【今日の 一家に一個】
11月15日号「洗車用足場を作る」の巻でちょっと紹介したブラインドリベットの話をしようと思う。
金属の板同士を留めたいときには、一般的にボルトとナットの組み合わせか、規模の小さな時にはネジという選択だな。
ほかに溶接とかロウ付けとかの方法があるが、これは特殊の範囲だ。だいたい溶接機など、まあよほどの機械好きでもないと素人は買わないものな。(原の漁師の所にはあるぜ)(おっと個人情報)
つまり下図を参照してと
またはネジで止める。
ここで止めたい相手が箱状のものだと、とても頼りになるボルトとナットの組み合わせはボツだ。
なぜなら箱状の中に手が入らないからだ。
したがって下図のようにネジで止めるようになる。
昔こういうネジを「鉄板ビス」と言っていたが、今はどう呼ぶかは知らない。
なんとも頼りないが仕方がない。 まあ、ネジの数を増すだな。
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ここで役に立つのが今日の表題の「ブラインドリベット」である。
このような形状の金属である。
どうなるのかというと
その昔、東海道新幹線の工事までは、鉄橋の建設というと鋲というものが使われていた。(1964年)
鋲とは上の図のようなもので、炭火で真っ赤に熱した鋲を、あらかじめ開けてある穴に差し込み、特殊なハンマーでガンガン打って裏側をつぶして部材同士を止めるといった具合。
この鋲でも裏側が箱状になったりしているとダメである。
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ところがだな、このブラインドリベットはうまくできていて
このようなリベッターという器具(道具)を使う。
左下の部分にブラインドリベットを差し込んで
ハンドルを掴むと
中心の釘状のものが引っ張られて、裏側のアルミでできている部分がつぶれる
つぶれることで2つの部材が接着?合体?されるのだ。
箱の説明もお付けしよう
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これが結構強度があって
リベット径たったの2.4mmのものでも、引張強度80KG、せん断強度60KGもある。
リベット径は各種あるが、一般的に入手できるものの最大は4.8mmで、このクラスになると引張強度は300KG、せん断強度200KGもある。
ただしこのクラスになると、ハンドルを掴む力が相当なものになる。バッカカテエ(静岡の標準語)
”握力の勝負”な感じがあるぞ。
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電動工具と異なり、ただの鉄の道具だからそんなに高価なものではない。お近くのホームセンターで買える。
リベットそのものは1本6円とか8円だから、キミのお小遣いでも買える。ただしたくさん必要だよ。
これがあると結構いろいろな場合に活躍してくれるぞ。一家に一個だぞ。