かぶれの世界(新)

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英語が聞えなくなった

2011-05-17 21:47:00 | 日記・エッセイ・コラム

大震災以来テレビやラジオで流す音楽は、いわゆる「心が和み元気を与える」曲で、歌詞が凄く分かりやすいものが多くなったような気がする。メロディもさることながら何を言っているかわからないでは元気を与えるのは難しいから当然と思う。

半年前に長男がくれたiPodで音楽を聞きながら毎日散歩するのが日課だ。これまた末の息子がくれた耳に押し込むタイプのイアフォーンは低音特性がよく、今まで聞き取れなかった楽器の音が鮮明に聞え、聞き取れなかった歌詞が分かるようになった。「何だこう言ってたのか」と発見して歌詞の意味の深さに改めて感心したりする。

カントリーやジャズなどの英語の歌詞の単語が切れ切れに聞き取れるようになると、そこから想像して意味が分かるようになった(多分)。95年に米国に赴任した時、ある日突然歌の意味が分かるようになると、何年か前から駐在していた同僚が言ったのを思い出した。その時私は40代半ばでその領域には達しなかったが、数年後それに近い感覚を得た気がした。

95年の赴任前のTOEICが735点だったが、99年に帰任3年経過した2003年に海外ボランティアの資格を得る為、再受験すると900点弱(895)まで上昇した。実はその頃は早期退職し時間が十分あったので、しっかりTOEIC受験対策をしてその効果が出た。そんなに実力はなかった。

それでもビジネス交渉はさておき、日常会話は支障なくできる程度の自信はあった。余裕が出てくる。昨年夏頃だったと思うが、楽天やユニクロが社内の公用語を英語にした時、「恐れる事はない、慣れたら何とかなる、問われるのは中身だ」とブログに投稿し大見得を切った。

その後、海外のメディアに登録して英文のニュース速報が日に数十本入るようにし、興味のある記事は最後まで読んでブログ記事に引用したりした。英語のコミュニケーション力はそのまま維持していると思っていた。iPodから流れる音楽も何とか聞き取れるみたいだし・・・

ところが数日前、ニュースを見たあと何気なくチャンネルを変えると、日本語吹き替えも字幕の出ない映画をやっていた。何を言っているか全くわからない。最初英語じゃないと思ったが、集中してよく聞いてみると英語だった。やっぱり、殆ど分からない。

そこで、日本語字幕を出して見ると何故か英語も聞える、不思議だが多分日本語をヒントにして頭の中で英語を想像しているのだろうと思った。つまり耳で聞いて分かっているわけではない!突然、英語が聞えなくなった私に気が付いた。だが、もう英語を話すことはない、少しがっかりしたがそう思ってあっさり諦めた。

そういえばペーパーブックも読まなくなったし、購読しているタイムの記事も殆ど読まない。読むのは野球と金儲けの為のマーケット情報程度、後は日本のメディアが一方的だと感じた時に英米の記事を読み比べる程度だ。面倒な事は避けていた。私の英語コミュニケーション力はすっかり錆び付いてしまった、磨き直すには年をとりすぎた。■

コメント
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