試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3400形3428[3428F] 現行仕様 大破復旧施工 (前面車体断面黒色化,スカート位置修正:TNカプラーSP破損交換)

2017-12-26 21:43:47 | 京成線:3400形
アンチクライマー。

グリーンマックス製京成3400形3428,3427,3426,3425現行仕様(3428F)は脱線転覆により大破した。
3427,3426,3425は無事復旧し3428の修復を待つのみとなっている。
TNカプラーSPの連結器が粉々に粉砕されたが3428の車体前面に大きな打痕は見られない。


入工中の京成3400形3428 現行仕様(3428F)。

築堤部奥側に転覆したため前面はどの方向から叩き付けられたのか判らなかった。
連結器部品の破損と助士側アンチクライマーの打痕から直角に近い状況だったと推測する。
前面窓枠には破損個所が無くスカートとアンチクライマーが緩衝役を果たしたのかもしれない。
先ず全壊した3428を仮組し点灯試験を行った。
ライト基板への影響は無かった模様で前尾灯点灯を確認している。


破損を免れた誘導無線アンテナ。

転覆直後の3428は屋根板,車体,床板が分離していた。
屋根板は装着面が下を向いており誘導無線アンテナも折損には至らなかった。
スカート及びアンチクライマーが衝撃を分散し誘導無線アンテナを守ってくれたと思われる。
偶然が重なったとは言え実車並の効力が発揮されたと言えよう。
破損交換に連動するスカート付TNカプラーSPの廃止に乗じて前面車体断面の黒色化も並行する。


ライトユニットを撤去した3428。

3428Fは製品印刷の色地[特急]種別幕を活かしている。
プロトタイプの変更は伴わないため印刷済の[特急]表示を保護する必要があった。
よって3700形3818,3811中期仕様(3818F)にライトユニットを供出した3408,3401前期仕様(3408F-3)の工程に近い。
構造上ライトユニット撤去時に種別表示器モールドが車体内側へ擦れるため慎重に作業を進めた。
この後打痕があった助士側アンチクライマーを極力目立たないように整形している。


側面窓セルを偏位させ撤去した前面窓セル。

行先表示器部品と前面窓セルの取り外しに際しては側面窓セル撤去を避け工程を簡略化した。
これは衝撃を受けた車体への負荷軽減策でもある。
前面窓セルは助士側が外れ難くなっており転覆の影響が伺えた。
予備部品の全く無い3400形であり強引な進行は見合わせ少しずつ外側から押し出している。


3408,3401(3408F-3)と同一仕様になった前面車体断面黒色化。

3728F後期仕様(3728F)から開始した前面車体断面の黒色化は3408F-3の結果を受け塗布面積を縮小する予定だった。
ところが直角の窓枠部は極細字マッキーでも塗り潰し難く乗務員室側を一直線に仕上げられなかった。
前面窓セルの装着前では非常に見窄らしかった。
結局全断面とも黒色化するしか手が無くなっている。


整形した運転台側上部側面窓セル。

3428Fは製品仕様の表示を維持し続けてきた。
その関係で側面窓セルも加工していなかった。
今入場での行先表示類変更は見送るものの今後再編を行う可能性は十分に有り得る。
屋根上からの行先表示器部品取り出しを可能にすべく運転台側上部の角を切断した。
やや角度が深くなってしまい行先表示器部品には触れなくなってしまった。
しかし前面窓セルとのボス嵌合は固い部類に入り現時点での不安は感じられない。


打痕の残るスカートと連結器部品を失ったTNカプラーSP。

運行番号と行先表示も承継させる。
ライトユニットを装着し下廻りの復旧に着手した。
スカート付TNカプラーSPは修復不能で各々を分離する。
保管品のTNカプラー用連結器部品と破損したTNカプラーSPを活用しSPフレームTNダミーカプラーへ改める。
スカートには連結器部品が当たったと思われる打痕があった。
アンチクライマーの整形部に近く大凡の転落角度が判った。
直角に近い角度で転落した3428は連結器が破砕されアンチクライマーを傷付けた。
この際角度が穏やかに変わり前面からの突入を回避できたと推測している。
やはりアンチクライマーの存在は大きかった。
なおスカートの打痕はプラスチックを押し戻し原形に近付けている。


SPフレームTNダミーカプラー化準備中の各部品。

TNカプラーSPは分解し連結器部品を撤去した。
復心スプリングだけは転用可能で予備品に廻している。
連結器部品は線バネガイドの突起を切除しTNカプラーSP用カバーとの接触を廃した。
SPフレームへの連結器部品固定はゴム系接着剤に戻しタミヤセメントは併用していない。


完成したSPフレームTNダミーカプラー。

灰色成形密着自動式TNカプラーSPの予備品確保がスカート付TNカプラーSP廃止の名目だった。
ようやく漸増に転じたばかりのTNカプラーSPだったが3428からの捻出は不発に終わった。
3428のスカート付TNカプラーSPは不慮の事故でまさかのSPフレームTNダミーカプラー転用に至っている。
出来上がったSPフレームTNダミーカプラーはTR-180床板用でTNカプラーSPと同一の連結器位置とした。


スカートを取り付けたSPフレームTNダミーカプラー。

SPフレームTNダミーカプラーの外観は復心スプリングが消え去っただけの状態になる。
連結器部品だけTNカプラー出自品に変更された程度でTNカプラーSPとの差異は殆ど無いに等しい。
スカートの装着はTNカプラーSPカバーのジャンパ連結器にゴム系接着剤を載せる従来からの方式を踏襲した。
この時期は室内気温が低くゴム系接着剤を盛る作業が行い易い。
これまでに施した3400形,3700形のSPフレームTNダミーカプラー装着車と比べ固着が早くなっている。




3428 [A07 特急 上野]:SPフレームTNダミーカプラー復旧,前面車体断面黒色化,スカート位置修正施工。


3408 [67K 急行 東成田]:3408F-3(車体改修車)。

スカート位置は想定より早く定まった。
SPフレームTNダミーカプラーへ交換された3428は転覆前の状態に回復している。
整形を行ったアンチクライマーとスカートはほぼ痕跡を隠せたように見える。
前面車体断面の黒色化も3408F-3と同様の仕上がりに達し運行番号表示器窓下部の横桟が目立たなくなった。
事故復旧が仕様統一へ向けての動きと重なったのは偶然だった。
別途車体断面黒色化施工入場の必要は無くなり一度で作業を終えられている。


3428 点灯試験[A07 特急 上野]:前照灯(大破復旧施工)。


3428 点灯試験[A07 特急 上野]:尾灯(大破復旧施工)。

仮組の状態では点灯試験の異常は無かった。
ところが組立後は前尾灯共に非点灯へ変わってしまった。
SPフレームTNダミーカプラーへのスカート装着終に床板再脱着を行っていなかった。
車体嵌合時の床板スライド装着欠落が原因だと思う。
ここはTR-180床板を装着する3400形M2c車の弱点と言える。
ライト基板集電スプリングと床板導電板位置を合わせた結果安定した点灯を取り戻せた。


3428(大破復旧施工)。

最後で焦ったものの単純な確認不足だった。
脱線転覆の影響を最小限に留め3428が竣工した。
事故に巻き込まれた3428,3427,3426,3425は全車復旧され3428Fの再出場に目途が立った。
但し3428へ前面車体断面の黒色化を施しており3421(無被災車)も仕様を揃えるため入場させる。
車体断面黒色化と同時にTNカプラーSPからTNダミーカプラーへ交換し3408F-3の水準に引き上げたい。

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