試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

新京成N800形N838F 3次車 京成千葉線直通色 前期仕様 回着 (KATOカプラー化,サハN836 ウエイト整形施工)

2019-01-10 22:36:33 | 京成線
一時休止。

マイクロエース製新京成N800形N838F京成千葉線直通色前期仕様(3次車:N838F)の第一次整備を開始する。
N800形京成千葉線直通色はN818F前期仕様(1次車:N818F)が導入済であり出場を急ぐ必要は無い。
しかし検品すら終えていない状況は好ましくなく第一次整備実施へと踏み切った。


新京成N800形N838F 3次車 京成千葉線直通色 前期仕様。
N838F:N838-N837-N836-N833-N832-N831。

N838Fの印象はN818Fと殆ど変わらない。
登場時を謳うだけあり[shin-kei-sei]シンボルマーク貼付前がプロトタイプとされた。
主な差異点は京成新3000形の増備へ追随した床下機器配置変更に伺える程度となった。
隙間を突いてくるマイクロエース製品にしては捻りの少ない仕様だと思える。
空間波無線アンテナはN848F現行色(4次車:N848F)と同じく濃緑色成形品から灰色成形品に変わった。
そのため屋根上見附の違和感は薄れている。


入工中のモハN838京成千葉線直通色(N838F)。

検品ではモハN831の屋根上に広がる油脂が気になった。
車体に油脂付着が見られたモハN847(N848F)は動力ユニット搭載車で理由も何となく判る。
ただモハN831はM2c車でありいまいち合点が行かない。
モハN837,モハN832に搭載されるPT-71系パンタグラフは不満の無い動作を見せた。
今まで抱かなかった剛性感は今LOTから金属製に変更された釣合棒の効果だろう。
第一次整備はモハN837を除く5両のKATOカプラー化とダミーカプラー固定に留める予定とした。


前照灯用LEDチップが異なっていたライト基板。

N848FのLED式前照灯再現は前照灯用セルへの着色かと思っていた。
ところがモハN838を分解すると黄色発光の前照灯用LEDチップが取り付けられていた。
ライト基板に記された部品番号から同一品と考えた推測だが誤りだったため訂正する。
先発入場したモハN838はダミーカプラー固定の手順変更を試みた。
台枠への影響を避けるべくスカートを存置したままダミーカプラーを撤去している。
しかしスカートとダミーカプラーの嵌合部が窮屈で作業を行い難くするだけに終わった。




モハN838 [□ □ □]:ダミーカプラー固定施工。

ゴム系接着剤でのダミーカプラー固定方式はN848Fと同様である。
胴受部品と連結器部品は各々でスカートへ固定され下垂は生じなくなった。
連結器部品のみの固定化でも下垂は防げるが胴受との位置関係維持を名目に同時施工している。
ライト基板前端に遮光テープは台枠との隙間へ入り込む事無く貼付されていた。
現在のところ前面車体裾とスカートの間隔に不満は無い。
但し第二次整備ではライトユニットカバーの着脱が待っており調整を要すると思われる。


モハN838 点灯試験[□ □ □]:前照灯。


モハN838 点灯試験[□ □ □]:尾灯。


モハN848 点灯試験[□ □ □]:N848F(製品仕様)。

点灯試験ではN848Fとの違いが明白になった。
前照灯は暖かみのある色合いを持つ。
恐らく京成新3000形3002F現行仕様(1次車:3002F)と同一ライト基板だと思われる。
ただ行先表示器の強力発光には敵わずステッカー未貼付状態では存在感に欠けると言わざるを得ない。
尾灯点灯時の前照灯漏光も3010F中期仕様(3次車:3010F-1)から改善されておらず何らかの対策をお願いしたい。
なおN838Fは京成千葉線内運用仕様へ充てられるため通過標識灯を点灯させる機会は最初で最後となった。


入工中のモハN831京成千葉線直通色(N838F)。

モハN838でのダミーカプラー固定化不発によりモハN831は分解時にスカートを取り外している。
前記した通り第二次整備でのスカート位置調整は入場前から折り込み済だった。
座席部品と台枠の噛み合わせは見直しに迫られる可能性が高い。
床板一式を分解し各部品の撓みまで矯正を図るためスカート存置は無用の配慮でしかなかった。
やはりスカート単体での胴受部品取り付けは容易い。
スカートへのゴム系接着剤塗布にも有利で回帰は当たりと出た。


カプラー類への細工を終えたモハN831用床板一式。

グリーンマックス製京成3700形のTNカプラーSP化に端を発したKATOカプラー発生品はN848Fで完全転用を終えた。
よってN838F以降は予備品が起用される。
一度に5両分を組み立て以後の入場車に備えた。
このうち1組はモハN837用のため第一次整備では使用しない。
続いて入場したモハN831はモハN838に比べスカートと前面車体裾の空間が広かった。
床板を確認すると座席部品と台枠に隙間が生じている。
そのため第二次整備での大規模修正は不可欠だと思えた。


モハN831 [□ □ □]:ダミーカプラー固定施工。

ところがモハN831はモハN841(N848F)と若干症状が異なった。
モハN841で見られたスカート下垂は台枠湾曲が直接の原因である。
これに対しモハN831のスカートは軽く車体へ押し込むとしばらくその位置で留まる。
時間が経つと共に離れ始める独特の動きを見せた。
現状でも一応定位に収まる瞬間があり全く受け付けなかったモハN841の様な対処は不要かもしれない。
これはライトユニットカバー着脱後に判断する。


モハN831 点灯試験[□ □ □]:前照灯。

N848F,N838Fの漏光対策はメーカー側で注力した箇所が伺える。
各所に遮光テープが追加され妙な部分から光を発さなくなった。
3002Fでは線路方向へ尾灯の赤色が照射されてしまいスカート開口部に蓋を設ける有り様だった。
先に出場したN848Fで改善の兆しが見えたものの個体差の範疇だと考えていた。
しかしモハN838,モハN831の点灯試験で確実に対応が採られたと判明している。
どの箇所が補強されたか掴めれば既存の新3000形系列へ水平展開を図れると思う。


入工中のサハN836京成千葉線直通色(N838F)。

サハN836,サハN833,モハN832の3両はKATOカプラー化だけで竣工させる算段であった。
しかしサハN836を試験線上に載せると松戸寄へ向けた車体の捻れに出会す。
車体傾斜は全く予期しておらず慌てて復旧整備へ取り掛かった。
座席部品及び台枠に不具合は無かったが海側ウエイトの集電スプリング接触部が大きく歪んでいた。
どうしたらこの様になるのか不明だが車体支持を担う箇所が極端な凸形に変形している。
今まで見たことのない形状で整形は慎重に進めた。




サハN836+サハN833 (N838F:KATOカプラー化)。

一度での修正は到底不可能である。
取り敢えずクランパーを松戸寄車端側から凸形の角度が緩むように挟み付ける。
少しずつ京成津田沼寄へ施工箇所をずらし山形へと持ち込む。
その後本棚の下へ挟み込み荷重にて大凡直線状に戻した。
車体傾斜を招かない状態には戻せたもののウエイト最端部の捲れは手を施す術が無かった。
幸い座席部品と台枠の嵌合には支障無い部位だったためこのまま組み立てを行った。




N838F (第一次整備完了)。

とんでもないメーカーエラーに見舞われたがサハN836,サハN833,モハN832京成千葉線直通色(N838F)の竣工まで漕ぎ着けた。
サハN833,モハN832は特に異常は無くKATOカプラーへの交換で作業を終えている。
例によって動力ユニット搭載車であるモハN837はアーノルトカプラーのまま残された。
N838Fの第二次整備は後日へ廻す。
モハN847でFS-564S動力台車の純正グリス除去に悪戦苦闘した直後で手を伸ばす気にはなれない。
検品都合も関係したがN838Fには別の役割がある。
そのための第一次整備と言え早速部品転用に着手する予定である。
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