ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

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孔雀石2

2012-12-14 11:11:39 | 日記・エッセイ・コラム

このブログのアクセス解析に少し疑問を抱いています。それはなぜかと言う、と累積アクセス数が1年チョッとで4万件を越える位だったのが、12月11日の深夜から12日の2日間だけで、いきなり1万件近くに達し、今は累積5万件を越えています。普通に考えるなら、これは異常な事だと思いますが、問い合わせをしても納得できる回答がありませんでした。アクセス数の増加はブログ更新のモチベーションアップになっていたと思いますが、このような数字の増加では逆にブログを書き続ける意欲が湧いてきません。アクセス解析のシステムそのものに疑念が残っております。

そのような気分の中で今日のブログを書きます。

今日は「孔雀石2」です。

「孔雀石」の話題は8月12日に一度書きました。そのブログの中で孔雀石で出来た鍾乳洞を夢想した事を書いたのですが、実はそれを思わせる石が現れました。

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コンゴ共和国 産 孔雀石(Malachite)

この写真は妻が池袋ショーで仕入れてきたマラカイトです。(私より妻の方が仕入れがうまく、売れる石を安く仕入れて来ます。私はまだ半分コレクター人間で偏屈なものばかり仕入れてしまう傾向があるようなので、池袋ショーには行きませんでした。)

このマラカイトを見た瞬間に孔雀石洞窟だと思いました。そのサイズは手の平サイズなのですが、洞窟のミニチュアを思わせるものだと思いました。孔雀石で出来た鍾乳石もしっかりあります。私が夢想した孔雀石洞窟のイメージ通りの石だと思いました。このような石が実際に存在し、私の前に現れた事に驚きを感じてしまいました。

この石の写真を撮る時に何かの動物のミニチュア・フィギュアが欲しいと思ってしまいました。この石にはそんな気にさせる何かを持っています。イマジネーションが膨らんでしまう名石だと思います。

孔雀石は銅の二次鉱物です。その生成には大気中の二酸化炭素や雨水による風化作用を受け、洞窟内の地下水に溶存した銅成分の晶出/沈殿によって形成されます。それは洞窟生成物でもあり、まさしく洞窟から造り出されたものなのです。孔雀石の洞窟は孔雀石の洞窟から出来た孔雀石の鍾乳石なのです。

このようなミニチュアの孔雀石洞窟を見ていると、どうしても巨大な孔雀石洞窟を見たくなります。いつの日か実際の孔雀石洞窟を見れる事を期待したいと思います。それはあのナイカ鉱山の巨大セレナイト結晶の洞窟以上の存在になると思います。

まだ見ぬ地球の絶景に思いを馳せてしまいました。






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2012-12-13 11:36:43 | 日記・エッセイ・コラム

昨日、清水寺で発表された「今年の漢字」は「金」でした。

今日は「金」です。鉱物趣味にとっては興味深い存在です。それは人類にとっても大変貴重な存在です。

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北海道 総富地川 産 砂金

上の写真は砂金の標本です。小さいながらもクマの足の裏の肉球状に配置してあります。(クマと言えば、石川県内では出没注意情報発令にもかかわらず、目撃件数が少なかったそうです。)北海道は砂金のメッカです。今でも砂金堀体験ができるそうで、砂金マニアの方もいらっしゃるようです。

つい先日、砂金採取は米カリフォルニア州でもブームになっているとの報道がありました。その背景には金価格の高騰があるようです。ゴールドラッシュは19世紀の歴史的な事だと思っていましたが、今年再びブームが起きている事を面白く思います。ゴールドラッシュは1849年で「フォーティナイン」(掘っても無い)と覚えた記憶があります。

ゴールドラッシュなんて異国での歴史的な事のように思っていましたが、実は、金沢でもかつてはゴールドラッシュが起きていたのです。昭和14年に犀川のゴールドラッシュがまきおこった事実はあまり知られていません。その背景には戦争が影響していたようですが、「金」には人間の欲望と戦争との相関関係が強いという特徴もあります。「金」には「キン」以外に「カネ」ともよめる事がその事をうまく物語っていると思います。

金沢には「金」の文字があり、そもそも金沢にはその地名の発祥から「金」が関わっていますし、現在でも金箔の生産量は全国一となっています。

そういえば、かつての倉谷鉱山は現在の金沢市にありました。倉谷鉱山は金山でもありました。倉谷鉱山は犀川の最上流域にあり、犀川では今でも砂金が採集可能という話はよく聞きます。

倉谷鉱山といえば、「鉱物趣味の博物館」のS館長の鉱物日記に池袋ショーで倉谷鉱山産菱マンガン鉱を購入された事が書いてありました。非常にうらやましく思います。倉谷鉱山産菱マンガン鉱は「日本の鉱物」(成美堂出版)にも載っているバラの花のような花咲く結晶です。私はその現物を見た事がありません。石川県鉱物同好会のNさんは倉谷鉱山に行った事があり、桜貝のような小さな欠片が落ちていたのを見たと言っていましたが、そのような菱マンガン鉱が今でも売られていた事が驚きです。

そういえば、小松市博物館は尾小屋鉱山産の「金」を所蔵しているそうですが、私はそれを見た記憶がありません。良く考えてみると、石川県には倉谷鉱山だけではなく他にも多くの金山があったはずです。そうであるにも拘わらず石川県産の鉱物標本としての「金」をしっかり見た記憶がありません。

石川県産の「金」、是非見てみたいものです。

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島7

2012-12-11 12:06:02 | 日記・エッセイ・コラム

今朝、ブログのアクセス解析を見ると深夜に膨大なアクセスが入っていました。それも同じバックナンバーが連続しておりました。これまでにも一時的にユニークユーザー数とはかけ離れたアクセク数が記録されたことはありました。それは同じ方が複数の記事を読まれていたと解釈できたのですが、今朝の数字は明らかにエラーの数字だと思われます。何かが起きたのでしょうか?コンピュータの世界では不明な事がよく起きます。

さて、今日も「島7」です。「島」の話題は今日で終わります。

「島6」でゲームの世界の島を取り上げました。今日は「島」を締めくくるに当たり、どうしても出しておきたいTVドラマの事を書きます。

島が舞台となっている映画やTVドラマも数多く存在します。

私が記憶に残っている印象的なTVドラマで端島(軍艦島)が出てきたTVドラマがありました。確かNHK福岡放送局が制作した「スカブラ」(1990年?)というTVドラマだったと思います。流れるようなカメラワークが印象的でした。そのドラマをWeb検索してもなぜか?なかなか見つかりません。私がなぜそのドラマを憶えているかというと、そのドラマを見た直後に福岡転勤になったからです。その頃の私は鉱物には関心が無く、もっぱら映像美の方に興味を抱いておりました。その「スカブラ」のカメラマンは確か中野英世さんだったと思います。中野英世さんは「春・音の光」(NHK 佐々木昭一郎 1984年)の撮影者でもありました。

「島」の話題の最後を締めくくるのは佐々木昭一郎さんの「夢の島少女」(NHK 1974年)です。

「夢の島」は東京都にある人工の島でした。今では夢の島公園等があるところですが、かつてはゴミ処分場だったところです。

その「夢の島」を舞台にした映像詩ともいえる作品が「夢の島少女」でした。私が初めてそのドラマを見たのは高校生の時です。それは今でも鮮明に憶えています。そのなんとなく気になるタイトルで何気なくTVを付けたのですが、その映像に惹きつけられてしまいました。そして、見終わってもその感動はずっと続いていきました。その後の私の人生はその時に決定付けられたといっても過言ではありません。そういう意味でそれは「人生を変えた作品」といえるかもしれません。

私にとって「人生を変えた鉱物」は水晶と黄鉄鉱だといえますが、鉱物趣味以前の私は「夢の島少女」に出会って映像マニアになって行ったと思えます。

「夢の島少女」はTVドラマですが、普通のTVドラマではありません。NHKで放送された事が不思議なくらいにアヴァンギャルドな映像作品でした。ストーリーよりも映像と音楽とで構成された映像詩ともいえる作品です。繰り返し流れてくるパッヘルベルのカノンはその音楽のテーマさながらにリフレインします。特にラストシーンはすばらしく、そのカノンとともに円環のイメージ映像とヘリによる空撮のワンショットでフェードアウトしていきます。映像表現の極致ともいえるエンディングだと思いました。

「夢の島少女」は私にとっての映像的な最高傑作だと思っています。

その作品に出会って、東京の大学に行ってからも、佐々木昭一郎作品を縁に様々な人との交友関係も出来ていきました。そうして出会った人たちとの交流は今でも続いております。

今日は鉱物の話題から外れてしまいました。「島」の話題も今日で終わりとします。

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島6

2012-12-10 12:52:18 | 日記・エッセイ・コラム

今日は非常に寒いです。今年は本格的な冬が早いような気がします。

冬の到来もそうですが、季節の移り変わりには、いつも地軸の傾きや、地球の自転や公転の事を思ってしまいます。さらに特に金沢のような日本海側では日本海という海の存在が気候に大きく影響します。日本海の形成は4000万年前頃から始まったようですが、日本海の水蒸気は多くの雪に姿を変えます。北陸の雪は日本列島の形成とも無関係ではありません。

我々の日々の天気は大げさに言えば、宇宙の中の太陽系の中の地球の位置関係、宇宙史の中の地球史的な中の現在、という宇宙的な空間・時間との関係性の結果の現象なのです。

思えば、一年に一度だけ姿を現す島・八重干瀬(やびじ)の存在も太陽と地球と月との位置関係による潮位の変化から成り立っています。

「島」の存在も、地球の地殻の一部のちょっとした突起と、地球にある水分量と気温との関係性の結果の現象です。

今日の「島6」では、そのような地球上の地質学的な「島」ではなく、人間の想像上の架空の「島」の話題です。

まず、「MYST」です。「MYST」はアメリカのパソコン用ソフトでアドベンチャーゲームです。様々なプラットホーム向けに移植されましたが、私はMacで楽しみました。そのゲームは美しい画面と独特の世界観があり、私はかなりハマってしまいました。

そのゲームの舞台はMYST島という本の世界の中の島です。その島に迷い込んだ旅人として謎を解きながらその島を探検していきます。その島には美しい風景や謎めいた仕掛けが沢山出て来ます。その謎解きはかなり難解で、ガイドブックに頼らざるを得ないのですが、次の画面を見たいが為に、多くの時間を割いてしまいました。

「かまいたちの夜2監獄島のわらべ唄」というプレイステーション2用のアドベンチャーゲームも三日月島という島が舞台のゲームでした。そのゲームはサウンドノベルというジャンルのゲームで、プレイヤーによりストーリー展開が変わるマルチエンディングのゲームでした。書物の小説と違って、様々なストーリー展開があり、ゲームならではの楽しみ方ができます。

そのゲームの舞台となる島の全景は「猿島」(神奈川県)の写真をスキャンして、それをデジタル加工してつくられたらしいのです。他の多くの場面も日本各地をロケーションして撮影された写真を元にして作られたらしいのですが、その島は架空の島独自の雰囲気がでおり、オリジナルの島としての存在感があったと思います。

因みに、私がなぜこのゲームソフトをやってみたかというと、庄野晴彦さんがCG制作特別協力していたからです。庄野晴彦さんは「Alice」、「L-ZONE」、「GADET」等のCD-ROM作品で一目置いていたCG作家です。ただ、近年、新作が見当たらないのチョッとがさびしいです。

島を舞台にしたゲーム作品は他にも沢山あります。そう言えば、楽しませてもらった「ICO」の舞台も岸壁に囲まれた島にそびえたつ無人の古城でした。島という空間はやはりイマジネーションを掻き立てる特別な空間のようです。

どうも、ゲームの世界という架空空間と「島」の相性は非常に良いと言えそうです。

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島5

2012-12-08 11:45:57 | 日記・エッセイ・コラム

今日も「島」です。「島5」となります。

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伊豆大島・三原山 産 溶岩(lava)

上の写真は伊豆大島・三原山の溶岩です。お土産屋さんで購入したものです。木の葉のような形が気に入って買いました。

三原山の1986年の噴火の記憶はまだ褪せていません。全島避難のTVニュースの映像は鮮明に憶えています。私は避難解除された後の1997年に伊豆大島に行きました。

伊豆大島に行った理由は溶岩が欲しかったからです。私が欲しかった溶岩は溶岩らしい溶け流れた形跡が残っているようなものでしたが、そのような溶岩はなかなか見つかりませんでした。私はイメージしている溶岩を探しながら、三原山山頂にも登りました。しかし既に溶岩の風化が進んでおり、イメージ通りのものは結局見つけられませんでした。

溶岩の形も千変万化で面白いものですが、結局は、お土産屋さんで購入してしまいました。

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済州島 産 溶岩(lava)

これは済州島のお土産物屋さんで購入した溶岩です。済州島では採集が禁止だと言われ、お土産屋さんで成形加工されたものを購入しました。

済州島は非常に魅力的な島でした。済州島に行った主な理由は洞窟だったのですが、それ以外に美しい滝や柱状節理の溶岩や奇岩の宝庫でした。さらに水石や盆栽の文化もあり、石好きにとっては天国のような島でした。

魅力的な島というとハワイ諸島もあります。太平洋プレートの中でホットスポットの位置にあり、プレートテクトニクスを理解するのにふさわしい島だと思います。私はハワイにはまだ行っておりません。ハワイも地質的にも面白い所で、一度は行ってみたい島だと思っております。

「島」はまだ続きます。

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