車中泊は年間を通してなかり行っている。
日帰り登山にしても、車中で前泊をすることが多いからだ。
この日の夜はまだそれほど強い冷え込みではなく、車内においては♯4のシュラフで十分に暖かかった。
目が覚めた時は外は既に明るかった。
腕時計を見ると時刻は6時40分。
「やっば! 寝過ごしたっ!!」
携帯の目覚ましはかけておいたのだが、まったく気付かなかったようで、予定していた起床時刻の5時を大きくオーバーしてしまっていた。
あわてて服を着込み、顔を洗い、飯を腹に詰め込む。
お手頃北アルプスとはいえ、燕へのルートは北アルプス三大急登と呼ばれている。
カロリーだけは十分に摂取しておかなければならなかった。
外に出て軽くストレッチをした。
どことなく体が硬い。
単に歳のせいだけじゃなく、怠いような感じがする。
「なんか行くのが面倒になってきたなぁ・・・」
今まで感じたことのない意識になっている自分だった。
「ここまできて帰るのもなぁ・・・」
そんな相反する「かったるさ」を抱きながら、重いザックを背負い登山口まで行った。
7時30分、スタート。
目立った紅葉らしき風景もなく、ひたすら樹林帯のルートを登る。
たしかに急登攀といえばそうなのだが、地元の男体山を思えばたいしたことはないような気がした。
ザックの重量こそ男体山の二倍以上はあるが、ルートの状況そのものは予想していたよりも楽だった。
いつもより下を向いたままの登攀が続く。
今ひとつ気分が乗らない感じだ。
時折足を止め上を見上げれば、真っ赤な紅葉樹木との出会いがあった。
「ふぅ~」と大きくため息をつき紅葉を愛でるが感動はあまりなかった。
そして、足を止める回数もため息をつく回数も次第に増えていったような覚えがある。
登れども登れども樹林帯の中。
今までだってこんな状況は何度もあったはずなのだが、今日に限っては気乗りのしない登山となっていた。
「今頃りょうちんはどうしてるかな・・・。熱を出して寝ているんだろうなぁ。」
一緒に登れなかったことと、変わり映えのしない風景とが折り重なり、けだるささえも感じてきた。
「第一ベンチ」と呼ばれる休憩ポイントに着いた。
一服し時刻をマップに記入した。
かなりゆっくり登ってきたつもりだったが、一般ルートタイムよりも早く到着することができた。
そして再び樹林帯のルートを急登攀する。
やはり気分は今ひとつ・・・。
それでも「第二ベンチ」に着くと、第一ベンチで見かけた若いカップル(たぶんご夫婦)がいた。
シャッターをお願いされたことが縁で、話が弾んだ。
自分も撮っていただいた。
写真で見る限りはそうでもないのだが、気分は凹んでいる。
この先、更にルートは厳しくなるようで、いよいよもって凹みが増してくる予感がした。
日帰り登山にしても、車中で前泊をすることが多いからだ。
この日の夜はまだそれほど強い冷え込みではなく、車内においては♯4のシュラフで十分に暖かかった。
目が覚めた時は外は既に明るかった。
腕時計を見ると時刻は6時40分。
「やっば! 寝過ごしたっ!!」
携帯の目覚ましはかけておいたのだが、まったく気付かなかったようで、予定していた起床時刻の5時を大きくオーバーしてしまっていた。
あわてて服を着込み、顔を洗い、飯を腹に詰め込む。
お手頃北アルプスとはいえ、燕へのルートは北アルプス三大急登と呼ばれている。
カロリーだけは十分に摂取しておかなければならなかった。
外に出て軽くストレッチをした。
どことなく体が硬い。
単に歳のせいだけじゃなく、怠いような感じがする。
「なんか行くのが面倒になってきたなぁ・・・」
今まで感じたことのない意識になっている自分だった。
「ここまできて帰るのもなぁ・・・」
そんな相反する「かったるさ」を抱きながら、重いザックを背負い登山口まで行った。
7時30分、スタート。
目立った紅葉らしき風景もなく、ひたすら樹林帯のルートを登る。
たしかに急登攀といえばそうなのだが、地元の男体山を思えばたいしたことはないような気がした。
ザックの重量こそ男体山の二倍以上はあるが、ルートの状況そのものは予想していたよりも楽だった。
いつもより下を向いたままの登攀が続く。
今ひとつ気分が乗らない感じだ。
時折足を止め上を見上げれば、真っ赤な紅葉樹木との出会いがあった。
「ふぅ~」と大きくため息をつき紅葉を愛でるが感動はあまりなかった。
そして、足を止める回数もため息をつく回数も次第に増えていったような覚えがある。
登れども登れども樹林帯の中。
今までだってこんな状況は何度もあったはずなのだが、今日に限っては気乗りのしない登山となっていた。
「今頃りょうちんはどうしてるかな・・・。熱を出して寝ているんだろうなぁ。」
一緒に登れなかったことと、変わり映えのしない風景とが折り重なり、けだるささえも感じてきた。
「第一ベンチ」と呼ばれる休憩ポイントに着いた。
一服し時刻をマップに記入した。
かなりゆっくり登ってきたつもりだったが、一般ルートタイムよりも早く到着することができた。
そして再び樹林帯のルートを急登攀する。
やはり気分は今ひとつ・・・。
それでも「第二ベンチ」に着くと、第一ベンチで見かけた若いカップル(たぶんご夫婦)がいた。
シャッターをお願いされたことが縁で、話が弾んだ。
自分も撮っていただいた。
写真で見る限りはそうでもないのだが、気分は凹んでいる。
この先、更にルートは厳しくなるようで、いよいよもって凹みが増してくる予感がした。