昨夜、帰宅途中に月を見ました。北陸の冬場では珍しいと思いました。そして月の周りには彩雲らしきものが見えましたので、スマホのカメラで撮影しました。
肉眼ではもっとクッキリと鮮やかに見えましたが、スマホのカメラではこれが限界です。これが月彩雲なのか?と思いました。月は満月のように思えましたが、実際の満月は今晩のようです。上の写真には電線も写っていますが、面白い事に電線よりも月の方が手前にあるように見えます。
月で思い出す鉱物はやはりムーンストーンだと思います。ムーンストーンの不思議な青いシラーには魅せられます。ムーンストーンは大好きな石です。ムーンストーンについてはまた後日話題にしたいと思います。
で、今日はセレナイト(透石膏)です。セレナイトは硫酸カルシウムの天然結晶の事で、硫酸バリウムである重晶石に近い存在です。重晶石の話題は小休止します。
この写真は名古屋の太田三郎さんのコレクションのセレナイトです。数年前に太田さんのご自宅にお邪魔した時に撮らせてもらったものです。太田さんは石に銘を付けられて飾っておられます。そのセレナイトの銘は「満月」でした。「満月」とは、言いえて妙、です。そのセレナイトの形は右を向いたウサギの横の姿に見えます。太田さんの審美眼と銘の付け方に唸ってしまいました。
ブラジル ミナスジェライス州 産 透石膏(Selenite)
これはお店に置いてあるセレナイトです。このセレナイトも何となくウサギが右を向いている横の姿に見えて、上の「満月」という銘のセレナイトに似ているような気がします。
そう言えば、セレナイトはギリシア神話の月の女神セレーネーから来ています。もともと月とは関係があったのです。太田さんのセレナイトとお店のセレナイトが似ているのは単なる偶然ですが、満月の日にその事に気づきました。
「砂漠のバラ」という名の鉱物があります。それは重晶石のものもあれば石膏のものもあります。その結晶の形がバラの花のように見える事からその名前が付いているのです。月と砂漠も良く似合います。何だかみんな繋がっています。
似ていると思う事は不思議な精神現象だと思います。その認識には高度な精神活動が働いています。
セレナイトは巨大結晶洞窟で有名なナイカ鉱山産のものが有名です。サイズの割には比較的安い値段で流通しています。親近感のある鉱物だと思います。
満月の日にセレナイトの事を想いました。