下山時の滑落事故は多い。
それが技術を必要とするコースであれば尚のこと多い。
雪壁を下るということは、アイゼンやピッケルの技術だけでなくそれなりにメンタルも必要とされる。
現場でこそ得られる技術を習得することは大切なことだが、落ちてしまえばそれまでだ。
本音を言えばアドバイスをする自分とて緊張が走った。
まずは一つ一つの動作を確認しながら動くこと。
そして動きの次は確実に刺すこと。
急ぐことは必要ではなく、自分のペースで確実に行うことだ。
一通りのアドバイスと説明をし、自分から先に下った。
自分はノートレースのコース取りをしたが、N君には凹凸のはっきりとしたトレースが残っているコースを下りてもらうことにした。
本人もそっちの方が安心できるらしい。
登攀時よりもゆっくりだがそれでいい。
絶対に急いではダメだ。
写真を撮りながらアドバイスを送るが、やはり登りの時よりも緊張感が伺える。
自分を追い越し、そのまま安定ポイントまで下ってもらった。
N君の声にニッコリ。
緊張感は大切だが、少しはリラックスも必要だ。
本音を言えば、ノートレースのコースは気持ちがいい。
殆どの登山者がトレースに沿っているだけに、「自分だけのコース」という自己満足に浸れる。
これもある意味贅沢なことだ。
今度は上からN君を見下ろしてアドバイスを送る。
現実としてはかなり厳しい現場だが、技術の習得にはこれ以上のセッティングされた現場はないだろう。
本人は辛いかも知れないが、経験値としては数段階アップしていることは間違いない。
そのためにも何としても無事下山させなければならない。
時間はかかったが、雪壁が終わり岩稜地帯へと戻ってきた。
ここはここでまた別の緊張感を強いられる。
アイゼンの爪が逆に危険性を高めてしまうからだ。
幸いに小屋からのスタート直後に経験していることもあり、それなりに爪を用いた岩場の通り方は分かっているだろうし、引っかけてしまうことさへ気をつければ小屋までもう少しだ。
ピッケルは用いず、両手両足で岩肌をつかむ。
もう小屋の屋根が見えている。
早く落ち着いて一服したいものだ。
鉄梯子は安全のための設置だが、アイゼンの爪にとってはかなりやっかいなポイントにもなってしまう。
雪壁よりは楽に下ってきているように見える。
そのままゆっくりマイペースで・・・。
いい調子!
13時に穂高岳山荘に無事下山した。
やっとホッとできる。
軽く昼食を食べ一服し、テン場で待っているKMさんにお土産を購入した。
ここからテン場までは一時間もあれば戻れるが、心配なのはザイテングラード沿いの雪崩だ。
それが技術を必要とするコースであれば尚のこと多い。
雪壁を下るということは、アイゼンやピッケルの技術だけでなくそれなりにメンタルも必要とされる。
現場でこそ得られる技術を習得することは大切なことだが、落ちてしまえばそれまでだ。
本音を言えばアドバイスをする自分とて緊張が走った。
まずは一つ一つの動作を確認しながら動くこと。
そして動きの次は確実に刺すこと。
急ぐことは必要ではなく、自分のペースで確実に行うことだ。
一通りのアドバイスと説明をし、自分から先に下った。
自分はノートレースのコース取りをしたが、N君には凹凸のはっきりとしたトレースが残っているコースを下りてもらうことにした。
本人もそっちの方が安心できるらしい。
登攀時よりもゆっくりだがそれでいい。
絶対に急いではダメだ。
写真を撮りながらアドバイスを送るが、やはり登りの時よりも緊張感が伺える。
自分を追い越し、そのまま安定ポイントまで下ってもらった。
N君の声にニッコリ。
緊張感は大切だが、少しはリラックスも必要だ。
本音を言えば、ノートレースのコースは気持ちがいい。
殆どの登山者がトレースに沿っているだけに、「自分だけのコース」という自己満足に浸れる。
これもある意味贅沢なことだ。
今度は上からN君を見下ろしてアドバイスを送る。
現実としてはかなり厳しい現場だが、技術の習得にはこれ以上のセッティングされた現場はないだろう。
本人は辛いかも知れないが、経験値としては数段階アップしていることは間違いない。
そのためにも何としても無事下山させなければならない。
時間はかかったが、雪壁が終わり岩稜地帯へと戻ってきた。
ここはここでまた別の緊張感を強いられる。
アイゼンの爪が逆に危険性を高めてしまうからだ。
幸いに小屋からのスタート直後に経験していることもあり、それなりに爪を用いた岩場の通り方は分かっているだろうし、引っかけてしまうことさへ気をつければ小屋までもう少しだ。
ピッケルは用いず、両手両足で岩肌をつかむ。
もう小屋の屋根が見えている。
早く落ち着いて一服したいものだ。
鉄梯子は安全のための設置だが、アイゼンの爪にとってはかなりやっかいなポイントにもなってしまう。
雪壁よりは楽に下ってきているように見える。
そのままゆっくりマイペースで・・・。
いい調子!
13時に穂高岳山荘に無事下山した。
やっとホッとできる。
軽く昼食を食べ一服し、テン場で待っているKMさんにお土産を購入した。
ここからテン場までは一時間もあれば戻れるが、心配なのはザイテングラード沿いの雪崩だ。