約二ヶ月ぶりの大型ザックはそれなりに体に堪えた。
雷鳥坂の稜線に出るまでに緩やかな上り坂を進むのだが、足元の大きな石(岩)にもたつきそうにもなった。
そしていつもの「ナナカマドカーブ」にさしかかる。
自分が勝手に名付けた「ナナカマドカーブ」。
ここを曲がればいよいよ稜線ルートとなる。
紅葉の季節にここに来るのは四度目になるだろうか。
夏季の緑色とはうって変わり、オレンジ色に紅葉したナナカマドの葉は周囲と比較しても見事に際だっている。
「いよいよ稜線だ。きついぞ・・・」
毎度ながらある程度の覚悟は必要になってくる。
ナナカマドカーブを曲がりきれば稜線を見上げることができる。
しばらくは稜線に沿って小さく左右に曲がりながら標高を稼ぐ。
何度曲がれば右へ大きく逸れるルートになるのかは確かめたことはない。
来年は数を数えてみようかな。
途中一度だけ休憩を入れた。
歩き慣れた(見慣れた)稜線ルートだが、ザックが大きければやはりきついと感じる。
しかし今日きついのはこの区間だけであり、そう考えれば気持ちは楽だ。
やっと右へ大きくそれるポイントとなり、雷鳥坂も半分以上越えたことにもなった。
「ここをこえればラストの直登だけだね。」
「はい、思い出しましたよ。」
ガスっては来たが、残りは直登だけだと思えば乗越もそう遠くはない。
それに不思議と疲労感を感じずにここまで来ているような気がする。
きついことはきついのだが、想定していたような疲労感は感じてはいない。
おそらくは秋の涼しさが影響しており、体への負担を軽減してくれているのだろう。
時間にしても結構スムーズであり、このままで行けば乗越でゆっくりと休憩できる。
ラストの直登も疲労感をそれほど感じずに進むことができた。
やはり真夏の日差しが無くなっている今の時期ならではなのだろうと思った。
別山乗越に到着。
ここまで稜線ルートで1時間40分だった。
年寄りとしてはまずまずの合格タイムだろうか(笑)。
大汗をかく程でもなく、かといって寒さを感じる程でもない。
夏山は好きだが、秋山は体への負担が少ないのだろう。
7月にここで休憩をした時は登山者の姿が一人もいないことに驚いたが、今日は周囲は結構な数だった。
シャッターをお願いして一枚写真を撮ってもらったが、その方から唖然とする質問をされた。
「剣山荘へはどこを通ればいいんですか?」
初めは「えっ、なんで今更そんなこと聞くの? ここまで来てどうして・・・」
と不思議でならなかった。
まさかとは思ったが、地図を持ってきていないらしい。
まさかまさかである。
立山・劔はおろか、山へ登る資格は無しと言っても過言ではない。
かと言ってそれを咎める資格が自分にあるわけでもない。
半ば呆れながらも自分の持っている地図と、設置されている看板の地図とを照合させながら説明した。
(目の前にある看板の地図を見れば分かりそうなものだが・・・)
実を言えば、この方とは翌日にも途中で会うことになるのだが、その時にもかなり困った事になってしまった。
毎年のように遭遇する「関わりたくない人」なのだ。
そのことは後々アップしよう。
乗越で十分休憩し、劔沢のテン場へ向けて下った。
下り初めてすぐにある岩に埋め込まれた一枚のプレート。
肖像のプレートには「石井稜太郎」と名前が刻まれている。
いろいろと調べてはみたのだが、氏が誰でどのような人なのかは分からないままだ。
岩稜地帯を下り終えれば緩やかなルートとなり、チングルマやハクサンイチゲの紅葉が地面を埋め尽くしていた。
一面チングルマの紅葉。
テン場はもう目の前だ。
設営の数は少なく、幸いにお気に入りのいつものポイントは空いていた。
早く設営してゆっくりと珈琲を飲みたい。
今日明日の天候は問題無しだし、夕食ものんびりとできそうだ。
雷鳥坂の稜線に出るまでに緩やかな上り坂を進むのだが、足元の大きな石(岩)にもたつきそうにもなった。
そしていつもの「ナナカマドカーブ」にさしかかる。
自分が勝手に名付けた「ナナカマドカーブ」。
ここを曲がればいよいよ稜線ルートとなる。
紅葉の季節にここに来るのは四度目になるだろうか。
夏季の緑色とはうって変わり、オレンジ色に紅葉したナナカマドの葉は周囲と比較しても見事に際だっている。
「いよいよ稜線だ。きついぞ・・・」
毎度ながらある程度の覚悟は必要になってくる。
ナナカマドカーブを曲がりきれば稜線を見上げることができる。
しばらくは稜線に沿って小さく左右に曲がりながら標高を稼ぐ。
何度曲がれば右へ大きく逸れるルートになるのかは確かめたことはない。
来年は数を数えてみようかな。
途中一度だけ休憩を入れた。
歩き慣れた(見慣れた)稜線ルートだが、ザックが大きければやはりきついと感じる。
しかし今日きついのはこの区間だけであり、そう考えれば気持ちは楽だ。
やっと右へ大きくそれるポイントとなり、雷鳥坂も半分以上越えたことにもなった。
「ここをこえればラストの直登だけだね。」
「はい、思い出しましたよ。」
ガスっては来たが、残りは直登だけだと思えば乗越もそう遠くはない。
それに不思議と疲労感を感じずにここまで来ているような気がする。
きついことはきついのだが、想定していたような疲労感は感じてはいない。
おそらくは秋の涼しさが影響しており、体への負担を軽減してくれているのだろう。
時間にしても結構スムーズであり、このままで行けば乗越でゆっくりと休憩できる。
ラストの直登も疲労感をそれほど感じずに進むことができた。
やはり真夏の日差しが無くなっている今の時期ならではなのだろうと思った。
別山乗越に到着。
ここまで稜線ルートで1時間40分だった。
年寄りとしてはまずまずの合格タイムだろうか(笑)。
大汗をかく程でもなく、かといって寒さを感じる程でもない。
夏山は好きだが、秋山は体への負担が少ないのだろう。
7月にここで休憩をした時は登山者の姿が一人もいないことに驚いたが、今日は周囲は結構な数だった。
シャッターをお願いして一枚写真を撮ってもらったが、その方から唖然とする質問をされた。
「剣山荘へはどこを通ればいいんですか?」
初めは「えっ、なんで今更そんなこと聞くの? ここまで来てどうして・・・」
と不思議でならなかった。
まさかとは思ったが、地図を持ってきていないらしい。
まさかまさかである。
立山・劔はおろか、山へ登る資格は無しと言っても過言ではない。
かと言ってそれを咎める資格が自分にあるわけでもない。
半ば呆れながらも自分の持っている地図と、設置されている看板の地図とを照合させながら説明した。
(目の前にある看板の地図を見れば分かりそうなものだが・・・)
実を言えば、この方とは翌日にも途中で会うことになるのだが、その時にもかなり困った事になってしまった。
毎年のように遭遇する「関わりたくない人」なのだ。
そのことは後々アップしよう。
乗越で十分休憩し、劔沢のテン場へ向けて下った。
下り初めてすぐにある岩に埋め込まれた一枚のプレート。
肖像のプレートには「石井稜太郎」と名前が刻まれている。
いろいろと調べてはみたのだが、氏が誰でどのような人なのかは分からないままだ。
岩稜地帯を下り終えれば緩やかなルートとなり、チングルマやハクサンイチゲの紅葉が地面を埋め尽くしていた。
一面チングルマの紅葉。
テン場はもう目の前だ。
設営の数は少なく、幸いにお気に入りのいつものポイントは空いていた。
早く設営してゆっくりと珈琲を飲みたい。
今日明日の天候は問題無しだし、夕食ものんびりとできそうだ。
そしてチングルマ、紅葉するんですね、吃驚! 首が長くて?儚げで、ちょっとの風にも揺れるこの花が大好きです。 紅葉すると面影ないですね
今年も終わります。 どうぞいい年をお迎えください、健康で過ごされます様に願っています。