かぶれの世界(新)

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私は「幸運な人」でした

2023-03-31 18:53:46 | 健康・病気
今年もあっという間に今日で3ヶ月が過ぎる。あと少しで後期高齢者になって1年になる。今月初めに録画したNHKドラマ「幸運な人」を一昨日に見て感じるところがあった。夫が肺がんにかかった若い夫婦がショックから立ち直り心静かに残された時間を大事に過ごすようになる物語だ。

ドラマを見て10年余前のガン騒動を思い出した。2011年の秋に田舎にいた時発症した頻尿を診て貰った母の掛かり付け医からの紹介で、市内の泌尿器医の診察を受け、更に支持を受けて地域医師会病院で検査を受け、その結果8‐9割の確率で前立腺ガンだと知らされた。

ドラマでは衝撃を受けた夫婦は離婚話まで発展したが、私の場合は今思い出しても割と冷静に受け止めたような記憶がある。55歳で心筋梗塞を患い死んだ父の事を思い出し、当時64歳だった私は父より長生き出来たという思いがあった。一方で、我が家は二代続けて母親が息子の葬式を出し、私が三代目になるかも知れないという不安があった。母は介護施設に入っていた。

だが、結果的に私は「幸運な人」だった。親族に沢山の医者がいるという親友に打ち明けると、懇意にしている死者に意見を聞いてくれた。状況によってがんセンターか大学病院に行けと勧められ、私はがんセンターにセカンドオピニオンを聞くのが良いと言われ検査入院した。担当医師は殆ど岡山大学出身の若い先生だったが、説明に説得力があるように感じた。

果たして検査結果はがんではなかった。先生に結果を聞き嬉しかったが大騒ぎする程の事はなかった。検査結果をメールで家族に連絡しただけ、反応も静かだった。詳しく報告したのはがんセンターを紹介してくれた親友と相談にのってくれた義弟だけだった。私の場合、田舎の実家が今まで長らくお世話になっていた医師の実力不足を痛感した。

私はもう少しで76歳になる。私と同じような年齢の有名人が亡くなったと聞き、交通事故で亡くなる老齢者が毎日のように耳にする。自分の体力の衰えを実感する時、残り何年生きられるか、せめて一番上の孫が大学に入るのを見届けたいと感じる。そうなったら「幸運な人」以上なのだが。■
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