ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

劔に向けてⅡ・・・

2011年05月27日 00時30分02秒 | Weblog
一般的な生命保険でも、登攀中における万が一の時には保険金はおりる。
しかし、それは怪我、入院、死亡時のみに限られる。
山における万が一とはそれだけではなく「捜索」に関わる費用が含まれてくる。
そしてそれが最も気にかかることの一つと言っても良いだろう。
捜索は警察だけに頼るわけには行かないケースが多く、山岳救助隊、民間ヘリなどに依頼しなければどうにもならない。
それが現実だ。
問題はそこ!
その費用がばかにならない。

ってな訳で、生まれて初めて「山岳保険」に加入した。
雪山におけるアイゼンやピッケルによる怪我をも含めての山岳保険だ。

それにしても、自分のような男がソロで北アルプスを縦走すること自体、自分で笑ってしまう。
俺にできるのか。
俺のような大雑把で根性無しの男が、一人で北アルプスだなんて無謀にもほどがある。
休憩したいだけ休憩して、結局は予定の時間を大幅に遅れて到着するのが精一杯じゃないのか。
すべてが自己責任のソロ山行に、どう考えても俺はあてはまらない。
無謀なチャレンジの様な気にもなってくる。
「好きなだけではどうすることもできないことがある」

ずっと自問自答しながらもうすぐ一年が経つ。
ずっと迷いながらアクセス、縦走ルート、装備等々計画立案してきた。
特に装備類においては、もう何度となく計画書を書き換えた。
ウルトラライトとまでは行かないが、いかに無駄をなくし軽量化を図れるか。その一点のみで言うなら、A4版用紙20枚近く書き綴った。
年賀状には「今年の夏は、劔岳への単独登攀を目指します」とまで書いた。
そうすることで、自分を絶対的な状況に追い込めるからだ。
もう後へは引けない状況にすることで、迷いを完全に吹っ切りたい思いもあった。

俺って本当にメンタルが弱いなぁ。
こんなことしなきゃ自分と向き合えないなんて。