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世界最大の中間テストに勝ったのは誰?

2018-11-08 14:17:45 | ニュース
6日に実施された米国の中間選挙の大勢が判明した結果を受けて、トランプ大統領もペロシ民主党院内総務も勝利したと宣言した。まだ確定していない選挙区もあるが、共和党は上院の過半数を維持し民主党は下院の過半数を取り戻したから、両方に言い分がある。

大方の予想通り上院共和、下院民主が過半数になったという点では「引き分け」とも言える。しかし、過去の中間選挙結果を振り返ると、与党が負け続けておりオバマ大統領時代の中間選挙での上下院大敗に比べれば、トランプ大統領の言い分は理解できなくはない。

まだ、開票途中であり選挙の最終的な統計データを見てないので、今迄の報道を見ての私の印象を紹介する。上院の選挙は全議員の1/3だけなので、先ずは下院の途中経過を見ての印象だ。CNNは共和199議席、民主223議席(13:23現在)と報じている。

目立つところで、女性の勝利である。当選者を見ると特に民主党の女性候補の当選が目立ち、両党合わせると100を超すという。もう少し視点を変えて言うと、黒人・イスラム・女性といった従来政治の主流から離れていた候補者が多数当選した。今後の政治の流れに大きく影響するだろう。

先程入って来たニュースで民主党は若者達の投票率が約21%から31%に増加し、下院の勝利に貢献したと発表したらしい。その60%が民主党に投票したという。私は若者の間で絶大な人気を誇るT.スイフトの民主党支持発言が大きく影響したと推測する。彼女の影響力は物凄かった。

結果のみを見ると、トランプ大統領にとって共和党の上院の過半数維持は大きな意味があるのは報じられた通りだ。下院で大統領弾劾を受けても上院でストップをかけられる。下院で議論され国民の目に醜聞が曝されるのは痛手だが、理屈では弾劾されることはない。トランプはこれを勝利と強弁した。それでもニクソンは耐えられず自ら辞任に追い込まれたのだが、今回はどうだろうか。

同じ意味でトランプ大統領の目標は中間選挙に勝つというより、2年後の大統領選に勝つことであるのは周知のことであった。大統領選に影響力のある州知事の何人かは民主党に敗れたが、大票田のフロリダ州知事を接戦の末確保したのは大きいと報じられている。

その点では私は大方の見方と考えを異にする。というのは途中経過ではあるが総合すると民主党の獲得した票が共和党より6%多かった、との報道は今後重要な意味を持つと推測する。大統領再選に黄信号が灯ったのではないだろうか。

今後の議会では民主党がトランプ大統領のロシア疑惑、脱税疑惑、女性関係などを持ち出して国民の見る前で泥仕合になるのを恐れ、早速トランプは民主党に脅しをかける発言をしたと報じられた。だが、民主党は間違いなくやって来る。若者の支持は更に離れていくだろう。

最後に世界最大の中間テストで試験を受けたのは、トランプ大統領とか与野党の候補者だけではなかった。それは米国の「選挙民」でもあった。そして選挙結果は米国民の良識を示した、テスト結果は60点を合格とすれば、70点くらいはとれたのでは。プラス10点に押し上げたのは若者たちだ。後は具体的な統計データが出たところでもう一度議論したい。■
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