仕様(3次車:3788F)の新規出場を迎えられた。
3788Fへの改装は3768Fの3編成体制回避に拘った結果でありこれ以降改番には手を伸ばさないつもりだった。
ところが3768,3761(3768F-1)の改修入場を切っ掛けとして以前から気になっていた編成番号重複解消が急浮上する。
散々な目に遭った3758F,3788Fでの改番過程は承知の上で3738F中期仕様(2次車)化へ動き出した。




3736中期仕様(3738F:3766 改番,側面窓セル固定施工)。

予想通り3738,3731(3738F)の前面車両番号標記インレタ転写は今一つの出来栄えに留まった。
しかも前面[3768],[3761]標記跡は転写糊除去や再転写の連続で原形復旧が望めない状態に陥っている。
このまま3738F化を押し進めるしかなく予定には無かった3767以下6両(元3768F-1)も入場対象となった。
元3768F-1は2019年6月に出場しており比較的経年の浅い編成で入場回数も多くない。
但し黒色側面窓枠は全車マッキー再現へ変更したため側面用車両番号板インレタの仮固定には注意が必要となる。


入工中の3765中期仕様(元3768F-1)。

3767以下6両(元3768F-1)の改番入場は第一陣:3767,3766,3765,第二陣:3764,3763,3762に分割した。
溶着した妻面窓セルの撤去に難儀した3731を踏まえゴム系接着剤固定への切り替えも並行させる。
側面用車両番号板インレタには経年劣化の兆しが伺えるためぎりぎりでの切り出しは行えない。
加えて仮固定用のセロハンテープは側面窓枠に触れないよう裁断しなければならなかった。
基本的に3738,3731での転写条件とほぼ同様であるが黒色側面窓枠には掠れが無く二度手間を防ぐ工程順に変更した。


[3735]:山側。

側面車両番号インレタ転写は第一工程へ前倒しし仮に黒色側面窓枠を剥がした場合には即時補修へ取り掛かれる体制を取った。
仮固定用のセロハンテープは[373X]インレタよりも狭幅化しており[376X]印刷を完全に覆うには無理がある。
黒色側面窓枠を保全する都合もあり3731から更に転写水準を下げ転写へ望む展開となった。
ただ車両番号板印刷の露出は3758F,3788Fでも防げておらず前面車両番号標記インレタ転写ほど気を使う作業ではない。
不安定なインレタ固定で位置がずれる台紙は予想の範囲内に踏み留まり3両とも無事3738Fへの改番を終えている。




3735中期仕様(3738F:3765 改番)。

3737,3736,3735(3738F)が竣工し残るは3764,3763,3762(元3768F-1)の改番を待つのみとなった。
ほぼ3738F(2次車)の出場は間違いないと思われるが側面用車両番号板インレタには限りがある。
改番以外に妻面窓セル固定方式変更も付き纏ったため作業は思いの外時間を要した。
恐らく3764,3763,3762の整備も同様の展開になると予想される。
先ずは側面用車両番号インレタ転写を先行させその後各車毎に妻面窓セルの撤去へ着手する予定である。

京成3700形3731[3738F] 2次車 中期仕様 (3761[元3768F-1] 改番,黒色側面窓枠印刷補修施工)

2020-01-17 23:56:05 | 京成線:3700形
背水。

改番が決定したグリーンマックス製京成3700形3768F中期仕様(3次車:3768F-1)は自然消滅となった。
しかし3738(2次車←3768:3768F-1)への改番は予想以上の苦戦を強いられ仕上がりも芳しくない。
中でも前面車両番号標記インレタの扱いが最大の壁と言え3761(3768F-1)は重要な鍵を握る入場となる。


京成3700形3761 3次車 中期仕様(元3768F-1)。

元3768F-1が入場した切っ掛けは3768,3761で発生していた黒色側面窓枠の劣化である。
種車の状態が思わしくなかった3768F-1は全車マッキーで側面窓枠モールドを塗り潰して出場させた。
ところが3767以下6両(元3768F-1)の側面窓枠モールドにはインク剥離は見られなかった。
別方式も思い浮かばず3768,3761は再度マッキーでの黒色側面窓枠補修が選択された。
側面窓枠モールドに塗布したマッキーが激しく掠れていた3738(←3768)だがまずまずの側面見附へ持ち込めたと思う。


入工中の3761(元3768F-1)。

一方3761(元3768F-1)の黒色側面窓枠は部分的な剥離箇所が多く3768(→3738)よりも軽傷であった。
だが山側,海側とも斑点状に散在する銀色塗料がやたらと目に付き返って見窄らしく見える。
銀色塗料露出部は全長に渡り発生しており部分補修で対応できる範疇を越えていた。
そのため側面窓枠モールドは全て塗り直しが必要と判断し窓セル撤去を伴う改修規模に決定している。
作業は3738とほぼ同一になると予想していたが妻面窓セルの取り外しが立ちはだかった。


[3761]へと塗り潰された前面車両番号標記。

3761(元3768F-1)では予め赤マッキーにて前面車両番号標記を塗り潰している。
インク換装時間を稼ぎ少しでも[3731]インレタの転写安定性向上へと繋がる可能性に賭けた。
ライトユニットはグリーンマックス製3400形,3700形で定番化した爪楊枝式にて撤去している。
再分解に備えたつもりだった妻面窓セルだが想定よりも流し込み接着剤が浸透していた。
車体内側との溶着面積が広がった余波を受け上作用式での押し込みは不可能な状態に追い込まれた。


黒色に戻した側面窓枠モールド(山側)。

再固定に欠かせない妻面窓セルの接着剤代は切除出来ず原形での撤去が必須となる。
無理な押し込みは妻面窓セルを破損させるだけだと思われ車体から脱落する気配が感じられない時点で中止した。
窮余の策で妻面窓セルと車体内側の間にクラフトナイフを刺し少しずつ開削する方式へ切り替えている。
3761(3768F-1)は貫通扉が設けられておらず妻面窓セル側面にも刃先を当てられる構造を有していた。
これに救われ全溶着部の剥離が可能となりどうにか窓セル撤去を終えられた。


導電板とのずれが解消されたライト基板集電スプリング。

側面窓枠モールドのインク剥離は行わず現状のまま上塗りとし作業簡略化を図った。
側面窓セルも前回入場の仕上げが不足した模様で全体的に曇りを帯びており磨きクロスにて拭き直した。
ライトユニットは電球色LEDライト基板(直販品)集電スプリングの角度修正を施すため分解している。
基板の根本から後傾させた集電スプリングだがライトケースを組み立てると再び前傾姿勢に押し戻される。
改めてピンセットで集電スプリング全体を∩字形にしならせながら導電板と接触し易い角度へ整形した。




[3731]:山側。

出荷時と回着整備時に二度流し込み接着剤が投入された妻面窓セルの接着剤代はかなり脆くなっていると思われた。
また今後前期リニューアル工事施工編成化等のプロトタイプ変更も否定できずゴム系接着剤固定を採用し再分解に備えた。
ようやく改番工程に突入したが3738での側面車両番号板インレタ転写は経年劣化の影響を諸に受けた。
側面用[3731]インレタも台紙から剥がれ掛かった状況に変わりは無く転写水準を引き下げている。
結局3731でも歪みやずれが発生し[3768]を隠しきれないまま作業は打ち切りとなった。




3731 [A13 特急 上野]:改番,前面運転台側赤帯補修施工。


3781 [89K 快速 佐倉]:3788F(3761改番車)。

難題の前面車両番号標記インレタに組標記を充てられる機会は一度限りである。
インレタ位置は[3761]と[3731]を重ね合わせマッキーで塗り潰した[3761]が目立たなくなるよう配慮した。
そして細切れ転写から逃れるべくバーニッシャーを押し当てる時間も倍増させている。
しかし経年の高さには敵わず[3731]の下方が千切れてしまいやや上方へ偏位したように見える。
更に台紙を固定していたセロハンテープにより運転台側赤帯の一部が剥がれる憂き目に遭った。


3731 点灯試験[A13 特急 上野]:ライト基板集電スプリング整形施工。

先に3738に於いて山側偶柱部赤帯を失ったがこれは転写糊除去が直接の原因であった。
赤色塗料は比較的被膜強度が強くまさかセロハンテープで削がれ落ちるとは思いもしなかった。
慌てて赤マッキーを手に取り補修を行ったが何故か剥離箇所のインク乗りが悪かった。
止むを得ずインクを点状に重ねて隠蔽を図ったものの今度は修正部だけが盛り上がってしまった。
取り敢えず引きでは一直線に見えるためこれ以上の追求は取り止めとなっている。




3731中期仕様(3728F:3761 改番,黒色側面窓枠補修施工)。

数少ない収穫は何も考えず床板が取り付けられる様に改善された程度である。
座屈していたライト基板集電スプリングだが整形時に引き伸ばしており接触不良を招く要因が払拭された。
TR-180A床板装着車では垂直でも導電板前端部に収められるため所定の効果を得られている。
3738に続き3731(3738F)も冴えない竣工となったがひとまず3700形M2c車の改番が完了した。
残る3767以下6両(元3768F-1)は3両単位の入場とし各車に合わせた整備を行う予定である。

京成3700形3738[3738F] 2次車 中期仕様 (3768[3768F-1] 改番,黒色側面窓枠印刷補修施工)

2020-01-16 23:54:51 | 京成線:3700形
自爆。

グリーンマックス製京成3700形3768F中期仕様(3次車:3768F-1)は離脱していた旧3758F中期仕様(3次車:3758F)と出場が前後した。
旧3758Fの種車は旧3798F現行仕様(4次車:旧製品)だったが改修を機に後期リニューアル工事施工編成への改装が決定する。
そのため3768F後期仕様後期リニューアル工事施工編成(3次車:二代目)との窓セル交換が行われた。


京成3700形3768F 3次車 中期仕様。
[3768F-1]:3768-3767-3766-3765-3764-3763-3762-3761。
※3色LED式表示器編成。

2018年8月に旧3758F現行仕様(→後期仕様:3758F)が再出場を迎え残された部品で3768F-1の仕上げに取り掛かった。
透明成形窓セルへの交換で選択肢が広がりプロトタイプは3728F中期仕様(1次車:3728F-1)に次ぐ3色LED表示器編成とした。
経年が浅く旧3758F中期仕様よりも軽度な整備を経て2018年9月に出場させている。
その後3768,3761(3768F-1)にて誘導無線アンテナ(8078)の換装試験が行われ現在に至っていた。
ところが最近黒色側面窓枠印刷の掠れが目立ち始め時間経過と共に銀色塗料露出部が増えてしまった。


入工中の3768中期仕様(3768F-1)。

回着当初から3768Fは印刷状態が芳しくなく第二次整備時にマッキーで側面窓枠モールドを塗り潰した。
同様の措置を施した3767以下6両(3768F-1)は竣工当時と殆ど変わらない状態が維持されている。
マッキーのインク被膜は然程強くないが余りにも3768,3761(3768F-1)との差があり過ぎる。
黒色前面窓枠補修でもマッキーを全面採用しており激しい劣化は今ひとつ腑に落ちなかった。
取り敢えず黒色側面窓枠は再補修での様子見が決定し3768,3761の改修入場に至っている。


剥離が著しい黒色側面窓枠(山側)。

部品調達が遅れ3768,3761(3768F-1)の第二次整備は3768F-1が出場する直前に先送りされた。
側面窓枠の塗り潰しには旧3758F及び3767以下6両(3768F-1)への施工を済ませたマッキーが用いられたはずである。
3758Fも補修した黒色側面窓枠は全車健在でありインク残量不足の可能性が考えられた。
今回はようやくペン先が解れたばかりのマッキーを使用するため被膜強度向上に期待出来る。
耐久試験には申し分なくひとまず側面窓枠状態の悪い3768を先発入場させた。


ゴム系接着剤固定を採用した妻面窓セル。

側面窓枠モールドが側面窓セルと近接している構造を持つため組み立てた状態での全面補修は行えない。
よって分解が避けられず溶着固定した妻面窓セルも取り外し対象となった。
一応再分解を考慮した固定方法が採られており上作用式にて難無く撤去を終えている。
掠れていた黒色側面窓枠はインク乗りが良く3767以下6両(3768F-1)と同水準に引き上げられた。
なお三度目の固定となった妻面窓セルはゴム系接着剤に変更し剛性低下を防いでいる。


角度が改められた電球色LEDライト基板集電スプリング。

3768(3768F→3768:3768F-1)が装着していた電球色LEDライト基板は3758(3758F)へ転用となった。
但し相互交換とはせず新たに投入した電球色LEDライト基板(直販品)を充当し製品仕様への復旧が図られた。
現在はTR-180A床板装着車でもライト基板集電スプリングの角度を変更する導電板との接触向上策が標準化している。
入場時期が噛み合わなかった3768F-1はまだ未施工編成のまま残されており改修に乗じて修正した。
幸いライトユニットは撤去済であり一旦電球色LEDライト基板を取り外して無理の無い形状に仕上げた。




[3738]:山側。

3768(3768F-1)の車体改修は滞りなく完了したが突如として3768F現行仕様(3次車:3768F-2)との編成番号重複解消策が急浮上する。
10編成まで勢力が拡大した3700形であるが3708F現行仕様(1次車:3708F-2旧3708F登場時仕様)の出場を境に改番は休止となった。
だが同一編成番号は管理を煩雑化させる要因となり3788F現行仕様(3次車:3788F3768F:三代目)より再開に踏み切っている。
ジオマトリックス製3700形用インレタは2018年11月を最後に使用機会が無いまま予備品となっていた。
約1年2箇月の月日が経年劣化を招いていると思われ側面用車両番号板から転写へ取り掛かっている。




3738 [A13 特急 上野]:改番,海側偶柱部赤帯補修施工。


3788 [89K 快速 佐倉]:3788F(3768改番車)。

予想通り側面用車両番号板インレタは[3768]の隠蔽を終える前に台紙から剥がれてしまった。
既にインレタの一部が車体と密着してしまったため多少の傾斜は黙認するしかなくなっている。
前面車両番号標記は3758F,3788Fと同一の改番方式を採用し[3768]を赤マッキーで塗り潰した。
後は[3768]標記跡へ[3738]インレタを転写するのみだったが全桁揃って崩壊に見舞われた。
しかも[3768]標記跡にこびり付いた夥しい転写糊が曲者で除去時の海側偶柱部赤帯喪失を引き起こした。


3738 点灯試験[A13 特急 上野]:ライト基板集電スプリング整形施工。

途切れた赤帯は再び銀色塗料が現れた[3768]標記跡と共に赤マッキーで補修を行い何とか繋ぎ合わせた。
再度前面車両番号標記インレタの転写に移ったが組標記は残っておらず[37]+[3]+[8]と苦しい組み合わせに変わった。
その後も悪戦苦闘が続き[3738]は四度の修正転写を経てようやく成立へと漕ぎ着けている。
ずれが気になる[3738]だが今入場での再転写は見送りとし出場までに方向性を定める予定である。
ちなみに点灯試験はライト基板集電スプリングの角度修正が物を言い一発合格となった。




3738中期仕様(3738F:3768 改番,黒色側面窓枠補修施工)。

黒色側面窓枠補修が主工程のはずだったが改番へと発展し3738(3738F)の竣工に至った。
インレタの状態を考えると少々無理があった仕様変更と言え場当たり的な作業は裏目に出た気がする。
しかしもう後戻りは許されず3768F-1を3738Fに改めるしか手段がない。
3767以下6両(元3768F-1)は側面車両番号板インレタ転写で3737以下8両(3738F)へ改装出来ると思う。
とにかく3731(←3761:元3768F-1)への改番を成功させ3738Fの出場に繋がるよう努める。

京成3700形3761[3768F-2] 3次車 現行仕様 台枠直結式スカート化,下側台枠湾曲修正施工

2019-11-29 21:39:10 | 京成線:3700形
回避。

グリーンマックス製京成3700形3768F現行仕様(3次車:3768F-2)は3761の台枠直結式スカート化へ移行した。
3768(3768F-2)では追設するスカート台座のプラ板厚を間違えt0.5mmにしてしまった。
どうにか丸く収まったが予めt0.3mmのプラ板を準備してスカート付SPフレームTNダミーカプラー廃止に備えている。


京成3700形3761 3次車 現行仕様(3768F-2)。

直近で台枠直結式スカート化を施した編成は2019年7月出場の3728F後期仕様(1次車:3728F-2)である。
約4箇月振りの台枠直結式スカート化となったが3728F-2も3768F-2と同じTR-180A床板装着編成だった。
しかも3728F-2は台枠スペーサー前段が上方向に整形されており3768での失策を防ぐ参考になった。
t0.5mmのプラ板でも台枠スペーサーへの細工で車体裾とスカートの空間を詰められるとの答が得られた。
だがTR-180床板装着編成ではプラ板の誤選択は許されず仕様を統一する観点からt0.3mmへ戻す。
仮に3761の結果が3768と異なった場合には3768を再入場させる方向で作業に取り掛かった。


入工中の3761。

3761(3768F-2)に取り付けられていたスカート付SPフレームTNダミーカプラーはまだ継続使用が可能な状態であった。
しかし剛性不足は否めず車体裾とスカートの隙間は竣工当時よりも開きつつある。
但しこれには床板の湾曲が関与している可能性があり必要であれば矯正を行う。
床板を撤去すると案の定座席部品が外れ掛かり全体もへ字形に湾曲していた。
成田寄台枠スペーサーがスカート位置を決定付けるため床板修正を第一工程に廻った。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーは撤去せず従前の台枠スペーサー取付方向を守る目安とした。


整備性に優れるTR-180A床板。

TR-180A床板の分解は3700形3768中期仕様(3次車:3768F-1)が初施工だった。
この時はカバーが車体裾がら露出するほど下垂する上野寄TNカプラーSPの位置調整を主眼に据えている。
原因は下側台枠が歪んでいたためで3761(3768F-2)の成田寄に似た症状と言えた。
締結ビスが廃されたTR-180A床板は8点嵌合式で上側台枠と下側台枠が噛み合わされている。
両側台枠スペーサーを撤去した後は上側台枠表面から嵌合を解くだけで分解出来る秀逸な構造だと思う。
代わりに台枠が歪むとスペーサーの下垂へ直結する弱点があり3761(3768F-2)では成田寄台枠を中心に押し戻した。


前傾するライト基板集電スプリング。

直線状に修正した3761(3768F-2)用床板は3768(3768F-2)と同じく座席部品の嵌合精度が向上している。
3768(3768F-2)程ではないものの3400形,3700形TR-180A床板装着編成には浮き易い座席部品を抱える車両が存在する。
これらも台枠矯正で改善される見込みが立ち入場に併せて点検を行う予定である。
床板の組み付け方が拙かったらしく海側用ライト基板集電スプリングは既に変形していた。
前傾を増幅させる形状へと歪んでおり集電スプリング角度を起こす作業は慎重に行った。
角度変更後も変形は残ったままだがひとまず垂直方向に改められている。


役目を終えるSPフレームTNダミーカプラー。

海側用集電スプリングには変形が無くピンセットで引き伸ばしながら少しずつ前傾を緩和させた。
導電板と確実に接触させるには後傾化が理想だがライトユニットを撤去しない限り角度変更代は稼ぎ出し難くなる。
闇雲に集電スプリングを倒す訳にも行かず強引な後傾化は見送られ垂直へと至った時点で打ち切った。
そして主工程であるスカート付SPフレームTNダミーカプラーの廃止に取り掛かった。
ダミーカプラーとスカートは微量のゴム系接着剤で固定されていたがあっさりと分離出来る強度しか持っていなかった。
ゴム系接着剤塗布量が少なく何れは入場前の3768(3768F-2)と似たような末路を辿ったと思われる。


t0.3mmに戻したプラ板スペーサー。

3768(3768F-2)とは異なりスカートの元取付脚成形部は斜めに整形されていた。
この施工差も3768用スカート付SPフレームTNダミーカプラーが先に機能しなくなった原因だと思う。
TNカプラーSPスカート取付台座部とスカートの干渉防止対策は不要で直ちに台枠直結式スカート化へ着手出来た。
反力を持たせるべく台枠スペーサー前端部は上方向への角度が発生する形状に改められる。
但し3768よりも入場前の状態が良好だったためその変更代は若干緩和された。
事前に用意したt0.3mmのプラ板は流し込み接着剤で台枠スペーサー前端部裏面両側へ溶着した。


導電板内に収まる位置へ修正されたライト基板集電スプリング先端。

TNカプラーSPフレームを転用した取付治具は使用を取り止めた関係からプラ板スペーサーの整形方法が一部変更となった。
プラ板の車体妻板側はTNカプラーSPフレームジャンパ連結器モールド先端を基準に切断していた。
取付治具の廃止によりプラ板スペーサー前端部を室内長と揃える目安が丸ごと失われてしまった。
採寸よりも個体差を吸収できる現物合わせが有利と判断しTNカプラーSP取り付けを前倒ししている。
なお両側板側は台枠スペーサー端部と揃えて切り落とす従来方式を踏襲した。
3768(3768F-2)はスカートの位置調整が通常と異なる感覚だったが3761(3768F-2)ではこれまで通りに戻った。




3761 [A17 特急 成田空港]:台枠直結式スカート化施工。


3768 [A17 特急 成田空港]:3768F-2(台枠直結式スカート化施工車)。
※TR-180A床板装着車。

やはりスカート台座にはt0.3mmのプラ板が適しているらしく3761(3768F-2)はスカート位置調整に労さなかった。
反力が働く台枠スペーサーもスカートの下垂を許しておらず前面見附は改善されたと思う。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーでは詰め切れなかった前面車体裾とスカートの空間は今入場で完全に埋められた。
誤ってプラ板スペーサーをt0.5mmにしてしまった3768(3768F-2)との差異も感じられないと思う。
これにより3768は当面現状を維持する方向とし異端車のまま正式竣工が確定している。
なお初出場当時から3768と3761のスカート最低地上高は微妙に異なっていたがようやく解消された。


3761 点灯試験[A17 特急 成田空港]:前照灯(ライト基板集電スプリング角度変更施工)。


3761 点灯試験[A17 特急 成田空港]:尾灯(ライト基板集電スプリング角度変更施工)。

ライト基板集電スプリングへの整形を施したため車体と床板は無理のない角度で嵌合が可能になった。
導電板とライト基板集電スプリング先端は特別な配慮を要せずに接触してくれる。
もう少し早く角度変更を施工していれば山側用集電スプリングの変形は防げたはずであり惜しまれる結果となった。
但し点灯試験で不安定さを露呈する事態には至らず通電性能に影響は無いと思われる。
3768(3768F-2)に続き3761(3768F-2)も台枠直結式スカート施工車へと改装され竣工した。
計画より早められた入場だったが空間波無線アンテナ追設と分離した工程が幸いしたと思う。

京成3700形3768[3768F-2] 3次車 現行仕様 台枠直結式スカート化,下側台枠湾曲修正施工

2019-11-28 21:34:10 | 京成線:3700形
+0.2mm。

在籍する京成形式ではグリーンマックス製3150形,3400形,3700形,マイクロエース製3600形,新3000形の作業が中断している。
新3000形は乗務員室内漏光対策及び台枠直結式スカート化を全編成に施工する計画だった。
しかし貼り直しが重なった富士川車輌工業製行先表示ステッカーの粘着力低下が明らかになり交換を含む工程に変更した。


京成3700形3768F 3次車 現行仕様。
[3768F-2]:[3768]-[3767]-[3766]-[3765]-[3764]-[3763]-[3762]-[3761]。
※後期リニューアル工事施工,PT-7131形パンタグラフ換装編成。

しかし富士川車輌工業製行先表示ステッカーが入手出来ず3026F現行仕様(8次車:3026F)を最後に動きが止まっている。
一方3400形,3700形は台枠直結式スカート化と電球色LEDライト基板への更新を同時進行していた。
こちらも電球色LEDライト基板の投入が難しくなり抑止せざるを得なくなった。
3400形,3700形M2c車で採用していたスカート付SPフレームTNダミーカプラーは台枠直結式スカートに置き換えが進んでいる。
そして捻出されたSPフレームTNダミーカプラーは順次3150形,3600形への転用を図っていた。
各方面で準備不足が相次ぎ4形式の身動きが取れない状況に陥っていた。


入工中の3768現行仕様(3768F-2)。

その矢先に3768F現行仕様(3次車:3768F-2)のスカート付SPフレームTNダミーカプラーが機能しなくなってしまった。
SPフレームTNダミーカプラーとスカートはジャンパ連結器モールド部にゴム系接着剤を盛り固定している。
ところが接着剤量を絞り過ぎた模様で前面車体裾とスカートの空間が開き始めた。
本来3768F-2の台枠直結式スカート化は実車に空間波無線アンテナが本搭載されるまで先送りするつもりだった。
だが今更スカート付SPフレームTNダミーカプラーを補強する利点が見い出せず急遽台枠直結式スカート化に踏み切る。
なお3768F-2は3768F後期仕様が種車であり電球色LEDライト基板更新工程を必要としない。


剥がれ掛けたスカート。

台枠直結式スカートは2018年7月下旬出場の3728F中期仕様(1次車:3728F-1)が第一次試作編成となった。
2017年11月に初出場した旧3768F後期仕様(→3768F-2)だが直近の入場は2018年7月上旬である。
そのため台枠直結式スカート試作対象編成には挙がらずスカート付SPフレームTNダミーカプラーのまま存置されてきた。
プラ板スペーサーを介する現行方式は第二次試作編成の旧3758F後期仕様(3次車→3758F)で初採用されその後定着している。
予定より前倒しされた3768F-2の台枠直結式スカート化も当然プラ板スペーサー式を採用する。
先ずはスカートの安定性が極端に落ちてしまった3768(3768F-2)を入場させた。


湾曲を矯正したTR-180A床板。

SPフレームTNダミーカプラーとスカートはゴム系接着剤の粘性だけで貼り付いているだけで最早固定とは言えなかった。
各々分離に手間は掛からずゴム系接着剤の除去も容易く終えている。
前面車体裾とスカートの間隔が広がった要因はスカート付SPフレームTNダミーカプラーに加えTR-180A床板にも存在した。
3768用床板は全体がへ字形に湾曲しており両端の台枠スペーサーを下垂させる形状になっている。
これを修正しない限り台枠直結式スカート化はその効果が発揮出来ない構造であり直線状に戻す。
TR-180A床板を分解したところ歪みは下側台枠だけに限られたためU字方向へ圧を掛けて矯正した。


角度を起こしたライト基板集電スプリング。

回着当時から3768,3761(3768F-2)は座席部品が脱落し易い個体だった。
一時は撤去も考えた程だが湾曲修正後から嵌合精度向上が確認されたため解決策の一つになるかもしれない。
3400形,3700形M2c車はライト基板集電スプリング先端と導電板の位置関係が窮屈な位置関係にある。
そのためTR-180床板装着車,TR-180A床板装着車とも点灯試験で不合格となる事例が多発していた。
ライト基板更新車ではライトユニットへ組み込む前にライト基板集電スプリングを後傾させる接触向上策が採られた。
今回はライトユニット撤去を回避しており現状でのライト基板集電スプリング角度変更に挑んでいる。


前端を持ち上げた台枠スペーサー(上野寄)。

元々ライト基板集電スプリングは若干前傾しているためこの方式が通用し難い。
後傾化には至らなかったがぎりぎりで導電板位置を気にせずに床板装着が可能な角度まで偏位させている。
一見では直線状に戻ったように見えるTR-180A床板だが締結部が一切無く今後の湾曲再発も十分に有り得ると思われた。
予防策として上野寄台枠スペーサーのTNカプラー取り付け部から前端側を上方向に整形した。
台枠直結式スカート化施工後は前面車体裾がスカート天面を抑える構造に改められる。
上を向いた台枠スペーサー前端部だが車体からの反力が働く箇所でもあり厳密な角度追求は行っていない。


予備品兼用となる運転台側TNカプラーSP。

スカート台座となるプラ板スペーサー追設では用途不要のTNカプラーSPフレームを取付治具代わりに使用し続けてきた。
しかし専用治具は流し込み接着剤による溶解が進んでしまい取付部の老朽化が激しくなっていた。
施工車両の増加で大凡追設位置を把握できており3768(3768F-2)から単独設置に変更され治具は廃止となった。
プラ板スペーサーは台枠スペーサー裏面両端にTNカプラーSPカバーの凸部を避けた位置へ溶着している。
ただ1つだけ手違いがあり本来t0.3mmとするべきプラ板をt0.5mmにしてしまった。
気付いた時点ではスカートの位置調整へと取り掛かっていたため交換せずに作業を続行している。




3768 [A17 特急 成田空港]:台枠直結式スカート化施工。


3728 [51K 快速 成田]:3728F-2(台枠直結式スカート化施工車)。
※再生産品:TR-180A床板装着車。

プラ板スペーサーがt0.5mmとなり台枠スペーサー前端部を持ち上げた代は約0.2mmだけ圧縮された。
極僅かな差だが第六次まで試行を繰り返した結果プラ板厚はt0.3mmに定めた経緯がある。
上手くスカート天面を前面車体裾へ押し当てられるか不安を抱いたが矯正したTR-180A床板が手助けとなった。
何処か手応えの異なるスカート位置調整に違和感を抱きながらも床板の整形代がプラ板厚を相殺してくれた。
一応3768(3768F-2)は台枠直結式スカート化施工車らしい前面見附に達したと思う。
ただ偶然が成功に結び付いただけであり3761(3768F-2)ではt0.3mmのプラ板へ戻す予定である。


3768 点灯試験[A17 特急 成田空港]:前照灯(ライト基板集電スプリング角度変更施工)。


3768 点灯試験[A17 特急 成田空港]:尾灯(ライト基板集電スプリング角度変更施工)。

狙い通りライト基板集電スプリング先端は導電板位置と重なり床板装着が容易になった。
点灯試験も一発で合格し今後接触不良を起こす事態は免れると思う。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーが廃された3768(3768F-2)は無事竣工に至った。
プラ板スペーサー厚こそ異なるがその影を伺わせない仕上がりに見える。
なお撤去したSPフレームTNダミーカプラーはスカート剥離の影響を受けず原形を保っている。
現状のまま転用可能であり3768F-2が再出場した後に優先充当編成を検討する。

京成3700形3721[3728F-2] 1次車 後期仕様 電球色ライト基板更新,台枠直結式スカート化施工 ※再生産品

2019-07-21 21:36:24 | 京成線:3700形
剛性不足。

グリーンマックス製京成3700形3728F後期仕様(1次車:3728F-2)の台枠直結式スカート化を進める。
SPフレームTNダミーカプラーはTNカプラーSP擬3を再生したものでスカートの安定性が今ひとつだった。
3728(3728F-2)はスカート形状も異なっており台枠直結式スカート化が難航すると思われた。


京成3700形3721 1次車 後期仕様(3728F-2)。
※再生産品。

その3728(3728F-2)はプラ板スペーサーを前面妻板まで延長しスカートとの接着面積を稼ぎ出した。
ゴム系接着剤と台枠スペーサーの反力によりスカートと車体裾の空間は埋められたように見える。
取り扱いには慎重さを求められるが一応台枠直結式スカート化は成功したと思えた。
一方の3721(3728F-2)では作業簡略化のためスカート整形が一部省略されている。
スカート元取付脚部を全て切除した3728用スカートとは異なり天面形状が斜めに残された形状であった。
そのためプラ板スペーサーを前面妻板まで詰める必要が無く従来の方式へと戻される。


入工中の3751,3721 (3758F,3728F-1)。

電球色LEDライト基板(8422)への更新も並行するが3721(3728F-2)でも台枠直結式スカート化を第一工程に廻した。
これまでは最終工程にしていたがゴム系接着剤の固着を待つ時間が作業遅延に繋がっていた。
たまたま3728(3728F-2)ではスカート形状都合により工程順が入れ替えられる。
3758現行仕様(3次車:3758F)に仮装着したTR-180A床板はライトユニットの組み込みまでにスカートが安定してくれた。
結果的に作業時間の短縮が実現したため3721も3751(3758F)と同時入場させた。
TR-180床板装着車を選択した名目は3728,3758の関係と同様である。


プラ板スペーサー取付目安を設けた台枠スペーサー(3721)。

TNカプラーSP擬3を転用したSPフレームTNダミーカプラーは歪みが生じたせいかスカートの固定に難航している。
苦労して接着したはずのスカートだったが何の抵抗もなく撤去出来てしまった。
スカート裏面には大量のゴム系接着剤残滓が確認され固定方法は従来通りだった。
やはり後端部を大幅に切除したSPフレームTNダミーカプラー側の問題だと思われる。
先日改修が完了した3798F後期仕様(4次車:3798F)よりプラ板スペーサー取付治具の使用を取り止めた。
よってSPフレームTNダミーカプラーと台枠スペーサーの間へニードルを差し込みプラ板取付位置目安を設ける新方式とした。
大雑把に切り出したt0.5mmのプラ板は罫書き線を基準に流し込み接着剤で溶着する。
側板方向への迫り出しは台枠スペーサー幅に合わせ切り落としている。


前面妻板まで届いていないプラ板スペーサー(3721)。

プラ板前端は台枠スペーサー折妻部頂点より約1mm程度の長さまでに短縮した。
前面妻板に接触しない全長だが開削部の少ないスカート元取付脚部であれば差し支えない。
そしてプラ板スペーサー先端部にゴム系接着剤を塗布しスカートの仮取付まで進める。
スカートの位置調整はTR-180A床板を3751へ組み込んだ後に行った。
なお3721(3728F-2)もプラ板スペーサー追設の単独施工となっている。
台枠スペーサーは3728(3728F-2)よりも深く折り曲げられていた。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーが思い通りに機能せず無理矢理調節を図った痕跡だった。
その代わり前面車体裾への反力は強力でTR-180床板からTR-180A床板へ一時交換した3751の前面見附も変化が生じない程だった。


爪楊枝式で抵抗無く撤去出来たライトユニット。

ライト基板更新に於ける変更点は集電スプリングの事前後傾策施工を中止した事である。
構造都合によりライトユニットへ組み込まれた集電スプリングは前傾状態に戻されてしまう。
今更二度手間と気付きライトユニット組立後の接触向上対策施工に一本化した。
3728(3728F-2)に続き富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーから[特急]種別表示印刷へ変わる珍景が繰り返される。
またプロトタイプ変更を経ていないため車体とライトユニットの嵌合は固いと思っていた。
予想に反し[特急]種別表示印刷を残すライトユニットの撤去で要した爪楊枝は1本のみだった。
分解回数が少なかった3798Fでもライトユニットは容易に取り外せておりリニューアル再生産品独自の特長かもしれない。


後傾するまで整形を続けた電球色LEDライト基板(8422)の集電スプリング。

3721(3728F-2)もライトケースの分解で手を焼くと思われ先に[特急]種別表示印刷を消去している。
やはりライト基板押えは固く嵌まり込み運転台側ライトケース後端部を広げなければ取り外せなかった。
ところが同一方式とした3728(3728F-2)から一転し運転台側ライトケースが変形した状態で止まった。
この隙を突き電球色LEDライト基板(8422)と入れ替えライト基板押えまで一気に組み込む。
広がった運転台側ライトケース後端部はゆっくりと絞り込みを行い原形へ戻した。
そして前傾した電球色LEDライト基板集電スプリングの導電板接触改善策に取り掛かる。
従来はとにかく角度を深くする事しか考えておらずライト基板押えの装着で全てが無効になっていた。
折り曲げ式は中止し円弧を描く集電スプリングの中心を偏位させる引き伸ばし式に変更した。


待機中の3751と再生したSPフレームTNダミーカプラー。

捻りながら集電スプリングを引き伸ばすと少しずつ全体の角度が変化していく。
当初前傾位置にあった電球色LEDライト基板集電スプリングは無理なく後傾位置へと改められた。
理想形に達した集電スプリングに満足しライトユニットを車体へ組み込む。
剥離した富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーも接着力低下を感じさせずに再貼付が行えた。
想定より早く作業が捗りお役御免になったSPフレームTNダミーカプラーの再生へ取り掛かった。
黒色成形TNカプラーSPカバーは今後の作業失敗に備え保管品に廻した。
代わりに持ち出したのは後生大事に保管しておいたTNカプラーSP擬3用カバーである。
裁断してスペーサーに転用できると考えただけだったがまさかの現役復帰となった。
但し使用に耐えられる剛性を持つか判らず短命で終わるかもしれない。




3721 [51K 快速 成田]:台枠直結式スカート化施工。


3728 [51K 快速 成田]:3728F-2(台枠直結式スカート化施工車)。
※再生産品。

SPフレームTNダミーカプラーの再生が完了し3751に取り付けていたTR-180A床板を3721(3728F-2)へ戻す。
既にスカートは微調整を許さない状態にまで達していたが違和感無く収まったと思う。
台枠スペーサーの反力が3728(3728F-2)を上回っているため前面車体裾とスカートの間隔に不安は無かった。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーが廃され新たにTNカプラーSPが取り付けられた。
TNカプラーSPカバーは黒色成形品から灰色成形品に改められたが前面見附に及ぼす影響は殆ど無かった。
工程順の変更によりスカートの固着を待つ必要は無くこのまま点灯試験へ突入した。




3721 点灯試験[51K 快速 成田]:前照灯(電球色LEDライト基板(8422)更新施工)。


3721 点灯試験[51K 快速 成田]:尾灯(電球色LEDライト基板(8422)更新施工)。


3751 点灯比較[55K 快速特急 西馬込]:3758F(電球色LEDライト基板移設車)。
※旧製品。

3728(3728F-2)では電球色LEDライト基板集電スプリングと台枠導電板接触部の確認が漏れてしまった。
集電スプリングの後傾化が実現した3721(3728F-2)は余裕を持った状態で床板を組み込めた。
TR-180A床板装着車ならば集電スプリングの角度は約90度でも非点灯に至らないと思われる。
更に角度が増した3721は問題無く台枠導電板接触部内へと収まってくれた。
当然ながら前尾灯双方とも一発で点灯し床板の着脱を繰り返す機会は無くなると思う。
在籍する3700形スカート装着編成でも3728F-2は再用志向が裏目に出た異端の存在だった。
取り扱いに注意を要していたがようやく他編成と肩を並べられる状態へ持ち込めたと思う。

京成3700形3728[3728F-2] 1次車 後期仕様 電球色ライト基板更新,台枠直結式スカート化施工 ※再生産品

2019-07-20 21:37:28 | 京成線:3700形
変則開削。

在籍中のグリーンマックス製京成3700形は電球色LEDライト基板への更新が進んでいる。
初登場は旧3768F後期仕様(3次車→現行仕様:3768F-2)であるがこれは製品仕様変更に拠るものだった。
その後電球色LEDライト基板(一般流通品:8422,直販品)の導入が実現しTR-180床板装着編成にも波及する。


京成3700形3728F 後期仕様 フルカラーLED表示器編成。
3728F-2:3728-3727-3726-3725-3724-3723-3722-3721。
※リニューアル再生産品。

当初はリニューアル工事施工編成を電球色LEDライト基板の取り付け対象にしていた。
3768F後期仕様を種車とする編成には電球色LEDライト基板が標準装備されている。
従って旧3758F現行仕様(3次車→後期仕様:3758F),3708F現行仕様(1次車:3708F-2)の2編成が優先的にライト基板更新を受けた。
ただ旧3758F(旧製品←旧3798F現行仕様:旧製品)のライト更新は3768F後期仕様(二代目)からの転用で賄われた。
電球色LEDライト基板を譲った3768Fは仕様復帰を果たしたが3768F中期仕様(3次車:3768F-1)に改装され出場する。
3768F-1にてリニューアル工事施工編成以外でも電球色LEDライト基板装着車が登場した。
ここで大原則が崩れ電球色ライト基板更新順は大きく変動する事になる。


入工中の3728(3728F-2:再生産品)。

3728F後期仕様(1次車:3728F-2)はTR-180A床板を履くリニューアル再生産品である。
フルカラーLED表示器編成でもあり計画では早期のうちに電球色LEDライト基板へ更新されるはずだった。
しかし改修入場等の煽りを受け現在はフルカラーLED表示器編成で唯一となる黄色発光LEDライト基板装着車になっていた。
電球色LEDライト基板(直販品)は3798F後期仕様(4次車:3798F)の改修を以て予備品が消滅している。
ライト基板更新が危ぶまれた3728F-2だったがたまたま電球色LEDライト基板(8422)を入手出来た。
まだスカート付SPフレームTNダミーカプラーが装着されており台枠直結式スカート化と同時にライト基板更新を行う。


TNカプラーSP擬3を再生したSPフレームTNダミーカプラー (SPフレームTNダミーカプラー,TNカプラーSP)。

ようやく入場機会が巡ってきた3728F-2は回着整備時にSPフレームTNダミーカプラーの捻出で躓いている。
皮肉にも加工失敗の減少により充当可能なTNカプラーSPフレームが見当たらなかった。
止むを得ず3706(3708F-2)の動力ユニット更新で余剰になったTNカプラーSP擬3が起用される。
TNカプラーSP擬3はSPフレームの後端部を切除した形状のためスペーサーと台枠が切り離されたTR-180A床板では剛性が不足した。
3728,3721(3728F-2)双方ともスカートの取り付けに苦戦し他編成より車体裾とスカートの空間を詰め切れなかった。
その後もスカートは安定性に欠ける状態が続いており台枠直結式スカート化でこの症状を一掃する。


既に上方向への角度が設けられていた台枠スペーサー。

スカート部品も元取付脚部を大幅に削り取った整形がなされ台枠直結式スカート化の命綱となる箇所を失っている。
これまでに施工したTR-180A床板装着車よりもプラ板スペーサーの切り出しは厳密さを要求される。
そのため3728(3728F-2)の単独入場とし作業順も3798,3791(3798F)とは異なる第一工程に前倒しした。
少しでもスカートを車体に押し付けるため既に3728の台枠スペーサーは整形が施されていた。
プラ板スペーサー追設には塩梅が良くTNカプラーSPカバーとの両端接触部を罫書くだけで留められた。
台枠スペーサー端部と罫書き線の間へt0.5mmのプラ板を溶着し車体内側ぎりぎりに収まる箇所で前端を切り落とす。
天面幅が狭いスカートはゴム系接着剤をプラ板スペーサーに盛り付け圧着した。


3758に取り付けた3728用TR-180A床板。

スカートの位置調整にはTR-180床板を取り外した3758(3758F)の車体を拝借している。
敢えてTR-180床板装着車を持ち出し3728(3728F-2)用TR-180A床板との混同防止策とした。
旧製品とリニューアル再生産品の車体は同一設計でありスカート位置調整には十分だと思えた。
台枠スペーサーの反力が効いている模様でスカートと前面車体裾に空間は生じなかった。
この状態を維持出来ればスカートは安定してくれるはずである。
ただ物理的にプラ板スペーサーとの接触面積が少なく3728用TR-180A床板は3758へ取り付けたままとした。


[特急]種別表示印刷が残るライトユニット。

スカートが固着するまでの時間を利用し電球色ライト基板への更新に移行する。
3728F-2は前面車体断面黒色化が施工済でありライトユニットの分解だけで構わないと思っていた。
ところが富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーを剥離したところ印刷された[特急]種別表示に入れ替わった。
印刷済種別表示廃止は3728F-2が初施工と決め付けていたためまさかの[特急]種別表示出現であった。
ライト基板の交換へ取り斯かる前にペイントリムーバーで[特急]種別表示印刷を消去している。
3728(3728F-2)用ライトケースは嵌合が固く運転台側ケース後端を広げライト基板押えと分離させた。


集電スプリングの後傾代を押し戻すライト基板押え。

3798Fに引き続き3728F-2でも電球色LEDライト基板集電スプリングの接触改善策を施す。
電球色LEDライト基板は取り付け前に集電スプリングを大きく後傾させておいた。
しかしこの角度もライト基板押えの組み付けにより殆ど効力を失ってしまう。
ライトケースの個体差かもしれないが3728(3728F-2)ではライト基板交換前と同じ形状に戻ってしまった。
前傾状態になった集電スプリングは床板装着時に台枠導電板接触部とずれる場合が多い。
特に3728はスカートの問題が残る可能性が否定できず床板着脱回数を減らしたかった。
ピンセットでの均しを繰り返しどうにか90度近くまで持ち直している。




3728 [51K 快速 成田]:台枠直結式スカート化施工。


3798 [A09 快速 高砂]:3798F(台枠直結式スカート化施工車)。
※再生産品。

富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーは断面の赤色化が施工済だったためそのまま再貼付した。
基本的に種別表示ステッカーは横方向へ移動させて剥離を行っており接着糊の大半が生き残るようにしている。
ステッカーの貼り直しは余り気が進まないが今の所交換を要する場面には出会していない。
3758に仮装着していたTR-180A床板を3728(3728F-2)へ戻しスカートに不具合が無いか確認する。
スカートと両プラ板スペーサーは全長約1mm程度しか接着代を稼ぎ出せなかった。
通常施工車より多少剛性が落ちた感があるものの安定性はスカート付SPフレームTNダミーカプラー時代から飛躍的に向上した。
台枠スペーサーからの反力も作用しており取り敢えず実用上の取り扱いには影響しないと思う。




3728 点灯試験[51K 快速 成田]:前照灯(電球色LEDライト基板(8422)更新施工)。


3728 点灯試験[51K 快速 成田]:尾灯(電球色LEDライト基板(8422)更新施工)。


3728 点灯比較[61K 快速 佐倉]:3728F-1(電球色ライト基板(直販品)更新車)。
※旧製品。

TR-180A床板床板の取り付けはスカートへの負荷を軽くする事ばかり考えていた。
そのためライト基板集電スプリングと台枠導電板接触部の位置確認が漏れてしまった。
不安を抱きながらの点灯試験となったが電流を流すと同時に前照灯が点った。
3798,3791や3728(3728F-2)での結果から推測するとライト基板の集電スプリングは約90度で支障ないと思われる。
これはTR-180A床板装着車でしか再現されておらずTR-180床板装着車に通用するかはまだ判らない。
今後TR-180床板装着編成が入場した際に試行する価値はあると思える。
無事に台枠直結式スカート化とライト基板更新を終えた3728(3728F-2)が竣工した。
役目を終えたSPフレームTNダミーカプラーだが修復には部品交換が必須でひとまず保管品に廻している。
先ずは3721(3728F-2)を入場させ時間が空いた際に再生可能か判断する予定である。

京成3700形3791[3798F] 4次車 後期仕様 前面車体断面黒色化,電球色LEDライト基板更新施工 ※再生産品

2019-07-13 21:38:19 | 京成線:3700形
専用治具。

基本的に製品仕様を保持し続けてきたグリーンマックス製京成3700形3798F後期仕様(4次車:3798F)も改修対象となった。
電球色LEDライト基板への交換は3768F後期仕様(3次車)に準拠した施工項目である。
誘導無線アンテナ(8078)も今後で採用されるはずでありTR-180A床板とを併せ次期リリース編成に近い仕様になると予想する。


京成3700形3791 4次車 現行仕様(3798F)
※再生産品。

3798(3798F:再生産品)では成形の乱れがあった前面窓セル下辺修正に迫られた。
バリの出現は前面窓セル着脱後に生じており3791(3798F)でも発症が考えられる。
前面車体断面黒色化の効果を相殺してしまうため前面窓セル下辺断面は鋭角に処理して対応する。
台枠直結式スカートは3728F中期仕様(1次車:3728F-1)から試行が開始された。
スカート台座用プラ板追設には長らくTNカプラーSPの加工失敗品を再生した専用治具が用いられてきた。
ある程度の両数を捌き慣れた事に加え作業が煩雑化する面もあり使用中止へと進む。


入工中の3791。

工程は屋根板→車体→床板の順で進めた3798から変更していない。
グリーンマックス製京成3700形の車体構造はM1車系,M2c車,T車に関わらず屋根板が容易く取り外せる。
更新対象も2ndLOT誘導無線アンテナのみに限られるため初めに取り掛かるには塩梅が良かった。
誘導無線アンテナ(8078)を初搭載させた3768F中期仕様(3次車:3768F-1は切り出しに失敗している。
基本形態は1stLOT誘導無線アンテナから変更されておらずループアンテナ天面に湯口跡が来る。
3798も微妙な切り出し結果で終わってしまい3791からは薄刃ニッパーの角度変更に踏み切り整形工程を廃止した。


撤去された2ndLOT誘導無線アンテナ。

溶着固定が図られた2ndLOT誘導無線アンテナだが流し込み接着剤の投入量は最低限に留めた。
この措置により屋根板裏面に見える誘導無線アンテナ取付脚の周囲をニードルで罫書くだけで取り外せた。
屋根板取付脚断面に乱れは無く切り出した誘導無線アンテナ(8078)を挿入する。
ところが3768,3761(3768F-1),3798に続き枕木方向のぐらつきが発生した。
誘導無線アンテナの採用はまだ2編成目であり嵌合精度を判断するには時期尚早と言える。
ただ他編成でも生じる可能性が考えられ固定化が絶対条件になるかもしれない。
たまたま3768F-1:ゴム系接着剤固定,3798F:流し込み接着剤固定に分かれたため比較材料にはなると思う。


黒色化した前面車体断面と整形を終えた前面窓セル。

貼付していた富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーは断面の処理が施されていなかった。
一度剥離すると印刷面が浮き上がる場合があり再用に備えステッカー断面を赤マッキーで塗り潰した。
余り着脱機会の無かったライトユニットながら二平面折妻頂点に差し込んだ爪楊枝を吹き飛ばす程あっさりと撤去が行えている。
前面窓セル下辺は3798より乱れていなかったがクラフトナイフにて断面の鋭角化を施した。
下辺の張り出し幅が少なく念のため前面窓内側をマスキングテープで養生し万が一に備えた。
前面車体断面黒色化はΦ0.7mm,Φ0.3mmの超極細マッキーに頼ったが3798と同じ箇所でペン先を滑らせてしまった。
グリーンマックス製銀色塗装にはインク耐性があるらしく消しゴムだけの補修で復元出来た。


電球色LEDライト基板に交換したライトユニット。

ライトケースには[アクセス特急]種別表示印刷が残っておりペイントリムーバーにて消去した。
ラプロス式印刷消去も試行したが削り滓が大量に発生してしまい中止されている。
2pcs式ライトケースを分解し黄色発光LEDライト基板から電球色LEDライト基板へ交換する。
事前に集電スプリングを後傾させた電球色LEDライト基板だったが組み立てと同時に角度が緩む。
これは室内側ライトケースの成形に拠るもので集電スプリング押えを加工しない限り解消できない。
何らかの事情があってこの形状が採用されていると思われ細工は取り止めた。


廃止となるスカート付SPフレームTNダミーカプラー。

スカート付SPフレームTNダミーカプラーは各々に分離しスカートのみを採用する。
現在の形状ではTNカプラーSPスカート取付台座と支障するため元取付脚部を斜めに整形した。
これ以降から新たな台枠直結式スカート化施工方式に変更となる。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーを撤去する前にカバー凸部と台枠スペーサーの接触部に目印を設けておいた。
そして目印と凹形に成形されたTNカプラー取付部運転台側間へt0.5mmのプラ板を溶着した。
TNカプラーSPを取り付けカバー凸部がプラ板スペーサー間に収まるか確認する。
万事上手く行き取付治具を用いずに台枠直結式スカート化の準備が終えられた。
なおスカート固定用ゴム系接着剤はスカート天面からプラ板スペーサーへの塗布に戻している。


更に位置調整を行った集電スプリング。

スカートが安定するまでの間に再度電球色LEDライト基板集電スプリングを修正する。
集電スプリング先端と導電板の位置関係にずれが生じており上側台枠と支障するように見えた。
ピンセットで集電スプリングを伸ばしながら導電板と接触可能な角度まで倒す。
どうにかライトユニットに対して垂直近くにはなったがこれ以上は無理だった。
一見では集電スプリングを気にせずとも床板を組み込める状態に持ち込めたと思える。
取り敢えず車体への組み込みは嵌合爪を基準にして行った。




3791 [A09 快速 高砂]:誘導無線アンテナ(8078)換装,前面車体断面黒色化前面窓セル下辺整形,台枠直結式スカート化施工。


3798 [A09 快速 高砂]:3798F(台枠直結式スカート化施工車)。

新方式に変更した台枠直結式スカート化は無難な答に至ったと思う。
3798よりも前面車体裾とスカートの隙間が広かった3791だがほぼ同様の前面見附に改善された。
台枠スペーサーの整形も施工済であり反力が働く構造も3798と同一になっている。
再貼付した富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーは印刷面の劣化が抑えられ入場前と変わらない接着力も保ってくれた。
予防策として取り入れた前面窓セル下辺断面の整形は全く効果が見られない。
ただ未施工のままではバリが現れたかもしれず二度手間を防ぐには良かったと思える。




3791 点灯試験[A09 快速 高砂]:前照灯(電球色LEDライト基板(直販品)更新施工)。


3791 点灯試験[A09 快速 高砂]:尾灯(電球色LEDライト基板(直販品)更新施工)。


3701 点灯比較[A05 特急 上野]:3708F-2(電球色LEDライト基板(8422)更新車)。
※旧製品。

ライト基板更新車では電球色LEDライト基板集電スプリングの後傾化を施してきた。
但し無理の無い範囲での施工に留まった関係で集電スプリングは前傾が基本になっている。
これはTR-180床板装着車,TR-180A床板装着車に関わらず共通仕様であった。
垂直近くまでライト基板集電スプリングの角度を変更した車両は3791が初だった。
導電板との接触不良が発生していないか不安を抱えていたが前尾灯とも一発で点灯した。
低速走行時でもちらつきも見られず導電性能低下は伺えない。
ただ方式そのものの強引さが気になるため今後各種検討を重ねる予定である。




3791(新誘導無線アンテナ(8078)換装施工)。
※再生産品。

誘導無線アンテナ(8078)へ換装された3791(3798F)が竣工した。
撤去した2ndLOT誘導無線アンテナは若干の歪みこそあるがまだ使用可能な状態だった。
3761F-1への試験採用で入り目を見誤ったため誘導無線アンテナは2編成分の余裕がある。
京成3150形LOT誘導無線アンテナも3両と中途半端ながら予備品を有する。
剛性に弱点がある2ndLOT誘導無線アンテナを再用する場面は限られるものの他社製品用保守部品へ廻した。
3798Fの改修は前面車体断面黒色化及び台枠直結式スカート化を主軸に据えていた。
ライト基板更新及び誘導無線アンテナ換装は半ば付帯工程だったが入場の遅れが3798Fに味方したと思う。

京成3700形3798[3798F] 4次車 後期仕様 電球色LEDライト基板更新,台枠直結式スカート化施工 ※再生産品

2019-07-12 22:39:22 | 京成線:3700形
満載。

2017年11月の再出場以降グリーンマックス製京成3700形3798F後期仕様(4次車:3798F)は目立った動きが無かった。
前回入場は[快速 高砂]表示への変更とスカート化SPフレームTNダミーカプラーの調整が行われている。
その後は3728F後期仕様(1次車:3728F-2)の整備と連動した輪心形状統一を図った程度に留まっていた。


京成3700形3798F 4次車 後期仕様 フルカラーLED表示器編成。
3798F:3798-3797-3796-3795-3794-3793-3792-3791。
※リニューアル再生産品。

在籍する3700形M2c車の改修項目は3798Fが出場した直後から徐々に増えていった。
行先表示器窓下部横桟を前面黒色部へ埋没させるため車体断面黒色化が決定する。
更に3768F後期仕様(3次車)より正式採用された電球色LEDライト基板への更新も続いた。
そして悩み続けたスカート位置調整には台枠直結式スカート化が有効だと判明する。
これらの措置が施される機会に恵まれなかった3798Fは現在でも従来の外観を維持し続けてきた。
ようやく改修入場を迎える3798Fだがその工程数は改修完了編成に比べ多くなった。


入工中の3798(3798F)。

現状はスカート付SPフレームTNダミーカプラーへの交換以外殆ど製品原形と言える。
誘導無線アンテナも灰色成形品の製品付属品が取り付けられていた。
実質的な2ndLOT品でプラスチック硬度は1stLOT品に比べ改善されている。
まだ折損には至っていないが幾度も変形させており間もなく限界が来ると思われた。
3768F中期仕様(3次車:3768F-1)にて誘導無線アンテナ(8078)の搭載試験を続けている。
結果は良好そのもので交換を要する3798Fは誘導無線アンテナ(8078)搭載編成化が決定した。


溶着固定した誘導無線アンテナ(8078)。

工程には時間が掛かる作業が多く含まれるため3798(3798F)の単独入場とした。
第一工程は誘導無線アンテナ(8078)への交換に決定しさっそく3798を分解する。
嵌合精度が低かった2ndLOT誘導無線アンテナは流し込み接着剤で固定した。
後の3150形LOT誘導無線アンテナ搭載車よりも投入量が多く慎重に撤去を行っている。
誘導無線アンテナ(8078)を仮搭載させると大幅な傾斜が生じた。
ゴム系接着剤固定が採用出来た3768,3761(3768F-1)では見られなかった現象で従来通りの溶着固定に戻した。


未消去の[アクセス特急]種別表示印刷。

改修では行先表示類の変更は行わず富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーも再用する。
ライトケースに再現された種別表示はステッカー切り出し失敗予防策と接着安定性確保を狙い消去を進めてきた。
この項目も3798Fが出場した2017年11月以降に決定しており[快速]種別の下には[アクセス特急]種別が隠されている。
車体関連では地味に[アクセス特急]種別表示印刷消去も工程に加えられた。
プロトタイプ変更の少ない3798Fであるが3798のライトケースは爪楊枝1本で取り外せている。
前面見附を締める車体断面黒色化はΦ0.7mm,Φ0.3mmの超極細マッキーでの施工に絞った。
窓R部の塗り残しを防ぐには有効的だったがペン先が滑り易い傾向がある。
運行番号表示器窓下部横桟を塗り潰す際に車体まで飛び出してしまい修正に追われた。


電球色LEDライト基板に置き換えられる黄色発光LEDライト基板。

ライトケースに残っていた[アクセス特急]種別表示印刷はペイントリムーバーで除去した。
電球色LEDライト基板は直販品の2連形で分割しなければならない。
これまで直販品では必ず切断に失敗しており基板断面へ激しい繊維片を生じさせてしまった。
今回はクラフトナイフで裏表面へ溝を儲けた後に分離させている。
最後の直販品でようやく整えられたが一般流通品(8422)との識別用に断面を黒色化した。
京成3400形,3700形はTR-180床板装着車,TR-180A床板装着車共に導電板と集電スプリングの位置関係が苦しくなる。
最悪の場合には非点灯に陥るためライト基板集電スプリングを後傾させた。


急遽工程に追加された前面窓セル下辺断面整形施工。

ライト基板の交換はライトユニットさえ取り外せれば容易に行える。
最早手慣れた作業と言え早々に組み立てを済ませ車体に戻した。
嵌合には問題無かったが運転台側窓下部に前面窓セルの欠片を発見した。
エアーダスターでも吹き飛ばせず再度ライトユニットを撤去する羽目になっている。
欠片と思われた箇所は前面窓セル下辺断面が全体的に成形が乱れていた。
急遽前面窓セル断面を鋭角に処理し黒色成形のライトユニットから目立たなくなるよう改めた。


角度が設けられていた台枠スペーサー。

車体関連の作業を終え最終工程となる台枠直結式スカート化に着手する。
3798Fはスカート付SPフレームTNダミーカプラーでも前面車体裾とスカートの隙間を詰め切れなかった。
前回入場で台枠スペーサーには天井方向に角度が付けられ既に反力を生み出す形状へ変更されている。
これによりt0.5mmのプラ板を追設するだけでTR-180A床板用に準じたスカート取付用スペーサーに達した。
後はプラ板へゴム系接着剤を盛り取り付けたスカートの固着を待つのみとなる。




3798 [A09 快速 高砂]:誘導無線アンテナ(8078)換装,前面車体断面黒色化前面窓セル下辺整形,台枠直結式スカート化施工。


3708 [A05 特急 上野]:3708F-2(京成3150形LOT誘導無線アンテナ搭載車)。
※旧製品。

撤去されたSPフレームTNダミーカプラーに代わりTNカプラーSPを取り付ける。
そしてTR-180A床板を車体に取り付け前面車体裾とスカートの間隔を確認した。
スカート付SPフレームTNダミーカプラー装着車では上出来だった3798だがやはり台枠直結式スカートには敵わない。
台枠スペーサーが生み出す反力によりスカートの安定性は飛躍的に向上した。
黒色化した運行番号表示器窓下部横桟も前面見附に埋没し銀色塗装は消え去っている。
誘導無線アンテナ(8078)の色温度は京成3150形LOT誘導無線アンテナに近く他編成と同等になった。




3798 点灯試験[A09 快速 高砂]:前照灯(電球色LEDライト基板(直販品)更新施工)。


3798 点灯試験[A09 快速 高砂]:前照灯(電球色LEDライト基板(直販品)更新施工)。


3768 点灯試験[A17 特急 成田空港]:3768F-2(電球色LEDライト基板(直販品)振替車)。

3798F中期仕様(再生産品)はTR-180A床板装着編成ながら黄色発光LEDライト基板が採用された。
そのため3768F-1,3768F現行仕様(3次車:3768F-2),3788F現行仕様(3次車:3788F←3768F)に比べ見劣りが否めなかった。
後年に出場した3728F-2(再生産品)と3798Fの2編成だけが黄色発光LEDライト基板で残されていた。
改修までが遅れた3798FはようやくTR-180A床板装着編成の水準に追い付こうとしている。
なお電球色LEDライト基板に施した集電スプリングの後傾化は点灯試験を一発合格へと導いている。
相変わらず車体との嵌合には注意が必要だが以前より非点灯に陥る回数は減ると思われる。




3798後期仕様(誘導無線アンテナ(8078)換装施工)。
※再生産品。

約105分に及ぶ長丁場の作業を終えて3798(3798F)の改修が完了した。
竣工した3798は車体断面黒色化,台枠直結式スカート化により前面見附が引き締まったと思える。
側面見附では誘導無線アンテナ(8078)への換装により色温度が変化した程度に留まる。
但し軟質材に改められた誘導無線アンテナは2ndLOT誘導無線アンテナよりも取り扱いに優れる。
ここは2ndLOT誘導無線アンテナを装着し続けてきた3798にとって大きな変更だと思う。
前面窓セル下辺の修正は余計と言え3791(3798F)では最初から工程に組み込み対処する。

京成3700形3761[3768F-1] 3次車 中期仕様 グリーンマックス製誘導無線アンテナ(8078)換装試行

2019-06-07 21:43:48 | 京成線:3700形
発症。

グリーンマックス製京成3700形3768中期仕様(3次車:3768F-1)の誘導無線アンテナ(8078)換装では嵌合精度低下が現れた。
屋根板誘導無線アンテナ取付孔は個体差があり3768(3768F-1)だけに留まるかもしれない。
続いて入場する3761(3768F-1)ではこの症状が発生するか否かも確認事項となる。


京成3700形3761 3次車 中期仕様(3768F-1)。

3150形LOT誘導無線アンテナが搭載された3761(3768F-1)も安定度が非常に高かった。
3768F-1を誘導無線アンテナ搭載準備編成に仕立てられたのは嵌合精度のお陰である。
挿入は比較的固く枕木方向のぐらつきも生じていない。
但しこの嵌まり具合が屋根板取付孔若しくは誘導無線アンテナ取付脚に拠るものか判らなかった。
前途の通り3768(3768F-1)ではゴム系接着剤固定を採用しながらも安定性を確保できずに終わった。
改めて誘導無線アンテナ(8078)と屋根板の嵌合精度確認を3761にて行う。
3150形LOT誘導無線アンテナと誘導無線アンテナ(8078)は殆ど外観差が無い。
よって3768,3761(3768F-1)からの撤去後も保管品に廻せる。
破損し難い3150形LOT誘導無線アンテナであるが取り外しは慎重に行った。
屋根板取付孔裏面より爪楊枝で取付脚を押し込む方式に限り引き抜きは見送っている。
送信用アンテナは取付脚を交互に押し出し均等に屋根板から離れる措置を採った。
単体での保管しか術が無く旧LOT誘導無線アンテナと一括りに纏めている。
旧LOT誘導無線アンテナは灰色成形品であり混同する恐れは無い。


入工中の3761。

なお送信用誘導無線アンテナ(8078)の切り出しに失敗してしまった。
凸形に残る湯口跡の整形はクラフトナイフを用いる従来方式を踏襲している。
皮肉な事に軟質材への変更は修正を行い易くさせると判明した。
3150形LOT誘導無線アンテナまでとは異なり刃先を擦るだけで平滑化が行えた。
早速3761用屋根板へ誘導無線アンテナ(8078)を取り付ける。
ところが3761(3768F-1)でも嵌合精度の甘さが露呈してしまった。
症状は3768(3768F-1)と同一で枕木方向のぐらつきが激しい。
早くも検討課題に挙がっていた誘導無線アンテナ(8078)の固定方法を考えなければならなくなった。
仕様書ではゴム系接着剤が推奨の固定方式とされている。
しかし誘導無線アンテナと屋根板の間隔が狭くはみ出したゴム系接着剤の除去に苦戦した過去があった。
そのため流し込み接着剤による溶着固定が標準工程になっていた。


仮搭載した誘導無線アンテナ(8078)。

柔軟性が高められた誘導無線アンテナ(8078)は流し込み接着剤固定でも全く問題ないと思われた。
だがグリーンマックス製3150形,3400形との共用部品でもありゴム系接着剤固定を試行する。
これは3150形モハ3174現行色前期仕様(3174F-2)で取付孔拡大に失敗した影響が影を落とした。
屋根板取付孔周囲を大きく歪ませた3150形M2c車用屋根板は現在モハ3162現行色後期仕様(3170F-3:中間組込車)へ廻されている。
流し込み接着剤ではモハ3162(3170F-3)への交換対応が難しく先ずは仕様書に従う事にした。
3768(3768F-1)に採用した固定方法は屋根板取付孔裏面へゴム系接着剤を薄く塗布するものであった。
誘導無線アンテナ取付脚前端だけの固定では嵌合精度を改善させられない。
安定性を高めるには取付脚へのゴム系接着剤塗布が必要と思われた。
一定の時間を置いたゴム系接着剤を誘導無線アンテナ取付脚下端から3/4付近まで塗布する。
ゴム系接着剤のはみ出しに注意しながら誘導無線アンテナ(8078)を屋根板へ挿入した。
この方法であれば接着剤除去の省略が可能で結果次第では標準工程に出来ると思われる。


再固定した妻面窓セル。

3768F-1は旧3758F中期仕様(3次車→後期仕様:3758F)の部品を移設した準組立車で占められる。
このうち妻面窓セル,貫通扉窓セルは接着剤跡の平滑化を行わなかった。
固定に用いた流し込み接着剤も極微量であり固着への不安を抱えた出場となっていた。
先の3768(3768F-1)では指力程度の入力に耐えてくれた。
しかし3761(3768F-1)は何の抵抗もなく妻面窓セルが脱落している。
リニューアル未施工編成に改められた3768F-1を分解する機会は限り無く0に等しい。
妻面窓セルを撤去せずに側面窓セルの取り外しが可能とも掴めている。
よって脱落した妻面窓セルは流し込み接着剤にて完全溶着を施した。


現行仕様同等の台枠直結式スカート。

台枠直結式スカート化は3768F-1が最終試作編成に該当する。
当時はプラ板スペーサーの採寸を行うほど慎重な作業を行っていた。
ただ試行錯誤を重ねた後の試作車であり現在採用している台枠直結式スカート化とほぼ同様と言える。
台枠スペーサーへのプラ板追設は流し込み接着剤で完全に溶着されていた。
ゴム系接着剤固定としたスカートも十分な固着力が確認出来ている。
運転台側FS-547非動力台車こそ撤去を要するがTNカプラーSPの着脱にも支障しない。
今のところ3700形からTNカプラーSPを供出する事態には見舞われていない。
ただ撤去が容易くなっており緊急対応に手こずる可能性は低いと思われる。




3761 [A13 特急 上野]:誘導無線アンテナ(8078)換装試行。


3781 [89K 快速 佐倉]:3788F(3150形LOT誘導無線アンテナ搭載車)。

各部の点検を終えるまで3761(3768F-1)用屋根板は単独で姿勢を保たせていた。
すると装着した誘導無線アンテナ(8078)は垂直のまま微動だにしなくなっていた。
取り敢えずゴム系接着剤固定は成功に至り取付孔の個体差を吸収出来る状態へ持ち込めると思う。
ただ誘導無線アンテナ(8078)の嵌合低下は3768F-1で発症しただけかもしれない。
今後の改修入場では問題ない安定度を示す車両が現れる事も考えられる。
この場合は屋根板表面にゴム系接着剤がはみ出す確率が高くなる。
各車両の状態を鑑みて固定方法は臨機応変に対処する予定である。


3761(誘導無線アンテナ(8078)換装試行)。


3791(3798F:旧LOT誘導無線アンテナ搭載車)。

3761(3768F-1)への試行で誘導無線アンテナ(8078)の固定方法に一定の方向性を見いだせた。
追って誘導無線アンテナ(8078)のぐらつきが残っていた3768(3768F-1)も3761に倣った固定方式へと改めた。
その結果はぐらつきは廃され3768,3761(3768F-1)の同日竣工を迎えている。
ちなみに誘導無線アンテナ(8078)の入り目は2編成分であった。
何を勘違いしたか1編成分と早合点してしまい手元には3編成相当の誘導無線アンテナ(8078)が残る。
3150形LOT誘導無線アンテナ搭載編成を敢えて交換入場させる必要性は感じられない。
改修の遅れている3798F後期仕様(4次車:3798F)が誘導無線アンテナ(8078)本格採用編成になると思われる。

京成3700形3768[3768F-1] 3次車 中期仕様 グリーンマックス製誘導無線アンテナ(8078)換装試行

2019-06-06 21:47:31 | 京成線:3700形
軟質材。

グリーンマックス製京成3700形3768F中期仕様(3次車:3768F-1)を入場させた。
回着整備当時はまだグリーンマックス製誘導無線アンテナがリリースされる前であった。
製品付属品は使用せず代わりに京成3150形LOT誘導無線アンテナを搭載させている。


京成3700形3768F 3次車 中期仕様。
3768F-1:3768-3767-3766-3765-3764-3763-3762-3761。
※3色LED式表示器編成。

グリーンマックス製京成3150形,3400形,3700形では誘導無線アンテナへの溶着施工を原則にしている。
これは屋根板取付孔の個体差により誘導無線アンテナが脱落する個体に出会したためである。
流し込み接着剤は投入を極微量に留めており破損時の即時対応には支障しないと確認されている。
3400形,3700形(旧製品)に付属する旧LOT誘導無線アンテナはプラスチック硬度が高く取り扱いに苦慮した。
折損させた3700形旧3758F中期仕様(3次車→後期仕様:3758F),旧3818F中期仕様(5次車→中期仕様:3818F)は交換入場している。
旧LOT誘導無線アンテナでも同様の固定方式を採用していたが問題無く換装を終えられた。
その後も別途投入した京成3150形LOT誘導無線アンテナへの換装が進み現在では幅広く採用されている。


入工中の3768(3768F-1)。

3768F-1は誘導無線アンテナの溶着を見送った数少ない編成である。
当初から材質が変更される誘導無線アンテナへの換装を考えていた。
ところが誘導無線アンテナは3768F-1の出場に間に合わず換装準備施工編成となった。
そして今になってようやく誘導無線アンテナ(8078)を入手できた。
標準採用している京成3150形LOT誘導無線アンテナでも全く不満は無い。
京成3150形LOT誘導無線アンテナは旧LOT品よりプラスチック硬度が低められている。
そのため折損には達せず変形からの復旧も比較的容易であった。
ただ誘導無線アンテナ(8078)の外観確認と耐久比較試験を行うべく投入に踏み切っている。


新旧誘導無線アンテナ (京成3150形LOT,8078)。

現在京成3150形LOT誘導無線アンテナは予備品が3両分まで減少してしまった。
前途の通り折損には至らせていないが緊急対応用として温存を図る残数に近い。
加えて今後京成形式のリリース時には誘導無線アンテナに変更される確率が高いと思われた。
誘導無線アンテナと京成3150形LOT誘導無線アンテナの印象差は増備編成を既存編成に揃えられない要因となる。
仮に成形色温度が違った場合はプロトタイプ毎に誘導無線アンテナを置き換えるしかなくなる。
だがこれを行うと予備品の京成3150形LOT誘導無線アンテナを交換用に充当出来ない編成が現れてしまう。
そこで予め換装準備が施されていた3768F-1にて誘導無線アンテナ(8078)への換装試験を行う。
投入した誘導無線アンテナ(8078)の成形色温度は京成3150形LOTと非常に近かった。
感触からは軟質プラスチックへの材質変更すら伺えない程である。
両者を混同してもおかしくはなく京成3150形LOT誘導無線アンテナに目印を設けている。
成形形状は旧LOT誘導無線アンテナ時代と同一で金型に変更は無いと思われる。
残念ながらアンテナ天面に湯口跡が出来る弱点は相変わらずだった。


嵌合が緩くなった誘導無線アンテナ(8078)。

ニッパーを入れた手応えはむしろ3400形,3700形(旧製品)で採用されていた旧LOT品硬質プラスチック時代を彷彿とさせた。
一瞬3150形LOT≒8078と疑いたくなったがアンテナ単体へ切り出した後に完全なる別物だと判明した。
確かにループアンテナは弾性を持ち多少の負荷では折損に至る気配が感じられなかった。
特に送信用アンテナでは軟質材の威力が更に発揮されると思われる。
誘導無線アンテナ(8078)搭載試作車は3768,3761(3768F-1)となるが安全策を採りひとまず3768への単独換装試行に絞った。
挿入しただけの京成3150形LOT誘導無線アンテナを撤去し誘導無線アンテナ(8078)に嵌め換える。
京成3150形LOTと同一成形に見えた誘導無線アンテナ(8078)だったが嵌合精度は極端に下がった。
3768(3768F-1)では屋根板を裏返すと少しずつ取付脚が露出し始めてしまう緩さに見舞われている。


剛性を保つ台枠直結式スカート。

屋根板と誘導無線アンテナ取付脚の相性は健在らしく3768(3768F-1)に限っては悪い方向に出た。
まだ試験搭載の段階であり誘導無線アンテナ(8078)は暫定的な固定化を施す事にした。
屋根板取付孔裏面にゴム系接着剤を塗布し誘導無線アンテナ取付脚前端へ絡めた。
ゴム系接着剤が固着するまでの間に各部の点検を進めている。
製品仕様がリニューアル工事施工編成だった3768F後期仕様(3768F:二代目)は大規模な分解工程を経て3768F-1に改装した。
リニューアル工事未施工編成化は全車旧3758Fとの窓セル相互交換式としている。
旧3758Fに接着固定されていた窓セルの移設は再接着を要しており念のため現状確認を行った。
中でも側面窓セルを支持する妻面窓セルの状態が気掛かりだった。
幸い微量の流し込み接着剤を投入した成田寄妻面窓セルは一応の強度を保てていた。
これに付随して貫通扉窓セルの固定不良も現れていないとの答を得られている。




3768 [A13 特急 上野]:誘導無線アンテナ(8078)換装試行。

また台枠直結式スカート化最終試作車だったため強度試験も並行している。
追設したプラ板スペーサーとの接着面積は十分だった模様で問題無い耐性を示す。
台枠スペーサーの反力も保たれており試作車ならではの癖は伺えなかった。
屋根板裏面へ塗布されたゴム系接着剤は各部の点検を終えた時点で既に固着していた。
誘導無線アンテナ(8078)は脱落こそ押さえられたが枕木方向で発生するぐらつきが残った。
どうやら誘導無線アンテナ取付脚先端のみの固定では取付孔径との違いを吸収出来ないらしい。
残された手段は取付脚全面へのゴム系接着剤塗布若しくは流し込み接着剤投入に限られる。
柔軟性が高められた誘導無線アンテナ(8078)ならば溶着でも差し支えないと思われた。
しかし現時点ではどちらが有利か判断が付かず3761(3768F-1)への搭載試行まで先送りした。




3768(3768F-1:誘導無線アンテナ(8078)換装試行)。


3768(3768F-2:京成3150形LOT誘導無線アンテナ搭載車)。

結局3768(3768F-1)は不安定な誘導無線アンテナを抱えたまま仮竣工となっている。
3768F-1に取り付けていた京成3150形LOT誘導無線アンテナは高い嵌合精度を誇っていた。
その成形から誘導無線アンテナ(8078)も同様に換装が行えると思われた。
全く想定していなかった症状に襲われ新たな課題に直面している。
ただ京成3150形LOTと外観差の少ない誘導無線アンテナ(8078)には一安心出来た。
換装後の3768(3768F-1)は入場前との差異が判らないほどである。
よって両者の混在に問題は無く3761(3768F-1)も誘導無線アンテナへ換装する。
同時に嵌合精度個体差確認と誘導無線アンテナ取付脚の固定方式検討を行う。

京成3700形3781[3788F] 3次車 現行仕様 後期リニューアル工事施工車 (台枠直結式スカート化,窓枠補修施工)

2018-11-10 21:47:28 | 京成線:3700形
終点。

グリーンマックス製京成3700形3788F現行仕様後期リニューアル工事施工編成(3次車:3788F)の出場が目前に迫った。
最終入場車は第三次整備を施す成田寄M2車の3781(←3761)である。
3761後期仕様(3次車:3768F)の改番から始まった回着整備は3781で終える事になった。


京成3700形3781 3次車 現行仕様 後期リニューアル工事施工車(3788F)。

ジオマトリックス製京成3700形用インレタ残数が影響し3781は第二次整備の先発入場に起用された。
第三次整備も側面黒色窓枠劣化具合から3788に先を越される。
3781の整備は3788に振り回される展開が続いてきた。
但し側面黒色窓枠は3788より軽度の劣化で留まっている。
工程全体で窓枠補修が占める割合は多く今回に限っては次発に廻して正解だった。
作業の流れは3788と同様で車体の補修から開始する。
次に行先表示類の整備へ移り最後は台枠直結式スカート化で締める組み立てとした。


入工中の3781。

3781のライトユニットも嵌合が緩く簡単に取り外せた。
側面窓セルを車体から浮かせ行先表示器部品→前面窓セルの順で撤去する。
回着時から運転台側窓ワイパー印刷上部に銀色塗料の撥ねがあり気になっていた。
事ある毎に煌めく1点は嫌でも目に入ってくる。
窓セルの塗料撥ね除去は表面を傷付ける確率が高い。
決して無理はせず磨きクロスでの拭き上げにて対応した。


ライトユニットを撤去した3781。

その輝き具合から塗料は表側にあると思われた。
ところが裏側へ付着するいまいち理解に苦しむ状態であった。
擦過面積は極力小さくしたい。
そのため爪楊枝の柄側に磨きクロスを巻き付け擦り続けた。
やはりセルの塗料除去は力加減が難しく完全に取り除くまでには至らなかった。
しかし反射そのものは生じなくなっており黒点を残したまま前面窓セルの修正を打ち切っている。


黒色化した前面窓車体断面。

前面窓車体断面の塗り潰しは3788と同一方法を採用した。
0.7mmと0.3mmのペン先を持つ超極細字マッキーであれば1本で作業を終えられる。
窓R直近まで0.7mm側で黒色化が進められ0.3mm側の使用機会は激減した。
マッキーの持ち替えが無くなり窓R部の仕上げも容易くなった事から大幅な作業時間短縮を実現している。
これは今後の車体改修でも踏襲する予定である。
側面黒色窓枠の状態は3788ほど悪くない。
ただ補修を要する状況には変わりなく細字マッキーで黒色化を行う。
製品仕様に近付けられるよう窓枠断面へのインク付着を防ぎながら塗り進める。


補修代の狭幅化を図った側面窓車体断面。

側面窓の養生は引き続き紙を当てる方法を採った。
マスキングテープでは新たな塗装剥離やセルへの粘着糊付着を招きかねない。
特に連結面端部側面窓枠縦桟は妻面窓セル撤去を省略しており塗布失敗の危険度が高まる。
紙であれば側面窓セルのモールドへ滑り込ませられるため側面窓を完全に覆えた。
マッキーを当てる角度は3788と同じく窓枠モールドに対して斜めにしている。
山側,海側とも大きな破綻は無く側面窓枠補修未施工車と同等に仕上げられたと思う。
改番工程が呼び込んだ黒色窓枠塗装の劣化は無事隠蔽された。


両端のバリを切除した行先表示器部品。

行先表示類の整備へ取り掛かる前に行先表示器部品を整形した。
両端側板にニッパーで切断出来る程のバリが残っており車体からの着脱を邪魔する。
これまで行先表示器部品を整形した記憶は無く珍しい事例に入ると思われる。
3788に続き富士川車輌工業製ステッカーの[89K],[佐倉]表示は僅かに小さく切り出す。
これにより行先表示器部品に印刷された[A07],[成田空港]表示を覆いつつもモールド内に収められた。
なおステッカー断面は黒色化を施し3788と仕様を統一した。
塗り潰さずに済むかは今後の車体改修や増備にて判断したい。


恒例の側面窓セル運転台側上部整形施工。

車体の組み立てへ移る前に両側面窓セル運転台側上部を斜めに切り落とした。
天井側から行先表示器部品を撤去可能にする定番工程である。
京成形式は表示器類の変更が数多く行われてきた。
2018年9月に登場した新3000形3039F,3040Fは運行番号表示器がフルカラーLED式に改められている。
これが他形式に展開されるかは判らない。
しかし3色LED式運行番号表示器も経年劣化によりフルカラーLED式運行番号表示器に交換されるかもしれない。
3788Fのプロトタイプは後期リニューアル工事施工編成から変更しないと思う。
ただ将来の動きに対応出来るよう側面窓セルの整形へと至った。
行先表示類変更も容易になるためグリーンマックス製3700形では欠かせない項目と化している。


種別表示ステッカー貼付準備が完了した3781。

側面窓セルの組み付けは妻面窓セルを車体に残した関係により一癖が生じる。
3768Fは全車1pcs式の側面窓セルに戻された。
連結面側が固定されているため運転台側へ向けての挿入は車体内側に設けられている嵌合脚1箇所毎に行う。
少しずつ撓ませる角度がきつくなって行き運転台側最寄り部では殆ど湾曲させられなくなる。
そのため側面窓セルに撚りを加え窓枠内に復させた。
これを過ぎればライトユニットを取り付けるだけとなる。
予め印刷済[特急]種別表示は消去した。
富士川車輌工業製[快速]種別表示ステッカーは3788と同一台紙でやはり輪郭がぼやけていた。
赤マッキーでの断面塗り潰しにより境界線の滲みを誤魔化す。
偶然にも3788と類似の寸法で切り出しが行え[快速]表示の差異は発生していない。


直線状に修正したTR-180A床板。

種別表示ステッカー貼付を以て車体関連の作業は全て終えた。
残すはTR-180A床板のTNカプラーSP化となる。
3781を分解した際に台枠が逆反りしていると気付いた。
先ず反りを修正し指力で平行に戻す。
これを行わないと車体と台枠スペーサーの位置関係がずれ台枠直結式スカート化に影響が出てしまう。
ただ分解するほどの湾曲ではなく簡便な方式を採った。
作業は台枠直結式スカートへの変更が大半を占める。
TR-180A床板装着車でのプラ板スペーサー追設とスカート整形は試作車から大きく変わっていない。
3788での結果も十分であり3781も続いた。


定着すると思われるTR-180A床板装着車での台枠直結式スカート化方式。

当然ながら3400形,3700形用スカートの予備品は無い。
従って流用が大前提だったが3781のスカートはダミーカプラーマウントへ強固に固定されていた。
強引な引き抜きは余りに危険過ぎマウントを削り対処している。
取付脚には大量のプラスチックと接着剤の滓が付着しているが切除するため不都合は無い。
ところが面倒な事に接着剤はスカート取付脚台座周囲にまで進出した跡が見られた。
ここは追設したプラ板スペーサーへの接着固定に重要な役割を担う箇所である。
このまま放置すると台枠直結式スカート化を終えても台枠スペーサーとの平行が保てなくなる。
取付脚台座を切断した後に平滑化を施した。


台枠に直結化されたスカート。

ゴム系接着剤をプラ板スペーサーへ塗布しスカートを圧着する。
台枠単体でも大凡の設置位置が掴めてきた。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーはジャンパ連結器モールドにゴム系接着剤を盛っただけだった。
運転台側もTNカプラーSP装着に変更されたがスカートとの位置関係は従来と非常に近い。
何れは姿を消すスカート付SPフレームTNダミーカプラーではあるものの台枠直結式スカートへの踏み台になったと思う。
TR-180A床板はスナップ式非動力台車を履くためTNカプラーSPの取り外しが行い易い。
数量不足に陥った場合には優先的に供出対象へ挙がると思われる。
急場鎬にはTNカプラーを充てTNカプラーSPが補充され次第復旧する方法を採りたい。




3781 [89K 快速 佐倉]:行先表示類変更,前面窓車体断面黒色化,TNカプラーSP化,台枠直結式スカート化施工。


3788 [89K 快速 佐倉]:3788F(台枠直結式スカート化施工車)。

取付脚台座部を均したスカートは無事車体裾との平行を維持した。
空間は台枠スペーサーの反力により殆ど見られない。
3788の仕上がりと遜色なく十二分な見栄えに達した。
製品仕様のスカートはダミーカプラーマウントを介する構造になっている。
このマウント下面は車体裾より張り出す厚みを持つ。
物理的に前面車体裾へスカートを近接させられず目立つ空間を生む温床と言えた。
ダミーカプラーの廃止はTNカプラーSPに頼ったため連結器が大振りになる弱点こそ抱える。
これは前面車体裾に接するスカートで実質相殺されたと思える。


3781 点灯試験[89K 快速 佐倉]:前照灯(電球色LEDライト基板装着車)。


3781 点灯試験[89K 快速 佐倉]:前照灯(電球色LEDライト基板装着車)。


3751 点灯比較[55K 快速特急 西馬込]:3758F(ライト基板更新車)。

スカートの安定を待ち点灯試験を行った。
3788に引き続き前尾灯とも一発点灯で応えてくれた。
ライトケースの印刷済[特急]種別表示消去は分解を回避している。
極力ライト基板集電脚に触れないよう作業を進めた。
TR-180A床板との相性も加わり無難な回答を得られた。
なお3751後期仕様(3次車:3758F)とは同じ電球色LEDライト基板ながら光束の広がりが異なるように見える。
これは記録方法を変更した影響に拠るもので実際の点灯具合に変わりはない。




3781(台枠湾曲修正,側面黒色窓枠補修施工)。

TNカプラーSP化前に湾曲を修正した台枠は不具合無く車体に収まってくれた。
線路方向,枕木方向の傾斜も見られない。
本来であれば分解して矯正すべきだったと思う。
しかし3768Fの改番入場からかなり時間が経過してしまい簡略化を図った。
たまたま結果に繋がったが出来るだけ分解修正を優先する。
側面黒色窓枠も露骨な修正には至らず銀色塗装が覗かせる断面を多く残している。
あくまで製品仕様に近付ける補修内容であり3788Fに限っては合格点を与えて良いと思う。


3782+3781 (3788F:側面窓枠補修未施工車+側面窓枠補修施工車)。

3781の竣工で3788Fは8両全車の整備が完了した。
随分遠回りしたが無事終点に辿り着けている。
そもそも3768Fは編成番号が埋まっており3編成目となる3768F後期仕様投入には無理があった。
切り抜ける方法は編成番号変更しかなかく3年振りの3700形改番編成が出場に至る。
後期リニューアル工事施工編成の所要数は充足したと言え再び3768Fが導入される確率は低いと思う。

京成3700形3788[3788F] 3次車 現行仕様 後期リニューアル工事施工車 (台枠直結式スカート化,窓枠補修施工)

2018-11-09 21:48:20 | 京成線:3700形
第三次。

改装入場中だったグリーンマックス製京成3700形3788Fリニューアル工事施工編成(3次車:3788F)のプロトタイプが確定した。
ジオマトリックス製インレタによる3768F後期仕様(3次車:3768F)の改番は全車完了している。
M1車系,M2車,T車は第一次整備で仮竣工若しくは竣工させたがM2c車は改番で作業が止まっていた。


京成3700形3788 3次車 現行仕様 後期リニューアル工事施工車(3788F)。

現行仕様が選択された3788Fだが種車は後期リニューアル工事施工編成であり3787,3785,3782以外の外観は変わらない。
従って3786,3784,3783は呼称が後期仕様から現行仕様に改められるだけとなる。
M2c車の3788,3781も製品仕様を引き継いだまま第三次整備を行う。
第二次整備は改番に特化させており平時の回着整備と同一項目が残っている。
M2c車の施工は初期導入編成から順次開始している車体改修に準拠する内容へ引き上げられた。
工程数が増加したため1両ずつ整備を進める。


入工中の3788。

車体改修は前面見附の向上に直結する前面窓枠黒色塗装補修が切っ掛けだった。
経年劣化で黒色印刷が剥げた箇所が目立ち始めマッキーで塗り潰す隠蔽策を採った。
これが前面窓車体断面黒色化まで深化し現在に至る。
前面窓車体断面黒色化は運行番号表示窓下部の横桟から覗く銀色塗装を埋没させる効果を得られた。
引き締まった前面見附に手応えを得られ編成増備時での標準工程へと昇格する。
3728F後期仕様(1次車:3728F-2),3768F中期仕様(3次車:3768F-1)はこれに従い出場させた。
このうち3768F-1は旧3758F中期仕様(3次車→後期仕様:3758F)との窓セル交換を並行した。
完全に分解された状態からの施工は容易であった。
しかし3788,3781は第二次整備が改番で打ち切られた影響により0からの開始となる。


あっさり取り外せたライトユニット。

先発入場は上野寄M2c車の3788とした。
3768Fは側面黒色窓枠縦桟への塗料廻り混みに甘さを抱える車両が多数を占めた。
当初は3788(←3768)も同程度であったが改番施工で更に症状を悪化させてしまう。
黒色塗装の剥離は縦桟だけではなく窓枠そのものにも及んでいる。
この状況は3781より3788が下回っており先に対策を施す。
3768F-1での窓枠塗装補修は全車が分解に至ったため編成見附を揃えられた。
3787以下6両が竣工済の3788Fでは同一の手法を避けたい。
よって3788の窓枠は3787以下6両に近い仕上げが求められる。


掠れの激しい側面黒色窓枠(山側)。

分解の入口はライトユニット撤去である。
当然初の取り外し機会であり嵌合は固いと思われた。
ところが使用した爪楊枝は1本だけであった。
両立ライトレンズを押し込むと同時に種別表示器の[特急]印刷が半分車体に隠れた。
この位置まで移動してくれれば後はライトユニットを引き出すだけとなる。
手応えは3728,3721中期仕様(1次車:3728F-1)に近く労さないまま第一次段階を通過した。
側面黒色窓枠の補修を要するが側面窓セルは取り外さない。
塗装を剥がした箇所は運転台側に集中していた。
連結面側は縦桟を除きほぼ無瑕であり現状のまま補修可能と読み妻面窓セルの撤去を省略している。


各部への塗り潰しを施した3788。

前面窓車体断面は超極細字マッキーの0.7mm側を主に使用した。
極細字マッキーではペン先が届かない箇所が増えてしまい作業効率が悪かった。
初めて0.7mmを起用したところ塗り残しは大幅に減少している。
さすがにRのきつい箇所には対処出来ず0.3mm側を当てた。
側面黒色窓枠の補修は3768F-1よりその規模が小さくなる。
縦桟断面は全て塗り潰さずに側面窓セルと重なる部分の銀色塗装を敢えて残した。
窓枠はモールドへ細字マッキーを斜めに当て製品仕様と類似の再現まで持ち込んでいる。
側面窓セル撤去を見合わせた都合により当該窓はインク付着防止のため紙で塞ぎながらの作業だった。


[89K 佐倉]:富士川車輌工業製ステッカー。

車体の補修を終え行先表示類の整備へ移る。
3788Fはリニューアル工事施工編成であり新ROMフルカラーLED表示器の一択となる。
運行番号表示及び種別表示ステッカーは1組しか残されていない。
ステッカー断面の黒色化に失敗する機会が増えており若干小さめに切り出している。
行先表示ステッカーも余裕がある訳ではなく同様の方式とした。
その結果種別表示,行先表示ステッカーは各表示器モールド内に余裕を持って収められた。
構造上行先表示器部品は前面窓から引き込む。
この寸法で安定した切り出しが行えれば断面の黒色化は不要になるかもしれない。


印刷済[特急]種別表示を消去したライトケース。

種別表示ステッカーの貼付はライトユニットを車体に組み込んでからとなる。
既にライトケースの印刷済種別表示は消去が確定していた。
ペイントリムーバーで[特急]表示の除去を行い消灯状態化した。
富士川車輌工業製種別表示ステッカーは珍しく輪郭がはっきりしていない個体を持ち出すしかなかった。
従って種別表示器の寸法通りに切り抜けない確率が高い。
ステッカー切り出し失敗隠蔽が名目の印刷済種別表示消去だったが3788では別の面で作用した。
種別は[快速]に決まりぼやけた印刷境界へデザインナイフを当てる。
案の定上辺に漣の様な波打ちが現れたためステッカー断面の塗り潰し時にインクを染み込ませた。
ピンク色が基準色の[快速]ではあるが色マッキーの持ち合わせが無く赤マッキーで代用している。


台枠直結式へ改められるスカート。

ライトユニットの装着も撤去時と同じくあっさりしたものだった。
ただ軽いクリック感を得られており嵌合に支障は無いと思われる。
そして切出済の[快速]種別ステッカーを貼付した。
赤マッキーで誤魔化した上辺は車体の陰に入り殆ど目立たない。
残数都合から左右方向を若干狭幅化したが印刷済[特急]種別表示消去の効果で程良く馴染んでくれた。
ひとまず車体関連の作業に区切りが付きTR-180A床板をTNカプラーSP化する。
連結面側はFS-547非動力台車のTNカプラーSP対応化だけで済む。
一方運転台側は本格採用に至った台枠直結式スカートを採用する。
TR-180A床板装着編成では3768F-1にて試行済だったためこの方式を踏襲した。


計算通り収まったプラ板スペーサー。

台枠スペーサーを分離させ前端部を僅かに持ち上げる。
スペーサー追設用TNカプラーSPフレームを取り付けt0.3mmのプラ板を溶着した。
今回も採寸は行わず現物合わせとなった。
各切断箇所には目安がありそれに沿って余分な箇所を切り落とす。
運転台側の切断箇所はTNカプラーSPカバーのジャンパ連結器モールド先端に合わせる。
要領を掴めてきたらしく車体へ床板を仮装着すると微調整すら要らない状態だった。
この調子を維持出来ればスカート付SPフレームTNダミーカプラー装着車の早期改修に結び付けられるだろう。


完成した台枠直結式スカート。

スカートの整形は取付脚台座部を斜めに切り落とす方法で最終決定している。
現時点で剛性確保とTNカプラーSPとの競合を防ぐにはこの形状が理想的だと思える。
整形時に於けるスカートへの負荷は避けられず破損防止が最優先課題だった。
ある程度の面積が残されており変形等の不安は無い。
固定は第一次試作車から一貫してゴム系接着剤を用いている。
塗布面の試行錯誤を続けた結果プラ板への盛り付けに落ち着いた。
スカートを仮固定しはみ出したゴム系接着剤を巻き取る。
後は車体との位置関係を確定させ固着を待つだけとなった。




3788 [89K 快速 佐倉]:行先表示類変更,前面窓車体断面黒色化,TNカプラーSP化,台枠直結式スカート化施工。

ゴム系接着剤はやや時間を設けた後にプラ板に塗布した。
そのためスカートの安定化は速く迎えられている。
台枠スペーサーを上方向に整形した事により台枠直結式スカートは車体との嵌合で反力が働く。
これにより前面車体裾とスカート上辺の空間はほぼ廃された。
ちなみにTR-180床板装着車ではプラ板スペーサーに角度を与え同様の作用を生み出している。
但し車体長一杯まで伸びる台枠の剛性が高く作業性に劣る。
動力ユニット更新を施しても走行性能差が現れるため余程の事が無い限りTR-180床板装着編成の増備には至らないだろう。
前面窓車体断面の黒色化は改修施工車から続く答を得た。
目立つ分割線を減らす効果は健在で前面見附の一体感演出に一役買っていると思う。


3788 点灯試験[89K 快速 佐倉]:前照灯(電球色LEDライト基板装着車)。


3788 点灯試験[89K 快速 佐倉]:尾灯(電球色LEDライト基板装着車)。


3708 点灯比較[A05 特急 上野]:3708F-2(ライト基板更新車)。

3788は種車が3768であり電球色LEDライト基板は標準装備品である。
導電板とライト基板集電脚の接触状況は良好で床板の再脱着も行っていない。
この点はTR-180A床板装着車の強味だと思える。
なおTR-180床板装着編成の3708F現行仕様(1次車:3708F-2),3758Fは黄色発光LEDライト基板が装着されていた。
グリーンマックス製京成3700形への電球色LEDライト基板採用は3768F後期仕様が初だった。
後にプロトタイプが近いリニューアル工事施工編成の基板更新が開始される。
そのため在籍するリニューアル工事施工編成は全て電球色LEDライト基板で統一されていた。
3788Fはライト基板交換を要さず急遽導入へと至った3768Fの製品仕様が味方になった。




3788(側面黒色窓枠補修施工)。

第三次整備を終えた3788(3788F)が竣工した。
側面黒色窓枠の補修は無難に纏まり3788が編成から浮く事は無い。
同様の症状を抱える3781も補修が必須となるが3788での施工例を参考に上手く纏めたい。
後期リニューアル工事施工編成は3本目の登場になるため目新しさには欠けると言わざるを得ない。
しかし手間を掛けた分が上乗せされ十分な手応えを得られた。
連結面端部の側面窓縦桟はマッキー再現に変更されている。
補修を行っていない3787との差異は殆ど感じられず更なる満足感に繋がった。


3788+3787 (3788F:側面窓枠補修施工車+側面窓枠補修未施工車)。

3788Fでは3781が唯一の未竣工車となった。
整備工程は3788とほぼ変わらないため順調に進めば出場を迎えられると思う。
しかし1つの失策が全てを台無しにさせる。
特に富士川車輌工業製ステッカーは[佐倉]表示以外の予備が無い。
切り出しに神経を使うが3788と同じ方法で[89K],[快速]表示の切り出しに挑む予定である。