試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3300形モハ3349[3328F] 新赤電色 (車体塗装修正,床下機器配置変更,山側車両番号標記修復施工) ※TOMYTEC製

2019-10-01 21:34:47 | 京成線:3300形
偏位。

初日の整備を終えたTOMYTEC製京成3300形モハ3349新赤電色(4次車:3328F)は2日目での竣工を目指す。
モハ3328新赤電色(3次車:3328F)は車体,側面窓セル双方とも修正個所が海側に集中した。
これに対しモハ3349は山側に瑕疵を多く抱える難敵で組み立てた後も車体との格闘が続いている。


京成3300形モハ3349 4次車 新赤電色(3328F)。
※TOMYTEC製。

課題だった前面窓セルの運行番号表示器印刷は無難な結果を迎えられた。
その一方で運転台側前面窓内の黒点だけは最後まで解消出来ず修正を放棄している。
貫通幌座の補修部も予想より修正個所が増え油性メタリックマーカーによる補修痕が隠せない。
そのためモハ3312,モハ3309新赤電色千葉線仕様(1次車:3312F-3),モハ3328よりも前面見附に劣る事態が避けられなくなった。
せめて編成見附だけでもある程度の体裁を保つべく作業再開前に各部の点検を行っている。
すると車体山側にはモーンアイボリー塗料の撥ねが多数あると確認された。


入工中のモハ3349。

更に[モハ3349]標記印刷まで欠損がありモハ3328の車体海側を越える補修規模が確実となった。
側面窓セル窓サッシ印刷は乱れこそ少ないものの山側上野寄車端ユニット窓部に大きなはみ出しがある。
さすがに見過ごせない状態であり車体と側面窓セルのどちらから手を着けるのが効率が良いか頭を抱えた。
モハ3350新赤電色(4次車:3328F)までは車体に問題が無く側面窓セル窓サッシ印刷修正を優先していた。
しかしモハ3326新赤電色(3次車:3328F),モハ3328と相次いで側扉靴刷り印刷の補修に苛まれる。
モーンアイボリー塗料の補修はモハ3349が初となったため車体塗装修正を第一工程に前倒ししている。


側面行先表示器にまで付着していたモーンアイボリー塗料(山側)。

広範囲に渡るモーンアイボリー塗料の撥ねは一部が車体断面まで達していた。
側扉靴刷り印刷修正と同じく赤マッキーを乗せていくが付近にモールドが無くペン先は当て易かった。
そのため事務用消しゴムでのインク塗布面積縮小は殆ど行っていない。
ただ塗料撥ねそのものに厚みがあり補修痕には影が生じる弱点を抱えている。
車体断面を含め全てのモーンアイボリー塗料撥ねを塗り潰し側面行先表示器基準幕化に移った。
山側側面行先表示器は青色塗料が行き渡っておらず[成田]表示用白色塗料を覆いきれていないように見えた。
ところがこれもモーンアイボリー塗料であり側面行先表示器窓Hゴム支持モールドとの段差が浅くなっている。
青マッキーのインク除去はモハ3350新赤電色(3328F)に於ける修正で痛い目に遭ったばかりだった。
よって極細字側で点状に並べた青インクを繋げモーンアイボリー塗料隠蔽へと持ち込んでいる。


同様の見附になった側面窓セル窓サッシ印刷。

海側用側面窓セル窓サッシ印刷は側面窓へのインク進出が小幅に留まっていた。
だが磨きクロスで拭き上げたところ一部に剥離が発生し当該部だけ油性メタリックマーカーを塗布した。
これ以外は敢えて手を出す状態ではなくほぼ入場前と同様の見附が保たれた。
対する山側用側面窓セルは前途した銀色塗料はみ出し個所に加え上段サッシ手掛け再現付近の剥離が目立つ。
上段サッシは全て油性メタリックマーカー再現へ改め側面見附を引き締めた。
側面窓へのインク侵出嵩は約1.0mmに達しておりせめて1/3程まで圧縮したい。
しかしラプロス#8000でも薄くならない強固さを誇りクラフトナイフの背で直に削り落とした。
これにより発生した擦過痕は事務用消しゴムで出来る限りの透過率向上を図っている。


手応えが薄くなった側面窓セルの嵌合。

海側,山側とも側面窓セルは大凡同様の雰囲気に達し車体を組み立てる。
分解前は撤去に労するほど前面窓セルと強固に噛み合っていた側面窓セルだが様相が変わっていた。
側面窓セルは何の抵抗もなく前面窓セル凸形成形部を往なし正規位置に嵌まってしまった。
むしろ嵌合に不安を抱く噛み合わせ具合しか確保されず入場前とは正反対の結果になった。
そして富士川車輌工業製行先方向幕ステッカーを貼付し全行先表示類の変更が完了する。
この際前面窓セルの嵌合は相変わらず固いままだと判り行先方向幕前進代調整を行った。


完成したモハ3349用床板一式(山側)。

モハ3349は成田寄M2車であり例によって電動発電機を山側へ移設する。
台枠取付口と床下機器部品嵌合爪の嵌合精度が低く当初は床下機器配置変更を楽に行えると考えていた。
しかしモハ3328での結果通り相互交換する床下機器部品には固い嵌合が適している。
2器の床下機器部品は垂直及び平行合わせと戦いながら流し込み接着剤で溶着した。
3300形M2車用座席部品は歪みが発生し難い模様でモハ3349も製品原形のまま床板一体化を施せた。
締結ピンも支持力不足は生じず金属車輪化したFS-329D非動力台車が脱落する事態には至らないと思われる。


[モハ3349]:山側。

残る問題は印刷が崩れた山側の[モハ3349]標記をどの様に修正するかとなった。
TOMYTEC製品の改番は京成200形206F更新車晩年仕様(206F),500形502F更新車荷電代走仕様(502F206F)で施工済だった。
何れもラプロス式にて[モハ206],[モハ207]標記印刷の消去を行い改番,形式変更している。
だが青電色の再現都合により塗装被膜が厚かった200形更新車ですら消去成功率は余り高くない。
新赤電色でラプロス式を用いると成形色露出の危険性が高まるため爪楊枝式印刷消去に変更した。
既に[モハ3349]標記印刷は半分近くが失われており容易に[モハ3349]へ持ち込めると思われた。
しかし擦過痕の発生を嫌った結果剥離には繋がらず車両番号標記印刷消去は失敗に終わる。


[モハ[33][4][9]]:山側。


[モハ3328]:海側。

間の抜けた[モハ3349]標記印刷から脱するには車両番号標記インレタを直接転写するしかない。
幸い206F,502Fで使用したグリーンマックス製京成形式用インレタは3300形用組標記が残っていた。
これを[モハ3349]標記印刷に被せたところどうにか誤魔化せそうな気がした。
グリーンマックス製インレタの3300形組標記は3304F用,3316F用と1次車向けしか含まれていない。
よって[モハ]+[33]+[4]+[9]での継ぎ接ぎ転写とし[モハ3349]標記印刷の上から覆った。
さすがに繊細さこそ感じられないものの無事[モハ3349]標記を取り返せている。




モハ3349 [B37 普通 津田沼]:貫通幌座・ライトベゼル修正,種別表示器・運行番号表示器追設,行先変更,走行部品組込施工。
※TOMYTEC製。


モハ3328 [B37 普通 津田沼]:3328F(ライトベゼル修正施工車)。
※TOMYTEC製。

床板の組み込みは行先方向幕位置がずれないよう前面窓セルと運転台側台枠の接触に注意した。
嵌合が緩くなった側面窓セルの影響は感じられずモハ3312,モハ3309(3312F-3),モハ3328と殆ど変わらない車体剛性を得られた。
油性メタリックマーカーに変更した貫通幌座修正方式だが水切り下部の印刷欠けは修復出来た。
その代わり銀色の質感が異なる等裏目に出た箇所も見受けられ更なる工夫を続ける。
一方ライトベゼル再現への油性メタリックマーカー採用は当たりモハ3328の前面見附と同格に達したと思う。
運転台側前面窓内の黒点だけは個体差による仕業であり致し方ない。




モハ3349(3328F:車体塗装・側面窓セル窓サッシ印刷修正,走行部品組込,床下機器配置変更,側面行先表示器基準幕化施工)。
※TOMYTEC製。


モハ3325(3328F:床下機器配置変更施工車)。
※TOMYTEC製:M2'車。

1箇所だけ海側にもモーンアイボリー塗料が飛んでいたため補修を行ったがその痕跡は伺えないと思う。
モーンアイボリー塗料は銀色塗料よりも隠蔽し易く修正個所が多かった割に側面見附を崩す事態には至らなかった。
電動発電機を山側へ移設する床下機器配置変更はTOMYTEC製京成3300形M2車系に於ける共通仕様である。
3328Fで最初に入場したM2車系はモハ3325新赤電色(成田寄M2'車)でこの時から現物合わせを廃した。
その余波も無くモハ3328を含めた3両の床下見附は無事合致してくれた。
モハ3349(3328F)の竣工により3328Fは6両全車が第二次整備を終え出場目前となった。
最後にモハ3327新赤電色(3328F)の側面窓セル窓サッシ再現修正を行い全工程の締めとする。
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