コシノコバイモは、ゆきわりそうと同じ時期に咲く、スプリング・エフェメラルの一つである。
花の色は地味であるが、面白い形をしている。
コシという名前は、石川、富山、新潟の日本海沿いに分布していることから付けられている。名前の後半は、球根が二つに割れて新しい球根が出ることから、貝にみたてて、「貝母」(ばいも)と呼んだことに由来するという。(引用していても、なんだか判らない説明だが)コシノコバイモの特徴 . . . 本文を読む
カタクリの突然変異種として、白い花のカタクリがまれに現れる。カタクリの群生地となると、何万本の花が咲いているのだろう。その中でも、白花はまず見つからない。
この花を見たのは、ある藪山であった。小雨の中、傘をさしながら、か細い山道を辿るのに神経を使っていた。谷間に出るとカタクリの群生地が広がり、山道が隠されてますます判らない状態になってしまった。カタクリを避けるように歩いたつもりだが、どうしても踏ん . . . 本文を読む
ユキワリソウと並んで、新潟の山を彩るもう一人の主役がカタクリである。
関東方面では、カタクリの群生地があるが、ロープ越しの鑑賞になっているようである。新潟では、幸いというべきか、登山道まではみ出してきて、時には踏みつけられているといった山野草本来の姿に留まっている。
形は、シクラメンに似てなかなか美しい。天気が良いと花びらが反っくり返るが、悪天候の中では閉じたままである。
カタクリの根っこからカタ . . . 本文を読む
この花は、角田山あたりの雪消えの進んだ雑木林で、春一番に見かける花である。
ジンチョウゲの仲間ということで、濃い緑の葉に黄色い花が冴える花である。おにしばり、なつぼうずといった別名も持っている。ゆきわりそうを探しに出かけた時に、いち早くこの花が咲いているのを見かける。他の花が咲く頃には、もう咲き終えて、頭の中からも消え去っている。良い花なんだけど、ゆきわりそうやカタクリの方が印象が強くて損をしてい . . . 本文を読む
新潟の雪山を歩いている時、春一番に見るのがこの花。3月初め頃から、この花を求めて、雪の上の黄色い色彩を探すようになる。
新潟付近に咲く花は、マルバマンサクという種類のようである。アップで見ると、触手を4本伸ばしたようで面白い顔をしている。
残雪歩きも終わりに近づくと、マンサクの藪が行く手を遮るようになる。あれほど楽しんだ花であるが、鉈を持っていればぶった切り、足で踏みつけて邪険な扱いをする。それく . . . 本文を読む
薄ピンク色のシャクナゲとしては、ハクサンシャクナゲとアズマシャクナゲを鑑別する必要があるが、葉の裏に軟毛があるのがアズマシャクナゲとのこと。この花は、谷川連峰の阿能川岳にて撮影したアズマシャクナゲである。
「シャクナゲ色に黄昏れる」と歌にも出てきて、ロマンチックなイメージを持つ花と、世間では受け取られている。
しかし、シャクナゲには、どれほど泣かされたことやら。藪の中でシャクナゲは密生して、行く手 . . . 本文を読む
ゆきわりそうが咲くのは、三月中旬から四月上旬である。花の写真撮影に出かけなければならないのだが、この時期は残雪歩きのハイシーズンでもある。しかも、ゆきわりそうは、晴れてくれないと花を開いてくれない。残雪歩きとゆきわりそうで心は揺れ動く。二日間の週末なら、一日ずつ交代でというのが良い。花の時期は短く、ゆきわりそうが終わると、新潟では桜が咲き、春の盛りになる。 . . . 本文を読む
ゆきわりそうは、花びら、しべの色・形が、それぞれ違って、これで同じ花かと思ってしまう。色とりどりの花が咲き乱れるのは壮観で、宝石箱をひっくり返したという表現があたっている。そのため、園芸種としての人気も高まり、NHKの趣味の園芸でも、一冊の本になっている。この本は、ゆきわりそうの種類のHepatica類全体の解説もされており、山の花しか興味のないという人にも、読んでみることを勧める。 . . . 本文を読む
新潟は雪の日が続き、春が待ち遠しい。新潟周辺の登山愛好家にとっては、ゆきわりそうが咲き始めたかどうかが、春の到来を意味する。
新潟周辺で見られるゆきわりそうは、オオミスミソウという種類である。日本海の海岸線沿いの国上山から弥彦山、角田山にかけては、群生地があって、花を楽しむことができる。ただ、人気も高く、最近では、開花のシーズンには県外からバスで団体がやってくるようにもなっている。登山者の増加も問 . . . 本文を読む