かぶれの世界(新)

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四つの名前を持つ女

2023-03-29 18:35:49 | 日記・エッセイ・コラム
一昨日の日本経済新聞は配偶者にどう呼んで欲しいのかアンケート調査結果を報じていた。普段は1面から15面迄の政治経済面しか読まないが、たまたま開いた頁の見出しに惹かれて読んだ。女性は57.7%が「妻」、19%が「名前」、8.2%が「奥さん」と答えたという。

私の場合は、面と向かって話す時はさん付けで「名前」を呼び、子供達の前では「お母さん」、他人と話す時は「カミさん」、このブログに投稿する場合は「家内」と場面によって使い分ける。他人の配偶者の場合は調査結果通りに私も「奥さん」と呼ぶことにしている。

記事によると時代背景によって配偶者をどう呼ぶか変化して来たらしい。私がブログ投稿記事に家内という表現を採用した時は、高度成長時代の専業主婦が当たり前の時代を反映しているという。記事は「 家内と呼んでいる男性を見ると性別役割意識の強い人だと警戒感を持つ」という30代女性の声を紹介していた。私は決してそう言う積りはなかった。個人的には「妻」の方が下手に見ると感じてた。

家内に名前に「さん付け」で呼ぶようになったのは結婚して10年以上たってからだ。初めは名前を呼び捨てていた。子育てを始めて彼女の家庭内での役割が徐々に大きくなる一方で、会社で仕事漬けになり殆ど家にいない私の存在感がなくなり、ある種の圧力を感じた為かもと想像する。

それと同じ理由で他人と話す時には「カミさん」と呼ぶようになったのかもしれない。記憶は定かではない。一方家庭内では高度成長時代に大流行したパパママが嫌いで、子供達に「お母さん」と呼ばせたくて赤ちゃんの時から子供の前で呼ぶことにした。

私が60-70年前の子供の頃は「父ちゃん」、「母ちゃん」、「婆ちゃん」、「爺ちゃん」だった。父や祖母は母を名前で呼んでいた。記憶は定かでないが、母は父を子供の前では「父ちゃん」と呼んでいた気がする。蛇足だが、米国に住んだ時は子供がパパママと呼ばないのには驚いた。

ということで、私の妻は場面によって四つの名前を持つ女だ。多くの女性が「妻」と呼んで欲しいとの記事を読んで、念のために家内に確認した。彼女は今更呼び方を変える必要はない、現状のままでいいとのこと。これを聞いて安心した。孫達にはどう呼ばせているか、パパママかお父さんお母さんと家族によって違う。我が家に時代背景はないかもしれない。■
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