試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3700形3761[3768F-2] 3次車 現行仕様 台枠直結式スカート化,下側台枠湾曲修正施工

2019-11-29 21:39:10 | 京成線:3700形
回避。

グリーンマックス製京成3700形3768F現行仕様(3次車:3768F-2)は3761の台枠直結式スカート化へ移行した。
3768(3768F-2)では追設するスカート台座のプラ板厚を間違えt0.5mmにしてしまった。
どうにか丸く収まったが予めt0.3mmのプラ板を準備してスカート付SPフレームTNダミーカプラー廃止に備えている。


京成3700形3761 3次車 現行仕様(3768F-2)。

直近で台枠直結式スカート化を施した編成は2019年7月出場の3728F後期仕様(1次車:3728F-2)である。
約4箇月振りの台枠直結式スカート化となったが3728F-2も3768F-2と同じTR-180A床板装着編成だった。
しかも3728F-2は台枠スペーサー前段が上方向に整形されており3768での失策を防ぐ参考になった。
t0.5mmのプラ板でも台枠スペーサーへの細工で車体裾とスカートの空間を詰められるとの答が得られた。
だがTR-180床板装着編成ではプラ板の誤選択は許されず仕様を統一する観点からt0.3mmへ戻す。
仮に3761の結果が3768と異なった場合には3768を再入場させる方向で作業に取り掛かった。


入工中の3761。

3761(3768F-2)に取り付けられていたスカート付SPフレームTNダミーカプラーはまだ継続使用が可能な状態であった。
しかし剛性不足は否めず車体裾とスカートの隙間は竣工当時よりも開きつつある。
但しこれには床板の湾曲が関与している可能性があり必要であれば矯正を行う。
床板を撤去すると案の定座席部品が外れ掛かり全体もへ字形に湾曲していた。
成田寄台枠スペーサーがスカート位置を決定付けるため床板修正を第一工程に廻った。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーは撤去せず従前の台枠スペーサー取付方向を守る目安とした。


整備性に優れるTR-180A床板。

TR-180A床板の分解は3700形3768中期仕様(3次車:3768F-1)が初施工だった。
この時はカバーが車体裾がら露出するほど下垂する上野寄TNカプラーSPの位置調整を主眼に据えている。
原因は下側台枠が歪んでいたためで3761(3768F-2)の成田寄に似た症状と言えた。
締結ビスが廃されたTR-180A床板は8点嵌合式で上側台枠と下側台枠が噛み合わされている。
両側台枠スペーサーを撤去した後は上側台枠表面から嵌合を解くだけで分解出来る秀逸な構造だと思う。
代わりに台枠が歪むとスペーサーの下垂へ直結する弱点があり3761(3768F-2)では成田寄台枠を中心に押し戻した。


前傾するライト基板集電スプリング。

直線状に修正した3761(3768F-2)用床板は3768(3768F-2)と同じく座席部品の嵌合精度が向上している。
3768(3768F-2)程ではないものの3400形,3700形TR-180A床板装着編成には浮き易い座席部品を抱える車両が存在する。
これらも台枠矯正で改善される見込みが立ち入場に併せて点検を行う予定である。
床板の組み付け方が拙かったらしく海側用ライト基板集電スプリングは既に変形していた。
前傾を増幅させる形状へと歪んでおり集電スプリング角度を起こす作業は慎重に行った。
角度変更後も変形は残ったままだがひとまず垂直方向に改められている。


役目を終えるSPフレームTNダミーカプラー。

海側用集電スプリングには変形が無くピンセットで引き伸ばしながら少しずつ前傾を緩和させた。
導電板と確実に接触させるには後傾化が理想だがライトユニットを撤去しない限り角度変更代は稼ぎ出し難くなる。
闇雲に集電スプリングを倒す訳にも行かず強引な後傾化は見送られ垂直へと至った時点で打ち切った。
そして主工程であるスカート付SPフレームTNダミーカプラーの廃止に取り掛かった。
ダミーカプラーとスカートは微量のゴム系接着剤で固定されていたがあっさりと分離出来る強度しか持っていなかった。
ゴム系接着剤塗布量が少なく何れは入場前の3768(3768F-2)と似たような末路を辿ったと思われる。


t0.3mmに戻したプラ板スペーサー。

3768(3768F-2)とは異なりスカートの元取付脚成形部は斜めに整形されていた。
この施工差も3768用スカート付SPフレームTNダミーカプラーが先に機能しなくなった原因だと思う。
TNカプラーSPスカート取付台座部とスカートの干渉防止対策は不要で直ちに台枠直結式スカート化へ着手出来た。
反力を持たせるべく台枠スペーサー前端部は上方向への角度が発生する形状に改められる。
但し3768よりも入場前の状態が良好だったためその変更代は若干緩和された。
事前に用意したt0.3mmのプラ板は流し込み接着剤で台枠スペーサー前端部裏面両側へ溶着した。


導電板内に収まる位置へ修正されたライト基板集電スプリング先端。

TNカプラーSPフレームを転用した取付治具は使用を取り止めた関係からプラ板スペーサーの整形方法が一部変更となった。
プラ板の車体妻板側はTNカプラーSPフレームジャンパ連結器モールド先端を基準に切断していた。
取付治具の廃止によりプラ板スペーサー前端部を室内長と揃える目安が丸ごと失われてしまった。
採寸よりも個体差を吸収できる現物合わせが有利と判断しTNカプラーSP取り付けを前倒ししている。
なお両側板側は台枠スペーサー端部と揃えて切り落とす従来方式を踏襲した。
3768(3768F-2)はスカートの位置調整が通常と異なる感覚だったが3761(3768F-2)ではこれまで通りに戻った。




3761 [A17 特急 成田空港]:台枠直結式スカート化施工。


3768 [A17 特急 成田空港]:3768F-2(台枠直結式スカート化施工車)。
※TR-180A床板装着車。

やはりスカート台座にはt0.3mmのプラ板が適しているらしく3761(3768F-2)はスカート位置調整に労さなかった。
反力が働く台枠スペーサーもスカートの下垂を許しておらず前面見附は改善されたと思う。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーでは詰め切れなかった前面車体裾とスカートの空間は今入場で完全に埋められた。
誤ってプラ板スペーサーをt0.5mmにしてしまった3768(3768F-2)との差異も感じられないと思う。
これにより3768は当面現状を維持する方向とし異端車のまま正式竣工が確定している。
なお初出場当時から3768と3761のスカート最低地上高は微妙に異なっていたがようやく解消された。


3761 点灯試験[A17 特急 成田空港]:前照灯(ライト基板集電スプリング角度変更施工)。


3761 点灯試験[A17 特急 成田空港]:尾灯(ライト基板集電スプリング角度変更施工)。

ライト基板集電スプリングへの整形を施したため車体と床板は無理のない角度で嵌合が可能になった。
導電板とライト基板集電スプリング先端は特別な配慮を要せずに接触してくれる。
もう少し早く角度変更を施工していれば山側用集電スプリングの変形は防げたはずであり惜しまれる結果となった。
但し点灯試験で不安定さを露呈する事態には至らず通電性能に影響は無いと思われる。
3768(3768F-2)に続き3761(3768F-2)も台枠直結式スカート施工車へと改装され竣工した。
計画より早められた入場だったが空間波無線アンテナ追設と分離した工程が幸いしたと思う。
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