かぶれの世界(新)

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大阪市民が失ったもの

2015-05-22 18:47:32 | ニュース
大阪都構想は住民投票の結果僅差で否決され、1週間も経たないうちに少なくとも全国ニュースで扱われることが無くなった。私は目先のことにしか興味を持たない高齢者の意向が反映された結果であり、それが未来の日本の姿だろうと予測した。橋下市長は敗北インタビューで「大阪市民のみなさんがおそらく全国で一番政治や行政に精通されている市民ではないかと思っています」と言い、日頃毒舌な市長のおべんちゃらに大阪市民は気持ちよくなったと思う。非難する積りはない、彼にも新しい生活が待っていると私は思った。

だが、私は大阪市民は大馬鹿野郎だと思う。橋下氏は何年かに一度しか現れない稀有な政治家だったと思う。誤解や反対を恐れず「信ずるところ」を大胆に追求して行く、その「信ずるところ」は誰も賛成する筋が良いモノだった。大阪都構想は現在の二重行政を見直して、少子高齢化が進む大阪が国に先行して構造改革しようという試みだった。大阪以外にも程度の差はあるが同じ構造問題に直面していたし、国もやがてこの問題に取り組まなければならない。大阪市民がこの構想を否決したツケは今後長きにわたり支払うことになるだろう。

大阪市が浮上する稀なチャンスをみすみす逃した、大阪市の将来を決める機会を潰した高齢者の罪は大きい。若年層の棄権を問題視する声があるが、次世代のことを決める投票では70歳以上の投票を制限すべきという少数意見を私は支持する。若年者の犯罪責任を軽減する少年法があるように、長期的にものを考えられない人達に投票の重みを軽減する「高齢者法」があってもいいはずだ。暴論だと分かっている。だが、他にいい方法が見つからない。こんなに高齢者が沢山いる民主主義社会は人類史上初めてのことだ。全く関係のない町の住民投票結果を、高齢者の一人としてとして酷く失望している。■
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