雄山を過ぎれば登山者は一気に少なくなり、登山道はガランとしたものとなる。
ここからが本格的立山の縦走路であり、テンションも上がるというもの。
岩稜地帯であるが故に気を抜くことはできないが、天候にさへ恵まれれば遠く縦走路と劔岳を視野に入れながら北アルプスを堪能できる。

大汝山、富士ノ折立へと続く岩稜ルート。
標高はほぼ3000mあたりとなる。
程なくして大汝休憩所へと着いた。
いい加減腹も空き、この辺りで昼食としたい。

大汝休憩所。
10年ほど前の映画「春を背負って」の舞台となった場所である。
山小屋の経営と避けることのできない山岳事故の物語。
そして立山を中心とした北アルプス北部の峰峰を見事なまでに映し出していた。
休憩所前のベンチは満席であり、ここを過ぎた辺りで食べることにした。
昼食と言っても、前日に購入したパンと行動食のみで軽く済ませる予定だ。
自分の場合、昼食で十分に腹を満たすということはまずない。
せいぜい腹六分目程度だろうか。
八分目でもよいのだが、経験上休憩後の行動に支障が出やすいと感じる。
腹と気分が満たされても動きに遅れや鈍さが出てしまっては元も子もない。
それ故に半分ちょっと程度に抑えている。
ただし、珈琲だけはほぼ必ず飲んでいるが・・・

「お腹すいたぁ~」のお二人さん。
今日の後半戦はこれからだよ!
大汝山を過ぎ、富士ノ折立の手前あたりだったろうか、今日初めての残雪ルートとなった。
今年の夏は例年にないほどの猛暑となり、雪解けが早かった。
それ故にこの時期であればまだ十分に登攀可能な劔岳へのバリエーションルートの雪渓が崩れ、ズタズタ状態となってしまっている。
平蔵谷ルートや長治郎谷ルートなどが入山禁止となり、たとえ自己責任であっても入ってはならない決まりらしい。
残念なことである。
それだけにこのポイントで残雪と出会えたことは非常に稀でラッキーだった。

残雪でウキウキかな(笑)。
自分も思わず雪を口に入れてしまった。
美味くはないが嬉しいね!
さて、ここを過ぎれば岩場の下りルートとなる。
決して危険度が大きい区間ではないが、足を滑らせ滑落すればどうなってしまうかは明らかだ。
慌てずにゆっくりと下ろう。

真砂岳へとむかう尾根道が見える。
少しガスが濃くなってきたこともあり、一瞬の隙間から見えた縦走路だった。
ギリギリストックを用いても大丈夫な下りルート。
これ以上斜度やガレ具合が大きければストックを用いることはかえって危険であり、三点支持により下らなければならない。
もう七年前になろうか、奥穂高岳の山荘から涸沢へと下るザイテングラードにおいて、僅か一ヶ月ほどの間に五件もの滑落事故が起き、その内三名の方々が亡くなられた。
聞いた話によれば、亡くなられた方々に共通していたことの一つにストックを用いてザイテングラードを下っていたそうだ。
あのザイテンにおいて何故ストックを用いてしまったのか・・・
あのエリアは三点支持による下りが前提であり、ストックを用いることは事故に直結すると言っても過言ではない。
道具の用い方を知らなかった、間違えていた、頼りすぎていた・・・
誰かアドバイスをする仲間はいなかったのだろうか・・・
防ぐことのできた痛ましい事故だ。

岩場を下るT君とUさん。
お腹が一杯で苦しくはないかな?
20分もあれば下り終えるが、まだガスが濃く劔岳を拝むことは叶わなかった。
「まぁ明日の楽しみとして、今日は素直に諦めましょう」
とは言ったものの、やはりここからの劔岳は絶景である。
ちょっと残念だった。

緩やかな登攀ルート。
この先に楽しみにしている出会いがある・・・かも。
咲いていてくれると嬉しい。
ここからが本格的立山の縦走路であり、テンションも上がるというもの。
岩稜地帯であるが故に気を抜くことはできないが、天候にさへ恵まれれば遠く縦走路と劔岳を視野に入れながら北アルプスを堪能できる。

大汝山、富士ノ折立へと続く岩稜ルート。
標高はほぼ3000mあたりとなる。
程なくして大汝休憩所へと着いた。
いい加減腹も空き、この辺りで昼食としたい。

大汝休憩所。
10年ほど前の映画「春を背負って」の舞台となった場所である。
山小屋の経営と避けることのできない山岳事故の物語。
そして立山を中心とした北アルプス北部の峰峰を見事なまでに映し出していた。
休憩所前のベンチは満席であり、ここを過ぎた辺りで食べることにした。
昼食と言っても、前日に購入したパンと行動食のみで軽く済ませる予定だ。
自分の場合、昼食で十分に腹を満たすということはまずない。
せいぜい腹六分目程度だろうか。
八分目でもよいのだが、経験上休憩後の行動に支障が出やすいと感じる。
腹と気分が満たされても動きに遅れや鈍さが出てしまっては元も子もない。
それ故に半分ちょっと程度に抑えている。
ただし、珈琲だけはほぼ必ず飲んでいるが・・・

「お腹すいたぁ~」のお二人さん。
今日の後半戦はこれからだよ!
大汝山を過ぎ、富士ノ折立の手前あたりだったろうか、今日初めての残雪ルートとなった。
今年の夏は例年にないほどの猛暑となり、雪解けが早かった。
それ故にこの時期であればまだ十分に登攀可能な劔岳へのバリエーションルートの雪渓が崩れ、ズタズタ状態となってしまっている。
平蔵谷ルートや長治郎谷ルートなどが入山禁止となり、たとえ自己責任であっても入ってはならない決まりらしい。
残念なことである。
それだけにこのポイントで残雪と出会えたことは非常に稀でラッキーだった。

残雪でウキウキかな(笑)。
自分も思わず雪を口に入れてしまった。
美味くはないが嬉しいね!
さて、ここを過ぎれば岩場の下りルートとなる。
決して危険度が大きい区間ではないが、足を滑らせ滑落すればどうなってしまうかは明らかだ。
慌てずにゆっくりと下ろう。

真砂岳へとむかう尾根道が見える。
少しガスが濃くなってきたこともあり、一瞬の隙間から見えた縦走路だった。
ギリギリストックを用いても大丈夫な下りルート。
これ以上斜度やガレ具合が大きければストックを用いることはかえって危険であり、三点支持により下らなければならない。
もう七年前になろうか、奥穂高岳の山荘から涸沢へと下るザイテングラードにおいて、僅か一ヶ月ほどの間に五件もの滑落事故が起き、その内三名の方々が亡くなられた。
聞いた話によれば、亡くなられた方々に共通していたことの一つにストックを用いてザイテングラードを下っていたそうだ。
あのザイテンにおいて何故ストックを用いてしまったのか・・・
あのエリアは三点支持による下りが前提であり、ストックを用いることは事故に直結すると言っても過言ではない。
道具の用い方を知らなかった、間違えていた、頼りすぎていた・・・
誰かアドバイスをする仲間はいなかったのだろうか・・・
防ぐことのできた痛ましい事故だ。

岩場を下るT君とUさん。
お腹が一杯で苦しくはないかな?
20分もあれば下り終えるが、まだガスが濃く劔岳を拝むことは叶わなかった。
「まぁ明日の楽しみとして、今日は素直に諦めましょう」
とは言ったものの、やはりここからの劔岳は絶景である。
ちょっと残念だった。

緩やかな登攀ルート。
この先に楽しみにしている出会いがある・・・かも。
咲いていてくれると嬉しい。