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山陰旅行記(4)神話と伝説の国

2019-12-20 14:58:14 | 旅行
2日間の短い旅行で3つの神社に行った。岡山の最上稲荷に島根の八重垣神社と出雲大社だ。何れも縁結びの神だという。自宅に戻り旅行案内を落ち着いて見ると、それも旅行会社の狙ったプランの一部だったと気付いた。旅行に行く前は自分の行きたい所のみに目が行っていた。

私は神話とか縁結びとかには興味が無いが、未だ独身の末の息子については話が別だ。与えられた機会は生かせば何でも良いと割り切った。彼も表面上はガイドや神官の言う手順を踏み、拝殿で祈願を受け、お守りを頂き、恋占いに参加した。私も来年こそ良い縁に恵まれて欲しいと願った。

最初に驚いたことがある。岡山の空港の近くの最上稲荷はお寺と神社が一体になった日本三大「神仏習合」の一つだという。事前に調べていた家内は知っていた。いわば土着信仰と大陸から伝わった宗教の対立を防ぎ融合させたいかにも日本らしい解決法であり、排他的でない珍しい宗教だ。

実家には家の中に仏壇と他の三か所に神様を祭り、庭に神様と仏壇が同居した祠がある。珍しくない風景だ。長年の疑問が解けた。3ヵ月前頃に実家に招いた歩き遍路の米国人女性は、神仏とサンタクロースの人形がある部屋に驚いた。今なら驚かすだけでなく背景を説明できると思った。

最上稲荷から湯郷温泉を経由し高速を走り鳥取砂丘に向かった。岡山県を走っている間は柿や梨など名物の果物について弁舌を振るったバスガイドだが、鳥取県に入ると話題は子供の頃聞いた神話に変わった。大国主神とか因幡の白兎の神話の舞台はここだと言われても、私も含めバスの乗客の多くは寝てた。今時の人は神話や伝説を聞く機会があるのだろうか。この質問は次のテーマに続く。

三つの神社ともに参拝者が思ったより少なかった。外国人観光客はほぼ皆無、日本人参拝者も出雲大社を除くと我々団体旅行一行の他数人見かけただけ。先月の明治神宮とは大違いだった。神社周りの広大な駐車場にバスや車の姿はなく、参道の3-4割の店のシャッターが降りていた。

心配になって最上稲荷のガードに聞くと、三が日の参拝者で1年分を稼ぐのだそうだ。ホンマかいな? 別格の出雲大社といえども決して参拝客は多くはなかった。更に日本各地を回る添乗員によると、全国区の出雲大社でも外国人参拝者は少ないという。ましてや、ということだ。

私の素人考えでは、日本人なら誰もが知っている「神話と伝説に神社」プラス何かが無いと観光客を呼べないと思う。鳥取島根の両県が日本で最も人口が少ないのは何故か、バスの中で素晴らしい景色を見ながら何故か考えた。多分、この原因が分かれば観光客数を増やす鍵があるかも知れない。明治神宮には周りに観光客をひきつける竹下通りとか表参道がある。何かそういうものが必要だと。

【蛇足1】祈祷が終わり見送りしてくれた若い神官は国学院出身だと言った。明治神宮で聞いた通りだった。東大出の官僚が地方の職場のトップを経験するみたいなものだろう。とすれば地方神社の参拝客の傾向は彼も感じているはずだが、勿論聞けなかった。

【蛇足2】八重垣神社の本殿の脇に木製の巨大な男根が祭ってあった。ガイドも参拝者もスルーしたが、目ざとい私は気付いて写真を撮った。その後バスに乗る時そのことをガイドに聞くと、お客様には色々な方がいるので話せないという答え。それ以降彼女の私への態度が冷たくなった気がする。

【言い訳】普段から信仰心が薄く神社仏閣に興味のない私は、本テーマについては一貫性が無い記事だと自覚している。読み返してみると結局のところ、神社やお寺を経営的視点でしか見て無いようだ。付け加えると口の減らない助平ジーサンだった。■

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