かぶれの世界(新)

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第二次菅内閣考

2011-01-14 13:35:28 | 国際・政治

第二次間内閣の顔ぶれが決まった。私から見ると珍しくメッセージが極めて明らかな内閣だ。危機的な財政赤字の建て直しとして社会保障と税制の改革、停滞する日本の国力を回復するため環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への交渉参加問題に真正面から取り組むことだ。

この政策を実行する為に仙谷官房長官など3大臣を更迭し、野党が主張していた国会審議の障害を取り除いた。加えて政治と金にけじめをつけるため反小沢系のスタッフを内閣と党の要職につけた。優柔不断といわれた菅首相にとっては後が無い背水の布陣だろう。

私は以前から参院の官房長官の問責決議については、その理由もプロセスも正統性が無いと指摘してきた。参院の問責決議が大臣を辞めさせる前例を作ったのは禍根を残すことになるだろう。問責の理由も、大臣更迭する理由として妥当ではない。

問題なのは1票の価値に6倍も差があり違憲状態にあると判断された参院の決議で大臣が辞める不条理さだ。あえて3大臣更迭に踏み切ったのは、現実的な判断としてやむを得なかったのかもしれない。だが、国民の支持があれば踏ん張れたかも知れないと思う。これもまた「政治は民意の現れ」の寂しい例と私は思う。

報道によれば与謝野氏の入閣に野党は反発、小沢派との党内抗争の激化などで菅内閣はすぐにも行き詰るのではないか、良くて先行きは不透明であるとの見方が多いようだ。菅内閣が実現を目指す政策の妥当性の議論よりも、相も変わらず政局主体の報道だ。

特に自民党が彼らの主張と極めて似た政策があるのに、依然として審議拒否をちらつかせているのは理解できない。彼らの姿勢は国民に対する裏切りであるように私には感じる。菅内閣のアプローチが稚拙であるからという理由で、国家の緊急課題を先延ばしにして良いものか。仮に政権交代が起こっても、今度は自民党は反対した政策を掲げることになりその正統性を失うことになる。

一方、直前に行われた両院総会と党大会で小沢支持議員の発言にはあきれた。挙党体制とかマニフェストを守れとか言う次元の発言を喚く姿を見ると寂しい。挙党体制と小沢氏個人の政治資金問題は分けて考えるべきなのに混同している。

それでは小沢氏の手法を良しと主張することになり、自分自身を貶めることになりはしないか。又、マニフェストの見直しは既に国民大多数の意思になっており、危機的な財政下でバラマキを続け国を危機に追い込む無責任さは最早あきれるしかない。次の選挙で落選の判子をおでこに貼り付けたようなものだ。

正午のニュースを見ながら昼食を取り、その直後の40分で思いつくまま記事を書いた。このテーマになると何時もの事ながら多少感情的になっている気がする。もしかしたら事実誤認か論理に無理があるかもしれない。昼のテレビ番組はNHK以外内閣改造の詳細を報じていなかったので世論がどちらに誘導されていくのかも不明だ。私のように捉える人がいることを祈る。■

コメント
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