「春を背負って」という山小屋を題材とした映画が去年の今頃公開された。
今回の山行のタイトルがどうしても思いつかず、映画からパクらせて頂いた。
m(_ _)m
毎年12月の暮れから5月の残雪期までの約半年間は、ほぼ単独で雪山に登っている自分だが、夏山と比べて体力は比較にならない程使っている。
精神的にも結構厳しく、好きだから登っているとは言え心身の疲労は蓄積する。
5月中旬に最後の雪山を終えると、その疲労を癒す意味で身近な低中山へ登る。
恥ずかしい話だが、目的は「春の花」だ。
今年も例年通り花を愛でる山行を計画した。
栃木県と群馬県の県境にある「袈裟丸山」をターゲットとした。
この袈裟丸山は、5月になるとツツジやシャクナゲが咲き乱れ、多くのハイカーや写真愛好家で賑わうそうだ。
5月になり、職場で袈裟丸山の地図(1/25000)を見ていた時だった。
若い男性スタッフが「おっ、今度はどこに登るんですか? またアルプスですか?」と聞いてきた。
「いや、今回は袈裟丸山と言ってどちらかと言えば低山に近い山なんだ。」
「へぇ~、珍しいですね。雪はどうなんですか?」
「いやいや、ツツジを中心とした花を見に行くんだよ。」
「へっ! ぷっ! 花・・・ですか・・。笑っていいですか。」
と、いいながら笑っていた。
「やっぱり、俺の柄じゃないよなぁ(笑)」
そんなやりとりがあった。
花の名前は知らなくとも、この時期限りの花に彩られた山に登ることは楽しみだ。
メンバーは自分の他に、なんと女性が3名も。
登山に慣れた女性もいれば、自称「山の乙女」まで経験は様々だが、見方によっては「父親と三姉妹」と言った風にも見えなくもない。
まぁ少々無理は承知だが、三姉妹を連れていざ花の袈裟丸山へ!
5月29日。
曇り空ではあったが、日中の天候は心配ない。
車で日光方面から旧足尾方面へと走らせ、登山口へと向かった。
準備体操と入山届けを済ませ、スタート。
標高は僅かに1878mだ。
そう、今日は珍しく日帰りの軽トレッキング。
マイナス30°の銀世界とはうって変わってのカラフルな世界だ。
スタート直後は樹林帯の中を緩やかに登って行く。
若葉の優しい緑に囲まれて足取りも軽い。
と思いながらカメラを向けると・・・。
即、こんなポーズを決めてきた。
おっ、さすが自称「山の乙女」かな(笑)。
ゆっくりではあるが標高を上げて行くと、ポツリポツリと目を引くものが点在し始めた。
やっと出会えたツツジに迷わずシャッターを切った。
この半年間、赤やオレンジ紫といったカラーは、山の中では先ずお目にかかった記憶がない。
あるとすれば、ごく稀にすれ違った登山者のアルパインジャケットくらいだったろう。
そんなことを思い出した。
樹林帯を抜け、稜線へと出た。
左手奥には、今日の目的地である「袈裟丸山」と思えるやまなみが目視できた。
山に向けシャッターを切る。
ついでに三姉妹も。(いやいや、ついでではない)
若いから反応が早いのか、それともカメラ慣れしているのか、カメラを向けると瞬時にポーズをとってくれる、それともとってしまう(体が即反応してしまう)。
いずれにしても一枚一枚が思い出に残るものとなってくれた。
最後尾をお願いしたKさんだが。
実を言えば、彼女の歩き方(登り方)こそ自分が目指している登攀技術の一つだ。
決して急がない。決してペースを乱さない。
常時一定のペースを保ち安定している。
だから地図に示されているルートタイムとほぼ同時間で進むことができるのだ。
そのかわり小休止も最低限のみ。
自分のようにガツガツしたのは本来はよくないのだろうと思っている。
ついつい「早く予定ポイントに着けば、それだけ休憩時間を長く取れる」
そんな欲ばかりかいているのだ。
見習うべきこと(人)は、すぐ身近に存在しているのだ。
今回の山行のタイトルがどうしても思いつかず、映画からパクらせて頂いた。
m(_ _)m
毎年12月の暮れから5月の残雪期までの約半年間は、ほぼ単独で雪山に登っている自分だが、夏山と比べて体力は比較にならない程使っている。
精神的にも結構厳しく、好きだから登っているとは言え心身の疲労は蓄積する。
5月中旬に最後の雪山を終えると、その疲労を癒す意味で身近な低中山へ登る。
恥ずかしい話だが、目的は「春の花」だ。
今年も例年通り花を愛でる山行を計画した。
栃木県と群馬県の県境にある「袈裟丸山」をターゲットとした。
この袈裟丸山は、5月になるとツツジやシャクナゲが咲き乱れ、多くのハイカーや写真愛好家で賑わうそうだ。
5月になり、職場で袈裟丸山の地図(1/25000)を見ていた時だった。
若い男性スタッフが「おっ、今度はどこに登るんですか? またアルプスですか?」と聞いてきた。
「いや、今回は袈裟丸山と言ってどちらかと言えば低山に近い山なんだ。」
「へぇ~、珍しいですね。雪はどうなんですか?」
「いやいや、ツツジを中心とした花を見に行くんだよ。」
「へっ! ぷっ! 花・・・ですか・・。笑っていいですか。」
と、いいながら笑っていた。
「やっぱり、俺の柄じゃないよなぁ(笑)」
そんなやりとりがあった。
花の名前は知らなくとも、この時期限りの花に彩られた山に登ることは楽しみだ。
メンバーは自分の他に、なんと女性が3名も。
登山に慣れた女性もいれば、自称「山の乙女」まで経験は様々だが、見方によっては「父親と三姉妹」と言った風にも見えなくもない。
まぁ少々無理は承知だが、三姉妹を連れていざ花の袈裟丸山へ!
5月29日。
曇り空ではあったが、日中の天候は心配ない。
車で日光方面から旧足尾方面へと走らせ、登山口へと向かった。
準備体操と入山届けを済ませ、スタート。
標高は僅かに1878mだ。
そう、今日は珍しく日帰りの軽トレッキング。
マイナス30°の銀世界とはうって変わってのカラフルな世界だ。
スタート直後は樹林帯の中を緩やかに登って行く。
若葉の優しい緑に囲まれて足取りも軽い。
と思いながらカメラを向けると・・・。
即、こんなポーズを決めてきた。
おっ、さすが自称「山の乙女」かな(笑)。
ゆっくりではあるが標高を上げて行くと、ポツリポツリと目を引くものが点在し始めた。
やっと出会えたツツジに迷わずシャッターを切った。
この半年間、赤やオレンジ紫といったカラーは、山の中では先ずお目にかかった記憶がない。
あるとすれば、ごく稀にすれ違った登山者のアルパインジャケットくらいだったろう。
そんなことを思い出した。
樹林帯を抜け、稜線へと出た。
左手奥には、今日の目的地である「袈裟丸山」と思えるやまなみが目視できた。
山に向けシャッターを切る。
ついでに三姉妹も。(いやいや、ついでではない)
若いから反応が早いのか、それともカメラ慣れしているのか、カメラを向けると瞬時にポーズをとってくれる、それともとってしまう(体が即反応してしまう)。
いずれにしても一枚一枚が思い出に残るものとなってくれた。
最後尾をお願いしたKさんだが。
実を言えば、彼女の歩き方(登り方)こそ自分が目指している登攀技術の一つだ。
決して急がない。決してペースを乱さない。
常時一定のペースを保ち安定している。
だから地図に示されているルートタイムとほぼ同時間で進むことができるのだ。
そのかわり小休止も最低限のみ。
自分のようにガツガツしたのは本来はよくないのだろうと思っている。
ついつい「早く予定ポイントに着けば、それだけ休憩時間を長く取れる」
そんな欲ばかりかいているのだ。
見習うべきこと(人)は、すぐ身近に存在しているのだ。