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ブログ10年の軌跡 第6回

2018年03月16日 | ブログ
平成25年(2013年)度

 この年度に訪問いただいた読者数は、延べ24,540人で平成23年度に次ぐものだが、1か月の訪問者数では12月に3,065人という当ブログ10年間の最高記録を残している。1日平均98.9人である。毎日ほぼ100人の方が訪問してくれたことになるが、私のブログとしては全体平均の丁度倍に当たる。

 その月のテーマは「私の本棚から」。ここで紹介させていただいた本とは、第1,2回にD・カーネギー(1888-1955)の「人を動かす」(原題:How to Win Friends and Influence People)山口博氏訳、昭和33年11月初版、創元社刊。第3回で「第三の道(非“民主”・反独裁の組織論)」昭和51年(1976年)9月初版、マネジメントセンター出版部刊。著者はソニーの厚木工場長や常務取締役を歴任し、「ソニーは人を生かす」などの著者で知られた小林茂氏。次の第4,5回は、会田雄次、伊藤昌哉共著、致知出版社刊「日本を愛する」平成8年9月初版。第6,7回、「子々孫々に語りつぎたい日本の歴史」中條高徳、渡部昇一共著、致知出版社平成17年8月刊。そして新雅史氏の「商店街はなぜ滅びるのか」株式会社光文社、平成24年5月刊(第8,9,10回)の以上5冊。

 中で最も訪問者が多く、その後も検索で訪問していただくことが多かった印象のあるのが、ソニー小林氏の「第三の道」である。ソニーは技術的にも人材活用面でもわが国の戦後復興、高度経済成長を象徴する企業ではなかったか。最近のわが国にも多いブラック企業や中国や韓国企業のように技術の盗用、ものまね、何でもアリでのし上がる企業とは対極にあった企業という印象がある。

 『当時のソニー厚木工場は5~600名の従業員数でその約75%は女子で、中学校を卒業して地方から集団就職してきた人達であり、そのほとんどが会社の寮に住み、二交代勤務についていた。そんな従業員を前に、小林氏はその就任挨拶で、「私はトランジスタのトの字も知りません。しかし人間が大好きです。私たちは、この工場を世界一の工場にできると思います。いっしょにがんばりましょう」というようなことをしゃべった。従業員は皆なんとも若々しく、どの顔も明るくニコニコとして可愛らしく見えたことから、思わず出た言葉だったという。』

 この年の5月に書いた「仕事の基本」も自身好きなブログだ。「安全」のこと「5S」、「カイゼン」そして「カイゼンの手法」。最後の第10回は「夢」で締めくくっている。

 『「会社は夢で始まり、情熱で大きくなり、責任感で安定し、官僚化でダメになる」とは、エルピーダメモリ最高経営責任者である坂本幸雄社長の言葉(2005年10月25日、日本経済新聞「日経フォーラム世界経営者会議」)だが、今年(2013年)の5月.20日号日経ビジネスの『東電、「外様」に託す新市場開拓』(硬直した人事システムを打ち破る施策として、左遷されて子会社に出向していた人物を本社中枢に呼び戻し、新ビジネスを主導させる)という記事の冒頭に、「官僚以上に官僚的、独占市場の中でコスト意識がない。東京電力はこれまで、こうした批判を受けてきた。・・・」とあり、会社がダメになる原因としての坂本社長の言葉を裏付けている。・・・ 

 夢は実現できる。夢を具体的な目標とすること。現実には、与えられた仕事に対して誠実にささやかでも日々努力し続けることが、夢の実現へのバイパス無き道であり、まさに仕事の基本ではなかろうか。』と締めくくっている。

 まさにこの年、東京へのオリンピック招致が成功した。そのことは10月度「この国の風景Ⅲ」第1回に書いた。「おもてなし」が流行語となり、安倍政権は安定し、長く続いた政治・経済の低迷から脱し、7年後の未来に希望を持った年でもあった。





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