試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ100-237[ツヌ123F] 第二次冷房改造車 車体改修 (ウエイト防錆対策,車体清掃,PS16形パンタグラフ整形施工) ※'旧製品

2020-02-24 23:43:18 | 国鉄/JR101系
優先。

KATO製国鉄101系ツヌ123F(Tc78:弁天橋区仕様+旧製品)の改修順を変更しました。
当初モハ101-176(ツヌ123F:旧製品)の次はクモハ101-184(ツヌ123F:旧製品)を入場させる予定でした。
ただ錆取り作業に限ると長尺の中間車両用ウエイトは分が悪く思えました。


国鉄101系モハ100-237 第二次冷房改造車(ツヌ123F)。
※旧製品。

クモハ101-184(第二次冷房改造車)は2018年9月に車体振替を実施しました。
車体塗装の埃巻き込みが旧クモハ101-184(旧製品)の弱点でした。
これを廃するため十四代目ツヌ118F(Mc155:旧製品←旧ツヌ118F:Mc155)を起用しました。
クモハ101-155(ツヌ118F)は後天的瑕疵車両でしたが中間組込車への起用には支障しません。
床板も再生産品LOT相当品に更新しておりモハ100-237(ツヌ123F:旧製品)と入場順を入れ替えました。
なお旧クモハ101-184(元ツヌ123F)はクモハ101-152(ツヌ103F:Tc48)に改番異動済で現在も健在です。


入工中のモハ100-237。

在籍中のKATO製101系第二次冷房改造車は総勢17両で全体に占める割合は高くありません。
ツヌ123Fの他はトタ冷房5F(Mc198),カノ1F(Mc178:旧製品),ツヌ116F(T'c91:旧製品)です。
このうちトタ冷房5F:側面窓Hゴム支持再現統一,カノ1F:前面窓支持色変更試行,ツヌ116F:車体改修と各々入場機会がありました。
対照的にクハ101-78,クハ100-89(弁天橋区仕様)の車体更新以降ツヌ123Fに変動はありません。
その後他編成との兼ね合いでツヌ123F用第二次冷房改造車はクモハ101-184,クハ100-89に限り手直しが実施されます。
従ってモハ100-237だけは第二次冷房改造車でも初竣工以来全く動きがありませんでした。


木工用ボンド固定を採用した避雷器部品。

改修を終えたモハ101-198以下5両(ツヌ113F:旧製品)では車体汚損が目立ちました。
ところがモハ100-237だけは状態が良く車体内側の黄色5号塗料粉除去に手を焼いた程度でした。
車体側板,屋根板,側面窓セル,妻面窓セルは純水ウエットクロスでの湿式清掃が効果的でした。
屋根上機器は全て撤去しAU75A冷房機搭載箇所を中心に蓄積した埃除去を行っています。
絶対数こそ少ないもののクモハ100形,モハ100形には避雷器部品の安定度に欠ける個体が存在します。
第二次冷房改造車用屋根板との相性だと思われますが生憎モハ100-237がこれに該当しました。


上昇姿勢が改善されたPS16形パンタグラフ(1エンド側)。

既に一部車両で実績のある木工用ボンド固定を採り入れ再発防止策としました。
木工用ボンドは屋根板裏面から避雷器部品取付口を埋め込むように塗布しています。
この方式であれば避雷器部品挿入後も屋根板表面へのはみ出しは発生せず未施工車と同じ体裁を維持できます。
決して施工例は多くありませんが再撤去も支障無く行えるため有効な対策だと思います。
屋根上機器ではPS16形パンタグラフの上昇姿勢が今ひとつ優れず整形しました。
パンタグラフ台枠が凹形に歪むお馴染みとも言える原因であり修正方法は心得ていました。


純粋ウエットクロスで仕上げた座席部品裏面,台枠表面。

従来まではパンタグラフ下枠を外していましたがモハ100-237では試験的に分解を見送りました。
KATO製PS16形パンタグラフは上枠がスライダーに引き掛かる構造を有しています。
そのため製品原形のままパンタグラフ台枠に圧を与えると必ず上枠が外れてしまいます。
スライダー部品の破損防止が名目の分解修正でしたが作業効率低下の一因にもなっていました。
今回はスライダー部品全体及び上枠を押さえながら直接パンタグラフ台枠を水平形状に戻しています。
多少強引さこそありますが都度状況確認が行える利点があり手早く整形を終えられました。


容易だったウエイト防錆対策(2エンド側)。

これまでの施工例に従うとパンタグラフ台枠さえ矯正出来れば上昇姿勢も改善されるはずです。
試行結果はまずまずで普段では余り使用しない上段まで型崩れする事無く持ち上がるようになりました。
モハ100-237用PS16形パンタグラフ程度の変形具合ならば分解修正は不要かもしれません。
苦戦が続いてきた床板老朽化対策ですがモハ101-176(ツヌ123F:旧製品)では僅か約10分で終えられました。
モハ100-237用床板の第一印象も非常に悪くサハ101-258(ツヌ123F:旧製品)から試験採用した第一次処理を踏襲しています。
錆粉塗れだった座席部品裏面,台枠表面は歯ブラシで叩き落とし純粋ウエットクロスにて拭き上げました。




モハ100-237(車体清掃,PS16形パンタグラフ整形施工)。
※旧製品:車体改修。

両部品ともウエイト擦過痕以外はほぼ経年を感じさせない状態に引き上げられたと思います。
モハ101-176用と然程状態の変わらなかったモハ100-237用ウエイトですががやはり第一次処理が効果的でした。
殆どの錆は乾燥クロスで削ぎ落とされウエイト断面も金工用鑢を軽く当てただけに留まっています。
結局モハ100-237(ツヌ113F)はPS16形パンタグラフ整形が加わりながらも約40分で竣工を迎えられました。
意図的に順番を入れ替えた効果は全く無かったものの作業時間短縮への手応えを得られた入場でした。
これでツヌ123Fではクモハ101-184のみが未改修車となります。

モハ101-176[ツヌ123F] 車体改修 (ウエイト防錆対策,2-4位側車両番号標記印刷跡再消去施工) ※'旧製品

2020-02-23 23:57:30 | 国鉄/JR101系
劇的。

初出場から約5年8箇月が経つKATO製国鉄101系ツヌ123F(Tc78:弁天橋区仕様+旧製品)は各所で綻びが伺えます。
クハ101-49(ツヌ116F:Mc154)と同時入場させたクハ101-78(ツヌ123F:弁天橋区仕様)は深刻なウエイト腐食が発覚しました。
車体更新を経たクハ101-78ですが床板は旧クハ101-78(旧ツヌ123F:旧製品←クハ101-75:ツヌ118F)からの流用品でした。


国鉄101系モハ101-176(ツヌ123F)。
※旧製品。

現在でもツヌ123Fには五代目ツヌ118F(Mc155:旧製品)出自車7両が含まれ中間車両5両は床板も受け継いでいます。
クハ101-78での改修内容からウエイト腐食は当該中間車両にまで及んでいると考えられました。
予想通りモハ101-198,サハ101-258,サハ101-106(ツヌ123F:旧製品)の改修工程には必ず錆取り作業が付帯しました。
またクモハ100-149(ツヌ123F:旧製品)を皮切りにサハ101-258,サハ101-106と車両番号標記インレタ再転写まで続きます。
ツヌ123F構成車は全体的に状態が芳しくなく今回改修入場させるモハ101-176(ツヌ123F:旧製品)では長期戦を前提とします。
但し錆取り作業だけはサハ101-258より試行開始した第一次処理方式を踏襲し少しでも所要時間削減を狙いました。


入工中のモハ101-176。

当然の如くモハ101-176も旧ツヌ123Fが初出場して以降全く入場機会は得られていません。
屋根板,車体,側面窓セルは何れも薄汚れており一連の車体改修では最も悪い状態でした。
加えて分解から躓き嵌合が固かった1-3位側用側面窓セルの取り外しに苦戦しています。
101系800番代LOT側面窓セル装着車では多々見られる症状で両妻板を外側へ撓ませ撤去しました。
何処から手を着けるべきか迷う程で先ずは車体清掃を第一工程に据えました。
側面窓セル撤去時には黄色5号塗料粉飛散が確認されており早くも純水ウエットクロスの出番となりました。


湿式を初採用した車体清掃。

旧製品車両,再生産品車両に関わらず車体内側清掃は湿式を採用してきました。
アルコールクロスから純水ウエットクロスへ変更となったものの現在では手慣れた作業と化しています。
天井桁,車体断面を含め黄色5号塗料粉の拭き上げを行い側板清掃へと移行します。
ところが油脂付着の激しかったモハ101-176では磨きクロスでの乾式清掃が通用しませんでした。
油膜を引き伸ばす状況が幾度と無く繰り返されたため再度純水ウエットクロスを持ち出しまひた。
本格的な湿式車体側板清掃はモハ101-176が初試行だと思われ車両車両標記を崩さないよう留意しました。


嵌合具合が改善された1-3位側用側面窓セル。

湿式清掃への切替は効果覿面で薄汚れた車体は瞬く間に消え去りました。
続けて屋根板,妻面窓セル,側面窓セルも湿式清掃とし各々の著しい曇りを解消させています。
使用している純水ウエットクロスは比較的水分量が少なく意外に拭き斑が目立ちません。
そのため現状でも十分に思えたが念のため磨きクロスで最終仕上げを行いました、さ。
嵌合に手こずると思われた1-3位側用側面窓セルですが呆気なく車体へと滑り込みました。
清掃だけで改善されるとは思えませんので妻面窓セルの嵌まり具合が悪かっただけかもしれません。


手遅れに見えたウエイト腐食。

試行した湿式清掃ですが入場前の状態が悪く組み立てまでに約20分も掛かりました。
床板老朽化対策は錆取り作業こそ若干の時間短縮が実現したものの最低でも約30分は割かれます。
悪足掻きをしたところで大幅な作業効率改善には結び付かないと考え長期戦を覚悟しました。
御多分に漏れずモハ101-176用ウエイトも腐食が進み十七代目ツヌ118F(Mc155→ツヌ118F:旧製品)相当だと思えました。
ウエイトは全断面が錆に塗れており廃車発生品との交換も検討したほどでした。
ところが座席部品裏面,台枠表面への湿式清掃が思いの外軽度で済んだため継続使用としました。


再び成功したウエイト断面第一次処理。

ウエイト錆取り作業は乾燥クロスによる第一次処理を本格試行しています。
サハ101-258用,サハ101-106用とは比較にならないほど錆だらけでがっかりしました。
ところが殆どの錆粉が削ぎ落とされ第二次処理を不要と思わせる状態にまで戻ってくれました。
見てくれが至極悪かったモハ101-176用ウエイトは腐食進行が遅かった模様です。
結果錆取り作業は丸棒金工用鑢で断面を均す程度に留まりました。
まさか作業開始から約10分で防錆処置及び床板組み立てを終えられるとは思いませんでした。




[モハ101-176]:2-4位側。

通常であれば竣工に至る場面ですが2-4位側[モハ101-176]標記の埃引き抜きに手を着けました。
[モ101-176]の2箇所に糸屑のようなものが挟まっており修正を試みています。
しかしインレタが脆くなっていた成果糸屑ごと剥がれ落ちてしまい[モハ101-176]を失います。
追い討ちを掛けるように[モハ101-215]標記印刷跡までが露出してしまい消去痕修正にまで要しました。
先のサハ101-106では定番化しつつあるユニクリーナー式で[サハ101-108]標記跡を除去できました。
だが[モハ101-215]標記跡はインクが十分に溶けておらず不発に終わっています。




[モハ101-[1][7][6]]:2-4位側。

ペイントリムーバー式とラプロス式を比較した結果[モハ101-176]標記インレタへの影響を考え後者に落ち着きました。
途中で[モハ101-176]を大きく傾かせ全桁転写へと変更になりかけましたが意地で元に戻しています。
仮に全桁転写であれば[モハ101-215]標記跡の状態からペイントリムーバー式に切り替えていたと思います。
未改番車で実績を重ねたラプロス式印刷消去でもあり[モハ101-215]標記跡は全く伺えなくなりました。
印刷濃度を基準にラプロス#4000で残る標記を崩しラプロス#6000で仕上げる工程となりました。
よって[モハ101-176]を追加転写するには塩梅の良い塗装被膜に達しています。



モハ101-176(車体分解清掃,2-4位側車両番号標記印刷跡再消去・車両番号標記再転写施工)。
※旧製品:車体改修。

標記復旧用に高経年台紙を持ち出し[モハ101-]+[1]+[7]+[6]を組み合わせました。
ここはラプロス式印刷消去が幸いした模様で失敗無く[モハ101-176]標記を成立させています。
[モ101-176]には何となく埃を引き抜いた際の歪みが残るものの許される範囲にあると思います。
床板関連項目までは順調に進んだモハ101-176(ツヌ123F)でしたが別工程に足を引っ張られ約70分を要して竣工となりました。
ただ標準的な車体清掃,床板老朽化対策だけならば約30分で作業完了を迎えられる収穫も得られています。
引き続き純粋ウエットクロス式車体側板清掃及びウエイト第一次処理は試行項目としツヌ123Fの再出場を目指します。

※文体修正中

サハ101-106[ツヌ123F] 車体改修 (ウエイト防錆対策,ペイントリムーバー式印刷消去痕修正,車両番号標記再転写施工) '旧製品

2020-02-22 23:59:54 | 国鉄/JR101系
糸口。

KATO製国鉄101系では十七代目ツヌ118F(Mc155→ツヌ118F:旧製品)から床板老朽化対策を標準整備項目に組み入れました。
但し座席部品裏面,台枠表面,ウエイト全断面への錆取り作業は約40分に及ぶ長丁場となります。
これに本格的な車体改修が加わると単独入場しか望めなくなる苦しい状況が続いていました。


国鉄101系サハ101-106(ツヌ123F)。
※旧製品。

ツヌ123F(Tc78:弁天橋区仕様+旧製品)は五代目ツヌ118F(Mc155旧ツヌ123F:旧製品)以来の床板を承継している車両が多数派です。
入場も少なくクハ101-49(ツヌ116F:T'c91)と床板を振替えたクハ101-78(ツヌ123F:弁天橋区仕様)が状態の悪さを暗示していました。
ご多分に漏れず改修を終えたモハ101-198,サハ101-258(ツヌ123F:旧製品)でも錆取り作業に手を焼かされています。
ただサハ101-258用ウエイトは錆の根が浅く乾燥クロスで断面を擦る第一次処理で金属面が露出してくれました。
その結果約10分ながら錆取り作業時間が短縮され少しだけ光が射し込んだように感じられました。
当然腐食状態に左右されるがウエイト断面への第一次処理をサハ101-106(ツヌ123F:旧製品)でも試行してみます。


入工中のサハ101-106。

錆びたウエイト断面への第一次処理はサハ101-263(ツヌ104F:Mc159)での試行例があります。
だがこの時は歯ブラシ式だったためサハ101-259(ツヌ104F:旧製品)には歯が立たず従来方式に戻しました。
保管品にはサハ101形200番代への編入で押し出されたサハ101形0番代用床板が相当数眠っていました。
そこで錆取り作業が長期化しそうな場合には床板更新へ切り替える二段階作戦を採用します。
早速サハ101-106を入場させましたが車体状態はサハ101-258に勝るとも劣りません。
作業効率を考えた結果モハ101-198,サハ101-258と同じく車体分解清掃が第一工程に決定しました。


容易に曇りが除去出来た側面窓セル。

サハ101-106の現状はサハ101-258から車両番号標記周囲に残る転写糊を差し引いた程度でした。
ツヌ123Fでは乾式清掃に限界が感じ取れたため下地処理を湿式清掃へ全面変更しました。
更にアルコールクロス,純水ウエットクロス併用式は取り止め純水ウエットクロス式で一本化しました。
使用した純水ウエットクロスは適度な水分量であり拭き斑が抑えられる利点を有しています。
また側面窓セル窓サッシ印刷も構わず拭き上げましたが逆効果となる場面には出会しませんでした。
即戦力に近い純水ウエットクロスですが若干繊維が残り易く磨きクロスでの最終仕上げは入念に行っています。




第一次処理を終えた台枠表面(1エンド側)。

床板を取り外した際座席部品裏面とウエイトの間には微粒子が挟まっている感覚がありました。
やはりサハ101-106用ウエイト断面はモハ101-198と殆ど変わらない劣化度合いでした。
台枠表面ウエイト抑えモールド立ち上がり部への錆付着は粉末か塊かを判断できない有り様です。
ただサハ101-258での推測からこれが錆粉ならば見掛けよりもウエイト腐食は軽度で収まっているはずです。
歯ブラシで台枠表面を払う第一次処理を行ったところ塊には達していないと判明しました。
これによりサハ101-106用ウエイトもサハ101-258用に近い腐食状況だと思われ俄然期待度は高まりました。


乾燥クロスだけで蘇った金属面(2エンド側)。

但し台枠表面の第一次処理には落とし穴があり各方面へ飛び散った錆粉除去に追われました。
最終的には台枠表面を純水ウエットクロスで仕上げるため歯ブラシ式は間違いだったと思います。
そして乾燥クロスを持ち出し全体が錆で覆われたウエイト断面へ強目に擦り続けました。
あっと言う間に白色だった乾燥クロスは茶色一色へと変わりましたが錆落としに対しては効果的でした。
ウエイト断面は一部を残し金属面を覗かせる状態にまで持ち上げられています。
但し当初の状態が余りにも悪かったため部分補修とはせず全区間を研磨しマッキーでの防錆対策を施しました。




[サハ101-10[6]]:2-4位側。

最終工程は黒ずみが残る2-4位側ペイントリムーバー式印刷消去痕修正です。
しかも[サハ101-106]標記上部には除去し切れていない[サハ101-108]標記印刷跡まで見られました。
皮肉にも[サハ101-106]標記が車体裾側へずれており先ず当該インレタを剥離し[サハ101-106]へと改めました。
次に[サハ101-108]標記印刷跡を含めユニクリーナー式で溶解したインクの除去に取り掛かります。
サハ101-258で[サハ]標記インレタを無駄使いしてしまったため何もしても[サハ101-106]は残さなければなりません。
側板へ広がるユニクリーナーに細心の注意を払いながら少しずつ黄色5号へと近付けていきました。




サハ101-106(車体分解清掃,2-4位側ペイントリムーバー式印刷消去痕修正・車両番号標記再転写施工)。
※旧製品:車体改修。

ユニクリーナー式第一次試作車は[テシ]電略標記印刷消去痕修正に踏み切ったクモハ101-165(ツヌ104F:Mc159)でした。
第二次試作車のクモハ100-149(ツヌ123F:旧製品)でも相応の結果を残しサハ101-106から正式採用に至っています。
拭き上げを怠らなければインレタ転写糊への影響は無いに等しく無事[サハ101-10]+[6]の追加転写を終えました。
偶然試行要素が重なったサハ101-106(ツヌ123F)ですがそれなりの手応えを得て竣工を迎えられました。
中でも床板老朽化対策に関わる作業時間短縮はほぼ確実だと思われ今後も試行を続ける方向です。
後は十七代目ツヌ118Fに匹敵する個体と出会した場合の対応が錆取り作業で残された課題になるでしょう。

サハ101-258[ツヌ123F] 車体改修 (2-4位側車両番号標記修正転写,1-3位側用導電板整形,ウエイト防錆対策施工) ※'旧製品

2020-02-21 23:51:23 | 国鉄/JR101系
喪失。

2014年6月に出場したKATO製国鉄101系旧ツヌ123F(Tc78:旧製品)ではペイントリムーバー式印刷消去を採用しました。
まだラプロス式は試行にすら至っておらず旧クハ101-78,旧クハ100-89(旧ツヌ123F)の車体更新も同様に対処していています。
改修入場までクモハ101-184(ツヌ123F:旧製品)を除く9両は初回改番当時のまま維持され続けてきました。


国鉄101系サハ101-258(ツヌ123F)。
※旧製品。

初期改番車が揃う割に車両番号標記配置の乱れは少ない編成でした。
現時点ではクモハ100-149(ツヌ123F:旧製品)の2-4位側[クモハ101-149]標記を修正したのみです。
ただ改番からは約5年8箇月が経ち初期ペイントリムーバー式印刷消去との相性にも不安を抱いていました。
中間車両は事実上の初入場でありモハ101-198以下6両(ツヌ123F)には各所で疲れが見え始めています。
そのため全面的な車体分解清掃を改修項目に加えましたが印刷消去痕修正は除外しました。
これも比較的整った車両番号標記を維持する狙いがありました。


入工中のサハ101-258。

号車順に従いツヌ123Fの改修入場第四陣はサハ101-258(旧製品:4号車)となりました。
あくまで床板老朽化対策を主工程に据えましたが想定以上に車体汚れが目立ちました。
床板を取り外した際の手応えでウエイト断面の錆取り作業が避けられない状態だと読めました。
時間が割かれるウエイト防錆対策は第二工程へ廻し先ず薄汚れた車体を可能な範囲で復旧させます。
当初[サハ101-258]標記周囲には手を出さず埃,油脂等の除去を進める予定でした。
しかし1-3位側,2-4位側共に転写糊がこびり付いており見逃せる状況ではありませんでした。


状態の悪い側板(1-3位側)。

窓セル,屋根板を取り外すと車体内側から黄色5号塗料粉が舞い散りました。
そのため側板清掃は先送りせざるを得なくなりアルコールクロスで全て拭い去っています。
気を取り直して側板状況を再確認しましたが何処から手を着けるべきか迷う程でした。
車両番号標記周囲に残る転写糊は[サハ101-258]標記内まで除去を要し油脂拭き上げを先行させます。
塊と化した油脂には磨きクロスが通用せずここでもアルコールクロスを持ち出しました。
汚れが酷く想定より手間取ったものの大凡の体裁を取り戻し転写糊除去へと移行しました。


アルコールクロスで清掃した屋根板。

出場時期を踏まえると旧ツヌ123F(←ツヌ118F:五代目)への改番には低経年インレタが使用されたはずでした。
実際にモハ100-192(ツヌ123F)まで転写糊付着は殆ど見られず標記崩れも生じていませんでした。
突如として状況が一転したように思えましたが印刷消去はやや失敗したらしく状態が良くありません。
厄介な転写糊付着は印刷消去痕のみに限られておりペイントリムーバー塗布量が多過ぎた模様です。
油脂汚れに続き磨きクロスは全く機能せずアルコールクロスで包んだ爪楊枝を当該箇所に当てました。
計算違いは屋根板でも発生しまたもやアルコールクロスを持ち出しました。


劣化していた窓サッシ印刷再現(1-3位側用)。

KATO製101系用屋根板でのベンチレーター形状を象った汚れは高経年未入場車両で多々見られる症状です。
先行車体改修車となったクハ101-78,クハ100-89(ツヌ123F:弁天橋区仕様)でも清掃は欠かせない工程でた。
しかしサハ101-258用屋根板は曇りこそ磨きクロスで取り除けましたがベンチレーター跡がしつこく残りました。
車体同様油脂分が強固な汚れの根本原因だと考えアルコールクロスにて削ぎ落としています。
入場前点検時には1-3位側用側面窓セル窓サッシ印刷の斑点状剥離が確認されました。
だがその前に著しい曇りを取り除かなければならず思い切って湿式清掃を試行しました。


最早お馴染みの光景となったウエイト腐食。

モハ101-198用妻面窓セルではアルコールクロスを試用しましたが印刷再現への影響が引っ掛かりました。
窓サッシ印刷劣化を抱えるサハ101-258用側面窓セルでの再試行は危険要素が多過ぎます。
そこで純水ウエットクロスで拭き上げた後に磨きクロスを当てる方式にしました。
Hゴム支持印刷再現が劣化する事例は殆ど無く窓サッシモールドも油性メタリックマーカーで塗り潰されます。
まだ経過観察が必要ですが純水ウエットクロス式は作業効率向上にも寄与するためツヌ123Fでの継続試験項目としました。
対照的に錆取り作業は十七代目ツヌ118F(Mc155→ツヌ118F:旧製品)から全く進展が見られません。


整形した1-3位側用導電板と拭き上げた台枠(2エンド側)。

末期症状とは言えないウエイトでしたが座席部品裏面,台枠表面には大量の錆粉が散らばっていました。
従来に引き続き歯ブラシとアルコールクロスを併用し錆粉を落とす作業が繰り返されます。
ただ塊と化していない台枠表面ウエイト抑えモールド断面の錆がウエイト状況を反映しているように思えました。
そのウエイト断面は茶色一色でしたが乾燥クロスで擦ったところ金属面が顔を出します。
腐食が深刻化する直前だったらしく錆だらけのウエイト断面は平形金工用鑢だけであっと言う間に消え去りました。
また1-3位側用導電板2エンド側車端部に折損箇所が見付かり整形を行いました。


[[サハ]101-258]:2-4位側。

床板関連項目は約10分の作業時間短縮が実現し車体組立に戻れました。
ようやく竣工かと思えたサハ101-258でしたが2-4位側車両番号標記の一部が崩れていました。
転写糊除去とは異なる作業で[サハ101-258]標記を削いでしまった模様です。
寄りによって残り少ない[サハ]標記インレタを転写する羽目になってしまいました。
辛うじて保たれた[サハ101-258]標記とのフォント太さ調整は見切り[サハ101-258]復活を優先しています。
高経年インレタではあったものの[サハ]+[101-258]の組み合わせを一発転写で切り抜けました。




サハ101-258(車体分解清掃,2-4位側車両番号標記修正転写,1-3位側導電板整形施工)。
※旧製品:車体改修。

無駄に[サハ]標記インレタを消費しながらもサハ101-258(ツヌ123F)の竣工を迎えられました。
追加転写した[サハ101-258]標記ですが今後塗装被膜状態に左右される可能性が高いと思われます。
インレタそのものの経年も高く取り扱いには注意が必要でしょう。
なお1-3位側用導電板の整形は成功した模様で車体不等沈下は発生しませんでした。
見窄らしかった外観は消え去り初竣工時に近い水準へ戻せたように思えます。
だが以後もペイントリムーバー式改番車の入場が控えるため予断を許さない状況は続くと思います。

モハ100-192[ツヌ123F] 車体改修 (車体分解清掃,2エンド側車体湾曲修正施工) ※'旧製品

2020-02-20 23:53:17 | 国鉄/JR101系
波状攻撃。

KATO製国鉄101系モハ100-192(ツヌ123F:Tc78)ですが車体整備にも課題があります。
五代目ツヌ118F(Mc155:旧製品→旧ツヌ123F:Mc155)時代から続く2エンド側車体湾曲修正方式に限界を感じていました。
将来の非動力車化へ備えられる状態へ持ち上げるべく今入場での根本解決を狙っています。


国鉄101系モハ100-192(ツヌ123F:動力ユニット搭載車)。
※旧製品。

回着時期が近い五代目ツヌ118F,六代目ツヌ118F(旧製品)には車体湾曲車が紛れ込んでいました。
生憎不運は重なり両編成とも動力ユニット搭載車のモハ100-208(ツヌ118F)でした。
応急対策として車体と側面窓セルを接着し各々モハ100-192(旧ツヌ123F),モハ100-210(旧ツヌ116F:T'c91)へ改番しています。
2020年1月に改修入場させたモハ100-210(ツヌ116F:旧製品)では側面窓セル固定の廃止が実現しました。
恐らく車体湾曲矯正に用いた流し込み接着剤が撓んだ側板を垂直へと戻す方向に作用したと思われます。
先発竣工したモハ100-192にも同一方式を採り入れたはずですが自動復元効果は全く現れていませんでした。


入工中のモハ100-192。

モハ100-192には2エンド側嵌合爪付近の車体裾に波打ちが見られました。
当然ながら押さえが利かない側面窓セルでは質量のある動力ユニットを支持できません。
予想通り2エンド側から動力ユニットが脱落し嵌合精度はモハ100-210(ツヌ116F)よりも劣ると判明しました。
現状のままでは非動力車化後も車体不等沈下を招く確率が高くなると思われます。
手間を要するクモハ100-149(ツヌ123F)への動力ユニット搭載施工は時間が欲しいところです。
今入場はモハ100-192が抱える車体湾曲を矯正する絶好の機会だと考えました。


全く機能していなかった流し込み接着剤固定(2エンド側)。

ところがモハ100-192の車体内側に流し込み接着剤を投入した痕跡は伺えませんでした。
どうやら分量を絞り過ぎた模様で側面窓セルと車体内側は何処も固定されていませんでした。
実質的に約5年8箇月の間放置されたも同然と言え2エンド側車体は1-3位側,2-4位側とも外側へ膨らんでいます。
むろん回着当時よりも変形が進んでおり旧モハ100-256(元ラシ107F:Mc202)と車体を振り替えたくなる程でした。
しかし旧モハ100-256(旧製品)はカノ10F(Mc139)への起用が内定済で組成準備車も9両まで達しています。
今更引き返す訳にも行かずモハ100-192の車体湾曲修正へと取り掛かりました。


爪楊枝で浮き上がりを抑えた2エンド側雨樋上部(1-3位側)。

膨らんだ2エンド側側板は幕板部から車体裾側へ向けてハ字形を示していました。
しかも直線状ではなく微妙な弧を描いており一度での修正は困難でした。
順次当該部の矯正を進める算段としましたが側板を押し込む度に天井桁が上方向へ浮き上がります。
これでは押圧を往なしてしまうため湾曲した側板は一向に改善されない状況が繰り返されるだけでした。
とにかく幕板を垂直へ戻さなければ修正には到達できません。
そこで2エンド側雨樋上部へ爪楊枝を乗せ天井桁の競り上がりを抑止しました。


隙間無く取り付けられた屋根板(2エンド側)。

爪楊枝で天井桁を抑えた効果は高く次第に幕板の湾曲が薄れていきました。
続けて腰板,車体裾も同一方式にて修正を行い1-3位側,2-4位側揃って大凡直線状まで辿り着いています。
ここまで戻せば車体嵌合精度は確保されると思われました。
しかし屋根板の組み付けと同時に車体湾曲が再発し2エンド側雨樋付近には隙間が生じました。
屋根板嵌合爪に異常は無く車体単体での矯正が不足したように思えました。
今度は車体と屋根板を組み合わせた状態で側板の絞り込みを行いました。


直線状に戻った車体裾(2エンド側)。

無事屋根板は雨樋と接するまでに至り安心して側面窓セルを取り付けました。
ところが再び車体外側へ向けて2エンド側側板が張り出してしまい三度目の矯正を強いられます。
この後には動力ユニット装着が控えており垂直への修正では堂々巡りになると思われました。
強引な方式ですが入場前とは正反対となる逆ハ字形まで2エンド側車体を押し込んでいます。
側面窓セルを再装着した時点で歪みが出るまで変形させましたが台枠で押し戻されると予想しました。
窮余の策だった嵌合代調整でしたがそれなりの効果はあったらしくようやく車体裾から波打ちが消え去りました。




モハ100-192(動力ユニット整備,車体分解清掃,2エンド側車体湾曲修正施工)。
※旧製品:車体改修。

動力ユニット装着後も症状再発には至らず製品並の嵌合精度へと達しました。
この状態まで改善されれば非動力車化にも十分対応できると思います。
モハ100-210(ツヌ116F)とは勝手が違ったがモハ100-192(ツヌ123F)も接着剤を用いず竣工させられました。
他に車体湾曲対策を施した車両は記憶,記録とも無く後天的発症車に限られると思います。
次から次へと襲い掛かる2エンド側車体の湾曲再発に手を焼かされ工程は約50分に及びました。
ただ仮に類似症状を抱える車両が入場した場合にはモハ100-192での作業が大いに参考となるでしょう。

モハ100-192[ツヌ123F] 動力ユニット整備 (段付加速・異音解消:導電板・2エンド側用DT21動力台車用ギア整形施工) ※'旧製品

2020-02-19 23:46:03 | 国鉄/JR101系
フラット音。

KATO製国鉄101系ツヌ123F(Tc78:弁天橋区仕様+旧製品)の入場車はモハ100-192(旧製品)を迎えました。
計画を変更したため非動力車と動力ユニット搭載車が入れ替わっています。
ツヌ123Fは動力車位置偏位未対策の7+3編成で動力ユニット搭載車はモハ100-192(3号車)でした。


国鉄101系モハ100-192(ツヌ123F:動力ユニット搭載車)。
※旧製品。

7+3編成での動力車位置偏位解消対策はクモハ100形への動力ユニット搭載を主軸にしています。
五代目ツヌ118F(Mc155)を組成変更して出場させた旧ツヌ123F(Mc155:旧製品)時代から未だにこの措置は採られていません。
モハ100-192用種車はモハ100-208(ツヌ118F)ですが回着当時から車体に歪みがありました。
従って余り手を伸ばしたくない車両と言え現在でも東行設定に限定される要因と化していました。
現在モハ100形用床板を切らしておりクモハ100形動力ユニット搭載車は竣工が不可能な状況にあります。
ただ何れはクモハ100-149(7号車:旧製品)へ転用する予定でモハ100-192用動力ユニットの整備を行います。


入工中のモハ100-192。

まだモハ100-192には側板湾曲が残っているため動力ユニットとの嵌合精度は高くありません。
特に2エンド側の噛み合わせが緩く軽い衝撃で車体から直ぐに脱落する状態でした。
非動力車化が控える現状での改装は不向きで改修規模は大きくなると考えました。
類似症状を抱えていたモハ100-210(ツヌ116F:旧製品)では流し込み接着剤での長期溶着が奏功したらしく一応の答が得られました。
しかしモハ100-192も同様に復元できるとは限らず動力ユニット整備と車体整備の日程を分割しています。
モハ100-192用動力ユニットは段付加速に妙な異音が加わる曲者で作業時間が伸びると予想しました。


プラスチック硬化には及んでいなかったユニットカバー。

直近で動力ユニット整備を行った車両は元モハ100-31(トタムコ3F:Mc78)用を廻したモハ100-200(ツヌ104F:Mc159)です。
モハ100-208(ツヌ118F:旧製品)用よりも経年の浅い2ndLOT動力ユニットでしたがプラスチック製部品は硬化が進んでいました。
再び旧製品LOT動力ユニット整備へ戻るに当たりユニットカバーの取り扱いを一部変更しました。
予めユニットカバー嵌合爪周囲の柔軟性を確認した上で台枠から撤去しています。
幸いモハ100-192用ユニットカバーに経年劣化は伺えずモーター支持部品もモハ100-210用並でした。
万が一に備えドライヤーを用意していましたがモハ100-192用動力ユニットには不要でした。


状態が悪かった導電板。

モハ100-192用動力ユニットはフラットの様な異音を発する今までに無い症状を抱えています。
異音と段付加速の因果関係は不明で何が関わっているか判りません。
取り敢えず摺動系統に注意を払いながら整備を進め原因特定へ向かう算段としました。
1-3位側用,2-4位側用導電板には指紋を象った酸化が見られる等その状態は芳しくありませんでした。
裏表面双方ともラプロス#2400で研磨しましたが真鍮色へ戻す時間は過去最長を記録しています。
なお2-4位側用導電板は2エンド側の成形角度が寝ていたため1-3位側用に準じた直角へ修正しました。


導電板と安定して接するモーター端子部(1-3位側)。

また1-3位側用導電板もモーター端子との接触部直近に波打ちがあり整形しています。
共に通電性能へ直結する箇所のため段付加速を招く一要因になっていたと思われます。
モーターは中速域から伸び悩む癖が見られ注油後に単独高速度試験を繰り返しました。
常用外の回転数は多少なり刺激を与える効果があるように感じます。
余り多用したくないモーター性能復元策ではありますがモハ100-192でも一定の成果を得られました。
台枠へモーター一式を組み込んだ後も接触不良には至らず1-3位側用導電板の整形は当った模様です。


第一次整形を施したDT21動力台車用プラスチック製大ギア(2エンド側用)。

ここまでの過程では異音と関係する不具合は一切見られないままでした。
よって発生源はDT21動力台車に絞られたため1エンド側用,2エンド側用を区分する工程にしました。
意外にもDT21動力台車内部の状態は良好で油脂除去及び台車集電板研磨を要した程度に留まっています。
但し両者で異なっていたのはロアフレームに組み込まれるプラスチック製大ギアでした。
組立完了直前まで達した2エンド側用DT21動力台車ですがロアフレームが嵌まりませんでした。
改めて確認したところプラスチック製大ギアの一山が真横に傾いていました。




経年整備を終えた動力ユニット構成部品。

予備品のDT21動力台車は手元に無く修正でしかモハ100-192用動力ユニット復旧を果たせません。
取り敢えずマイナスドライバーで大ギアの山を起こし組付可能な状態まで持ち込みました。
これだけでは当該部がスパイラルギアと噛み合う毎に異音を発するため更なる精度改善が必要です。
第二次整形はシャフトで手動回転させつつ都度ギア山角度を微調整する地道な作業でした。
頂点が潰れかけたギア山は少しでも行き過ぎると引っ掛かりを招いてしまうため一進一退が続きました。
当初の変形が酷く完全修復には辿り着けませんでしたがどうにか異音発生だけは押さえ込めました。


改修が完了したモハ100-192用動力ユニット。

何とか妥協点を見い出しモハ100-192用動力ユニットの整備が終わりました。
駆動試験では段付加速,異音共に解消され快調な動きを示しています。
まさかフラットの様な異音がDT21動力台車用ギアを起因にするとは思いもしませんでした。
だが欠損まで達していなかった幸運に恵まれただけで整備結果よりも反省点が上回ります。
まだモハ100-192は車体整備が残りますが約5年8箇月の疲労を強く伺わせています。
モハ101-198(ツヌ123F:旧製品)以上に苦戦を強いられる作業が続くでしょう。

モハ101-198[ツヌ123F] 車体改修 (車体分解清掃,ウエイト防錆対策,1-3位側用導電板整形施工) ※'旧製品

2020-02-18 23:53:01 | 国鉄/JR101系
再確認。

第二次冷房改造車組込編成のKATO製国鉄101系ツヌ123F(Tc78:弁天橋区仕様+旧製品)は車両異動の少なさが特徴です。
初出場以降クハ101-78,クハ100-89(弁天橋区仕様):車体更新,クモハ101-184(旧製品):車体振替が表立った変化に留まります。
従ってモハ101-198以下6両(ツヌ123F:旧製品)は旧ツヌ123F(旧製品)時代を含め初の入場機会となりました。


国鉄101系モハ101-198(ツヌ123F)。
※旧製品。

ツヌ123Fでの車体改修入場第一陣を飾ったクモハ101-149(ツヌ123F:旧製品)も旧ツヌ123Fを構成していた車両です。
ウエイト腐食が心配されましたがクモハ101-162(ツヌ116F:T'c91)と並行した第一次改修では事前防錆対策のみで済みました。
対照的にクハ101-64(ツヌ116F:旧製品),クハ101-83(ツヌ107F:Tc83)との床板三角交換を行ったクハ101-78は酷い状態でした。
クハ101-78は旧クハ101-78(元ツヌ123F)の車体更新車で床板だけ五代目ツヌ118F(Mc155:旧製品)を承継しています。
以後入場を控える車両がクモハ101-149用,クハ101-78用ウエイトのどちらに振れるか全く読めません。
錆取り作業は手間が掛かるため改修入場第二陣にモハ101-198(2号車)を抜擢しました。


入工中のモハ101-198。

2019年10月に回着した十七代目ツヌ118F(Mc155→ツヌ118F:旧製品)から本格的なウエイト防錆対策を開始しました。
現時点までにツヌ101F(T'c30),ツヌ104F(Mc159),ツヌ108F(Mc133),ツヌ116F,ツヌ133F(Mc118)が対策を終えています。
各編成の統計によるとウエイト腐食発生確率は運転台付車両よりも中間車両が高くなっています。
改修効率向上には運転台付車両の先発が有利ですが中間車両で十七代目ツヌ118Fに相当する施工が生じると厄介です。
未入場車で残るクモハ101-184は再生産品LOT床板への更新を終えているため状態に期待が持てました。
そのため千葉方中間車両からの改修へ切り替えると同時に号車順での入場が決定しました。


汚れを除去した車体。

モハ101-198は約5年8箇月に渡る第一線での活躍を物語る車体状態でした。
屋根板,車体は薄汚れ側面窓セルだけではなく妻面窓セルも全体的に曇りを帯びています。
側面窓セル窓サッシ印刷に劣化は見られなかったものの状態改善が急務だと感じました。
急遽車体関連項目を第一工程に据えモハ101-198の分解整備へと取り掛かります。
すると床板を取り外した途端に車体内側から黄色5号塗料粉が舞い落ちる症状に見舞われました。
ひとまず車体外側は後回しとし先にアルコールクロスにて黄色5号塗料粉を拭い去っています。


曇りが著しい妻面窓セル(2エンド側用)。

続いて磨きクロスへ持ち替え油脂分がこびり付く側板清掃に着手します。
だが何時も通りでの拭き上げが通用せず部分的にアルコールクロスを併用しました。
また1-3位側,2-4位側とも固着した転写糊が[モハ101-198]標記周囲を囲う惨状ぶりでした。
初期改番車ながら[モハ101-198]標記は比較的纏まっており慎重にアルコールクロスを当てています。
妻面窓セル,側面窓セルの曇り除去も計算通りには進みませんでした。
磨きクロス単独では施工完了までに大幅な時間が割かれると判明し妻面窓セルの先行措置を施しました。


清掃を終えたモハ101-198(1-3位側)。

妻面窓セルではアルコールクロスを用いましたが印刷への影響が懸念されました。
そのため側面窓セルは車体へ組み付け磨きクロスで包んだ爪楊枝に頼り霞みを取り除きました。
なお側面窓セルの嵌合が固く着脱方式は101系800番代LOT窓セル装着車に準じています。
種車都合によりモハ101-198用屋根板には旧ムコ3F(Mc78→トタ冷房5F:Mc198)からの発生品が廻されました。
旧ムコ3Fは2012年2月が初出場であり2014年2月に導入した二代目ツヌ118F(旧製品→旧ツヌ115F:Mc155)の回着経年を上回ります。
車体に引けを取らない現状に手を焼き屋根板清掃でもアルコールクロスを持ち出しました。


進行が激しかったウエイト腐食(2エンド側)。

旧ムコ3F用屋根板転用はツヌ123F非冷房車7両全車の共通施工項目でした。
クモハ101-184では磨きクロスが有効でしたか今後はアルコールクロスが増えるかもしれません。
約30分に及ぶ格闘の末どうにか体裁を取り戻した車体に続き床板改修へと移行しました。
外観からは様子が伺えないウエイトですが座席部品を取り外す際にざらついた感触が伝わってきました。
この手応えだけでモハ101-198用ウエイト断面状態は大凡予測出来ました。
案の定座席部品裏面には錆粉が付着しておりウエイト全体も錆だらけでした。


アルコールクロスで拭き上げた座席部品と台枠表面。

末期的症状に見えたウエイトだったが歯ブラシで断面を払うと金属面が顔を覗かせました。
まだ廃車発生品と交換する状態には至っておらず修復を選択します。
最悪だった外観とは裏腹にウエイト断面は金工用平形鑢1本で製品同等まで回復しました。
但し錆取り作業時間そのものは約20分に達し長尺ウエイトならではの宿命から逃れられませんでした。
一方座席部品裏面,台枠表面も固着した錆粉は無くアルコールクロスの威力が加わり約10分程度でほぼ原形に戻せています。
だが最後の最後で1-3位側用導電板を変形させてしまい修正結果に不安を抱えたまま組み立てました。




国鉄101系モハ101-198(車体分解清掃,1-3位側導電板整形施工)。
※旧製品:車体改修。

何故かモハ101-198用ウエイトは錆粉飛散量が異様に多く導電板も清掃対象に含めています。
しかしエアーダスターを吹き付ける横着が仇となり1-3位側用導電板はL字形に歪みました。
2-4位側用導電板と類似形状まで戻しましたが微妙なうねりが残り車体傾斜を呼び込む原因になりかねません。
幸い大事には至らずモハ101-198(ツヌ123F)は竣工を迎えられていまふ。
決して放置していた訳ではないですが改修入場前は在籍車でもかなり状態の悪い車両に属していました。
多用したアルコールクロス式清掃抜きには語れないモハ101-198の車体改修だったと思います。

クモハ100-149[ツヌ123F] 車体改修 (前面窓セル交換,車体傾斜修正施工,2-4位側車両番号標記印刷消去痕修正試行) ※'旧製品

2020-02-17 23:53:26 | 国鉄/JR101系
仕掛車。

KATO製国鉄101系ツヌ116F(T'c91:旧製品)の改修では旧ツヌ104F(Mc159),ツヌ123F(Tc78)が戦列を離脱しました。
旧クモハ101-159(旧ツヌ116F:旧製品)を廃車したためツヌ104F(旧製品+弁天橋区仕様)が先行しました。
続けて作業半ばで止まっているツヌ123F(弁天橋区仕様+旧製品)に取り掛かります。


国鉄101系ツヌ123F 第二次冷房改造車組込編成(1979/3)。
[ツヌ123F]:Tc78-M198-M'192-T258-T106-M176-M'c149+Mc184-M'237-T'c89
※弁天橋区仕様+旧製品。

五代目ツヌ118F(Mc155:旧製品→旧ツヌ123F)構成車が主力を占めるツヌ123Fにも老朽化の波が忍び寄っている。
クハ101-78,クハ100-89(ツヌ123F:弁天橋区仕様)は旧クハ101-78,旧クハ100-89用旧製品LOT床板を流用した車体更新車だった。
何れもクハ101-49,クハ100-60(ツヌ116F:旧製品)と同時入場させ床板改修を実施している。
このうちクハ101-78用床板では激しいウエイト腐食が発覚しクハ101-83(ツヌ107F:Tc83)への転用に手を焼かされた。
初竣工以降全く動きの無いモハ101-198以下6両(ツヌ123F:旧製品)もウエイトの現状には期待出来ない。
車体改修すら経ておらずツヌ123Fの工程はツヌ104Fをも凌ぐ規模に達すると予想した。


入工中のクモハ100-149。

ツヌ123Fの改修は組み立てが保留されたクモハ100-149(ツヌ123F:旧製品)から再開となった。
既に床板はクモハ100-154(ツヌ108F:Mc133)との相互交換で再生産品LOT品へと改められている。
しかしライト基板振替手順が拙かったらしく車体傾斜に悩まされ続けてきた。
加えてクモハ100-162(ツヌ116F:旧製品)で前面窓支持色変更に失敗し前面窓セルを供出した。
ツヌ116Fの再出場を優先すべくクモハ100-149は改修続行が断念され分解されたまま入場を待つ状態であった。
事前点検では側面窓セル窓サッシ印刷に劣化の兆しは伺えず床板改修を第一工程とした。


分解したクモハ100-149用床板。

車体傾斜の原因を探るためひとまずクモハ100-149用床板から全部品を撤去した。
この時1stLOTライト基板の嵌まり具合を確認したが特に問題は見られなかった。
補助導電板の組み込みでも負荷が加わった形跡は無く最初は何が災いしているか突き止められなかった。
強いて挙げるならば1-3位側用,2-4位側用導電板の跳ね上がり角度が異なっていた程度である。
再生産品LOT運転台付車用床板には導電板押えが追加されたため車体傾斜とは無関係だと思っていた。
ただ他で目に止まる箇所は見当たらず導電板整形へと手を伸ばすしかなくなってしまった。


類似形状に揃えた導電板(2エンド側)。

クモハ100-149用導電板の成形形状は1-3位側用:大角度,2-4位側用:小角度となっていた。
再生産品LOT床板用導電板は跳ね上がり角度の異なる個体が多く決して珍しい事例ではない。
過去に入場させた再生産品LOT相当床板装着車の記録を参照したがどちらが正とは判断し難かった。
悩んだ結果床板振替を経ていないクハ101-79(カノ18F:Mc191)に倣った1-3位側用導電板の整形が決定する。
修正に当たり車体中央側の折り曲げ角度は変更せず運転台側だけを2-4位側用導電板形状へ近付ける方式とした。
理想は同一角度だったが過去にクモハ100-162での折損事例があったため深追いしなかった。


跳ね上がり角度を抑えた1-3位側用導電板(2エンド側)。

ウエイトはクモハ100-162との前面窓セル交換入場時に事前防錆対策を終えていた。
座席部品も清掃済でありクモハ100-149用床板の組み立てに着手する。
念のため1stLOTライト基板だけは挿入後に上方向から圧を与え台枠表面と密着させた。
仕上がったクモハ100-149用床板だが運転台側導電板は1-3位側用,2-4位側用で若干の高低差が生じている。
しかしクハ100-92(カノ18F:再生産品)用床板ではこれ以上の差がありながら車体傾斜には至っていない。
この結果を踏まえクモハ100-149用床板での車体傾斜対策は現状でも問題ないと判断した。




[クモハ100-149]:2-4位側。

全体的に良好な状態が保たれていたクモハ100-149だが2-4位側の車両番号標記配置は今ひとつであった。
車体裾方向へずれた[クモハ100-149]が気になってしまい修正転写へと進んでいる。
ところがインレタを除去した[クモハ100-149]標記跡から[クモハ100-108]標記印刷痕が顔を出した。
改番時期を考えると[クモハ100-108]標記消去痕を[クモハ100-149]標記インレタで隠蔽した確率が高い。
ある程度纏まっている[クモハ100-149]は崩したくなく早速ユニクリーナー式にて除去へと着手した。
ユニクリーナー式による印刷消去痕修正はクモハ101-165(ツヌ104F:弁天橋区仕様)で試行したばかりである。




[クモハ100-14[9]]:2-4位側。

[テシ 定員136]標記印刷跡の処理が甘かったクモハ100-165は前回入場時にユニクリーナー式印刷消去を採用した。
結果は良好で[定員136]消去痕は跡形もなく消え失せ[千ツヌ 定員136]標記インレタ再転写まで漕ぎ着けている。
この試行を踏まえるとペイントリムーバー式改番車であるクモハ100-149でも同一方式が通用するように思えた。
超極細綿棒に少量のユニクリーナーを浸し[クモハ100-108]標記痕へ強く当てる。
やや時間を要したものの無事[クモハ100-149]へと達し追加転写の障害は廃された。
従来はラプロス式が印刷消去痕修正の軸であったがユニクリーナー式も十分戦力に値すると思われる。




クモハ100-149 [13C 武蔵小金井]:支持色変更済前面窓セル交換,車体傾斜修正施工。
※旧製品。


旧クハ100-34 [19 千葉]:旧ツヌ108F(第一次前面窓支持色変更試作車)。
※旧製品。

経年が高かった[クモハ100-149]標記インレタは全て生き残り[クモハ100-149]を追加転写する。
だが[クモハ100-149]とフォント太さが近いインレタは高経年台紙しか手元になく転写力低下に苛まれた。
しかも[9]標記インレタには余裕が無く2-4位側だけの施工ながら慎重な転写を心掛けている。
転写崩壊や転写不能が相次ぎ[クモハ100-14]+[9]での組み合わせは大幅な時間を費やした。
なおクモハ100-165では[千ツヌ]+[定員136]標記インレタ転写を一発で決めておりユニクリーナー式印刷消去とは無関係だと思う。
追加転写そのものは成功と言え[クモハ100-149]のずれは殆ど気にならなくなった。


クモハ100-149 点灯試験[13C 武蔵小金井]:1-3位側用導電板整形施工。
※旧製品。


クモハ100-144 点灯比較[07 ]:ツヌ113F(1stLOTライト基板予備車)。
※再生産品。

1-3位側へ向けて大きく傾いていたクモハ100-149だが導電板整形の効果か大幅な改善が見られた。
再生産品LOT床板装着車での車体傾斜発生は珍しい症状と言え根本原因だったがは不明のままである。
前面見附は元クモハ100-162用前面窓セルへの交換により前面窓支持色変更施工車に変わった。
原則旧製品運転台付中間組込車は前面窓支持色変更施工対象に含めておらず異例の措置となった。
但しワイパーモールド付近に擦過痕が残るため先頭車両への転用には適していない。
クモハ100-149は1stLOTライト基板予備車ではなく導電板整形結果確認名目の点灯試験を行っている。




クモハ100-149(ツヌ123F:車体傾斜修正,2-4位側車両番号標記修正転写施工)。
※旧製品:車体改修。

1-3位側用導電板への細工は点灯状態に全く影響しなかった。
先頭車両の再生産品LOT床板装着車は激減したが補充が利かないだけに将来的な不安を抱える。
何れ台枠更新に迫られる可能性が高くクモハ101-149での補修は無駄にならないと思う。
分解期間が約2週間まで伸びたクモハ101-149(ツヌ123F)だったが大事には至らず竣工となった。
以後は波乱含みが予想される長尺ウエイト装着車を優先入場させる方向である。

クモハ100-133[ツヌ104F] 車体改修 (ウエイト事前防錆対策,色温度変更済前面窓支持再現修正施工) ※'旧製品

2020-02-15 23:56:57 | 国鉄/JR101系
収斂。

改修が長引くKATO製国鉄101系ツヌ104F(Mc159:旧製品+弁天橋区仕様)だがようやく最終入場車を迎える。
旧クモハ101-159(元ツヌ104F→クモハ101-154:ツヌ116F)と同様クモハ100-133(ツヌ104F)にも前面窓支持色変更が施された。
ところがクハ101-75(ツヌ118F:旧製品)にてクモハ101-159(ツヌ104F)を復帰させた際に施工不備が発覚した。


国鉄101系クモハ100-133(ツヌ104F)。
※旧製品。

前面窓支持色変更は旧クハ101-64,旧クハ100-34(旧ツヌ108F:Mc133)を皮切りに旧製品車両の前面見附改善策として定着した。
第一次,第二次試作編成に抜擢したカノ1F(Mc178:旧製品),ラシ105F(Mc148:旧製品)から施工方式は一切変更していない。
本格採用を飾ったツヌ104Fだがクモハ100-133だけは前面窓セルHゴム支持モールド上辺にインクを流出させたらしい。
2019年7月の初竣工時には全く気付かず微妙な前面見附のまま約7箇月に渡り放置され続けてきた。
俯瞰では失敗した箇所が判り難くなるがクモハ101-159との差異発生は見逃せない要素になった。
よって床板改修に併せインク流出部の修正を行い他前面窓支持色変更施工車同等まで引き上げる。


入工中のクモハ100-133。

ツヌ104Fの最終竣工車もクモハ100-133(旧製品←クモハ100-108:ツヌ118F)であった。
但し床板は元クモハ101-202(廃車:元ラシ107F)に仮装着していた旧製品LOT品へと振替えられている。
現行LOTライト基板更新済床板と交換する方式は旧クモハ101-159(←クモハ101-155:ツヌ118F)で先行採用した。
その旧クモハ101-159用床板を流用したクモハ101-159だがウエイトは軽度の腐食で踏み留まっていた。
またクモハ101-165(ツヌ104F:弁天橋区仕様),クハ101-75,クハ100-30(ツヌ104F:旧製品)では事前防錆対策のみで作業を終えた。
一部例外こそあるが長尺ウエイト装着車よりも短尺ウエイト装着車は腐食進行が遅いように感じられる。




歪みを解消させた1-3位側用導電板。

予感は当たりクモハ100-133用床板でもウエイト断面は不満の無い状態が保たれていた。
しかし台枠表面にはサハ101-264(ツヌ104F:旧製品)に通ずる油脂付着が見られ将来的な不安を抱いた。
念のためライト基板及び導電板を取り外しアルコールクロス式による完全脱脂を施している。
この際1-3位側用導電板と2-4位側導電板の跳ね上がり角度が異なる気付き現状での予備品兼用指定は難しいと思えた。
幸い原因はM字形成形部ではなく1エンド側前端部の変形だと判り当該部をクランパーにて整形した。
集電性能に直結する箇所と言え皮肉にも台枠表面への油脂付着が味方した結果となった。




意地で剥離したガンダムマーカー。

状態に勝るクモハ100-108(ツヌ118F:Mc155)が種車だったクモハ100-133は竣工からも日が浅かった。
よって旧製品車両の車体改修入場では恒例行事とも言える側面窓セル窓サッシ印刷補修は不要であった。
そのため直ちに側面窓セル,前面窓セルを撤去しHゴム支持モールド上辺の修正へと着手した。
前面窓支持色変更は専らガンダムマーカーに頼っており剥離は容易だと考えていた。
ところが前面窓セルとインクの相性が良過ぎたらしく塗装被膜は強力で除去に大苦戦している。
鋭角化済の爪楊枝では全く歯が立たずクロスで包んだプラスチックドライバーを持ち出した。


単独で前面窓支持色変更を再施工したHゴム支持モールド上辺。

だがこの切り替えは誤りで何度もプラスチックドライバーの先端がHゴム支持モールド上辺に当たってしまった。
クモハ101-159との施工時差発生を防ぐ狙いがあった前面窓セル流用だったが塗装被膜保全は空振りで終わった。
結果論ではあるが製図用消しゴム若しくはユニクリーナーに変更すれば良かったと後悔している。
とにかくHゴム支持モールド上辺周辺に広がるガンダムマーカーを除去しなければならない。
半ば執念で作業を続け激しい擦過痕を生み出しながらもどうにか体裁を整えた。
しかし強引な方式の代償としてHゴム支持モールド上辺全てをガンダムマーカーで塗り直す必要が生じた。




クモハ100-133 [27C 飯田橋]:色温度変更済前面窓支持再現修正施工。
※旧製品。


クモハ101-159 [27C 飯田橋]:ツヌ104F(前面窓支持色変更施工車)。
※旧製品。

上辺を除く色温度変更済前面窓Hゴム支持モールドは従前のまま維持し極力クモハ101-159に揃える作戦とした。
ガンダムマーカーはクモハ101-154(ツヌ116F:T'c91)で用いたばかりだったが入念に撹拌した。
予め元クモハ101-154(廃車:元ツヌ116F)用前面窓セルにて色温度を確認した後に補修へと取り掛かった。
その結果従来施工部との色温度差は抑えられ塗り斑も誤差の範囲内で収まったように思えた。
車体へ前面窓セルを取り付けた状態で光源に透かしHゴム支持モールド周囲からの漏光具合まで確認している。
この時点では無事修正へと漕ぎ着けた感触が得られクモハ100-133の組み立てに移行した。


クモハ100-133 点灯試験[27C 飯田橋]:1-3位側用導電板整形施工。
※旧製品:現行LOTライト基板更新車。


クモハ101-159 点灯比較[27C 飯田橋]:ツヌ104F(床板改修施工車)。
※旧製品:現行LOTライト基板更新車。

ところが予想とは異なる方向へ進んでしまいクモハ101-159とは前面見附に僅かな差異が確認された。
間違い無く前面窓上部を凸形状に覆っていたガンダムマーカーは廃されていた。
その代わり爪楊枝で傷付けた前面窓セル補修部の透過率が大幅に下がり新たな影を生み出している。
塗布試験を行った元クモハ101-154用前面窓セルへ交換していれば大凡この差は防げていたと思う。
簡単にガンダムマーカーの除去が行えると決め付けていた姿勢が招いた失策とも言える。
ただこの状態ならば入場前程の違和感には達しないと判断し現状のまま見切った。




クモハ100-133(1-3位側用導電板整形施工)。
※旧製品:床板改修。

一方整形した1-3位側用導電板は車体傾斜及び車体不等沈下を引き起こす事なく無難な仕上がりを見せた。
旧製品LOT運転台付車用床板装着車では微調整を要する事例が多々発生している。
加えて点灯機構への悪影響は皆無であり前面窓支持再現修正工程とは対照的な結果になった。
クモハ101-159と前面見附を完全合致させる当初の目標は果たせずに終わった。
現在KATO製101系ではツヌ116Fの煽りを喰らったツヌ123F(Tc78:弁天橋区仕様+旧製品)も離脱中である。
先を急ぐためクモハ100-133(ツヌ104F:旧製品)は竣工となったが時間的余裕が生まれれば再入場も有り得ると思う。

モハ101-118[ツヌ104F] 床板改修 (ウエイト防錆対策,DT21非動力台車締結安定性改善施工) ※旧製品

2020-02-14 23:57:38 | 国鉄/JR101系
原因不明。

2019年3月から組成を開始したKATO製国鉄101系ツヌ104F(Mc159:旧製品+弁天橋区仕様)の出場は2019年7月まで遅れた。
ツヌ104F用組成準備車10両を揃える壁は入手が難しいサハ101-233(ツヌ118F:旧製品)にあると思われた。
その対策としてサハ101-259,サハ101-263(ツヌ104F:旧製品)にはモハ101-91,サハ101-108(ツヌ118F:Mc155)を充当している。


国鉄101系モハ101-118(ツヌ104F)。
※旧製品。

2019年4月にサハ101-259,サハ101-263を竣工させた時点でツヌ104Fの組成は一時中断となった。
約2箇月後の2019年6月に再開され旧クモハ101-159,モハ100-185(ツヌ104F:旧製品)までの8両が出揃う。
中間車両ではモハ100-118(ツヌ104F)だけが未竣工となり引き続き種車捜索を続けた。
モハ101-118用種車にはモハ101-91,モハ101-215,サハ101-108,サハ101-233(ツヌ118F:旧製品)が起用出来た。
しかし巡り合わせが悪く何れも引き当てられない状況が続き2019年7月を迎える。
そしてようやく手に入れられた車両はまさかのサハ101-233(ツヌ118F:Mc155)であった。


入工中のモハ101-118。

従ってモハ101-118(ツヌ104F:旧製品)はサハ101-233(ツヌ118F)をモハ101形へ形式変更した車両となった。
所要となるモハ101形用床板は元モハ101-68(廃車:元カノ13F←サハ101-105:旧ラシ104F-1)用を転用している。
2018年11月の入場でメーカー塗装車体に置き換えられたモハ101-68(カノ13F:Mc59)だが床板は流用した。
その後元モハ101-68(塗装変更車)には元モハ101-91(ツヌ118F:旧製品→サハ101-259:ツヌ104F)用床板が廻された。
モハ101-118で再用されるまで約3箇月しか開かなかったが最早状態には期待出来なくなっていた。
よってサハ101-259と同じく錆びたウエイトが出現すると思いながら作業に取り掛かった。


事前防錆対策で済むと思えたウエイト。

モハ101-91(ツヌ118F)は回着整備時にサハ101-259用床板とDT21非動力台車を相互交換している。
この際元モハ101-91用床板に異常は感じられず通常通りのビス締結を行えたと思っていた。
しかしモハ101-118用DT21非動力台車は緩い締結具合で留まっておりぐらつきが目立った。
転用時の事前確認不足とビス締結部へ自重が掛かる構造が重なり今まで気付けなかったと思われる。
1エンド側,2エンド側双方とも異様に締結ビスの回転抵抗が大きく出だしから躓く格好となった。
原因追究は最終工程へ廻しある程度施工時間が読める老朽化対策を第一工程に据えた。


角部まで塗り潰されたウエイト断面(2エンド側)。

悩まされ続けたウエイト腐食だがモハ100-118用床板を前にしてようやく解放されるように思えた。
ウエイト断面,座席部品裏面,台枠表面は一見無瑕に見えたほどである。
しかし事前防錆対策に取り掛かったところマッキーのペン先からざらついた感触が伝わってきた。
改めてウエイトを見直すと角部だけに錆が発生しており金工用鑢へと持ち替えている。
四辺単独での錆取り作業は極めて困難でどうしても断面まで金工用平形鑢が当たってしまう。
結局モハ100-118用ウエイトも全断面が研磨対象となり期待外れに終わった。


プラスチック膜に覆われる台枠ビス締結部裏面(1エンド側)。

腐食が発生している事実に変わりはなく錆取り作業時間の短縮には繋がらなかった。
加えてウエイト断面角部を削り落とした事によりマッキーでの塗り潰しまで変更を余儀なくされた。
モハ100-118用ウエイトは実質八角形へと至ったため防錆処理区間が拡大した。
角部への塗り潰しが最も重要でありマッキーの塗布はウエイト断面を縁取る独自施工となっている。
ただこの様な変則措置を施すならばモハ101-91(ツヌ118F:Mc155)に倣った完全防錆対策が適していたかもしれない。
前途の通り台枠表面に経年劣化は伺えずDT21非動力台車の安定性改善対策へと移行した。


全面清掃となった締結ビス周り(2エンド側)。

一度だけDT21非動力台車交換を行ったモハ101-118用床板は台枠ビス締結部裏面に白色プラスチック膜がこびり付いていた。
また締結ビス,DT21非動力台車枠には同様のプラスチック屑が飛び散っている。
色温度から推測すると座席部品が疑わしく思えたが1エンド側でも発症しておりこの考えは撤回した。
増締めも行っておらず何が原因か掴めないまま白色プラスチックを除去した。
モハ101形用台枠と締結ビスの組み合わせは元モハ101-91(ツヌ118F)時代から変わっていない。
本来ならば締め込みに支障ないはずであり清掃だけを施しモハ101-118用床板を組み立てた。




モハ101-118(DT21非動力台車締結安定性改善施工)。
※旧製品:床板改修。

今回も締結ビスが止まった箇所でドライバーを離した。
締め込み具合は入場前に比べ軽く変わりDT21非動力台車からもぐらつきが廃されている。
念のため交換用に準備した締結ビスだったが出番を得られないまま保管品へと戻された。
モハ101-118(ツヌ104F:旧製品)は車体不等沈下を発症する事無く竣工となった。
最後までプラスチック片の出所は判らなかったが走行に差し支えなければ問題は無い。
但し初の症例が確認され床板点検項目が更に増加する入場となっている。

クハ101-75[ツヌ104F] 車体改修 (1エンド側導電板角度修正,LP411前照灯用ライトレンズ交換,行先表示変更施工) ※'旧製品

2020-02-13 23:58:29 | 国鉄/JR101系
強化。

予備品不足が続くKATO製黄色5号LP411前照灯は国鉄101系ツヌ104F(Mc159:旧製品+弁天橋区仕様)でも調達に悩まされた。
半ば窮余の策でクモハ101-165(ツヌ104F)用種車にはクモハ101-170Assy車体組立車(Mc170:弁天橋区仕様)を充当した。
更にクハ101-75,クハ100-35(ツヌ104F:旧製品)では黄色5号へ塗り替えた朱色1号LP411前照灯を起用している。


国鉄101系クハ101-75(ツヌ104F)。
※旧製品。

当然ながら塗装変更済LP411前照灯は全て101系メイクアップパーツ3(11-516)が原形である。
本格採用に踏み切った時期はツヌ106F(Mc160:再生産品+旧製品)の組成準備へと着手した2016年7月だった。
確保が難しくなった黄色5号LP411前照灯を捻出すべく旧ツヌ101F(Mc148→ツヌ101F-2:T'c30)が入場となった。
交換対象車にはクモハ101-109,クモハ101-131,クハ100-30,クハ100-35(ツヌ101F-2:旧製品)を割り当てている。
全車運転台付中間組込車であり黄色5号LP411前照灯を補完する切り札になると思われた。
だがその後もLP411前照灯先頭車両の増強は続き遂にクハ101-75,クハ100-35(ツヌ104F)では瑕疵品が出番を迎えた。


入工中のクハ101-75。

クハ101-75(ツヌ104F)に続いて竣工したクハ100-35(ツヌ104F)には嵌合爪が削り取られた塗装変更済LP411前照灯を用いた。
改修入場に併せ現状を確認したところ木工用ボンド併用固定が奏功しまだ使用可能な状態と判断された。
一方クハ101-75用塗装変更済LP411前照灯は嵌合爪が失われた破損品であった。
長らく緊急予備品として眠っていたが慢性的な黄色5号LP411前照灯不足には敵わず起用へと至っている。
ライトレンズも導光部が約半分程度切り落とされており裏面全体を木工用ボンドで覆う方式で固定した。
しかしクハ100-35用LP411前照灯よりも剛性が大幅に劣るため今入場にて強度向上を図る。


未固定だったウエイト。

従来通り床板改修より作業に入り塗装変更済LP411前照灯の補修は最終工程に廻した。
竣工時期からクハ101-75(ツヌ104F)用床板でもウエイト固定化が施工されていると考えていた。
ところがクハ100-35(ツヌ104F)用とは異なり製品原形のままで何の抵抗も無く脱落している。
心配されたウエイト断面だが腐食は一切見られずマッキーでの事前防錆対策を施すのみに留まった。
クハ101-75,クハ100-35(ツヌ104F)では床板更新を見送ったため引き続き旧製品LOT床板が使用される。
その代わり予備品数が心許ない旧製品LOT運転台付車用導電板の整形を工程に含めた。




跳ね上げ角度を拡大した1エンド側導電板。

クハ101-75(ツヌ104F)用導電板もクハ100-35(ツヌ104F)用と同じく運転台側の跳ね上がり角度が低かった。
導電板にはスプリング機構が働く構造上ある程度の反力が求められるはずである。
予め製品原形に近いクモハ101-155,クモハ100-108(ツヌ118F:Mc155)と照らし合わせた上で導電板整形へ取り掛かった。
角度変更の鍵を握るM字形成形部のうちライト基板と接触する車体中央寄は整形対象から外した。
運転台側端部だけを垂直方向に持ち上げM字形成形部そのものの変形を防いでいる。
整形により反力が蘇った導電板はしっかりと台枠スリット部に収まるよう改められた。


薄型化したライト基板裏面後端部。

一度クハ101-75(ツヌ104F)用床板を組み立てたが今度はライトスイッチ部品が[OFF]位置に入り難くなってしまった。
回着当時の記録によるとライトスイッチ動作には異常が伺えず製品原形のまま竣工させていた。
今回導電板を整形した事でライトスイッチ部品に掛かる入力が増し不具合発生に至ったと思われる。
旧製品LOT床板装着車ではクハ100-76(カノ1F:Mc178)にてライトスイッチ部品移動防止対策が試行された。
ライト基板裏面前照灯用端子部を平滑化する方式は一時正式採用となったがその後上手く機能しない車両が現れる。
既に再生産品LOTクハ101形用床板を回転させられる状況ではなく新たなライトスイッチ部品移動対策の検討に入った。


問題無く動作するライトスイッチ部品。

従来方式での基本的な考え方は間違っていないと思われライト基板端子部平滑化を薄型化へと深化させる。
クハ101-75(ツヌ104F)に取り付けられている1stLOTライト基板は照度低下が著しく予備品には値しなかった。
実質スペーサーの役割しか担っておらず点灯不能に陥っても何ら支障ない。
そこで金工用鑢にてライト基板裏面前照灯用端子後端部を削り台枠表面との間隔確保に努めた。
試行前よりもライト基板後端部の撓み代が確保されたためかライトスイッチ部品の動作は軽くなった。
操作感は再生産品LOT床板と同格に達し[OFF]位置への移動,停止も安定化が実現している。




単独保管品に入れ替えられたLP411前照灯用ライトレンズ。

塗装変更済LP411前照灯は折損させた嵌合爪とライトレンズを瞬間接着剤で一体化し車体に取り付けた。
前途の通り裏面全体が隙間無く木工用ボンドで覆われているため取り外しは困難な状態にある。
先ずLP411前照灯用ライトレンズと嵌合爪の間へクラフトナイフを差し込み双方を分離した。
次に嵌合爪を車体から剥離させないよう注意しながらLP411前照灯用ライトレンズの撤去へと移る。
強引な作業は朱色1号地を露出させる危険性が高く車体内側より破砕する方式に限った。
どうにかライトレンズの撤去まで漕ぎ着け製品原形に近いLP411前照灯本体形状を守り切った。




クハ101-75 [03C 東京]:LP411前照灯用ライトレンズ交換,行先表示変更施工。
※旧製品。


クハ101-64 [13C 御嶽]:ツヌ108F(LP411前照灯(101系メイクアップパーツ1:破損品)交換施工車)。
※再生産品。

但し嵌合爪はLP411前照灯本体との溶着が不可能だったため辛うじて車体断面に固定されているだけである。
LP411前照灯本体も木工用ボンド固定に留まっており代替用ライトレンズを介した補強策へと踏み出した。
ライトレンズは嵌合爪付近の他凹形成形部もゴム系接着剤塗布箇所に加え三者を同時固定している。
今回クハ101-75(ツヌ104F)へ取り付けたLP411前照灯用ライトレンズは無瑕疵の保管品である。
このライトレンズは肝心な朱色1号LP411前照灯本体を破壊してしまい使用される事無く単独保管品に廻っていた。
緊急事態に備え長期間眠らせていたがここまでの経過から今後も登板機会は巡って来ないと判断した。




クハ101-75 点灯試験[03C 東京]:導電板・ライト基板端子部整形,LP411前照灯用ライトレンズ交換施工。
※旧製品:1stLOTライト基板装着車。


クハ101-75 点灯比較[11C 西船橋]:ツヌ102F(現行LOTライト基板更新車)。
※旧製品。

補修前のLP411前照灯用ライトレンズは全長が短く上下とも嵌合爪後端部が浮いていた。
製品原形品への交換により全区間がライトレンズと接する状態に改められたため以後剥離には至らないと思われる。
また前面側ライトレンズからはみ出したゴム系接着剤接着剤の除去も行っており確実に強度が上がった手応えを得られた。
初竣工時の点灯試験ではライトレンズ導光部が無く[武蔵小金井]表示を照度低下基準にしていた。
クハ101-75(ツヌ104F)に取り付けていた[武蔵小金井]幕は全体が曇っており[東京]幕へ交換し再度点灯試験を行った。
妙な前照灯点灯具合からは脱出したもののやはり1stLOTライト基板予備車には指定されずに終わっている。




クハ101-75(1エンド側導電板整形施工)。
※旧製品:車体改修。

なお前照灯用端子部が削られた1stLOTライト基板だが前尾灯点灯には全く影響しなかった。
まだ中間に組み込まれるクハ101形,クハ100形旧製品LOT床板装着車が多数残っており今後の展開を明るくさせている。
前照灯用端子部表面には一切手を着けておらず1stLOTライト基板予備車にも採用出来るかもしれない。
ちなみに[武蔵小金井]幕の廃止は先にクハ100-35(ツヌ104F)へ[武蔵五日市]幕を採用した都合もあった。
ツヌ104Fには運転台付中間組込車が3両存在するため[武蔵小金井]幕と[武蔵五日市]幕の重複が気になった。
一応クモハ101-165:[]幕,クハ101-75:[東京]幕,クハ100-35:[武蔵五日市]幕と分散を図ったつもりである。


サハ101-263+クハ101-75 (ツヌ104F:床板改修施工車+床板改修施工車)。
※旧製品。

運転台付車用導電板の整形は思わぬ車体不等沈下を招く場合がある。
そのためサハ101-263(ツヌ104F:旧製品)との連結試験まで気の抜けない状況が続いた。
結果は上々で両車の雨樋位置には段差が見られずこのままクハ101-75(ツヌ104F:旧製品)を竣工させた。
今入場では運転台付車用導電板整形,ライトスイッチ部品移動対策,塗装変更済LP411前照灯補強が実施された。
このうちLP411前照灯以外の2工程は在籍車へ波及する可能性を秘めた施工となった。
中でもライトスイッチ部品移動対策は旧製品LOT床板装着車に於ける課題と言えクハ101-75(ツヌ104F)で経過観察を続ける。

サハ101-259[ツヌ104F] 床板改修 (ウエイト防錆対策・湾曲修正,台枠清掃施工) ※旧製品

2020-02-12 23:54:23 | 国鉄/JR101系
初症例。

KATO製国鉄101系ツヌ104F(Mc159:旧製品+弁天橋区仕様)の改修入場は再び非動力車へと戻った。
サハ101-259(ツヌ104F:旧製品)もサハ101-263(ツヌ104F:旧製品)と同じく床板交換を経て竣工させている。
種車はモハ101-91(ツヌ118F:Mc155)でありサハ101形200番代へ形式変更した車両だった。


国鉄101系サハ101-259(ツヌ104F)。
※旧製品。

サハ101-259には元サハ101-290(廃車:元ラシ107F)に装着されていたサハ101形200番代用床板を起用した。
当初モハ101-165(旧ツヌ131F:M'c143)として初竣工を迎えた元サハ101-290は複雑な経歴を辿った。
元ツヌ131F-1(←旧ツヌ131F)の廃止以降サハ101-230(旧カノ13F:Mc59)→サハ101-290(旧ラシ107F:Mc202)と渡り歩く。
他方暫定出場だった旧カノ20F(Mc53)は九代目ツヌ118F(Mc155:旧製品←ツヌ118F)にて10両編成化された。
だが旧カノ13Fへの改装時に塗装変更車集約を並行したためサハ101-259(カノ20F:旧製品)は異動対象から外れる。
代替車はモハ101-165(塗装変更車)に決定しサハ101-259(元カノ20Fサハ101-264:ラシ101F)との床板相互交換が行われた。


入工中のサハ101-259。

従ってサハ101-233(ツヌ118F:旧製品→旧サハ101-259:元カノ20F)用床板がサハ101-259(ツヌ104F)へ廻された事になる。
必ずしもウエイト腐食と経年が連動している訳ではないものの九代目ツヌ118Fは回着から改修機会を得られていない。
しかも十七代目ツヌ118F(Mc155:旧製品→ツヌ118F:Mc155)でのウエイト老朽化対策に難航した経緯があった。
またツヌ104Fでは先に改修入場したクモハ101-159,モハ100-185,サハ101-263(旧製品)でもウエイト腐食が発生していた。
事前防錆対策施工に留まったクモハ101-165,クハ100-35(ツヌ104F)は何れも短尺ウエイト装着車だった。
到底サハ101-259用ウエイトに期待は寄せられず錆取り作業を前提として入場させている。


予想通りの展開となったサハ101-259用台枠。

腹を括って分解したサハ101-259用床板はモハ100-185用とサハ101-263用を足して2で割った様な状態だった。
当然の如くウエイト断面は断続的に錆で覆われておりモハ100-185用よりも大きな歪みまで抱えていた。
台枠表面もサハ101-263用と同じくウエイト形状を丸写しした錆粉が散らばる。
唯一導電板だけは無瑕だったものの台枠清掃が広範囲に渡るため取り外しを余儀無くされた。
錆取り作業はサハ101-263にて試行した歯ブラシでの第一次処理を施す兼ね合いから最終工程に廻す。
先ず手早く終えられる座席部品裏面清掃を第一工程とし磨きクロスにて拭き上げた。


錆粉だらけだった台枠表面(1エンド側)。

次に歯ブラシを持ち出し錆粉に塗れた台枠表面の清掃へと取り掛かった。
サハ101-263用台枠には想定外の油脂付着が見られたためアルコールクロス式,クリーナー式を併用した。
結果は悪くなかったが油脂が無いサハ101-259用台枠では作業性に優れる歯ブラシ式を採用している。
ウエイト支持部断面にこびり付く錆はまだ固着しておらず爪楊枝での突き崩しは不要だった。
但し1エンド側枕木方向のウエイト支持部は撓んだウエイトが傷付けた痕跡を残したまま見切った。
また導電板スリット部にも錆粉が侵入しており想定を上回る清掃規模に及んでいる。


内部清掃を要したビス締結孔(2エンド側)。

変形したウエイトとの因果関係こそ不明ながらビス締結孔も施工対象に加わった。
十七代目ツヌ118Fから続くウエイト老朽化対策でもこの様な症状はサハ101-259が初事例となっている。
さすがに歯ブラシが行き渡る範囲ではなくクリーナーを浸した極細綿棒に頼った。
しかしこの方式にはビス締結孔内部の錆粉を押し出してしまう弱点があった。
一時的に台枠裏面まで錆粉が飛散してしまい台車集電板用開口部を含めた再清掃へと至っている。
取り敢えず除去に一区切りは付いたが締結ビスによる擦過痕が刻み込まれているため白濁を防げたかは不明である。


直接金工用鑢を当てたウエイト断面。

台枠裏面の錆粉付着状況がサハ101-263と似通っているように感じられウエイト腐食進行具合も同程度だと思えた。
ところがサハ101-263用ウエイトとは若干様相が異なりサハ101-259用の錆厚は薄かった。
そのため崩壊する箇所が殆ど無く第一次処理で錆取り作業を軽減させる状態まで達せずに終わる。
よってモハ100-185,サハ101-263から一転してツヌ116F(T'c91:旧製品)相当の研磨が必要となった。
幸いにもウエイト表面に錆が及ぶ直前で踏み留まっていたため断面形状は変則的な六角形となった。
またウエイト断面は凹凸が少なく長尺ウエイトながら平形金工用鑢のみで仕上げられた。




サハ101-259(ウエイト湾曲修正施工)。
※旧製品:床板改修。

容易に修正出来ると思われたウエイトだが車体中央部:へ字形,両エンド側:逆へ字形と複雑なうねりを描く状態だった。
恐らく旧サハ101-259(元カノ20F)時代に全く意味の無い増締めを行った影響だと思われる。
原形回復には湾曲方向統一が好ましく先行して車体中央部を直線状に改めた。
二股に分かれる1エンド側は2エンド側と同時に重量物の下へ潜り込ませる押圧整形式とした。
何かと厄介なウエイト整形であるが車体不等沈下には至らずサハ101-259(ツヌ104F:旧製品)の竣工を迎えている。
サハ101-259での床板改修は防錆対策よりも台枠清掃やウエイト整形に重点が置かれる珍しい事例であった。

モハ100-200[ツヌ104F] 動力ユニット整備 (加減速度改善:モーター用マグネット位置修正試行) ※'旧製品

2020-02-11 23:58:16 | 国鉄/JR101系
2ndLOT。

都合十四代目となったKATO製国鉄101系ツヌ118F(Mc155:旧製品)は2018年7月に回着した編成である。
元ツヌ124F(Tc74)から旧ツヌ107F(Tc83)まで続いた旧製品先頭車両の新金型車体更新は2018年6月を以て終了となった。
以後再生産品での編成増備に絞り込む方針だったが慢性的な予備品不足が続いていた。


国鉄101系モハ100-200(ツヌ104F:動力ユニット搭載車)。
※旧製品。

当時10両編成化を進めていたツヌ109F(Mc202)と同期して旧ツヌ122F(M'c170)の組成変更に着手していた。
捻出車両にはクモハ100-108(旧ツヌ122F:第一次動力ユニット搭載試作車)まで含まれる大幅な異動が実施された。
加えて欠車が生じたツヌ122F(Mc155)へ組み込む4両を旧製品車両とするLOT調整策も盛り込まれる。
そこで異動対象に含まれない6両を部品取車両へ廻せる編成単位での導入へと傾いた。
車両異動は十四代目ツヌ118Fを一旦旧ツヌ118F(Mc155)として暫定出場させた後に開始される。
ところが黄色5号塗装変更車廃止計画が持ち上がり十四代目ツヌ118Fは部品取用途から更新用途へ変更となった。


入工中のモハ100-200。

目論見通り塗装変更車削減に貢献した十四代目ツヌ118Fのうち唯一モハ100-158(2号車)だけは充当先が無かった。
保留車へ廻った後もモハ100-158(ツヌ118F:再生産品)との相互交換で動力ユニット搭載車に改められた程度だった。
これはモハ100-168(ツヌ105F:Mc154←モハ100-158:再生産品),モハ100-200(ツヌ104F←モハ100-158:旧製品)の竣工へと繋がる。
但しモハ100-158(ツヌ118F:再生産品)には旧モハ100-206(元ツヌ107F:旧製品)用動力ユニットが取り付けられていた。
モハ100-158(再生産品)用動力ユニットはモハ100-808(旧ツヌ101F-1:Mc193)からの転用品であり長らく予備的存在だった。
更に出自を遡るとモハ100-31(トタムコ3F:Mc78→モハ100-128:ムコ予備00F)へ辿り着く2ndLOT品であった。


硬化が始まっていたプラスチック製部品。

そのせいか在籍車両でもモハ100-200(旧製品)は指折りの鈍足車と化しており性能復元を目指し入場させている。
101系0番代2ndLOTモハ100形用動力ユニットの整備はモハ100-200が初施工だと思われる。
だが旧製品LOT,再生産品LOT動力ユニットとも同一基本構造と言え2ndLOT品も変わらないと予想された。
この考えに誤りこそ無かったもののユニットカバーは柔軟性が失われていたため分解から慎重を期した。
同じくモーター支持部品も硬化現象が伺え2エンド側はハ字形に固まり導電板を偏位させていた。
先ず硬くなったモーター支持部品へドライヤーを当て軟化した後に製品原形まで戻している。


各々手が加えられたモーターとモーター支持部品。

一方従来通り軸受部へ注油を施したモーターだが一向に調子が上がらず高速域での単独駆動試験も通用しなかった。
そこでクモハ100-170(ツヌ105F:動力ユニット搭載車)に続くモーター用マグネット位置調整を試行した。
クモハ100-170では起動電流低減が試行名目だったが回転子はマグネット位置の影響を大きく受けると判明していた。
症状こそ異なるが加減速度改善にも少なからず効果があるように思え微調整を繰り返している。
最終的にモーター用マグネットは当初よりも若干線路側へ下げられ伸び悩むモーター回転を解消させた。
この他赤色塗料が激しく掠れていた1-3位側用マグネット断面を赤マッキーで塗り潰した。




整備内容が異なったDT21動力台車 (1エンド側用,2エンド側用)。

DT21動力台車の状態は芳しくなく1エンド側用:埃侵入,2エンド側用:油脂固着と症状が分かれていた。
油脂が固着したスパイラルギア周りはこれまでの動力ユニット整備でも多々見られた現象だった。
よって2エンド側用DT21動力台車の先行清掃を行い1エンド側用と区分している。
1エンド側用DT21動力台車はギア軸まで埃が絡み付く有り様でロアフレーム側ギアも全て撤去した。
嵌合爪を押し広げる取り外し方式には抵抗があるが現時点でも代替手段に辿り着けていないため踏襲するしかなかった。
なお台車集電板及び導電板には経年相当の曇りが伺えたためラプロス#2400にて研磨を施した。


組立を待つモハ100-200用動力ユニット。

ドライヤーを当てながら整形したモーター支持部品は形状が保たれており台枠装着後の導電板偏位も発生しなくなった。
この結果を踏まえユニットカバー嵌合爪部にも同一方式を採用しドライヤーで柔軟性を高めた後に組み立てている。
無事整備が完了したモハ100-200用動力ユニットの駆動試験結果は良好であった。
DT21動力台車の状態も宜しくなかったがそれ以上にモーター本体が加減速度低下を招く直接原因だったと思われる。
取り敢えず初期の目的である性能復元を果たしモハ100-200(ツヌ104F:旧製品)は竣工に至った。
だがプラスチック硬化が進行していた事実は見逃せず新たな課題を突き付けられた入場となっている。

クモハ101-165[ツヌ104F] 車体改修 (運転台側台枠下垂矯正施工,[南テシ]電略標記印刷消去痕修正試行) ※'弁天橋区仕様

2020-02-10 23:55:04 | 国鉄/JR101系
再転写。

一応KATO製国鉄101系ツヌ104F(Mc159:旧製品+弁天橋区仕様)は旧製品編成として扱っている。
保留車だったモハ100-158(ツヌ118F:Mc155旧ツヌ118F:旧製品)を戦列復帰させるには旧製品車両9両の増備が必要だった。
しかし編成単位での投入ではモハ100-208(ツヌ118F:動力ユニット搭載車)が保留車に廻る弱点から逃れられず見送りとなった。


国鉄101系クモハ101-165(ツヌ104F)。
※弁天橋区仕様。

暫定プロトタイプ候補に浮上したツヌ104FだがLP411前照灯車5両が組み込まれる4+3-3編成であった。
モハ100-158(ツヌ118F:再生産品)用動力ユニットが廻されたモハ100-158(ツヌ118F:旧製品)は6号車への充当が濃厚となる。
一方単独投入での10両編成化は長期戦が予想され黄色5号LP411前照灯も数量不足に悩まされ続けていた。
そこでクモハ101-170Assy車体組立車(Mc170:弁天橋区仕様)をモハ100-158(旧製品)のユニット相手に起用する方向となった。
弁天橋区仕様車と旧製品車両の塗装被膜には類似性があり異LOT混結ユニットでも差し支えないと考えた。
新たに投入したクモハ101-170Assy車体により編成見附維持と黄色5号LP411前照灯補充を両立させている。


入工中のクモハ101-165。

2019年3月よりクモハ101-170Assy車体の組み立てに着手し手持ち部品を寄せ集めたクモハ101-165(ツヌ104F:5号車)が竣工する。
所要部品の大半は廃車発生品で賄われ床板には元クモハ101-202(廃車:元ラシ107F)からの転用品を充てた。
一応再生産品LOT床板を引き当てられたがこれはかつてクモハ101-70(ツヌ131F:Mc70)が装着していた再用品である。
旧ツヌ131F(Mc70元ツヌ131F-1:M'c143,ツヌ131F-2:T25)時代にクモハ101-70は運転台側TNカプラーSP取付が行われていた。
運転台側TNカプラーSP取付試作車ではゴム系接着剤及び小径ビスでの併用固定式が採用された。
クモハ101-165への転用時に原形復旧を図ったが運転台側台枠裏面の接着剤残滓除去作業で難航している。


取り違えていたプリズムケース (クモハ101-165用,元クハ100-34用)。

接着剤残滓に事務用消しゴムを当て続けどうにかKATOカプラーと支障しない状態まで持ち込めた。
ただ一連の作業には見落としがあり歪んだ運転台側台枠に気付かないまま組み立てへ進んでいる。
その結果運転台側KATOカプラーが下垂する症状に見舞われてしまったため今入場で修正を図る。
ところが初めに目に止まった部品は全廃したはずのガイド無プリズムケースだった。
初竣工時に装着を失念し二度目の入場で元クハ100-34(廃車:元ラシ107F)用プリズムケースが移設された。
だがクイックヘッドマーク用マグネット温存策が先走り基本形状の確認を怠ったと思われる。




湾曲修正を施した台枠(1エンド側)。

ガイド無プリズムケース装着車はクモハ101-109(ツヌ101F:T'c30)の改修を以て姿を消したと思っていた。
まさかクモハ101-165で再びガイド無プリズムケースが現れるとは思っておらず急遽保管品を探った。
そして今回もプリズムケース供出車には元クハ100-34(塗装変更車)が選ばれ相互振替を行っている。
現在クイックヘッドマーク用マグネットを必須とする編成はツヌ125F(Tc48:旧製品),ラシ104F(Mc136:再生産品)に限られる。
よって急を要さないクイックヘッドマーク用マグネット撤去は見送りとした。
横槍が入ったため予定より遅れてクモハ101-165用床板の湾曲修正に取り掛かった。


解消したように思えた台枠下垂(1エンド側)。

クモハ101-70へ装着したTNカプラーSPは元ツヌ308F(Tc81)の組成が考慮され強力に固定していた。
混用した接着剤が災いし運転台側台枠の下垂は車体中央寄TNカプラーSP撤去痕を起点としていた。
矯正はプリズムケースを都度着脱し台枠との嵌合間隔が均等になる状態を最終目標とした。
但しKATOカプラー取付口にはビス締結孔が残るためクランパーにて湾曲部全体を持ち上げている。
既に運転台側TNカプラーSP取付試行から約4年2箇月が経過していたせいか直線状へ達するまで約20分を要した。
取り敢えず台枠単体では車体とのずれが発生しなくなり次なる課題解消に移行した。




[[千ツヌ][定員136]]:2-4位側。


[[西カノ][定員136]]:クハ101-79(カノ18F)。

弁天橋区仕様車体を改装する際にはペイントリムーバー式による[南テシ]電略標記印刷消去が定番化している。
現行方式はクモハ101-148(ツヌ105F:Mc154)で初試行されモハ100-170,クハ100-34(ツヌ105F)が続いた。
3両への試行を経てクモハ101-165から本格採用となったが電略標記変更試作車よりも劣る結果に終わっていた。
[千ツヌ 定員136]標記インレタを囲う黒ずみを廃すべく[テシ 定員136]標記印刷消去痕の修正へと踏み出している。
ペイントリムーバー式での再消去は成形色露出に繋がると思われユニクリーナー式を試験採用した。
ユニクリーナー式電略標記印刷印刷消去が通用しなかった黄色5号車両だが一旦溶けたインクに対しては有効であった。




クモハ101-165 [07 ]:運転台側台枠下垂修正,KATOカプラー嵌合爪角度変更施工。
※弁天橋区仕様。


クモハ101-180 [03C 飯田橋]:ツヌ113F(再生産品LOT床板装着車)。
※再生産品。

[テシ 定員136]標記印刷消去痕修正に伴いボナファイデプロダクト製[千ツヌ 定員136]標記インレタは剥離するしかなかった。
だがクモハ101-148(ツヌ101F-2:Mc148)で修正転写を行ったため手持ちから[千ツヌ 定員136]標記インレタが消滅してしまった。
止むを得ず[千ツヌ 定員144]標記インレタを崩し[千ツヌ]+[定員136]を組み合わせる方式で復旧に挑んでいる。
幸い継ぎ接ぎ転写は[西カノ 定員136]標記に改めたクモハ101-191,クハ101-79(カノ18F:Mc191)での採用例があった。
これらに倣い先行転写した[千ツヌ 定員136]に[千ツヌ 定員136]を揃え[千ツヌ 定員136]標記へと纏め上げた。
1-3位側,2-4位側とも[千ツヌ 定員136]標記を復活させ予定していた工程は全て終えたと思われた。


クモハ101-165 点灯試験[07 ]:プリズムケース交換施工。
※弁天橋区仕様:1stLOTライト基板予備車。


クモハ101-109 点灯比較[47H ]:ツヌ101F(再生産品LOT床板更新車)。
※旧製品:1stLOTライト基板予備車。

しかしクモハ101-165を組み立てたところ入場前と変わらず運転台側KATOカプラーの下垂が現れた。
運転台側台枠に歪みは無く別の要因がKATOカプラーを押し下げていたと判明する。
TNカプラーSP固定用締結ビス開孔部は車体中央寄KATOカプラー取付口と被さる位置に設けられた。
そのためKATOカプラー嵌合爪を側板寄へ傾け嵌合精度低下防止策の代わりとした。
だが製品仕様とは異なるKATOカプラー嵌合爪角度が尾灯用プリズムと競合し下垂の原因と化していた。
嵌合爪の原形復旧と同時に下垂は解消され違和感を抱える前面見附が消え去った。




クモハ101-165(運転台側台枠下垂修正施工)。
※弁天橋区仕様:車体改修。

接着固定は破損交換時の手間が発生するため敢えて採用せずにクモハ101-165(ツヌ104F:弁天橋区仕様)を竣工させた。
約半分だけながらKATOカプラー取付口は原形が保たれており連結性能には影響しないと思われる。
だがクモハ101形用床板も予備が無く不具合に襲われた場合の対処方法は未定である。
運転台側KATOカプラーの下垂は台枠だけではなくKATOカプラーにも問題があった。
台枠再用が絡む特殊な事例ではあったが素人加工の竹篦返しを喰らい自らを苦しめる展開に迫られた。
唯一[テシ 定員136]標記印刷消去痕修正試行だけは今後に繋がる結果を残せたと思う。

クハ100-35[ツヌ104F] 床板改修 (ウエイト事前防錆対策,2エンド側導電板角度修正,行先表示変更施工) ※'旧製品

2020-02-09 23:48:59 | 国鉄/JR101系
兼用。

目下KATO製101系運転台付中間組込車では積極的に再生産品LOT床板への更新を推進している。
旧製品LOT運転台付車用床板は再生産品LOT品よりもライトスイッチ部品の安定性に欠ける傾向が強く出ていた。
ライト基板前照灯用端子部を薄型化する対策も万全とは言えず先頭車両との床板交換が根本解決への近道だと考えた。


国鉄101系クハ100-35(ツヌ104F)。
※旧製品。

先に改修入場したツヌ116F(T'c91:旧製品)でも運転台付中間組込車の床板更新が同時施工されている。
ツヌ116Fは3+4-3編成でありクハ101-49,クハ100-60,クハ100-91(旧製品)が床板更新対象車に挙がった。
だが先頭に立つクハ101形,クハ100形の在籍数は総勢14両と少数派で大半が旧製品LOT床板振替施工済であった。
その結果再生産品LOT運転台付車用床板捻出編成にはツヌ103F(Tc48),ツヌ107F(Tc83),ツヌ123F(Tc78)が引き当てられる。
これにより再生産品LOTクハ101形,クハ100形床板の遣り繰りは厳しい状況に追い込まれてしまった。


入工中のクハ100-35。

ツヌ104F(Mc159:旧製品+弁天橋区仕様)にも運転台付中間組込車が3両存在する。
そのうち2両は旧製品LOT床板装着車で生憎クハ101-75,クハ100-35(ツヌ104F:旧製品)が該当車両だった。
またもや再生産品LOTクハ101形,クハ100形用床板が所要となってしまい対応に苦慮している。
クハ101-75,クハ100-35(ツヌ104F)には旧製品LOT床板ライトスイッチ部品移動対策が施されていない。
それでも不意に[ON]位置へ入る場面は出場後一度も発生しておらず検討の結果棚上げが決定した。


やはり接着されていたウエイト。

クハ101-75,クハ100-35(ツヌ104F)用種車にはクハ101-75,クハ100-78(ツヌ118F:Mc155)が充当された。
両車ともライトスイッチ部品移動対策施工時に床板分解を経ておりウエイト腐食は進行していないと予想した。
その代わり竣工はウエイト固定化が行われていた時期と被る2019年3月,2019年4月だった。
錆取り作業の有無に関わらずウエイト着脱を要するため台枠は慎重な取り扱いが求められる。
先ずクハ100-35(ツヌ104F)を入場させたが案の定ウエイトは固定済で剥離から作業に入った。


角度修正を施した導電板(2エンド側)。

接着剤塗布量を絞った記憶が残るもののウエイトは強力に貼り付いていた。
1エンド側,2エンド側双方からプラスチックドライバーを差し込んでも全く剥がれる気配が感じられない。
仕方無く台枠から全部品を撤去し折損に至らない範囲で大きくしならせながらウエイト剥離へと漕ぎ着けた。
予想通りウエイト腐食は一切伺えずマッキーでの事前防錆対策を施したのみに留まっている。
撤去した部品を再装着しようとしたところ導電板の運転台側跳ね上がり角度が異様に低く思えた。


[OFF]位置で止まるライトスイッチ部品。

運転台付中間組込車での床板更新施工と引き換えに先頭車両は旧製品LOT床板装着車が急増した。
何故か改修入場時に導電板を変形させる事例が多発し予備品の確保が新たな課題となっていた。
再生産品LOT導電板と旧製品LOT導電板には互換性が無くAssyパーツでの補充も難しい。
そこでクハ100-35(ツヌ104F)用導電板を予備品兼用とするため角度修正に取り掛かった。
当初の跳ね上がり角度はライト基板嵩程度だったがM字形成形部に手を加え製品仕様同等まで戻している。


木工用ボンド塗布量が少ないLP411前照灯。

床板組み立て後に最も心配された箇所はライトスイッチ機構が正しく機能するかであった。
大きな負荷が加えられた台枠は若干逆へ字形に変形してしまったため修正を行っている。
台枠とライトスイッチ部品の位置関係には狂いが生じているはずで何度も動作試験を繰り返した。
[OFF]位置に入りきらない症状が現れると思われたが意外にも不具合は全く発生しなかった。
どうやらライトスイッチ部品は台枠よりもライト基板前照灯用端子部がその摺動に影響を与えていると思う。




クハ100-35 [13C 武蔵五日市]:行先方向幕部品交換施工。
※旧製品。


クハ100-35 [13C 新宿]:ツヌ101F(塗装変更済LP411前照灯装着車)。
※旧製品。

クハ100-35(ツヌ104F)には嵌合爪が部分的に削り取られた塗装変更済LP411前照灯が充当された。
細工箇所が悪く車体との単独嵌合は不可能な状態だったため木工用ボンドで補う固定方式とした。
何故か製品仕様に準ずる挿入への拘りがあったらしく木工用ボンド塗布量は多くなかった。
現在でも保管品の黄色5号LP411前照灯は数が増えないまま推移しており心許ない接着方法に不安を抱いた。
ところが木工用ボンドで固定したLP411前照灯は微動だにせず脱落する事態には至らないと思われる。


クハ100-35 点灯試験[13C 武蔵五日市]:床板分解,導電板整形施工。
※旧製品:1stLOTライト基板予備車。


クハ100-35 点灯比較[13C 新宿]:ツヌ101F(再生産品LOT床板更新車)。
※旧製品:1stLOTライト基板予備車。

行先方向幕部品は再生産品LOT[千葉]幕へ交換済だったが湯口跡の処理が甘かった。
余りに体裁が悪く修正へと乗り出したが誤って[千 CHIBA]表示まで切除してしまい再交換となった。
ツヌ118F(Mc155)の増備と共に増加し続ける[千葉]幕は候補漏れとなり行先変更が決定する。
折しもクハ100-60を[武蔵五日市]幕から印刷消去済[]幕へと改めたばかりだった。
[武蔵五日市]幕は他運転台付中間組込車でも採用例が無かったためクハ100-35(ツヌ104F)で復活させた。




クハ100-35(2エンド側導電板整形施工)。
※旧製品:床板改修。

点灯試験結果は静態時,動態時とも問題無く先頭車両に相当する安定性を示してくれた。
組み立て後初となるライトスイッチ部品切替も[OFF]位置で停止し当面は製品原形のままで凌げると思う。
仮に動作が渋くなった場合には旧製品LOT床板ライトスイッチ部品移動対策を施す予定である。
台枠及び導電板整形による車体傾斜や不等沈下は発症せず無事クハ100-35(ツヌ104F:旧製品)が竣工した。
今回見送られた床板更新は以後入場させる旧製品LOT床板装着車のライトスイッチ動作状況を見て判断する。