試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3400形3421[3428F] 現行仕様 電球色LEDライト基板更新,行先表示類変更,台枠直結式スカート化施工

2019-05-05 22:33:16 | 京成線:3400形
半減。

グリーンマックス製京成3400形3428F現行仕様(3428F)は事故復旧時に車体改修を並行した。
この際前面車体断面黒色化施工に伴い初めてライトユニットが撤去された。
同時にグリーンマックス製3700形で採用していた側面窓セル運転台側上部の整形を施している。


京成3400形3421 現行仕様(3428F)。

製品仕様では単独での行先表示器部品撤去が難しく側面窓セルまで取り外す必要がある。
グリーンマックス製京成3400形,3700形の行先表示類変更は何かと不便な面があった。
特にプロトタイプ変更が多かった3700形は運行番号,行先変更の都度苦戦を強いられる。
天井側から行先表示部品を引き抜くには側面窓セルの整形しか術が無かった。
嵌合精度の低下が不安視されたが現在に至るまで脱落は生じていない。
先発入場した3428(3428F)では側面窓セルへの整形が有利に働いてくれた。


入工中のクハ3641,3421 (3648F,3428F)。

これは3421(3428F)も同様であり今入場の行先表示類変更を容易にしている。
行先変更予定が無かった3428Fへの整形施工は3400形,3700形全編成の仕様統一を名目とした。
まさかマイクロエース製3600形3648F現行色8両編成後期仕様(3648F)の増備で役立つ機会が巡ってくるとは思いもしなかった。
3648Fとの[特急 上野]表示重複解消は整形済側面窓セルの存在が大きく寄与している。
入場した3421もライト基板更新,台枠直結式スカート化を行い現在の標準仕様へと改める。
TNカプラーSPはクハ3641(3648F)が装着する3600形用TNカプラーSPを復旧の上移設する。


前進取付対応品となった3600形用SPフレームTNダミーカプラー。

基本的に3428と同一工程を踏めば良く作業は順調に進むと考えていた。
しかし3421に取り付けられていたSPフレームTNダミーカプラーは前進取付対応品であった。
現在充当可能なTNカプラーSPフレームは加工失敗減少に伴い手持ちが尽きた。
更に灰色成形TNカプラーSPの予備品は限界数で廻している関係で捻出も行えなかった。
しかもマイクロエース製3600形前尾灯点灯車はTNカプラーSPを受け入れる余地が少ない。
従って前進取付対応TNカプラーSPフレームでは運転台側の下垂発生が明らかだった。




クハ3641 [A11 特急 上野]:3648F(3600形用SPフレームTNダミーカプラー交換施工)。


クハ3648 [A11 特急 上野]:3648F(3600形用SPフレームTNダミーカプラー装着車)。

ただ物理的に代替品が無い以上3421からの転用で凌ぐしか手段は残されていない。
そこで前進取付が状態化しているグリーンマックス製京成3150形運転台付車を参考とした。
TNカプラーSPカバー天面にゴム系接着剤を塗布する固定方式は3150形での実績がある。
負荷の掛かる運転台付中間組込車(4+4編成)でも修正例は存在せず3600形用SPフレームTNダミーカプラーに適すると思えた。
加えて3648Fを再度TNカプラーSPへ戻す確率は皆無と言え床板裏面に圧着している。
クハ3648(3648F)と異なる仕様になってしまったが前面見附に違和感は無いと思う。


撤去されるライトユニット。

クハ3641を竣工させ3421の電球色LEDライト基板化に取り掛かった。
通算2度目となるライトユニットの取り外しは滞りなく進められた。
先ず車体二平面折妻頂点とライトユニットの間へ爪楊枝を挿入する。
湾曲代は種別表示器モールド厚とし必要以上に車体へ負荷を与えないよう配慮した。
次に爪楊枝を差し込んだままプラスチックドライバーで両側前尾灯レンズの押し込みへと移る。
次第にライトユニットがずれ始め種別幕の半分は種別表示器内へ潜り込んでくれる。
これを合図に下側よりライトユニットを引き出し瑕疵無く撤去を終えた。
稀に嵌合の固い個体が存在するがその場合は天井側から綿棒等で押し出し対処している。


車内側部品が外された2pcs式ライトユニット。

2pcs式ライトユニットは車内側部品が運転台側部品へ噛み合う構造を持つ。
運転台側部品後端を広げて車内側部品を取り外す事も可能だと思える。
しかし車内側部品を挟み込む箇所のプラスチック硬度は決して高いとは言えない。
万が一折損へ至ると大惨事になりかねず片側毎に嵌合を解く方式とした。
ライトケース車内側部品は基板押えを兼ねており撤去と同時にライト基板も取り外せる。
電球色LEDライト基板に入れ替え分解時と逆の手順でライトユニットを組み立てた。


後傾化に失敗した海側集電スプリング。

3400形,3700形はライト基板集電スプリングと台枠導電板接触位置が窮屈で不点灯に陥る事例が重なった。
途中からライト基板集電スプリングを車内側へ後傾させる対策を採り入れている。
しかし少しずつ角度を設ける作業は思いの外時間を要し効率が悪く感じられた。
そこでピンセットを用い一気に集電スプリングを曲げる手法へ打って出た。
ところがこの作戦は裏目に出てしまい海側集電スプリングを大きく変形させてしまった。
試行直後の形状では導電板との安定接触が望めず先端だけ再整形している。


天井側から取り付けた行先表示器部品。

海側集電スプリングの再整形はライトユニットを車体へ戻した後に行った。
取り敢えず先端を山側集電スプリングと大凡同じ角度まで起こし難を逃れた。
先にライトユニットを取り付けた関係でステッカー貼付は種別幕より開始している。
運行番号表示,行先方向幕ステッカーは3428を踏襲し印刷面より一回り小さい寸法とした。
3421でも凹面モールド内に収まり試行直後が続いた富士川車輌工業製ステッカーの切り出しは落ち着くと思われる。
前途の通り側面窓セル運転台側上端は斜めに切り落とされている。
行先表示器部品に貼付したステッカーは張り出しが廃され気を使う事無く天井側から装着できた。


アンチクライマーを基準としたスカート取付位置。

3428の台枠直結式スカート化では3700形と異なるスカート位置が課題に挙がった。
検討した結果3700形と成形形状の近いアンチクライマーが目安に決定する。
またスカートが若干前進した事によりTNカプラーSPのスカート取付台座は干渉し難くなった。
そのためTNカプラーSPを仮装着する必要性が薄れ3421のスカート固定は台枠へスペーサーを追設した直後に変更されている。
プラ板スペーサーは従来通りt0.3mmとし台枠前端から先を上方向に折り曲げた。
スカートの固着を待った後にTNカプラーSP及び運転台側FS-383非動力台車を取り付けた。




3421 [87K 快速 西馬込]:行先表示類変更,TNカプラーSP・台枠直結式スカート化施工。


3428 [87K 快速 西馬込]:3428F(台枠直結式スカート化施工車)。

スカート付SPフレームTNダミーカプラーはジャンパ連結器にゴム系接着剤を盛っただけの構造であった。
接着面積の限られるスカート固定方式は個体差を防げなかった上に車体裾との空間が詰め切れない。
加えてSPフレームTNダミーカプラーの製作が難しくなりスカート付TNカプラーSPに切り替えざるを得なくなった。
台枠直結式スカート試行は灰色成形密着自動式TNカプラーSPの確保が発端となる。
これまで3700形3728,3721中期仕様(1次車:3728F-1)を皮切りに仕様の異なる台枠直結式スカート試作車を多数竣工させてきた。
3700形3758,3751後期仕様(3次車:3758F)以降よりプラ板スペーサーを採用し車体裾とスカートは密着度が増した。
角度を有するプラ板スペーサーが果たしている役割は大きく3421でも効果が発揮されたと思う。


3421 点灯試験[87K 快速 西馬込]:前照灯(ライト基板更新施工)。


3421 点灯試験[87K 快速 西馬込]:尾灯(ライト基板更新施工)。


3700形3751 点灯比較[55K 快速特急 西馬込]:3758F(ライト基板更新車)。

電球色LEDライト基板は前照灯点灯時の印象を大幅に変えてくれるが尾灯には変化が見られない。
3421は成田寄先頭車両であり行先表示変更後も専ら尾灯点灯が大半を占めると思う。
よって上野寄先頭車両の3428に対し基板更新効果は低いものとなった。
この状況は3700形電球色LEDライト基板装着編成,ライト基板更新編成も同様であり不問としたい。
何れ3400形,3700形全編成を電球色LEDライト基板へ改める方針に変わりはない。
入場順等の問題から進捗は遅くなると予想されるが完了すれば尾灯点灯を原則とする車両も気にならなくなると思う。

京成3400形3428[3428F] 現行仕様 電球色LEDライト基板更新,行先表示類変更,台枠直結式スカート化施工

2019-05-04 21:43:36 | 京成線:3400形
初採用。

マイクロエース製京成3600形3648F現行色8両編成後期仕様(3648F)は[特急 上野]表示に設定した。
ただ色地[特急]種別幕と[上野]幕の組み合わせはグリーンマックス製3400形3428F現行仕様(3428F)で採用済だった。
プロトタイプの近い3648Fとの競合防止を名目に3428Fは行先表示類変更が決定する。


京成3400形3428F 現行仕様。
3428F:[3428]-[3427]-[3426]-[3425]-[3424]-[3423]-[3422]-[3421]。
※PT-7131形パンタグラフ換装,色地種別幕編成。

3428Fの行先表示類は2014年7月の初出場から製品印刷による[特急 上野]を保持してきた。
これを覆す要因となった3648Fの当初予定は[快速 西馬込]表示であった。
しかし後期仕様(3648F-1:8両編成)と晩年仕様(3648F-2:6両編成)を両立させるべく本線系統へ変更となった。
行先表示類は[特急 上野]表示,[特急 成田空港]表示の二択に迫られる。
既に[特急 成田空港]表示編成はTOMYTEC製3500形更新車3532F後期仕様(3532F-2)にて補填済だった。
結局3648Fは[特急 上野]表示に落ち着き3428Fとの競合が発生する。


入工中のクハ3648,3428 (3648F,3428F)。

グリーンマックス製京成3400形,3700形は3428Fを除き富士川車輌工業製ステッカー表示に改めた。
3428Fだけはプロトタイプ都合もあり異例の製品印刷再現が残されていた。
行先表示類の変更で富士川車輌工業製ステッカー表示への統一が実現する。
種別表示器周りの雰囲気もステッカー厚により他編成へ近付けられる利点があった。
3648Fの出場から遅れて入場となった要因は電球色LEDライト基板への更新にある。
優先的に3700形の更新を行ってきたが種別幕ステッカー貼付後のライトユニット着脱は余り気が進まない。
検討を重ねた結果行先表示類変更とライト基板更新の並行作業に決定した。


交換されたTNカプラーSPカバー (TNカプラーSP復旧品,3600形用SPフレームTNダミーカプラー)。

更に3700形にて拡大採用を図っている台枠直結式スカート化も工程へ組み入れた。
装着中のSPフレームTNダミーカプラーは3648Fとの部品交換にてTNカプラーSPへ戻す。
3648Fは暫定的に3600形用TNカプラーSPが使用されており今入場でようやく本仕様化に至る。
先ず3428(3428F),クハ3648(3648F)の同時入場とし2両同日竣工を目標に置いた。
3600形用TNカプラーSPはジャンパ連結器モールドを中心にカバー全長の短縮を図ったのみである。
TNカプラーSPへの復旧は3428から撤去したSPフレームTNダミーカプラーとカバーを振替えるだけで終了している。




クハ3648 [A11 特急 上野]:3648F(3600形用SPフレームTNダミーカプラー交換施工)。

SPフレームTNダミーカプラーは連結器部品にTNカプラー発生品を起用している。
TNカプラーとTNカプラーSPの構造は全く異なるが基本的な造形に違いは無い。
そのためカプラー交換を行ってもクハ3648の前面見附が大きく変わる事態は防げる。
3648Fへの3600形用TNカプラーSP起用はSPフレームTNダミーカプラーの捻出が間に合わなかった事に拠る。
連結機会を考慮しない3600形8両編成仕様ではダミーカプラーで十分だと思う。
初期計画通りの装備へと変更されたクハ3648はこのまま竣工となった。


整形だけ終えていた側面窓セル。

作業は3428の行先表示類変更,ライト基板更新,台枠直結式スカート化に絞られた。
台枠直結式スカート化は3700形と同一のプラ板スペーサー追設にて対応する。
車体との位置関係を微妙に調整する必要があるため最終工程へ廻した。
ライトユニットの撤去は前面妻板へ爪楊枝を差し込む毎度の方式である。
取り外す機会が殆ど無かった3428だが前面車体裾の絞り込みが無く容易に取り外せた。
運転台側側面窓セル上部の切り落としは施工済で行先表示器部品も天井側から撤去している。


交換された黄色発光LEDライト基板。

優先順位に混乱が生じ3700形のライト基板更新は一時中断されている。
そのため電球色LEDライト基板は二連で打ち抜かれた直販品が起用出来た。
毎回基板の切断に苦戦していたがニッパーの角度を改め断面は垂直となった。
ただライトケースへの収まり具合が変わる可能性を否定できず両編成断面の黒色化は引き継がれた。
2pcs式のライトケースを分解し黄色発光LEDライト基板から電球色LEDライト基板へ交換する。
ライトユニットそのものは簡便な構造であり組み立てに注意を払う箇所は殆ど存在しない。
3700形はステッカー切り出し失敗に備え印刷済種別表示の消去を原則としている。
幕式表示器編成の3400形では措置不要に思え印刷済色地[特急]種別幕を存置した。


[87K],[西馬込]表示:富士川車輌工業製ステッカー。

運行番号表示,行先方向幕,種別幕ステッカーは全て富士川車輌工業製を採用する。
設定変更が繰り返された3700形と同一のステッカーであるが未だに上手くモールド内へ収まる寸法を掴み切れていない。
3428では運行番号表示,行先方向幕ステッカーに限り一回り小さく切り出した。
行先方向幕ステッカーの縮小代は僅かに印刷面へ掛かる程度とした。
印刷済行先方向幕は[上野 Ueno]表示であり英字併記部分の露出が不安要素だった。
ここは偶然が味方し印刷露出と凹面モールドからの張り出しを防げている。


台枠直結式に変更したスカート。

ステッカー断面はマッキーで塗り潰し行先表示器部品に馴染む小細工を行った。
ライトユニットの復旧後に種別幕ステッカーも同じ処置を施し種別表示器内へ貼付した。
台枠直結式スカート化はTR-180床板装着車,TR-180A床板装着車で共通化が図られている。
TR-180床板装着車の3428も運転台側台枠裏面へt0.3mmのプラ板スペーサーを新設する。
3400形では初施工となったが3700形での積み重ねが物を言うと考えていた。
ところが3700形に倣うとスカートが車体中央寄へ偏位してしまうと判明した。
前面車体裾の絞り込みが無い3400形はスカート位置調整を難しくした。




3428 [87K 快速 西馬込]:行先表示類変更,TNカプラーSP・台枠直結式スカート化施工。

車体の何処を基準に定めれば良いか判らず試行錯誤が繰り返された。
最終的にアンチクライマーとスカートの間隔を3700形と揃える事で決着している。
前回入場時にスカート位置を修正した3428Fだったが車体裾とスカートには僅かな空間が残っていた。
台枠に追設したプラ板は上方向に角度を設けており車体側へ向けて反力が生じる。
ゴム系接着剤で固定されたスカートは押圧に負ける事無くスペーサーに追随してくれる。
3700形より取付位置を若干前進させた影響も見られず隙間はほぼ解消に至った。




3428 点灯試験[87K 快速 西馬込]:前照灯(ライト基板更新施工)。


3428 点灯試験[87K 快速 西馬込]:尾灯(ライト基板更新施工)。

電球色LEDライト基板への更新は相変わらず効果が高く好ましい前照灯点灯状態に変わった。
リニューアル再生産品のリリース以降3400形に動きは無いまま推移している。
よって製品仕様で電球色LEDライト基板を装着する編成は存在していない。
在籍する3400形のライト基板更新は3428が初であり今までに無い新鮮味を感じられた。
前照灯を点灯させる機会が限られる3421(3428F)だが将来の行先変更を考慮し電球色LEDライト基板へと改めたい。

京成3400形3401[3408F-1] 登場時仕様 前面車体断面黒色化,誘導無線アンテナLOT変更,種別幕交換,通電系統整備

2018-05-13 22:12:46 | 京成線:3400形
強行。

グリーンマックス製京成3400形3401登場時仕様(3408F-1,3408F-2)が入場した。
所有する3400形では最後の車体改修対象Mc2車となる。
主工程の前面車体断面黒色化より通電系統の整備に手間を要すると思っていた。


京成3400形3401 登場時仕様 (3408F-1)。

3401も誘導無線アンテナの剛性低下が始まっている。
ウレタンの形状と受信用誘導無線アンテナ取付位置の相性が悪く常に圧が掛かってしまう。
旧製品でも3400形の誘導無線アンテナは柔軟性に欠ける。
先発した3700形3798F中期仕様(4次車),3818F中期仕様(5次車)よりは改善された。
それでも不十分で歪むアンテナ枠が気になる事態を防ぐには至っていない。


入工中の3408。

取扱いの難しい誘導無線アンテナは3408登場時仕様(3408F-1)で3150形LOTに交換した。
3150形LOT誘導無線アンテナは3400形旧製品LOTよりも柔軟性が高められた。
取付に失敗した3150形モハ3171現行色前期仕様(3174F-2)以外は全て健在で長期使用への不安は無い。
唯一誘導無線アンテナとの色温度差だけが引っ掛かる。
新たに3150形,3400形,3700形がリリースされた場合には当然採用されるだろう。
ただ3150形LOT誘導無線アンテナ搭載編成が多数在籍しているため余程の差でなければ馴染んでくれると思う。


ライトユニット撤去中の3401。

3401でもライトユニット撤去前にグリーンマックス製英字無併記[普通]種別幕ステッカーを剥離した。
印刷済の白地[特急]種別幕は一部に掠れがあり転用は難しい。
ライトケース転用に備えた3408での白地[特急]種別幕温存策は空振りとなった。
幸い掠れは種別表示器枠から離れていた。
富士川車輌工業製英字無併記[普通]種別幕ステッカーの貼付には全く影響しない。
白幕化こそ免れた3401の印刷済白地[特急]種別幕は未措置のまま封印される。


助士側の黒色化を終えた前面車体断面。

前面車体断面黒色化は再び進行を改めた。
従来からの前面窓大断面施工後に小R部を塗り潰す基本的な流れは踏襲する。
これを助士側と運転台側に分割した。
一気に全て塗り潰す方式は天井方向の施工漏れを招きやすい。
確実性を高める一策として新たに区分を設けた。
施工は運行番号表示窓下部の埋没化が起点になった関係で助士側から開始している。
さすがに試行1両目で失策はしなかった。
引き続き改修を施す3700形で展開していく。


天井からの着脱を可能にした行先表示器部品。

3401も側面窓セル運転台側上部が未加工だった。
車体断面黒色化終了後に両側とも斜めに整形している。
施工は毎回現物合わせで側面窓セルを切断しており厳密な寸法は決めていない。
その代わり施工直後に行先表示器部品の着脱が天井側から行えるか確認する。
組立時は敢えてライトユニットを先に装着する。
改めて運転台上部から行先表示器部品を取付け施工確認を二重化している。
但し効率的な方法とは言えずそろそろ明確な切断代を定めた方が良いかもしれない。


LOT変更中の誘導無線アンテナ (3150形LOT,3400形LOT)。

3401も流し込み接着剤で誘導無線アンテナが固定されていた。
容易に押し出せた3408から一転し取付脚は完全に溶着している。
屋根板裏面の接着剤痕は同様だった。
どうやら流し込み接着剤投入時に屋根板を裏返しにしたらしい。
3408の誘導無線アンテナを交換してしまったため後戻り出来ない。
折損の危険性を抱える3400形LOT誘導無線アンテナを存置する訳にも行かず撤去を選択した。
ループアンテナ及びアンテナ台座は屋根上から直接切除する。
完全に埋まった取付孔は屋根板裏面からΦ0.4mmのドリルで再開孔を行った。
更にΦ0.5mmのドリル軸部で屋根板開孔部断面を均し原形の取付孔に復せた。
3150形LOT誘導無線アンテナ化が危ぶまれたがどうにか交換に結び付けている。


車体改修工程まで進めた3401。

誘導無線アンテナ取付孔への細工は表面から痕跡が伺えない仕上がりとなった。
心配されたのは車体と屋根板の嵌合である。
受信用誘導無線アンテナ取付位置は屋根板嵌合爪に近かった。
無理に加工した影響が屋根板を歪ませていないか不安にさせた。
基本的にドリルを中心とした過程が当たったらしい。
雨樋と屋根Rの平行は維持されていた。
取付脚の完全溶着は全く予期しておらず無難に纏められたのは奇跡に近い。
しかし結果的に3150形LOT誘導無線アンテナ化が作業を滞らせる最大の原因と化してしまった。


3408より投入量が少なかったグリス(成田寄)。

予想外の細工が加わり通電系統の整備突入は大幅に遅れた。
3408の状態が最悪だっただけに3401も覚悟はしていた。
ところがFS-383非動力台車を取り外すと事前予想より状態が良いと判明した。
台枠の台車集電板スリット部にはグリス塊こそ見られた。
しかしグリスの大幅進出は生じておらずFS-383非動力台車はセンターピンとの摺動部が汚れているに過ぎない。
台車集電板も緑青に近い酸化まで至っていた3408ほど酷くはない。
後は座席部品と台枠の状況に左右される。
3401は[53K 西馬込]への表示類変更時に座席部品センターピン部を破損させてしまった。
急遽3404から座席部品を転用し急場を凌いでいる。


導電板研磨が中心に決定した床板周りの整備。

非動力M2車の3404は点灯機構を持っていない。
供出車に恵まれ座席部品はセンターピン部だけのグリス清掃で十分だった。
過去の入場記録でこの際に清掃を施したとの記載を発見した。
ウエイトはウエイトボックス内に固定済でそれなりの措置を施した模様である。
導電板の台車集電板接触部に残るグリスも僅かだった。
完全に除去されていない辺りは経年対策への配慮が欠けていた当時を伺わせる。
ただクロスでの拭き上げだけは行ったらしく曇りも強くなかった。


ラプロス#2400で仕上げた導電板台車集電板接触部(山側上野寄)。

両側ともグリスに塗れていた3408の導電板とは異なり一気に作業が進められる。
厄介な台車集電板接触部の研磨もラプロス#2400で一瞬にしてグリス痕が消えた。
表裏の差が殆ど無く反転させても問題ない仕上がりとなった。
分売品の集電板を手に入れた事が無く装着方向は判らない。
対称形であり特に向きは無いと思われる。
但し台車集電板からの押力を考え入場前と同一面を維持した。
そのため研磨は先発させた山側導電板を座席部品へ戻した上で海側に着手している。


山側の研磨を先行した導電板。

海側の導電板も良好な状態で研磨作業は順調に進められた。
集電板を磨き終えた後に台枠のグリス除去を行った。
中心は集電板スリット部で3150形の改修入場と同等と言えた。
導電板に塗布されたグリスは台車集電板を伝わり台枠裏面のセンターピン部へ達する。
粘性が失われていたため複雑な成形を有するセンターピン部も清掃が容易だった。
3408との施工差は座席部品交換が一枚絡んだためだと思われる。
未改修で残る3700形Mc2車は3408を基準にした方が慌てなくて済むだろう。


研磨前の台車集電板。

FS-383非動力台車は殆ど清掃の手間が掛からない。
先に台車枠を清掃し台車集電板の研磨に入った。
酸化は黒ずみ程度で収まっている。
グリス被膜も広がっておらず導電板接触部を重点的に磨き上げた。
台車集電板が輝きを取り戻しいよいよ組立に戻る。
ところが最後の最後で落とし穴が待っていた。
連結面側の床板嵌合がどう組み合わせても斜めになってしまう。
終いにはTNカプラーSPまで外れかけた。
床板を取り外すと余りにも初歩的な失敗が要因だと判った。


台車集電板差込位置がずれていたFS-383非動力台車(上野寄)。

車体に対し傾斜が生じるのは必ず連結面側だった。
各部を点検すると台車集電板が台車枠集電板スリットからずれていると判明した。
導電板接触部が台車中心を外しており台枠に引っ掛けたらしい。
これが起因となり座席部品と台枠が正確に嵌まっていなかった。
無理に車体へ組み込もうとしたためTNカプラーSPの嵌合部へ余計な負荷を与えたと考えられる。
一つ間違えれば座席部品センターピン部の破損に繋がりかねず危ないところだった。




3401 [53K 普通 西馬込]:前面車体断面黒色化,誘導無線アンテナLOT変更,種別幕交換施工。

3401も運転台側TNカプラーSPを再生品に交換している。
見附は入場前を維持しており実質ダミーカプラーとなる3408F-1にはちょうど良かった。
再生品のTNカプラーSPは予備品から消えた。
同時にスカート付TNカプラーSPの再登場が避けられなくなった。
未改修の3700形Mc2車は全車スカートを装着している。
場合によっては3408F-1を正規のTNカプラーSPへ戻し再生品を3700形に移設するかもしれない。
なお富士川車輌工業製英字無併記[普通]種別幕への交換でグリーンマックス製種別幕ステッカー貼付車が消滅した。
3400形,3700形の種別表示器は富士川車輌工業製ステッカーと製品印刷の2種に纏められている。
増備計画だけは存在する3400形だが3428F現行仕様(リニューアル再生産品)の導入に目処が立たない。
仮に実現した場合には富士川車輌工業製ステッカーを起用し2本立てを維持する予定である。


3401 点灯試験[53K 普通 西馬込]:前照灯(通電系統整備施工)。


3401 点灯試験[53K 普通 西馬込]:尾灯(通電系統整備施工)。


3408 点灯比較[53K 普通 西馬込]:前照灯(3408F-1 通電系統整備施工車)。

ライト基板は黄色LEDを持つ製品取付品の流用である。
電球色LEDライト基板の試用を行いたいが全編成を交換対象とするのは色々と問題が生じる。
肝心な電球色LEDライト基板も入手出来ておらず3408F-1は代わり映えのしない点灯具合となった。
記録での雰囲気は良く見えるものの実際には黄色発光で実車の雰囲気とは少々異なる。
LEDの打ち換え以外で点灯色を改める方法は思い浮かばない。
3編成の在籍から伸び悩む3400形は黄色LEDライト基板を継続使用する方向になると思う。




3401(3150形LOT誘導無線アンテナ化施工)。

改修により見附を改めた3401が竣工した。
やはり前面車体断面黒色化の効果は高いと思える。
光線都合で多少反射するため完全な埋没化は図れない。
但し浮き立つ運行番号表示窓下部の枠は消え去り落ち着いた表情に変わった。
誘導無線アンテナのLOT変更は違和感無く収まったと思う。
破損の心配も失せ取扱いが向上した。

3408F-1の改修は3406以下5両へ行う貫通扉窓セル固定化を残すだけになった。
1両毎の入場となるが短時間で捌ける工程である。
再出場が目前に迫った3408F-1であり詰めを誤らないよう丁寧に施工したい。

京成3400形3408[3408F-1] 登場時仕様 前面車体断面黒色化,誘導無線アンテナLOT変更,種別幕交換,通電系統整備

2018-05-12 21:47:43 | 京成線:3400形
統一。

グリーンマックス製京成3400形3408F登場時仕様(3408F-1,3408F-2)の改修はMc2車へ移行する。
先ず上野寄Mc2車の3408を入場させた。
3408F-1は3700形を含め唯一のグリーンマックス製英字無併記[普通]種別幕で残っていた。


京成3400形3408 登場時仕様 (3408F-1)。

3400形,3700形の大半は種別幕,種別表示器に富士川車輌工業製ステッカーを採用している。
対象外は3400形3428F現行仕様(3428F),3700形3708F登場時仕様(3708F-1),3818F中期仕様(5次車:3818F)の3編成である。
3428Fと3708F-1は製品印刷を活かし各々色地[特急]種別幕,白地[特急]種別幕のままとした。
ステッカーの切り出しを誤った3818Fは3408F前期仕様(3408F-3)とのライトケース交換で白地[特急]種別幕化した。


入工中の3408。

前面車体断面黒色化が未施工の3408,3401(3408F-1)はライトユニットを撤去が工程に入る。
出場時期都合で3408F-1にはグリーンマックス製北総開発7300形用英字無併記[普通]種別幕を貼付していた。
グリーンマックス製ステッカーはフィルムタイプで再貼付には余り向いていない。
一度貼り直しを行っており再用は難しいと考えた。
改修に合わせ英字無併記[普通]種別幕を富士川車輌工業製ステッカーへ交換する。


白地[特急]種別幕に戻った3408。

ライトユニットの撤去を行い易くするためグリーンマックス製英字無併記[普通]種別幕を剥離した。
予想通りステッカーは皺だらけになってしまい役目を終えている。
前期仕様で出場した3408F-1は当初から[普通]に充てていた。
久し振りに現れた印刷済の白地[特急]種別幕は状態が良かった。
英字無併記[普通]種別幕から英字無併記[普通]種別幕への交換で白地が見えても問題無い。
消去や塗り潰しされる機会が多かった印刷済種別幕だが3408F-1では転用を考慮し未措置とした。


黒色化した前面車体断面。

3728F後期仕様(3728F-1:休車中)の入場から前面車体断面黒色化を採り入れた。
実質的に3728F-1は3400形,3700形改修入場の第1編成と言える。
マッキーでの塗り潰しは3728F-1から変わっていない。
当初は前面窓枠小R部の黒色化に苦戦した。
先に小R部の施工を行った時期もある。
しかし施工編成の増加に連れ要領を掴めてきた。
3408では大断面部を先行して黒色化し最後に極細字側を用い小R部を塗り潰している。
なおプロトタイプ変更の確率が低いためか側面窓セル運転台側上部の整形が成されていなかった。
3408F-1(暫定6両編成)と3408F-2(8両固定編成)を兼ねる都合で今後[53K 普通 西馬込]からの変更は考え難い。
ただ3400形,3700形での仕様統一を優先させ追加施工している。


3150形LOTへ改めた誘導無線アンテナ。

3408F-1には旧製品出自の誘導無線アンテナを搭載させてきた。
変形が酷く都度修正を図ってきたが既にアンテナ台座付近に白濁現象が生じている。
破損は時間の問題と思え手持ちの3150形LOTへ交換した。
旧製品LOT誘導無線アンテナは嵌合が甘かった模様で流し込み接着剤が投入されていた。
溶着部は極僅かで滞りなく交換を終えている。
折しも誘導無線アンテナのリリースが告知されたばかりでこの後裏目に出る可能性はあるかもしれない。




富士川車輌工業製英字無併記[普通]種別幕に交換した3408。

3408F-1はスカート未装着時代をプロトタイプに据えた。
よってSPフレームTNダミーカプラーへのスカート取付工程は省略される。
[53K 西馬込]も変更を要さないため種別幕ステッカー貼付は最終工程でも構わなかった。
それでも車体関連の整備に含めたのは通電系統の清掃が待ち構えていた事に拠る。
過去の入場で3408,3401には導電板へグリスが塗布されていると判っていた。
時間を要するのは明らかでありライトユニット装着後に英字無併記[普通]種別幕を貼付している。
直近で回着整備を施した3721後期仕様(1次車:3728F-2)から種別表示ステッカーも行先表示類と同時に切り出すよう改めた。
以後はスカートの有無に関わらずこの工程順で統一したい。


全てにグリスが行き渡っていた3408用TR-180床板一式。

車体の改修から通電系統の整備に移る。
3408用TR-180床板一式の状態は最悪だった。
グリス塗布量が多過ぎ座席部品,台枠はおろかFS-383非動力台車までが油脂に塗れていた。
座席部品は表面にもグリス進出が見られる。
台枠の集電板スリット部は黄土色の物質で覆われる有様だった。
導電板及び台車集電板の研磨は先送りし座席部品と台枠の脱脂から着手する。
センターピンのビス受まで清掃を要する個体は初だった。
中途半端に劣化したグリスは速やかに除去できない。
各々を区分し徐々に清掃を進めた。


脱脂が完了した座席部品と台枠。

ようやく導電板の研磨に入った。
多量のグリスこそ塗布されていたが酸化は然程進んでいない。
台車集電板接触部のグリス塊除去に注意を払いラプロス#2400で磨き上げた。
グリス塊を均してしまうと厄介である。
先にクリーナーで大半を拭い研磨を行い易くした。
ラプロス#2400のため研磨粉が大量に生じる。
後年の斑点状酸化は避けたく入念にクロスで拭き上げた。


曇りが消えた導電板。

台車集電板も導電板と同様の状況だった。
凸形の導電板接触部は膜状になったグリスが目立つ。
こちらも予めグリスを拭い去った。
研磨自体は余り労せずに終えている。


整備されたFS-383非動力台車(上野寄)。

一方FS-383非動力台車は台車集電板スリット部等の細部へグリスが入り込み手に負えなかった。
上野寄,成田寄ともクリーナープールに浸けグリスを溶解させた。
目視では除去された様に見えるものの完全に脱脂を行えたか微妙な結果を迎えている。
今後台車集電板への油脂付着が注意点となる。




3408 [53K 普通 西馬込]:前面車体断面黒色化,誘導無線アンテナLOT変更,種別幕交換施工。

3408,3401(3408F-1)の運転台側TNカプラーSPは瑕疵が無かった。
灰色成形密着自動式TNカプラーSPの予備品が漸減しており再生品と交換を行っている。
再生品は加工失敗品同士を組合せたもので一応連結機能に不具合は見られない。
ただ復心スプリングへ負荷を与えた事実に変わりはなく連結機会を持たない3408F-1へ充当する。
引き続き予備品を兼ねるが起用順は最後になるだろう。
富士川車輌工業製英字無併記[普通]種別幕への交換は効果的だった。
グリーンマックス製よりフォントが太く英字無併記[普通]種別幕らしさが増したと思う。
3400形では初起用になったがマイクロエース製3300形で全面的に採用しており離合時の差異は廃される。


3408 点灯試験[53K 普通 西馬込]:前照灯(通電系統整備施工)。


3408 点灯試験[53K 普通 西馬込]:尾灯(通電系統整備施工)。

点灯試験結果は入場前と変わらない。
グリス投入量には閉口したが導電板と台車集電板の状態は予想より良かった。
そのためか動態時でも気になる症状は現れなかった。
FS-383非動力台車へのグリス進出を考えると何れちらつき等を招いたかもしれない。
予防措置としては十分だったと思う。




3408(3150形LOT誘導無線アンテナ化施工)。

全改修工程を終え3408が竣工した。
外観の変化は前面見附と誘導無線アンテナの2点である。
前者は前面車体断面黒色化施工済の3400形が出場しており狙い通りの結果を得た。
一方の3150形LOT誘導無線アンテナは初搭載になった。
成形色が変わり3400形では異端と言える。
その代わり破損する前に交換を図れ暫くは持ってくれると思う。
3700形で進めてきた3150形LOT誘導無線アンテナ化が思わぬ形で3400形に波及した。
誘導無線アンテナは変形し難い材質に変更されるらしい。
1号線系統用であれば試用も有り得るだろう。
3150形LOT誘導無線アンテナ化は3408F-1まで行い様子見とする。

3408の改修はグリス量に手を焼いた。
続く3401(3408F-1)がどの様な状態か判らない。
ただ座席部品を3404(3408F-1)と振替えた経緯がある。
この際の記憶と記録が定かではないが3408ほど酷くないと願う。

京成3400形3407[3408F-1] 登場時仕様 FS-383動力台車枠更新 (動力ユニット更新車:転用動力台車枠廃止)

2018-05-11 21:46:13 | 京成線:3400形
2脚嵌合。

在籍するグリーンマックス製京成3400形は3408F前期仕様(3408F-3),3428F現行仕様(3428F)の前面見附改修を終えた。
3400形は所有する京成形式でも少数派に留まっており3408F登場時仕様(3408F-1,3408F-2)の入場で外観統一を図れる。
未改修編成が複数残存する3700形より先に3400形の改修を終わらせる事にした。


京成3400形3408F 登場時仕様。
3408F-1:[3408]-[3407]-[3406]+[3403]-[3402]-[3401]。
3408F-2:([3408]-[3407]-[3406]-)[3405]-[3404](-[3403]-[3402]-[3401])。
※スカート未装着,英字無併記[普通]種別幕+旧行先方向幕編成。

3408F-2は3408,3401前期仕様(3408F:旧製品)のスカートを撤去し登場時仕様へ改めた。
暫定6両編成(3408F-1)に対応させるため動力ユニット搭載車は3405から3407に変更している。
3407の動力ユニット更新に当たってはサックスブルー成形FS-383非動力台車枠転用を図った。
転用FS-383動力台車枠でも特に不満は抱いていなかった。
たまたま保守部品のコアレスモーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車枠を入手する機会を得られた。
転用非動力台車枠と純正動力台車枠の比較を込め更新を行う。


入工中の3407登場時仕様(3408F-1)。

転用FS-383動力台車枠は現在の動力ユニット更新車まで続くゴム系接着剤固定である。
3407の動力ユニット更新は比較的早かった。
ゴム系接着剤の配分は動力台車枠取付台座:2,ピボット軸受部:1と試行錯誤の形跡が伺える。
先ず転用FS-383動力台車枠の撤去から開始した。
初期動力ユニット更新車である3407の動力台車枠は取付台座部が固定の主軸を担っていると思っていた。
ところが側梁は取付台座部から浮いてもピボット軸受部に貼り付き湾曲してしまう。
補助的役割に過ぎなかったはずのピボット軸受固定が勝った。
3700形3706現行仕様(1次車:3708F-2)の動力ユニット更新から軸受支持の割合を増加させている。
3407の動力台車枠更新過程は動力ユニット更新車に於ける接着剤配分変更が正解だったと証明してくれた。


ゴム系接着剤の除去に手間取った動力台車本体(上野寄)。

今更ながらゴム系接着剤と金属部品は相性が良いとも判った。
動力台車枠が撓むほどの接着力は台車集電板が生み出していた。
転用FS-383動力台車枠は辛うじて破損せずに撤去出来ている。
裏面に残った接着剤の除去は容易でそのまま保管品に廻し3400形(旧製品)増備へ備えた。
一方集電板はなかなか綺麗にならない。
膜状のゴム系接着剤は強固に貼り付き巻き取れなかった。
爪楊枝での巻き取りは取り止め直接削ぎ除去している。
ちなみに動力台車枠取付台座には殆ど接着剤が残らなかった。
純正FS-383動力台車枠をランナーから切り出す。
この時点では成田寄のFS-383動力台車は未着手だった。
転用品と純正品の違いを確認し今後の参考とする。


純正FS-383動力台車枠,転用FS-383動力台車枠 (上野寄,成田寄)。

転用動力台車枠は固定方式都合で若干の張り出しが避けられない。
元が非動力台車枠であり仕方がないと考えていた。
ところが意外な事に側梁厚の差は殆ど無かった。
違いを動力台車枠取付台座と側梁の間に発見した。
2脚嵌合式の純正動力台車枠はその嵌合精度もあり取付台座に密着している。
固定を全面的にゴム系接着剤へ頼る転用動力台車枠ではこの空間を詰め切れていない。
接着面積を考えリブ状に残ったフレーム切除部を敢えて残したのは完全なる失敗だった。
台車形式にも拠るが転用動力台車枠の整形時にはむしろ逆反りさせた方が良いかもしれない。
まだ2個モーター搭載動力ユニット搭載編成が残存している。
対象となる3150形の動力ユニット更新時には一手間を加えたい。


見附の異なるFS-383動力台車 (純正動力台車枠,転用動力台車枠:上野寄,成田寄)。

嵌合精度の高い純正FS-383動力台車枠にも弱点がある。
取付脚は位置都合から台枠形状と一体成形されている。
3405(3408F-3:リニューアル再生産品)はサックスブルー成形動力台車であり目立ち難い。
しかし動力ユニット更新車は黒色成形動力台車のためサックスブルー成形の取付脚が浮き立ってしまう。
転用FS-383動力台車枠は取付孔こそ露出するものの側梁の陰に隠れ誤魔化せていた。
そこでマッキーを用い取付脚成形張り出し部を塗り潰した。


隠蔽策を施した台車枠取付脚 (未対策品,対策品:上野寄,成田寄)。

余計な箇所に触れたインクは簡単に除去できる。
しかも側梁の底辺断面に位置するため徹底的に磨く必要は無い。
黒色化された取付脚成形張り出し部は動力台車取付台座にほぼ埋没してくれる。
FS-383非動力台車との外観差を生み出す箇所と言え対策の効果は高いと思う。
上野寄,成田寄とも措置を施し純正FS-383動力台車枠を組み付けた。
なおサックスブルー成形動力台車では灰色成形動力台車より集電板の存在感が薄れる。
そのため黒色化は見送り原形を維持した。


3405,3407 (3408F-3,3408F-1:リニューアル再生産品動力車,動力ユニット更新車)。

サックスブルー成形動力台車が装着された3405(3408F-3)では立体感向上策として取付台座を黒色化した。
この際純正FS-383動力台車枠の弱点に気付いた。
先に黒色化を施工した3405が良い参考例になっている。
FS-383動力台車の最終形態は両車とも共通点を多く持つ。
しかし立体感の演出に限れば黒色成形動力台車を履く3407が上回っていると思う。




3407(FS-383動力台車枠更新施工)。

動力台車枠更新で3407のFS-383動力台車はリニューアル再生産品と同等の仕上がりになった。
意外な強力固定を発揮した転用FS-383動力台車枠から脱し安定度は飛躍的に向上している。
ただ密かに期待していた側梁の引き込みは予想を下回った。
これは純正FS-383動力台車枠の側梁厚が転用FS-383動力台車枠と殆ど変わらなかったためである。
各種台車形式毎の純正動力台車枠リリースには期待を寄せている。
但し転用動力台車枠でもある程度の見附を保てていると判明した。
従って急いて更新に走る必要は無いだろう。




3408+3407 (3408F-1:Mc2車+動力ユニット更新車)。

動力台車枠の更新を終え3407が竣工した。
FS-383非動力台車との外観差は入場前と殆ど変わっていない。
僅かに張り出しが抑えられ陰影が多少変化したのみである。
動力台車枠更新は取付安定度の向上に繋がると考えていた。
しかしゴム系接着剤でも予想を上回る固定力を確保出来ると明らかになった。
結果的に転用動力台車枠の接着耐久性を確かめられた工程になったと言えよう。




3405+3407 (3408F-3+3408F-1:再生産品動力車+動力ユニット更新車)。

所有する動力ユニット更新車で純正動力台車枠が採用可能だった車両は数少ない。
京成形式では3407が初登場を飾っている。
前途の通り3405(3408F-3)のサックスブルー成形FS-383動力台車には立体感向上策を施した。
サックスブルー成形動力台車本体の黒色化は分解を伴わない範囲で行っている。
側面見附は3407と同等に見える。
当然俯瞰ではその差が目立つ機会は無い。
灰色成形動力台車を含めた取付台座の塗り潰しも方向性が合っていると示してくれた。

各種対策の折衷作業となった動力台車枠更新は3407に直接的な効果をもたらしていない。
その代わり各車への施工が修正を要さないとの答を得た。
特にゴム系接着剤で固定している転用動力台車枠は長期的な不安を抱えていた。
それだけに意義のある入場だったと思う。

京成3400形3421[3428F] 現行仕様 前面車体断面黒色化,スカート位置修正:スカート付TNカプラーSP廃止

2017-12-27 23:02:17 | 京成線:3400形
九割。

グリーンマックス製京成3400形3428F現行仕様(3428F)は大破した3428,3427,3426,3425の復旧を終えた。
車体損傷が少なかったため各車ともほぼ原形に復帰している。
想定より早く再出場が見え時間に余裕が生まれた。


京成3400形3421 現行仕様(3428F)。

転覆大破を免れた3424-3423-3422-3421は脱線も回避された。
よって点検等を必要とせず3428-3427-3426-3425の修繕完了と同時に3428Fを再出場させる予定だった。
しかし3428の修繕で事故復旧項目以外に前面車体断面黒色化を工程に追加した。
よって無被災車だった3421も入場させ3400形,3700形の外観統一を進める。


入工中の3421。

3421は事故復旧関連の工程が無く前面車体断面黒色化とスカート付SPフレームTNダミーカプラー化が主となる。
SPフレームTNダミーカプラーの製作は保管品を組み合わせる関係で先送りとした。
先ず前面車体断面黒色化から着手した。
3428と同じく印刷済の色地[特急]種別幕は継続使用する。
前面窓セル撤去にはライトユニットの取り外しが必須で印刷面保護に注意を払っている。


挿入長を深めた爪楊枝。

通常3400形,3700形M2c車のライトユニット撤去にはプラスチックドライバーを3本起用していた。
このうち二平面折妻頂点に差し込むプラスチックドライバーを爪楊枝に変更した。
爪楊枝の挿入は種別表示器モールドと車体内側が僅かに離れる程度まで深めている。
急激に径が増すプラスチックドライバーでは車体の破損を招きかねず旧来の爪楊枝式で微妙な幅を確保した。


剥離を防げた印刷済の色地[特急]種別幕。

メーカー印刷のLED式種別表示及び種別幕はどの程度耐擦過性を有するか未だ掴めていない。
3700形3761後期仕様(→現行仕様:3768F)に転用した3701元登場時仕様(3708F-2)の白地[特急]種別幕は劣化が激しかった。
この現象は3701(3708F-2)だけで生じており3768後期仕様(→現行仕様:3768F)では印刷剥離に難航するほどだった。
どちらに転じるか分からず3818F中期仕様(3818F)のライトユニット交換時から慎重策を採り続けている。
手間を掛けただけの答は得られ色地[特急]種別幕を傷める事無くライトユニットの撤去を終えた。


直角部から黒色化を開始した前面車体断面。

前面車体断面黒色化はマッキーで行う。
3728F後期仕様(3728F)への試行時からRの無い車体断面の塗り潰しが課題になっていた。
特にアクティブシルバー塗装が目立つ運行番号表示器窓下部の塗り残しは避けたい。
3428からは先に直角の窓枠断面から黒色化面積を拡大するよう変更している。
進歩の無いマッキー式だが失策時の修復が容易でなかなか筆塗りに切り替えられない。
現に数個所でペン先を外した3421だったがその痕跡は全て隠蔽されている。


本来の整形に至った運転台側側面窓セル上部。

側面窓セル運転台側上部の整形は上出来だろう。
切断角度が大きくなった3428は側面窓セルと行先表示器部品が全く接していない。
たまたま個体差に救われたが3421では角度を再確認した上で加工を行っている。
この角度であれば支持性を持たせながら屋根板側からの行先表示器部品取り出しが可能となる。


保管品での製作が厳しくなったSPフレームTNダミーカプラー。

ステッカー貼付は無くライトユニットの装着で車体関連項目は作業終了となる。
色地[特急]種別幕の印刷面保護は取付時も変わらない。
車体に対してライトユニットの角度を寝かせ種別表示器モールドの接触機会を極力減らしている。
下廻り関連ではSPフレームTNダミーカプラーを新たに製作した。
保管品都合でフレームは前進取付対応品になった。
嵌合部が逆L字形に整形されたSPフレームTNダミーカプラーでも3401中期仕様(3408F-3)で転用可能と判った。
前進取付対応化はその効果を発揮する機会が与えられないまま終わりを迎えている。
なお灰色成形品のSPフレームはこれが最終保管品だった。
以後はスカートの整形を追加するスカート付TNカプラーSPに切り替えるしかない。


取付位置に影響しない前進取付対応化済SPフレーム。

SPフレームは嵌合部が逆L字形で装着は心許ない。
そのためSPフレームTNダミーカプラーのカバー部品へゴム系接着剤を塗布し台枠に固定した。
取付位置は車体中央寄嵌合部の運転台側が原形を保っておりTNカプラーSPと同等になる。
逆L字形整形は前進取付しか考慮していなかった。
しかし工程簡略化のため切除部は最小限に留めた。
手抜き細工により原形に近い箇所が残り再生に結び付いている。




3421 [A07 特急 上野]:前面車体断面黒色化,スカート位置調整施工。


3428 [A07 特急 上野]:3428F(車体改修車)。

スカートの装着位置は3428より精度が高まった。
製品原形に対しては3428も大幅に前面車体裾とスカートの空間を狭められた。
俯瞰が多く十分に目立たない幅には収められていると思う。
3421では完全に隙間が無くなり車体直結式にも劣らない出来栄えに達した。
ゴム系接着剤による固定方法は従来から変更しておらず何が奏功したのかは不明である。
スカート装着は現物合わせに頼らざるを得ない。
今後も個体差は生じると思われる。


3421 点灯試験[A07 特急 上野]:前照灯。


3421 点灯試験[A07 特急 上野]:尾灯。

3428で抜け落ちたTR-180床板のスライド装着は欠かさなかった。
従って前尾灯は一発で点灯に至っている。
3428Fは導電板と集電板の研磨を終えており点灯安定度は高い。
施工から時間が経過した現在でもちらつきは生じておらずその効果を確認できた。

点灯試験を終え3421が竣工した。
3428Fの改修対象車はPT-71C形パンタグラフ取付脚黒色化が未施工の3722を残すだけになった。
パンタグラフ取付孔拡大を含め軽度な細工であり時間を割かずに3428Fの再出場を迎えられると思う。

京成3400形3428[3428F] 現行仕様 大破復旧施工 (前面車体断面黒色化,スカート位置修正:TNカプラーSP破損交換)

2017-12-26 21:43:47 | 京成線:3400形
アンチクライマー。

グリーンマックス製京成3400形3428,3427,3426,3425現行仕様(3428F)は脱線転覆により大破した。
3427,3426,3425は無事復旧し3428の修復を待つのみとなっている。
TNカプラーSPの連結器が粉々に粉砕されたが3428の車体前面に大きな打痕は見られない。


入工中の京成3400形3428 現行仕様(3428F)。

築堤部奥側に転覆したため前面はどの方向から叩き付けられたのか判らなかった。
連結器部品の破損と助士側アンチクライマーの打痕から直角に近い状況だったと推測する。
前面窓枠には破損個所が無くスカートとアンチクライマーが緩衝役を果たしたのかもしれない。
先ず全壊した3428を仮組し点灯試験を行った。
ライト基板への影響は無かった模様で前尾灯点灯を確認している。


破損を免れた誘導無線アンテナ。

転覆直後の3428は屋根板,車体,床板が分離していた。
屋根板は装着面が下を向いており誘導無線アンテナも折損には至らなかった。
スカート及びアンチクライマーが衝撃を分散し誘導無線アンテナを守ってくれたと思われる。
偶然が重なったとは言え実車並の効力が発揮されたと言えよう。
破損交換に連動するスカート付TNカプラーSPの廃止に乗じて前面車体断面の黒色化も並行する。


ライトユニットを撤去した3428。

3428Fは製品印刷の色地[特急]種別幕を活かしている。
プロトタイプの変更は伴わないため印刷済の[特急]表示を保護する必要があった。
よって3700形3818,3811中期仕様(3818F)にライトユニットを供出した3408,3401前期仕様(3408F-3)の工程に近い。
構造上ライトユニット撤去時に種別表示器モールドが車体内側へ擦れるため慎重に作業を進めた。
この後打痕があった助士側アンチクライマーを極力目立たないように整形している。


側面窓セルを偏位させ撤去した前面窓セル。

行先表示器部品と前面窓セルの取り外しに際しては側面窓セル撤去を避け工程を簡略化した。
これは衝撃を受けた車体への負荷軽減策でもある。
前面窓セルは助士側が外れ難くなっており転覆の影響が伺えた。
予備部品の全く無い3400形であり強引な進行は見合わせ少しずつ外側から押し出している。


3408,3401(3408F-3)と同一仕様になった前面車体断面黒色化。

3728F後期仕様(3728F)から開始した前面車体断面の黒色化は3408F-3の結果を受け塗布面積を縮小する予定だった。
ところが直角の窓枠部は極細字マッキーでも塗り潰し難く乗務員室側を一直線に仕上げられなかった。
前面窓セルの装着前では非常に見窄らしかった。
結局全断面とも黒色化するしか手が無くなっている。


整形した運転台側上部側面窓セル。

3428Fは製品仕様の表示を維持し続けてきた。
その関係で側面窓セルも加工していなかった。
今入場での行先表示類変更は見送るものの今後再編を行う可能性は十分に有り得る。
屋根上からの行先表示器部品取り出しを可能にすべく運転台側上部の角を切断した。
やや角度が深くなってしまい行先表示器部品には触れなくなってしまった。
しかし前面窓セルとのボス嵌合は固い部類に入り現時点での不安は感じられない。


打痕の残るスカートと連結器部品を失ったTNカプラーSP。

運行番号と行先表示も承継させる。
ライトユニットを装着し下廻りの復旧に着手した。
スカート付TNカプラーSPは修復不能で各々を分離する。
保管品のTNカプラー用連結器部品と破損したTNカプラーSPを活用しSPフレームTNダミーカプラーへ改める。
スカートには連結器部品が当たったと思われる打痕があった。
アンチクライマーの整形部に近く大凡の転落角度が判った。
直角に近い角度で転落した3428は連結器が破砕されアンチクライマーを傷付けた。
この際角度が穏やかに変わり前面からの突入を回避できたと推測している。
やはりアンチクライマーの存在は大きかった。
なおスカートの打痕はプラスチックを押し戻し原形に近付けている。


SPフレームTNダミーカプラー化準備中の各部品。

TNカプラーSPは分解し連結器部品を撤去した。
復心スプリングだけは転用可能で予備品に廻している。
連結器部品は線バネガイドの突起を切除しTNカプラーSP用カバーとの接触を廃した。
SPフレームへの連結器部品固定はゴム系接着剤に戻しタミヤセメントは併用していない。


完成したSPフレームTNダミーカプラー。

灰色成形密着自動式TNカプラーSPの予備品確保がスカート付TNカプラーSP廃止の名目だった。
ようやく漸増に転じたばかりのTNカプラーSPだったが3428からの捻出は不発に終わった。
3428のスカート付TNカプラーSPは不慮の事故でまさかのSPフレームTNダミーカプラー転用に至っている。
出来上がったSPフレームTNダミーカプラーはTR-180床板用でTNカプラーSPと同一の連結器位置とした。


スカートを取り付けたSPフレームTNダミーカプラー。

SPフレームTNダミーカプラーの外観は復心スプリングが消え去っただけの状態になる。
連結器部品だけTNカプラー出自品に変更された程度でTNカプラーSPとの差異は殆ど無いに等しい。
スカートの装着はTNカプラーSPカバーのジャンパ連結器にゴム系接着剤を載せる従来からの方式を踏襲した。
この時期は室内気温が低くゴム系接着剤を盛る作業が行い易い。
これまでに施した3400形,3700形のSPフレームTNダミーカプラー装着車と比べ固着が早くなっている。




3428 [A07 特急 上野]:SPフレームTNダミーカプラー復旧,前面車体断面黒色化,スカート位置修正施工。


3408 [67K 急行 東成田]:3408F-3(車体改修車)。

スカート位置は想定より早く定まった。
SPフレームTNダミーカプラーへ交換された3428は転覆前の状態に回復している。
整形を行ったアンチクライマーとスカートはほぼ痕跡を隠せたように見える。
前面車体断面の黒色化も3408F-3と同様の仕上がりに達し運行番号表示器窓下部の横桟が目立たなくなった。
事故復旧が仕様統一へ向けての動きと重なったのは偶然だった。
別途車体断面黒色化施工入場の必要は無くなり一度で作業を終えられている。


3428 点灯試験[A07 特急 上野]:前照灯(大破復旧施工)。


3428 点灯試験[A07 特急 上野]:尾灯(大破復旧施工)。

仮組の状態では点灯試験の異常は無かった。
ところが組立後は前尾灯共に非点灯へ変わってしまった。
SPフレームTNダミーカプラーへのスカート装着終に床板再脱着を行っていなかった。
車体嵌合時の床板スライド装着欠落が原因だと思う。
ここはTR-180床板を装着する3400形M2c車の弱点と言える。
ライト基板集電スプリングと床板導電板位置を合わせた結果安定した点灯を取り戻せた。


3428(大破復旧施工)。

最後で焦ったものの単純な確認不足だった。
脱線転覆の影響を最小限に留め3428が竣工した。
事故に巻き込まれた3428,3427,3426,3425は全車復旧され3428Fの再出場に目途が立った。
但し3428へ前面車体断面の黒色化を施しており3421(無被災車)も仕様を揃えるため入場させる。
車体断面黒色化と同時にTNカプラーSPからTNダミーカプラーへ交換し3408F-3の水準に引き上げたい。

京成3400形3427,3426,3425[3428F] 現行仕様 大破復旧施工 (3427,3425 PT-71C形パンタグラフ破損修繕試行)

2017-12-25 21:27:05 | 京成線:3400形
緊急入場。

グリーンマックス製京成3400形3428F現行仕様(3428F)が不慮の事故に巻き込まれ脱線転覆した。
築堤部から転落した3428-3427-3426-3425は床板と屋根板が吹き飛ぶほど大破していた。
TNカプラーSP化されている3428Fは全車脱線転覆に至ってもおかしくなかった。


京成3400形3428F 現行仕様。
3428F:[3428]-[3427]-[3426]-[3425]-[3424]-[3423]-[3422]-[3421]。
※PT-7131形パンタグラフ換装,色地種別幕編成。

全車転覆を防いだのは3425(動力車)だった。
3428Fは3400形,3700形旧製品で推進した動力ユニット更新を終えたばかりである。
コアレスモーター搭載動力ユニットの成田寄スペーサーが台枠から外れ3424に連結されたまま残っていた。
これにより3424-3423-3422-3421は脱線せず線路上を惰行した後に停車してくれた。
3425が2個モーター搭載動力ユニット装着車であれば更なる惨状が広がっていただろう。
ただ成田寄スペーサーの脱落は単なる偶然でしかないと思う。
転覆した車両は大破,破損の度合いが各々で異なる。
幸い全車とも車体はほぼ無瑕で修復への壁は低いと思えた。
4両のうち破損程度が軽く収まったのは3426で貫通扉窓セルが脱落したのみだった。
貫通扉窓セルをゴム系接着剤で固定し復旧させている。
大破車両では3426が復帰第1号となった。


入工中の3425(3428F)。

3428は転落の衝撃でスカート付TNカプラーSPの連結器部品が完全に破壊されてしまった。
修復不能だがSPフレームTNダミーカプラーへの加工は不都合無いと思われる。
残る3427,3425はPT-71C形パンタグラフが大破し3428に比べ入場時間を要するのは明白だった。
先ず編成の中核を担う3425の復旧から着手した。


ゴム系接着剤固定の耐性が発揮されたFS-547動力台車枠(上野寄)。

大破した3425はPT-71C形パンタグラフの破損以外にも成田寄妻面戸袋窓セルと上野寄FS-547動力台車が外れていた。
先ず駆動系統に異常が無いか確認する。
FS-547動力台車枠はコアレスモーター搭載動力台車用ではなく非動力台車枠を加工転用したものである。
ゴム系接着剤で集電板と台車枠取付台座に3点止めしただけであり強度には不安があった。
ところが海側,山側とも脱落はおろか偏位さえ生じていなかった。
FS-547動力台車自体も集電板と車輪の位置関係が変わっていないように見える。
動力ユニット単体での駆動試験結果は転覆前と同一の性能を保てており継続使用に支障しないと判断した。


絶妙な取付位置を保つ床下機器部品。

打ち所が良かったせいか床下機器部品に打痕は無かった。
動力ユニット更新車は非動力車と外観を揃える名目で独自の床下機器部品取付方式を採用している。
プラ板のスペーサーを挟み床下機器の最低地上高均等化と側板との相対位置を両立させていた。
3425は現時点の動力ユニット更新施工でも後期更新車に該当する。
初期更新車は床下機器部品台座全面にスペーサーを貼付していたが手間を要する工程だった。
そこでプラ板貼付の簡略化を狙い狭幅かつ短縮を図った。
必然的に台枠との接着面積が縮小され転覆時には脱落を覚悟した。
床下機器部品も良い意味で予想を裏切り更新当時を保っていた。
後期更新車では流し込み接着剤の併用を推進している。
仮に脱落していれば整形からのやり直しに迫られていただろう。
工程簡略化が耐性低下へ繋がらない証明になったとは思える。


原形に辿り着いたPT-71C形パンタグラフ。

走行中であり当然PT-71C形パンタグラフは上昇させていた。
3427,3425のパンタグラフは3台とも全壊に近く当初は再生を放棄するつもりだった。
しかし代替用のPT-71C形パンタグラフが2両分入手出来なかった。
止む無く大破したパンタグラフの修復に取り掛からざるを得なくなっている。
3700形3767現行仕様(3768F)の入場時に破損させたホーンや主枠等と比較し各部の損傷度合いを確認している。
目視では嵌合爪等の大きな欠損は見られず再生に着手した。
現地でばらばらになった部品は3427,3425各々の搭載位置を守れていたわけではない。
3台のPT-71C形パンタグラフはどうにか原形に復旧させたが大破前の構成とは異なっているはずである。
その影響かホーンの安定性が今一つ欠けている。


取付脚を黒色化したPT-71C形パンタグラフ (3422,3425:成田寄)。

3767,3765,3762(3768F)はPT-4804形パンタグラフ,PT-71C形パンタグラフ共に嵌合が固かった。
一方3425は決してスムーズとは言えないものの苦戦はしていない。
また3768Fで施したパンタグラフ取付脚の黒色化を踏襲した。
勘違いで黒色化した取付脚だが意外にも俯瞰での見附を向上させる効果が得られた。
脱線を免れた3422との比較ではパンタグラフ台枠の陰に埋没する取付脚の状態が見て取れる。
今後グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフの取付脚黒色化を標準項目にする予定である。
なおパンタグラフの再生は3426の修繕後に行い3425の入場では組立に集中した。


ゴム系接着剤での1点止めを採用した戸袋窓セル(成田寄)。

最後に脱落した戸袋窓セルを取り付けた。
他形式では木工用ボンドを用いる機会が多かった。
しかし3400形は各窓毎にセルが独立している。
支持部品も存在しないためゴム系接着剤で接着した。
ゴム系接着剤の塗布はセル上部のみとし1点止めに留めている。
これはFS-547動力台車枠での耐性を考慮したもので完全固定よりも脱落防止に重点を置いた。




3425(大破復旧,PT-71C形パンタグラフ破損再生)。

車体嵌合後に走行試験を行い異常が無い事を確認した。
3425は2017年10月の動力ユニット更新入場から然程期間が開いていなかった。
2個モーター搭載動力ユニットへの再換装は回避され更新コストの損失を抑止している。
大破した3425は無事竣工に至った。
入場前と殆ど変わらない姿は復旧の成功を物語ると言えよう。




3425+3424 (事故復旧車+無被災車)。


3765+3764 (3768F:PT-7131形パンタグラフ換装車)。

PT-71C形パンタグラフは一応上昇姿勢を保てる。
大破した上に部品が入れ替わった可能性が高く短命に終わるかもしれない。
3768Fにも破損させたグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフ搭載車が在籍する。
耐久性を考えると予備品を押さえた方が無難だろう。
取付脚の黒色化は俯瞰での効果が大きく側面見附は多少パンタグラフ台枠下部の陰影が強くなった程度である。
この点は3765の現行仕様化で先に判明しており気にしていない。


入工中の3427。

続いての大破車両である3427を入場させた。
PT-71C形パンタグラフ再生の都合が絡み非動力M1車ながら3428より先行している。
3427は成田寄のヒューズボックスまで吹き飛ぶ有り様だった。
如何に転覆時の衝撃が強かったかが伺える。
揃って大破した3428,3427,3426,3425だが車体への影響が殆ど無かったのは奇跡に近いと思う。


溶着したヒューズボックス(成田寄)。

ヒューズボックスは取付脚ごと脱落していた。
従って原形を保てており別途修正は要さなかった。
但しヒューズボックスはやや取付が緩く感じられた。
平時でも脱落しそうな手応えに不安を抱き流し込み接着剤で溶着している。
溶着は上野寄:1器,成田寄:2器の都合3器に施工した。
脱落の確率は下がった一方で折損に至る可能性が高まっている。
今後類似の事故に遭わないよう願いたい。


拡大したパンタグラフ取付孔(上野寄)。

PT-71C形パンタグラフの再生は3425とほぼ同じ結果となった。
よって将来的な不安は隠せない。
少しでも取付時に於ける負荷を減らすべく屋根板のパンタグラフ取付孔を拡大した。
敢えてドリルは用いず竹串式にしている。
竹串の挿入で捲れた端部を折り返し装着の容易化と嵌合精度保持の同時成立を狙った。
他形式でベンチレーター取付に成形で残ったバリを支持強化へ活用した例がありこれを参考にしている。


3427(大破復旧,PT-71C形パンタグラフ破損再生)。

PT-71C形パンタグラフの取付効率は3425を上回った。
嵌合も取付孔を拡大した影響は生じておらず加工前とほぼ同様になっている。
3425に続き3427も大破の欠片も感じられない状態での復旧に漕ぎ着けられた。
不得手とするシングルアーム式パンタグラフ3台を再生出来たのは収穫と言えよう。

3428Fの修復にはスカート付TNカプラーSPが破損した3428が未入場で残っている。
作業工程は3408,3401前期仕様(3408F-3)に倣う方向でいる。
まだ点灯試験を行っていないため完全復旧出来るか判らない。
3427,3426,3425と同様に事故前の状態に復帰させ竣工を迎えたい。

京成3400形3408[3408F-3] 前期仕様 スカート位置修正,表示類変更 (3818[3818F] 発生品転用) ※再生産品

2017-12-23 21:59:10 | 京成線:3400形
許容範囲内。

グリーンマックス製京成3400形3408前期仕様(3408F-3:リニューアル再生産品)が復帰へ向け入場した。
装着するライトユニットは3700形3818中期仕様(3818F)発生品でフルカラーLED式[特急]表示である。
富士川車輌工業製白地[急行]種別幕ステッカーの切り出しが最大の山と言えた。


京成3400形3408 前期仕様(3408F-3:再生産品)。

3408も組立が保留され部品交換に備えていた。
ライトユニット交換に留める予定だったが前面車体断面黒色化が工程に追加された。
よって現状から更に分解を進める。


入工中の3408。

前面窓セルは側面窓セルで押さえられる構造を持つ。
行先表示器部品着脱性向上策で施した運転台側側面窓セル整形は上部の角落としで留められている。
車体断面黒色化は3728F後期仕様(3728F)から試行したばかりで前面窓セルの取り外しは全く考慮していなかった。
従って側面窓セル位置を偏位させての作業となる。


前面窓セルを撤去した3408。

その側面窓セルは妻面窓セルで支持され容易には取り外せない。
車体断面黒色化工程を煩雑化させたくなく側面窓セルを車体中央部までの嵌合爪まで浮かせた。
対面まで撓ませた状態を維持し前面窓セルを撤去している。
この方式は過去の行先表示器部品撤去時に採用していた。
かつての施工が此処でも役に立ってくれた。


黒色化中の前面車体断面。

車体断面の黒色化は相変わらずのマッキーである。
3401の施工から黒色化部分は車体断面の半分程度で効果が得られると判った。
しかし3408F-3での仕様統一を優先し全面的に黒色化している。
運行番号表示器下部横桟は重点的に塗り潰した。
3408は貫通扉窓周りに黒色塗装が行き渡っていない箇所があり別途措置を施した。


一時的にフルカラーLED式種別表示器化された3408。

車体断面の黒色化を終え前面窓セルを復す。
同時に運行番号を[67K]へ変更した行先表示器部品を取り付けた。
ライトユニットは3818発生品ながら3728現行仕様(→後期仕様:3728F)出自のフルカラーLED式種別表示器に交換されていた。
印刷済の[特急]表示消去は行わず原形のまま装着している。
この後白地[急行]種別幕を貼付し車体関連への施工を終えた。


湾曲させていたTR-180A床板用スペーサー。

下廻り関連項目はSPフレームTNダミーカプラー化と連動するスカート位置修正となる。
再生産品リリース当時は目新しいTR-180A床板の特性が全く理解出来ていなかった。
前面車体裾とスカートの空間を埋める方策はスペーサーを上方向へ変形させる強引なものだった。
3768F後期仕様(→現行仕様:3768F)の回着整備は何も考えずにスカート付SPフレームTNダミーカプラー化が行えている。
スペーサーの整形は過去の遺産と化しており今入場で姿を消した。


連結器位置修正中のSPフレームTNダミーカプラー。

新たに製作したSPフレームTNダミーカプラーは3401で連結器位置の修正を要した。
3408は別途入場となったため連結器部品が下方向に作用したまま固着してしまった。
連結器部品の固定はゴム系接着剤で上下方向には動かせるものの元の位置に戻ってしまう。
位置修正は車体裾との位置関係を探りながら行う必要があった。
そこで3401を参考にSPフレーム外側からタミヤセメントを投入し想定位置に近付けている。




[急行]表示が助士側に偏位している3408。

最後にスカートを接着し全工程が終了した。
白地[急行]種別幕は寸法こそ正しかったが切り出し位置がずれてしまった。
この影響で収まり自体は悪くないものの[急行]表示が助士側に寄っている。
富士川車輌工業製白地種別幕ステッカーの予備は無い。
白地[急行]種別幕での代用もちらついた。
しかし[急行]表示と[急行]表示の色温度が明らかに異なるため取り止めている。
前面車体断面黒色化は3400形こそ施工に向くと改めて思えた。
マッキー頼みの初心者仕様ながら効果は高いように感じる。


3408 点灯試験[67K 急行 東成田]:前照灯(ライトユニット交換)。


3408 点灯試験[67K 急行 東成田]:尾灯(ライトユニット交換)。

偏位した[急行]表示だが二平面折妻のデザインに救われている。
切妻では3401との差異が目立ったと思われる。
仕様で種別表示器が点灯しないため走行時には気にならなくなる。
周囲に黒枠を生じさせた修正前の3818Fほどは見苦しくない。
予備幕も無い事から現状のまま竣工させた。

外観の変化は少ない一方で工程は意外に手の込んだものになった。
前面車体断面黒色化の採用が全てを握ったに近い。
その代わり施工しただけの効果はあったと思う。
3408,3401の復旧で3408F前期仕様(3408F-3)が出場する。
3818Fで失策した煽りを喰らった3408-3だが無難な着地点に到達したと言えるだろう。

京成3400形3401[3408F-3] 前期仕様 スカート位置修正,表示類変更 (3811[3818F] 発生品転用) ※再生産品

2017-12-22 21:41:15 | 京成線:3400形
異色。

グリーンマックス製京成3400形3408F前期仕様(3408F-3)は3700形3818F中期仕様(3818F)に部品を供出し休車となった。
早期復帰を図るべく3401(3408F-3)を入場させた。
3700形で進めているスカート位置修正も同時に行う。


京成3400形3408F 前期仕様。
3408F-3:[3408]-[3407]-[3406]-[3405]-[3404]-[3403]-[3402]-[3401]。
※[K'SEI]CIマーク未貼付編成:リニューアル再生産品。

マイクロエース製3300形4編成で使用していたSPフレームTNダミーカプラーは全てTNカプラーSPへ置き換えた。
TNカプラーSPと同等の外観を持つSPフレームTNダミーカプラーはスカート装着に相応しかった。
スカート付TNカプラーSPは予備品充当に不向きであり現在削減を進めている。
手持ちが尽きた時点で3401の入場を迎え保管品を探った。


3者混合のSPフレームTNダミーカプラー。

破損品や加工失敗品等を寄せ集め新たに2両分のSPフレームTNダミーカプラーを製作した。
連結器部品はモハ3160現行色晩年仕様(3162F-5)の動力ユニット更新で用途不要となったTNカプラーSP擬2を分解した。
SPフレームは灰色成形密着式TNカプラーSPの余剰品及び加工品を持ち出した。
カバーは黒色成形密着式TNカプラーSPの発生品を起用している。
仕上がったSPフレームTNダミーカプラーは黒色成形カバーによりジャンパ連結器まで黒色となった。
スカート接着にはジャンパ連結器モールドを利用するため色違いは支障しないと考えた。


入工中の3401。

白地[特急]種別幕が印刷済のライトケースは3811中期仕様(3818F)へ譲った。
代わりに装着される3811出自のライトケースは元3728F現行仕様用でフルカラーLED式[特急]表示が印刷済だった。
富士川車輌工業製白地[特急]種別幕ステッカーは底を突いており種別変更まで加わる。
3401は入場に備え分解したままにしており即復旧へ着手した。


アクティブシルバー塗装が目立つ車体断面。

3728F後期仕様(3728F),3818FはM2c車の前面車体断面をマッキーで黒色化した。
ステンレス車体が再現された3700形では高い効果が得られなかった施工内容である。
しかし鋼製車体の3400形はアクティブシルバー塗装が対照色となり運行番号表示器下部の横桟が際立つ。
3700形以上の成果に期待し車体断面を塗り潰した。


車体断面が黒色化された3401。

運行番号表示器部横桟部を重点的にマッキーを当てている。
3401は前面黒色窓枠の塗装剥離が生じていなかった。
マッキーのインクはメーカー塗装と若干色合いが異なる。
しかし将来の分解機会を削減するため上塗りした。
車体単体で施工した限りでは3700形より効果が高そうに思えた。




[65K]から[67K]へ変更した運行番号。

種別変更に連動し運行番号も変わる。
貼付していた[65K]を台紙に戻し[67K]へ貼り替えた。
ステッカーは富士川車輌工業製で貼付前に断面をマッキーで塗り潰し印刷剥離を誤魔化している。
ステッカーを切り出す際に[67K]の端部まで傷めてしまった。
そのためステッカー表面にもマッキーを当て剥離部を隠蔽した。


屋根上から装着した行先表示器部品。

ライトユニットを装着し種別幕ステッカーを貼付する。
富士川車輌工業製英字併記白地種別幕は全ての残数が少ない。
3768F後期仕様(→現行仕様:3768F),3728Fで連続してステッカーの切り出しに成功した。
しかし両編成ともフルカラーLED式種別表示器で幕式表示器とは勝手が異なる。
やや大きめにステッカーを切り出し失敗予防策とした。
結果は一度で決まり3408(3408F-3)へ向け良い弾み車になった。
なお先にライトユニットを装着してしまい行先表示器部品が取り残された。
幸い側面窓セル運転台側上部は整形済で事なきを得ている。


直線状に戻したTR-180A床板装着済のスペーサー。

3401はリニューアル再生産品でTR-180A床板が装着されている。
回着整備でスカート角度調整に手間取りスペーサーを湾曲させ竣工させた。
この措置は3798F現行仕様(3798F:再生産品)のSPフレームTNダミーカプラー化で不要になると判明していた。
よってスカート付TNカプラーSP撤去後に直線状へ戻している。
スカートは流用するためTNカプラーSPと分離した。
唯一ボス切除部の均しが甘く同時に修正を行った。


異色のSPフレームTNダミーカプラーを装着した3401。

SPフレームTNダミーカプラーは前進取付対応加工品の取付部が逆L字形に整形されたフレームまで再用した。
転用可能か確認するため先に起用嵌合精度を確認した。
多少の前後動が生じカバー天面へゴム系接着剤を塗布している。
逆L字形の嵌合爪部は連結面側中央寄が製品原形を保持していたため取付位置に不都合は無い。
カバー色が異なるSPフレームTNダミーカプラーは初登場である。
TR-180A床板に取り付けるとスペーサーとジャンパ連結器モールドが一体に見え怪しい雰囲気になる。
しかしジャンパ連結器モールドはスカート形状により外観から伺えないと考えていた。
半ば見切り発車の状態でスカートを接着した。


スカートを取り付けたSPフレームTNダミーカプラー。

狙いは的中し従来のスカート付SPフレームTNダミーカプラー装着車と同様の見附に至っている。
黒色成形のカバーはスカートで覆われその存在は判らない。
前面垂直方向のスラントが無い3400形M2c車は3700形M2c車に比べスカート位置変更代が大きくなった。
3400形用SPフレームTNダミーカプラーのスカート干渉部切除は不要だったかもしれない。
ただ既に加工してしまったため以降の編成も同一仕様とする。


連結器位置調整中の3401+3818 (3408F+3818F)。

急造したSPフレームTNダミーカプラーとTR-180A床板への装着が重なったせいか想定より連結器が下垂してしまった。
スカート付SPフレームTNダミーカプラーへ交換した3818(3818F)と照らし合わせ連結器位置を修正している。
まだ連結器の固着前で調整が可能だった。
この後入場させる3408(3408F-3)では固着が進むと予想され要注意工程となる。




車体断面黒色化の効果が現れた3401。


3421,3401 (車体断面黒色化未施工車,車体断面黒色化施工車)。

組み上げた3401は運行番号表示器下部横桟が埋没してくれた。
やはり3700形の銀色塗装と3400形のアクティブシルバー塗装では効果の違いが生じている。
種別表示器は白地[急行]種別幕に変更した。
過度に切り出し失敗を恐れステッカー四隅には角が残る。
引きでは目立たず修正は行わない。


3401 点灯試験[67K 急行 東成田]:前照灯(ライトユニット交換)。


3401 点灯試験[67K 急行 東成田]:尾灯(ライトユニット交換)。

ライトユニットは再生産品LOTから旧製品LOTに入れ替わった。
しかし点灯照度に差は無く従来の状態を維持している。
3401はTR-180A床板装着車で車体との嵌合は最低限の注意だけで済む利点がある。
ライト基板集電スプリングと床板導電板の接触角度が穏やかになり車体前方からスライドさせる必要は無い。


3401前期仕様(3408F-3:再生産品)。

側面車体断面の黒色化は窓枠の黒色印刷剥離も生じておらず見送りとした。
3700形M2c車で多発している前面黒色窓枠の印刷掠れは銀色塗装が影響している可能性がある。
塗料の相性はこの様な場所に現れるのだろう。
従って3400形M2c車では運行番号表示器下部横桟の黒色化に集中すれば良いと考えている。
但し3408(3408F-3)だけは3401に倣う方向である。
3408F登場時仕様(3408F-1),3428F現行仕様(3428F)の入場時には簡略化されるだろう。

京成3400形3425[3428F] 現行仕様 動力ユニット更新 (2個モーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車枠転用)

2017-10-25 21:21:43 | 京成線:3400形
予防線。

グリーンマックス製京成3400形は3編成が在籍している。
このうち3408F前期仕様(3408F-3)は追加投入編成のためリニューアル再生産品である。
旧製品の3408F登場時仕様(3408F-2)も既に3407の動力ユニット更新を終えていた。


京成3400形3428F 現行仕様。
3428F:[3428]-[3427]-[3426]-[3425]-[3424]-[3423]-[3422]-[3421]。
※PT-7131形パンタグラフ換装,色地種別幕編成。

3428F現行仕様(3428F)は3408F-2と同時に回着した旧製品だった。
TNカプラーSP化はコアレスモーター搭載動力ユニットへの更新開始前に施工した。
3425の2個モーター搭載動力ユニットにはTNカプラーSP擬3Xを起用し凌いでいる。
その後に3700形3706登場時仕様(3708F→3708F-2)でコアレスモーター搭載動力ユニット更新を試行した。
3706での経過が良好で以降からTNカプラーSP化と動力ユニット更新を並行するよう改めている。
先にTNカプラーSP化を終えていた3408F-2は3404のTR-180床板廃止入場時に動力ユニット更新を行った。
暫定6両編成仕様(3408F-1)と8両編成仕様を兼ねる都合で3407を動力車へ変更しており性能向上が主眼に置かれた。


3425現行仕様(3428F)。

動力ユニット更新の強力な理由に欠ける3428Fは3400形唯一の2個モーター搭載動力ユニット編成で残っていた。
3425の動力ユニットはモーター同士の協調も決して悪くはない。
よって3407(3408F-2)の動力ユニット更新施工後も製品原形を維持してきた。
現在3400形,3700形からの2個モーター搭載動力ユニット編成廃止を進めている。
この流れに沿い3425もコアレスモーター搭載動力ユニットへの更新対象車に格上げされた。


入工中の3425。

旧製品と互換性を有するコアレスモーター搭載動力ユニットへの更新は3700形を率先して進めてきた。
これはFS-547(047)動力台車枠にジャンク車両出自のFS-547非動力台車枠を転用出来たためである。
3400形は供出種車都合によりFS-383動力台車枠の転用が難航した。
ところが2個モーター搭載動力ユニット用KS-116,FS-329C動力台車枠での転用に成功した。
この手法を3425に採り入れ動力ユニット更新を図る。


側梁を切り出した元2個モーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車枠。

2個モーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車枠はストア専売品を新規投入した。
FS-383は両抱式S形ミンデン台車で現在使用している動力ユニットからの捻出は加工失敗が不安要素だった。
別途FS-383動力台車枠を用意し万が一の際には2個モーター搭載動力ユニットを継続使用する安全策を取った。
KS-116,FS-329C動力台車での施工例を参照しFS-383動力台車枠の加工に取り掛かった。
2個モーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車の構造はKS-116,FS-329Cと変わらなかった。
台車枕梁と側梁はコ字形成形が採用されており切り出しは前例に従っている。
側梁に残るリブは大雑把に平滑化した。
非動力台車枠転用時とは異なり緩やかに凸部を残した方が固定には有利だと判明している。
ここはKS-116,FS-329Cでの前例が活きた。


ピボット軸受を設けたFS-383動力台車枠 (原形品,加工品)。

側梁のみに整形したFS-383動力台車枠へピボット軸受を新設する。
軸受は直径1.5mm,深さ約1mmとしKS-116,FS-329Cから踏襲した。
S形ミンデン式はピボット軸受開孔に神経を使うと思っていた。
ところが予想より余裕があり無理なくΦ1.5mmのドリルを受け入れてくれる。
しかもその構造からペデスタル式や軸箱式より中心が定め易い。
ニードルで中心位置を決めた後は即Φ1.5mmのドリルで開孔出来たほどである。
軸箱の円形成形が不安の元だったが結果は逆になった。


加工を終えたFS-383動力台車枠。

FS-383もFS-329Cと同様の点対称構造でボルスターアンカの向きは気にしなくていい。
開孔開始時は各々元の位置を揃えていた。
しかし途中で混同し各々の組合せは当初と異なっている。
各台車枠への細工はほぼ同一であり装着に不都合は無い。
非対称構造の台車では目安を予め設けた方が無難だと思う。


集電板を黒色化したコアレスモーター搭載動力ユニット用動力台車。

3428Fはプロトタイプ都合で灰色成形動力台車が採用されている。
S形ミンデン式のFS-547(047)を履く3796現行仕様(3798F:再生産品)では集電板の黒色化を行った。
台車形式がFS-383に変わるとは言え3400形もS形ミンデン式であり集電板の露出が気になった。
3796での好結果を受け3425も同様の措置を採る。
旧製品の3428Fは非動力台車に集電板が装着されておらず効果は更に高まると予想している。
更新用コアレスモーター搭載動力ユニットは一般分売品で黒色化は集電板外側のみに施した。


台車枠を取り付けたFS-383動力台車 (上野寄:3425用,3405用)。

3407(3408F-2)のFS-383台車枠取付は非動力台車枠のピボット軸受を基準にした。
当時は3408F-3が出場済で何故3405(3408F-3)を参照しなかったのか理解できない。
3425では成形色こそ異なるものの3405(3408F-3)のFS-383動力台車に準拠している。
開孔したピボット軸受は余裕のあるΦ1.5mmで再生産品FS-383動力台車とほぼ同様に仕上げられた。
FS-383動力台車枠の固定はゴム系接着剤で動力ユニット更新車共通仕様である。
1点止めの3407(3408F-2)とは異なりKS-116,FS-329Cから採用した3点止めに変更した。
モハ3172現行色前期仕様(3174F-2)へ装着したFS-329C動力台車枠は安定度が高い。
S形ミンデン式の構造から接着剤のはみ出しには注意を要するが耐久性は3407を上回ると思う。


床下機器移設に移った3425。

台車枠の取り付けを終えたFS-383動力台車は固着待のため完成線へ留置した。
次の課題は床下機器部品の移設である。
新規投入した部品は2個モーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車枠のみで床下機器部品は流用する。
ここは更新コスト抑制も絡んでいる。
現在のところ動力ユニット更新車に於ける共通工程で流用可能な部品の追加投入は控えた。


2個モーター搭載動力ユニットから撤去した床下機器部品。

3425の2個モーター搭載動力ユニットでは床下機器部品に余りゴム系接着剤が用いられていなかった。
全体的に薄い被膜で覆われていた状態で撤去は順調に進められた。
しかも接着剤の大半は動力ユニット側に残ってくれた。
よって直ぐに床下機器部品の加工に移れている。
3407(3408F-2)の動力ユニット更新から床下機器部品にはスペーサー追設を要すると判っていた。
t0.5mmのプラ板を床下機器移設取付台座へ溶着し最低地上高を非動力M1車に合わせる。


スペーサーを設置した床下機器部品。

スペーサーはモハ3172で採り入れた床下機器部品取付台座端部まで追設する仕様を基本にした。
一部簡略化を図り中央部は全長を短縮している。
コアレスモーター搭載動力ユニットの床下機器部品取付部はプラスチック成形部が狭幅化された。
初期動力ユニット更新車ではゴム系接着剤のみで固定したものの固着進行度が遅い傾向にあった。
現在では流し込み接着剤を併用しており中央部のスペーサーは短縮しても影響は無いと思われる。


側面窓セルを固定した3425。

動力ユニット更新車は独自の床下機器部品取付方式により動力ユニット着脱が弱点になっていた。
これを解決する方法が側面窓セルの固定化だった。
側面窓セル固定もモハ3172が皮切りである。
順次動力ユニット更新車への施工を進めている最中に3425の入場を迎えた。
非動力M1車に倣う床下機器部品取付位置は現物合わせを要する。
床下機器部品を仮固定し大凡の位置取りを行った後に再度動力ユニットを取り外さなければならない。
そのため3425では動力ユニットへの床下機器部品仮固定前に側面窓セル固定化を行った。


仮装着した床下機器部品。

床下機器部品へ追設したスペーサーにゴム系接着剤を塗布する。
3407の施工例から動力ユニット側面より張り出すため予め外側に寄せて取り付けた。
一度車体と嵌合させ側板を基準に線路方向の平行を合わせた。
しばらく放置しゴム系接着剤の固着進行を待ってから動力ユニットを撤去する。
この後枕木方向の角度を維持しながらスペーサー部へ流し込み接着剤を投入し溶着させた。
溶着採用以後は床下機器部品の安定が早まり不意に触れても再調整は不要になっている。


ほぼ同等の外観に仕上がった更新車向けコアレスモーター搭載動力ユニット (3407用,3425用)。

更新車向けコアレスモーター搭載動力ユニットはモーターカバーと床下機器部品の間に空間が生じる。
これは3425用動力ユニットでも変わらない。
床下機器部品取付位置は3407(3408F-2)と同様で非動力M1車との差異を防げている。
この後床下機器部品の安定を待ちFS-383動力台車を取り付けた。
FS-383動力台車枠は動力台車枠からの転用となったが非動力台車枠転用FS-383動力台車並に仕上げられたと思う。
動力台車枠転用はFS-547(047)でも可能だと思われる。


コアレスモーター搭載動力ユニットで揃った3400形各編成の動力車 (3407,3405,3425)。

同時に3407(3408F-2)の側面窓セル固定を施し初期動力ユニット更新車の弱点を解消した。
3400形からは2個モーター搭載動力ユニットが消滅し3編成の性能格差は縮小に至った。
3407,3405(3408F-3),3425の外観差は少ない。
リニューアル再生産品の3405は竣工後に非動力M1車との最低地上高が揃わない弱点に気付いた。
床下機器部品はモーターカバーに接したままt0.5mmのスペーサーを挿入し調整を図った。
この施工により再生産品動力車と動力ユニット更新車の最低地上高は統一されている。




3425(動力ユニット更新,床下機器移設)。

3425の動力ユニット更新を終え3428Fが再出場した。
保険として投入した2個モーター搭載動力ユニット用FS-383動力台車枠だったが結果的には不要だった。
更新により捻出されたFS-383付2個モーター搭載動力ユニットは用途不要になった。
一応予備品へ廻したが3150形まで動力ユニット更新対象になるとその必要も無くなる。
所有編成からの2個モーター搭載動力ユニット全廃はまだ検討段階で暫くは緊急予備用に存置したい。




3425+3424 (動力ユニット更新車+非動力M2車)。

FS-383動力台車での集電板黒色化の効果は十分に得られた。
3428Fの非動力中間車は集電板未装着で3425だけ集電板が露出する事態を未然に防いでいる。
また2個モーター搭載動力ユニット時代はTNカプラーSP擬3Xを用いたため連結器方向の調整を要していた。
この作業も廃止され性能を含め3428Fの扱い易さは向上している。

同時にTNカプラーSP擬3Xも役目を終えた。
このままSPフレームTNダミーカプラーへ再加工し3708,3701元登場時仕様(3708F-2)の運転台側へ転用する。
3708,3701から捻出されるTNカプラーSPは3768F後期仕様(3768F)へ移設する方向である。
TNカプラーSPの玉突き転用には3425の動力ユニット更新が必要条件だった。
3708F-2と3768Fの動向を左右する入場にもなったと思う。

京成3400形3405[3408F-3] 前期仕様 コアレスモーター搭載動力ユニット床下機器最低地上高修正 ※再生産品

2016-11-22 21:23:31 | 京成線:3400形
節穴。

グリーンマックス製京成3400形3408F登場時仕様(3408F-1:旧製品)の動力ユニット更新を行った。
この際3400形リニューアル再生産品の動力車だけ床下機器最低地上高が異なることに今更気付いた。
3400形再生産品は3408F前期仕様(3408F-3)のみの存在で早速修正に取り掛かる。


京成3400形3408F 前期仕様。
3408F-3:[3408]-[3407]-[3406]-[3405]-[3404]-[3403]-[3402]-[3401]。
※[K'SEI]CIマーク未貼付編成:リニューアル再生産品

3700形リニューアル再生産品も床下機器位置に若干の高低差があったが3400形ほど目立たない。
3408F-3は3798Fの後から整備に着手したため全く確認せずここまで来てしまった。
新機軸には注意を払ったが肝心な点を見落としていたらしい。


3405(3408F-3:動力車)。

最低地上高を基準にすると非動力車の機器位置を上げた方がバランスが良いように思える。
しかし7両の床下機器を均等高に仕上げるする技量は持っていない。
この様な手間を掛けるなら床下機器自体を3400形類似品に交換するだろう。
よって3405の床下機器位置を下げ非動力車並の外観に近付ける。


3402(3408F-1:旧製品非動力M1車)。


3407(3408F-3:再生産品非動力M1車)。

旧製品と再生産品では枕木方向の位置関係が異なる以外大きな差異は無い。
そのため3407(3408F-1)に倣いt0.5mmのプラ板でスペーサーを取り付ける。
3407と異なるのは床下機器を張り出さなくて済むことである。
プラ板幅は動力ユニット幅に収めればよく一部を簡略化した。


入工中の3405。

再生産品の床下機器はモーターカバーに密着している。
動力ユニット更新車の様に空間を設ける必要がなく安定度は気にしなくて良い。
床下機器はゴム系接着剤で固定されていた。
意外に強力なのは2個モーター搭載動力ユニットで判っていた。
接着剤を切り裂くのが面倒でモーターカバーを支点とし梃子の原理で部品を撤去している。


除去に苦労した接着剤残滓。

部品を破損させることなく動力ユニットから剥離できた。
その代わり糊の残滓が激しく残ってしまった。
必要以上の分解を避け粘り強く接着剤の残りを除去している。
モーターカバーの清掃を終えスペーサー取り付けに移った。
旧製品動力ユニット更新車では部品と接触する部位全てにプラ板を貼付した。
再生産品は床下機器がオフセットされるためモーターカバーで支えられる。
この仕様を利用しプラ板長を短くしている。
嵌合爪部は車端側だけを揃え車体中央部には届いていない。
中央部は接着剤代を確保すれば十分で固定は床下機器ステーの接着剤に頼る。


スペーサーを取り付けた動力ユニット。

固定はプラ板,床下機器共にゴム系接着剤を使用した。
強度に問題は無く今後の床下機器変更にも備えられる。
なお床下機器はステー裏側にも塗布しモーターカバーに直接固定されるようにした。
これはやや余計だったらしくはみ出した接着剤除去に苦戦している。


取付位置が下がった床下機器。

スペーサーにより最低地上高がモーターカバーよりも下に変わった。
プラ板の張り出しが無い分動力ユニット更新車よりスマートな仕上がりになっている。
動力ユニット更新車と同一の最低地上高化が引っ掛かるものの非動力車に合わせたため仕方がない。


床下機器取付位置を変更したコアレスモーター搭載動力ユニット (動力ユニット更新車用,再生産品用)。

動力ユニット更新車用の床下機器位置は旧製品仕様に準拠しており部品がモーターカバーに接しない。
既に固着しているがそれでも安定度は再生産品用が上回る。
取付間もない時点でぐらつきもなく位置が決まった。
垂直方向の修正も不要で安直な方法ながら上手く纏まったと思う。




3405(床下機器最低地上高修正)。


3407(3408F-3:非動力M1車)。

目算で機器配置の差を埋めたが非動力車と殆ど変わらない最低地上高になった。
何れにせよ手持ち都合でt0.5mmのプラ板を用いるしかなく現時点では最善の選択だったと思う。
入場前に比べて格段に差が薄まったため多少の誤差は気にしない。
納得して3405竣工を迎えている。


3407(3408-1:動力ユニット更新車)。

床下機器取付位置修正で3407(3408F-1)との差が更に縮まった。
逆に言うと旧製品が再生産品同等になった。
再生産品はスポット生産で今後の予定は決まっていないらしい。
仮に3400形,3700形を増備する際は動力ユニット更新前提とし旧製品導入でいいかもしれない。
是非FS-383,FS-547(047)台車枠を定番化してほしい。

京成3400形3407[3408F-1] 登場時仕様 床下機器最低地上高調整 (3400形動力ユニット更新付帯工程]

2016-11-21 21:25:25 | 京成線:3400形
0.6mm。

動力ユニット更新中のグリーンマックス製京成3400形3407登場時仕様(3408F-1)は床下機器最低地上高調整の壁にぶつかった。
2個モーター搭載動力ユニットから床下機器をそのまま移設すると非動力車に対して最低地上高が揃わなくなる。
サックスブルー成形FS-383動力台車枠に続きコアレスモーター搭載動力ユニットの落とし穴に嵌まった。


京成3400形3407 登場時仕様(3408F-1:旧製品動力車)。

どうにかして非動力M1車の床下機器位置に近付けたい。
単純にスペーサーを設ける手もあった。
しかし狭幅のコアレスモーター搭載動力ユニットは側板に近付け部品を接着させると安定感を欠く。
動力ユニットの互換性は有り難かったが旧製品との釣合までは考えていなかったらしい。


3402(3408F-1:旧製品非動力M1車)。


3407(3408F-3:再生産品非動力M1車)。

再生産品の床下機器は枕木方向へ引き込む様に変わった。
それに対して旧製品は側板ぎりぎりに位置しており対照的である。
このため3407は動力ユニットから張り出して床下機器を取付けなければならない。
天地方向の調整が無ければ3700形3706(3708F),3726(3728F)同様小細工で何とかできた。
2つの課題を同時に捌くためスペーサーに一捻り加えて対処する。
天地方向の差は非動力車と比べて約0.6mmだった。
スペーサーはゴム系接着剤で動力ユニット本体へ取り付ける。
床下機器も接着剤で固定するため糊厚を考慮しt0.5mmのプラ板を用意した。
モーターカバーと側板の隙間は約3mmで意外に広い。
しかも絞り込みのあるモーターカバーのためプラ板を3mm幅で切り出すと外板が歪む。
これを防ぐため約2.5mm幅でプラ板を切り出しスペーサーとした。


動力ユニットより張り出すスペーサー。

スペーサーは床下機器側ではなく動力ユニット側に接着した。
部品取付孔に合わせてプラ板を裁断し各部分に落とし込む。
取付は車体と嵌合させた上で行い側板との隙間を極力詰めている。
その結果スペーサーは動力ユニットから羽根のように飛び出す形になった。
不格好だが外観から見えないため出来映えは気にしない。


3405,3407 (3408F-1:非動力M1'車,動力ユニット更新車)。

スペーサーが安定したところで床下機器を取り付ける。
取付孔は動力ユニット位置と変わらないため何も考えずに接着した。
3700形動力ユニット更新車に比べて安定度が高まった。
そのため垂直方向の取付は苦労せずに済んでいる。
枕木方向の位置調整は3405(旧製品非動力車)と見比べて行った。




3407(動力ユニット更新,床下機器最低地上高調整)。


3402(3408F-1:非動力M1車)。


3405(3408F-3:動力車)。

それなりの見附になり3407が竣工した。
非動力M1車と完全一致には至らなかったものの地上高を下げることに成功した。
枕木方向の位置関係も決して悪くないと思う。
+0.6mmの効果は大きかった。
ただ基準にした非動力車の床下機器位置が低過ぎるため吊金具が非常に目立つ。
3400形の床下機器は代用品でありこれは仕方がない。


3405+3407 (3408F-3+3408F-1:再生産品動力車+動力ユニット更新車)。

これで3408F-1は動力ユニットだけ再生産品同等になった。
FS-383非動力台車を加工した台車枠は陰影こそ微妙だがバランスを崩すほどでもないだろう。
入手可能ならば純正台車枠への交換を考えている。
なお動力ユニット更新の目的は性能都合ではなくTNカプラーSP化による連結面間隔短縮だった。
その効果は見事に現れている。




3408+3407 (3408F-1:Mc2車+動力ユニット更新車)。


3402+3401 (3408F-1:非動力M1車+Mc2車)。

全車TNカプラーSP化により3408+3407,3402+3401の連結面とそれ以外の連結面の2種類に間隔が纏まった。
従来は3408+3407,3407+3406,それ以外の3種類でせっかくの暫定6両編成の統一感を乱していた。
トレードオフで更に車体高の差が出たがこの対策は先送りとする。


京成3400形3408F 登場時仕様。
3408F-1:[3408]-[3407]-[3406]+[3403]-[3402]-[3401]。
※スカート未装着,英字無併記[普通]種別幕+旧行先方向幕編成。

無事3407が竣工し3408F登場時仕様が再出場した。
先にTNカプラーSP化されていたため3407から捻出された2個モーター搭載動力ユニットはTNカプラーSP擬を有する。
3700形最後のKATOカプラー使用編成で残った3756中期仕様(3758F)への転用が可能になった。
これでグリーンマックス製京成形式のTNカプラーSP化達成は目前に迫ったと言えるだろう。

京成3400形3407[3408F-1] 登場時仕様 動力ユニット更新 (コアレスモーター搭載動力ユニット化) ※作業中断

2016-11-20 21:28:54 | 京成線:3400形
形式差異。

グリーンマックス製京成3400形3408F登場時仕様(旧製品)は既にTNカプラーSP化を終えた。
しかし3407(動力車)にTNカプラーSP擬を採用したため3408+3407の連結面間隔が他より広くなっている。
これを解消するためコアレスモーター搭載動力ユニットへ更新する。


京成3400形3408F 登場時仕様。
3408F-1:[3408]-[3407]-[3406]+[3403]-[3402]-[3401]。
※スカート未装着,英字無併記[普通]種別幕+旧行先方向幕編成。

TNカプラーSP擬はTNカプラーを加工し復心機構を線バネからコイルバネ化したものである。
2個モーター搭載動力ユニットの動力台車は支障箇所を減らすため大幅に整形した。
これだけでは台車に接触する可能性が否めず車端部に寄せ接着剤固定を用いていた。


3407登場時仕様(3408F-1:旧製品)。

旧製品のM2車は床板長の遊びが無くTNカプラーSP化してもやや連結器が突き出す。
3407のTNカプラーSP擬も車端部に寄せたため連結器突き出し量が大きい。
動力車を3405から3407へ変更したため余計に3408との連結面間隔が広がってしまった。
暫定6両編成対応にさせなければ気にならなかったかもしれない。


3408+3407 (TNカプラーSP+TNカプラーSP擬)。

ジャンク品のFS-383旧非動力台車によりコアレスモーター搭載動力ユニットへの換装が可能になった。
コアレスモーター搭載動力ユニットはカプラーポケット撤去でTNカプラーSPの取付が可能である。
動力ユニット更新で3402+3401(3408F-1)並の連結面間隔に近付ける。


3402+3401 (TNカプラーSP化:旧製品)。

M2車の床板都合で全連結面間隔を統一するのは一手間を要する。
TNカプラーSPの後退取付自体は前進取付の逆を施せば済む。
ただ加工を行うとグリーンマックス製3400形,3700形旧製品全編成へ影響を及ぼすため手は加えない。


入工中の3407。

コアレスモーター搭載動力ユニットへの更新は3両目で手慣れた工程である。
3400形では初加工になるが3700形と同じ考えで良いだろう。
台車枠はストア在庫の確認が出来なかったため前途の通りFS-383旧非動力台車を転用する。
加工手順は3706(3708F),3726(3728F)と殆ど変わりない。
唯一接着剤代を確保するため台車枠裏の鑢掛けを省略した。
その代わり極力リブを残さない様に処理している。


FS-383動力台車化への準備を終えたコアレスモーター搭載動力ユニット。

台車枠取付はゴム系接着剤を用いる。
FS-383はその構造上FS-547(047)に比べて平行合わせが難しい。
車軸基準に変わりないものの軸箱部にも微量のゴム系接着剤を塗布し取り付けた。
これで安定度はかなり高まっている。


FS-383動力台車 (分売品加工,再生産品)。

分売品のギアボックスは黒色で再生産品のサックスブルーより締まって見える気がする。
その代わり側梁が厚いためやや張り出し気味となる。
再生産品の台車枠は一部をマッキーで塗り潰したが雰囲気は掴めていたらしい。


床下機器移設準備中の3407。

台車枠の固着を待つ間に2個モーター搭載動力ユニットから床下機器を撤去した。
床下機器は広範囲に渡って接着剤が塗布されていた。
平刃で切り込むだけでは剥がれず更に回転させて取り外している。
撤去した床下機器部品には夥しい糊が残っていた。
移設に際し邪魔となるため丁寧に除去している。


床下機器嵌合位置の深いコアレスモーター搭載動力ユニット。

ここで予想外な展開に至った。
いざ床下機器を取り付けようとしたところ非動力M1車,M'1車と位置が合わない。
このままでは3407の床下機器だけがめり込むように取付けられることになる。
3408F-3(再生産品)で見落としたらしい。


3407(3408F-1:旧製品動力車)。


3405登場時仕様(3408F-1:再生産品動力車)。


3407前期仕様(3408F-3:再生産品非動力M1車)。

3405(3408-3)が余計に腰高感を抱くのは床下機器位置都合もあったと思う。
3700形と同じ工程で済むと思っていたが間違いだった。
作業を一時中断し非動力車との見附を揃える対策を考えたい。

京成3400形3401[3408F-3] 前期仕様 スカート付TNカプラーSP化 ※再生産品

2016-10-15 21:07:59 | 京成線:3400形
目前。

グリーンマックス製京成3400形3408F前期仕様リニューアル再生産品の第二次整備はTNカプラーSP不足により中断していた。
予期せぬ不足に陥らない様やや余裕を持たせてTNカプラーSPを補充した。
価格の壁があり一気に増やせないのが辛いところである。


京成3400形3401 前期仕様(再生産品)。

3408(3408F-3)竣工からやや遅れて3401の整備に入った。
試行した半硬化済ゴム系接着剤によるスカート付TNカプラーSP化は3401入場までの間に安定する事が判った。
この点は皮肉ながらTNカプラーSP不足が幸いしたと言える。
少しでもスカートのずれを抑えるため引き続き3401でも採用する。


入工中の3401。

下廻りのTNカプラーSP化はあっと言う間に終了した。
非動力台車のカプラーポケット切断時に1軸取り外しているがようやくピボット式集電板にも馴れてきたらしい。
これまでピボット集電板式非動力台車への苦手意識があったが払拭出来たかもしれない。
3700形,3400形はS形ミンデン式台車だったことも味方したと思う。
ペデスタル式台車でも応用出来ると良いのだが。


スカート付TNカプラーSP化を待つTR-180A床板。

早くもスカート付TNカプラーSP化を残すだけになった。
車体と床板を嵌合させスカートの加工に移る。
3401のスカートも簡単にマウントと分離できた。
旧製品はもっときつかった気がする。
分解には有利だったが脱落しないか心配になる。
またマウントを見ると如何に厚さを有しているかよく判った。
少しでも薄くしていれば車体裾との隙間は狭く出来たと思える。
リニューアルのポイントは足廻りだけだったらしい。


マウントから分離させたスカート。

スカートの加工はボス切除のみで従来から変わらない。
ゴム系接着剤をトレーに盛りしばらく放置した。
爪楊枝で硬化進行を確認し線を引かなくなる程度になった時点でTNカプラーSPのジャンパ連結器部へ乗せた。
スカートは車体裾側を基準にTNカプラーSPへ押着している。
もう少しTNカプラーSPとの接触面を増やしたかったのが正直な感想である。
しかしスペーサーを設けると今後の再修正時に邪魔となる可能性があり今回は見送った。
床板湾曲の状況を見ながら今後追接するか判断したい。


3401+3408 (スカート付TNカプラーSP化)。

現物合わせのため3408と3401で若干スカート角度が異なっている。
これは旧製品から続く課題で腕が上がっていない証だと言える。
スペーサーを設ければ多少は誤差が減ると思う。
その際は3400形,3700形全編成の修正が必要になるためいまいち気が進まない。
誤差は残るものの原形に較べて格段に見附が向上した。
委細な差違には神経を尖らせなくてもいいだろう。




スカート周りの違和感が薄れた3401。

3408より3401の方が車体裾とスカートの隙間が狭くなった。
これはスカート取付角度によるもので方式は変わらない。
しかしTNカプラー用ボス部品の形状変化次第では同じになる可能性がある。
この点は3798Fと共に経過観察が必要だと思う。


3401 点灯試験[65K 特急 東成田 Higashi-Narita]:前照灯。


3408 点灯試験[65K 特急 東成田 Higashi-Narita]:尾灯。

点灯試験は問題なく終了した。
3408,3401は連結面側だけ台車を外したが旧製品で見られたグリスは塗布されていなかった。
運転台側の確認はしていないものの同仕様の可能性が高い。
新非動力車用床板もほぼメンテナンスフリーと考えて良いだろう。


3401 (登場時仕様,前期仕様)。

3408F旧製品はスカート撤去等を施し登場時仕様へ改めた。
再生産品でこの穴を埋める形になっている。
スカート設置が如何に前面見附を変化させる要因になったかがよく判ると言えよう。

3401の竣工で3408F-3はTNカプラーSP化だけを施す非動力中間車の入場を待つだけになった。
加工点が限られており3408F前期仕様リニューアル再生産品は出場の目処が立ったと言えるだろう。