ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

やっと雪の世界へ:つららは危険!

2016年04月29日 21時54分47秒 | Weblog
久しぶりに再開しようと思っていたら、今日もまた大分で震度5程の地震が起きた。
大分には姉がいるだけに心配なのだが、幸いに姉の住んでいるところは特に被害も無いようで安心した。
被災地を気遣うことは大切だが、いつになってもブログが更新できずにいることもちょと・・・。
気遣いと支援にできることは限られている。
あとはいつもの生活でいることも大切だと思いブログを再開することにした。


ダイアゴナルで急斜面を下り、再び氷柱のあるポイントへと戻ってきた。
「今季はこれで見納めかな・・・」
そう思うとやや淋しい気持ちにもなるのだが、来年はもっと太い多くの氷柱ができることを期待したい。


主たる氷柱の周りには、大小様々な太さ長さのつららが出来上がっている。
つららの迫力を最も感じることができるポイントは、その真下にある。
つまり、つららの先端から上に向けて見上げるのだ。
本来なら危険な行為ではあるが、一度くらいであれば真下から見上げてみるのもいい。

恐る恐るつららに触れてみるが、「ポキッ!」といってしまいそうで今ひとつ勇気が出ない(笑)。

それならば・・・

「キャッ! 冷たい♪」
まぁなんとも乙女チックな声だこと(笑)
「え~っ、撮ったんですかぁ。やっだぁ~私すっぴんですよ~」
「えっ、だって綺麗なお姉さんなんでしょ。大丈夫だよ。」
そんな会話をしながら下山を始めた。

突然、「ねぇ見てください! ほらぁ♪」
と言って太く長いつららを差し出した。
「こんな大きなのは初めてですよ。」

う~ん、なんとも乙女チックと言うか、山ガールと言うか、はたまた・・・。


彼女が生まれ育ったのは山口県。
氷柱にせよ雲龍瀑にせよ、これだけの雪と氷の世界に来たのは初めてかもしれない。
ここまで歩いてくることだけでも厳しい部分はあるのだが、きっと良い思い出になってくれたはずだ。

ということで、来期は是非厳冬期の赤岳に一緒に登ろう!
一生の思い出ができるかもね(笑)。

最近は・・・

2016年04月22日 23時30分48秒 | Weblog
熊本、大分を襲った災害のニュースが毎日流れている。
崩れた家屋、避難所の人達、大切な家族や友人を失った人達、未だ発見されずにいる人、そして雨。

自分のブログは、主に登山を中心とした内容で綴っているが、半ば仕事に直結するものであっても所詮は趣味の世界だ。
確かに命の危険を感じた時もあったし、楽しいことばかりではないのが登山だ。
それでも今は「良き思い出」「良き経験」として綴ることが重苦しく感じる。

「おれはこんな事を書いていていいのか・・・」
そんな思いだ。
記録として残しておくには絶好のブログではあるが、もうしばらく山のことはそっとしておきたい。

やっと雪の世界へ:ダイアゴナル

2016年04月04日 00時43分45秒 | Weblog
滝壺へ着き、雲龍瀑をしばし堪能。
その年によって大きさや厚みに差はあるものの、こうして間近で見上げればやはり圧巻である。

さて、飯の準備に取りかかろう。
冬の定番と言えば「鍋」。
だし汁は好みにもよるが、今回は自分が大好きな味噌仕立ての海鮮鍋とした。
〆はうどんである。

出来上がるのを待っている間にも、時折大きな音と共に氷の塊が崩れ落ちてきた。
自分たちがいるポイントまではまだ距離はあったが、ちょっとスリリングなランチタイムとなりそうだ。


つゆを温めて具材を煮込むだけの簡単料理であったが美味しいと言ってくれた。
熱い鍋物は冷え切った体には嬉しい限りだ。
それに今日は平日でもあり、この滝壺にいるのは自分たち二人だけ。
将に雲龍瀑独占状態、気分がいいね♪


食後の一服を済ませ、ここから氷柱へと下らなければならない。
「下りの方が危険だから、今度は写真は撮らないね」
と言ったが、考えてみれば来年の冬に再びここに来るとは限らないし、やっぱり撮ってあげよう。

往路において彼女が最も苦労したポイントへと来た。
斜度は厳しいし、「ピッケル使う?」と聞いたが2本あるストックの方が安心らしい。
とにかくこの区間はゆっくりと下ることが大切。
一歩一歩確実に爪を効かせながら下って行った。
数秒毎に振り返り、彼女の様子を見るのだが・・・。
おっ、よく見てみれば、なんと彼女のアイゼンワークは「ダイアゴナル」ではないか!
「えっ、ダイアゴナルかぁ・・・すげぇな! よくできるね。俺、怖くてできれば使いたくないテクだよ。」
そう言ったのだが、彼女はポカ~ンの表情。
「ダイアゴナルって何ですか?」ってな感じの顔だった。
こんな場所でこんな時に詳細を説明している余裕はないので、先ずは下りることを優先した。


最後の下り。
ここも斜度はきつい。


安全なポイントまで来てから、先ほどのダイアゴナルの話題となった。

「ダイアゴナル」
簡単に言えば、急斜面において足を交差させながらの斜め下り。
格段に難しいアイゼンワークではないのだが、アイゼンの爪を反対側の靴や爪、そしてスパッツなどに引っかけやすく、ひとつ間違えば「おっとっと!」では済まされない、転落や滑落しやすいテクなのだ。
それ故に自分はあまり使用しないアイゼンワークとなっている。
むしろサイドスッテプ(カニの横歩き移動)での上り下りの方が安心できる。

往路の時にも思ったことだが、やはり彼女はただ者ではない。
過去に何度も雪山の経験があり、自分が過剰に心配しすぎているのではないか・・・。
ひょっとして「雲龍渓谷や雲龍瀑って、予想していたよりも大したことはないんですね」などと思っているのではないか・・・。

謎の多い女性だ。