試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3600形クハ3641[3648F] 現行色 8両編成 後期仕様 (床板湾曲・誘導無線アンテナ嵌合修正,種別表示器交換施工)

2019-03-26 21:43:41 | 京成線:3600形
完全解決。

マイクロエース製京成3600形3648F現行色8両編成仕様(3648F)の第二次整備順は途中で変更された。
M1車系はモハ3646,モハ3642現行色後期仕様(3648F)のランボード波打現象事前対策を施した時点で打ち切りとなる。
動力ユニット搭載車へ改められたモハ3622の整備は先送りとしクハ3648,クハ3641の入場へと切り替えた。


京成3600形クハ3641 現行色 8両編成仕様(3648F)。

クハ3648(3648F)はマイクロエース製京成新3000形Mc2車と同一方法で運転台側台枠の矯正に成功した。
TNカプラーSPが運転台側に向けて傾斜しているクハ3641(3648F)も同様の対処とする。
ウエイトの変形が傾斜を招いていると予想され当初から山側ウエイトに疑いを掛けた。
思いの外クハ3648の修正が上手く行ったためクハ3641も即修正を終えられると考えていた。
しかし予想通りに事は進まず車体関連項目への着手は遅れている。
入場前に気付いた箇所はTNカプラーSP両側の空間が均等になっていない事だった。


入工中のクハ3641。

クハ3648では床板組立時に座席部品と台枠の嵌合猶予が大きいと判明した。
TNカプラーSPの偏位は運転台側台枠が山側へずれている証と言える。
よってクハ3641は分解に取り掛かる前から座席部品との噛み合わせが狂っていると掴めた。
床板を分解したところ案の定山側のウエイトが集電スプリング接触部を起点に床下側へ屈曲していた。
ところが台枠に直線状へ戻したウエイトを乗せても安定性に欠ける状態が続く。
2018年12月の回着から整備保留が続いた影響からか運転台側台枠も変形してしまったらしい。


嵌合に注意を払った座席部品と台枠。

運転台側台枠の下垂もウエイト変形に類似した通電スプリング欠き取り部が起点になっていた。
よって山側ウエイトの整形だけではTNカプラーSPの傾斜を抑えられない。
強引な手法であるが運転台側台枠付近を反時計回り方向に捻り水平へ復している。
この後前照灯用プリズム及び種別表示器用プリズムを座席部品に固定する。
嵌合猶予の都合から台枠にTNカプラーSPを取り付け座席部品と床板が揃うよう組み立てた。
目安はTNカプラーSP連結器部品と種別表示器用プリズムの中央とした。


撤去された誘導無線アンテナと開孔を行った取付口。

その結果運転台側で見られた座席部品と台枠の隙間は完全に押さえ込めた。
TNカプラーSPの両側から見える座席部品も左右等間隔であり問題ないと思われる。
修正後のクハ3648用床板と同じくこの時点でTNカプラーSPは傾斜が廃された。
やや遅れて車体関連項目に着手したがクハ3641は送信用,受信用防護無線アンテナ共にぐらついていた。
車体内側の防護無線アンテナ取付口は焼き潰し処理に近くその痕跡が伺える程度である。
先ず判り難い防護無線アンテナ取付脚端部をニードルで探り当てる。


復旧した誘導無線アンテナ及び貫通扉窓セル。

そして押し上げた誘導無線アンテナを引き抜き取付口の整形へ取り掛かる。
取付口は原形を留めておらず車体内側からニードルで丸形に修正した。
誘導無線アンテナ台が接しなくなる危険性を考慮し屋根上側には手を加えていない。
従って都合6箇所の取付口はテーパーが設けられた形状となった。
再設置に当たり誘導無線アンテナは流し込み接着剤にて溶着するためテーパー取付口で正解だったと思う。
流し込み接着剤は誘導無線アンテナ取付脚の溶着とプラスチック溶解名目で二度投入した。
送信用誘導無線アンテナ直下には行先表示器用プリズムが位置する関係から取付口の埋め込みは入念に施している。


[上野]:マイクロエース製3300形用ステッカー。

貫通扉窓セルは種別表示器窓部を切り落とし下端1点止めにて車体へ復した。
なおクハ3641では貫通扉窓セル下側の代へ凹形にゴム系接着剤を塗布する新方式とした。
上下2点止めでも貫通扉窓セルが脱落する事例に見舞われており塗布面積の拡大を図っている。
クハ3648で大形化した富士川車輌工業製LED式運行番号表示ステッカーは前面見附への影響が無く正式採用される。
前面窓セルとの余裕も十分確保されておりプリズムケースの組み込みには支障しない。
種別幕ステッカーは富士川車輌工業製としたが行先方向幕ステッカーだけはマイクロエース製となる。




クハ3641 [A11 特急 上野]:床板湾曲・防護無線アンテナ嵌合修正,種別表示器交換,運行番号・行先方向幕ステッカー貼付施工。


3300形モハ3344 [S1K 特急 成田]:3344F-3(色地[特急]種別幕表示車)。

行先方向幕ステッカーには3300形現行色6両編成仕様(3320F)LOTを起用した。
2012年4月の製品だけに仔細に見ると青地幕の再現は甘くドットが目立つ。
ただその色温度は3648F付属ステッカーより実車に近く感じられ継続採用している。
富士川車輌工業製色地[特急]種別幕ステッカーは3648Fで初登場となった。
色地[特急]種別幕は腰板赤帯への埋没を嫌いモハ3344現行色特急成田山号仕様(3344F-3)以外起用してこなかった。
しかし種別表示器のプラ板再現化が奏功し意外にも陰影のある前面見附に至ったと思う。
ちなみにモハ3344(3344F-3)の色地[特急]種別幕は実車画像を基にした自作品でありクハ3641とは全くの別物である。


クハ3641 点灯試験[A11 特急 上野]:前照灯(種別表示器交換,行先表示器用プリズム青色化施工)。



クハ3641 点灯試験[A11 特急 上野]:尾灯(種別表示器交換,行先表示器用プリズム青色化施工)。


クハ3648 点灯比較[A11 特急 上野]:3648F(種別表示器交換,行先表示器用プリズム青色化施工車)。

台枠矯正は二度目の成功を収め下廻りで気になっていた箇所も消滅した。
但し3648Fは3600形用SPフレームTNダミーカプラーへの交換が控える。
SPフレームTNダミーカプラーは他編成からの発生品を充てる予定だが剛性が低下している。
一応TNカプラーSPカバーは一体化されるもののフレームの変形に注意を払いたい。
点灯試験では運行番号表示ステッカーが若干上方向にずれていたと判った。
よって僅かな漏光が確認されたが実際には気付かない程度であり修正は行っていない。




クハ3641現行色後期仕様(3648F:床板湾曲・防護無線アンテナ嵌合修正,側面行先表示器基準幕化施工)。

全工程を終えクハ3641現行色後期仕様(3648F)が竣工した。
第一次整備で引っ掛かったクハ3648,クハ3641の床板湾曲は新3000形系列での施工例が活きたと言える。
増備の都度修正に迫られる事態は御免だが将来的な不安を払拭できたと思う。
クハ3648,クハ3641が竣工し3648Fの未入場車は動力ユニット整備を行うモハ3622のみとなった。
作業自体は過去の延長線上にあるものの純正グリス除去が立ちはだかる。
先にランボード波打現象事前対策を施した後に動力ユニットの整備へ着手する予定である。
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