アタック日は早朝5時スタートを予定していた。
アタックザックだけなので軽量ではあるのだが、いつもの単独時よりも往復の時間がかかることは十分予測できたし無論想定内だ。
理由は一つ。
危険箇所の通過時は「スタカット」形式で臨むことになるからだ。
先ずは自分が先行し、一定一ポイントまで来たらKMさんとAM君を自分の所まで来させる。
AM君には申し訳ないが、最後尾からKMさんのリカバーを兼ねてもらう。
時間を要してでも安全を最優先するからにはこのやり方がベストだと考えた。
3時30分頃起床したが、フライシートに当たる雨粒の音が恨めしかった。
「今日はおそらくは降ったり止んだりかな・・・」
まだ眠気の残る体を完全に起こさねばならない。
お湯を沸かし珈琲を飲んだ。
朝食はいつもの魚介系雑炊だが、これが結構腹持ちがよい。
アタックザックの中身を最終チェックし、外へ出てみた。
二人とも出ており、劔岳の方を見ているが真っ白なガスの世界だった。
雨あしは思っていた以上に強くはなく、レインウェアを着るかどうか迷うところだった。
しかし、いつ強くなってくるか分からないのが山の天気だ。
やはり着用しよう。ついでにザックカバーもした方がいざというときに助かる。
5時5分、テント場を出発。
出発前に「これだけは!」と思い、二人に伝えた。
「今日の天気ははっきり言って読めない。だからどの程度荒天になってくるか分からない。もし風雨が強くなってきた場合、たとえ山頂直下付近でも諦めて下山するつもりでいてほしい。悔しいだろうけど、劔は甘くない。」
了承を得てスタートした。
劔沢雪渓の緩やかなルートをトラバースする。
二人とも夏山でこれだけの雪渓を歩くのは初めてだろう。
剣山荘を過ぎ、ここから徐々に登りルートとなってくる。
右手の後立山手前に珍しい雲を目視できた。
まるで「トルネード」の様にも見える雲だった。
残念ながら明くるなってくるのは東の方で、西方面は何ら変化はない。
西からであれば天候の回復も少しは望めるのだが・・・。
この短い雪渓を渡ればクサリ場となる。
このポイントはクサリが無くても何とかなる程度だから大丈夫だろう。
今回の山行では、三人が各々にカメラを持参してきた。
おかげでかなりの数の写真(記録)を残すことができたし、それだけではない。
同じポイントでも、向きを正反対から撮ることで全く違った趣の画像となることができた。
単独ではわからなかったことだが、後々の編集(CDへの焼き付けなど)は大変だった。
クサリの基本的な用い方は既に伝えてあるが、それはあくまでも状況次第。
状況とは本人のメンタルや疲労度合いを含めてのことなので、用いた方が確実と思えば手にすればいいだけのことだ。
だからKMさんにはいちいち「クサリをつかんで!」とかは言わなかった。
それよりも三点支持の確実性を繰り返し伝えておいた。
うん、大丈夫! いい感じだ。
AM君が撮ってくれた画像。
バックショットが中心となるが、それもまたGOOD!!!
予定より15分ほど遅れたが一服劔に着いた。
ここでやることは、先ず一服。
雨は上がってはいたが、周囲は変わらず真っ白なガス。
ちょっと残念ではあるが、天候悪化で登れなくなるよりは遙かにましだ。
これは自動シャッターではなく、単独で登ってきた外国の方(女性)に撮っていただいた。
この女性は先行していったが、この先の平蔵の頭手前で引き返してきた。
あまりの危険さに無理だと判断したとのことだった。
一服劔に咲いていた「イワギキョウ」それとも「チシマギキョウ」。
花びらの先の方に白い産毛の様なものがあれば「チシマギキョウ」なのだが、確認するのを忘れてしまった。
う~ん、薄紫の高山植物と山ガール。
やっぱり絵になると思う。
KMさん本人は照れていたが、撮っておいて正解だった。
やはりミスマッチだった(笑)。
「じゃぁそろそろ行こうか。これから先はガレ場ザレ場の連続だから、お互いに落石には注意ね。もちろん浮き石にも。」
目指すは前劔山頂だ。
アタックザックだけなので軽量ではあるのだが、いつもの単独時よりも往復の時間がかかることは十分予測できたし無論想定内だ。
理由は一つ。
危険箇所の通過時は「スタカット」形式で臨むことになるからだ。
先ずは自分が先行し、一定一ポイントまで来たらKMさんとAM君を自分の所まで来させる。
AM君には申し訳ないが、最後尾からKMさんのリカバーを兼ねてもらう。
時間を要してでも安全を最優先するからにはこのやり方がベストだと考えた。
3時30分頃起床したが、フライシートに当たる雨粒の音が恨めしかった。
「今日はおそらくは降ったり止んだりかな・・・」
まだ眠気の残る体を完全に起こさねばならない。
お湯を沸かし珈琲を飲んだ。
朝食はいつもの魚介系雑炊だが、これが結構腹持ちがよい。
アタックザックの中身を最終チェックし、外へ出てみた。
二人とも出ており、劔岳の方を見ているが真っ白なガスの世界だった。
雨あしは思っていた以上に強くはなく、レインウェアを着るかどうか迷うところだった。
しかし、いつ強くなってくるか分からないのが山の天気だ。
やはり着用しよう。ついでにザックカバーもした方がいざというときに助かる。
5時5分、テント場を出発。
出発前に「これだけは!」と思い、二人に伝えた。
「今日の天気ははっきり言って読めない。だからどの程度荒天になってくるか分からない。もし風雨が強くなってきた場合、たとえ山頂直下付近でも諦めて下山するつもりでいてほしい。悔しいだろうけど、劔は甘くない。」
了承を得てスタートした。
劔沢雪渓の緩やかなルートをトラバースする。
二人とも夏山でこれだけの雪渓を歩くのは初めてだろう。
剣山荘を過ぎ、ここから徐々に登りルートとなってくる。
右手の後立山手前に珍しい雲を目視できた。
まるで「トルネード」の様にも見える雲だった。
残念ながら明くるなってくるのは東の方で、西方面は何ら変化はない。
西からであれば天候の回復も少しは望めるのだが・・・。
この短い雪渓を渡ればクサリ場となる。
このポイントはクサリが無くても何とかなる程度だから大丈夫だろう。
今回の山行では、三人が各々にカメラを持参してきた。
おかげでかなりの数の写真(記録)を残すことができたし、それだけではない。
同じポイントでも、向きを正反対から撮ることで全く違った趣の画像となることができた。
単独ではわからなかったことだが、後々の編集(CDへの焼き付けなど)は大変だった。
クサリの基本的な用い方は既に伝えてあるが、それはあくまでも状況次第。
状況とは本人のメンタルや疲労度合いを含めてのことなので、用いた方が確実と思えば手にすればいいだけのことだ。
だからKMさんにはいちいち「クサリをつかんで!」とかは言わなかった。
それよりも三点支持の確実性を繰り返し伝えておいた。
うん、大丈夫! いい感じだ。
AM君が撮ってくれた画像。
バックショットが中心となるが、それもまたGOOD!!!
予定より15分ほど遅れたが一服劔に着いた。
ここでやることは、先ず一服。
雨は上がってはいたが、周囲は変わらず真っ白なガス。
ちょっと残念ではあるが、天候悪化で登れなくなるよりは遙かにましだ。
これは自動シャッターではなく、単独で登ってきた外国の方(女性)に撮っていただいた。
この女性は先行していったが、この先の平蔵の頭手前で引き返してきた。
あまりの危険さに無理だと判断したとのことだった。
一服劔に咲いていた「イワギキョウ」それとも「チシマギキョウ」。
花びらの先の方に白い産毛の様なものがあれば「チシマギキョウ」なのだが、確認するのを忘れてしまった。
う~ん、薄紫の高山植物と山ガール。
やっぱり絵になると思う。
KMさん本人は照れていたが、撮っておいて正解だった。
やはりミスマッチだった(笑)。
「じゃぁそろそろ行こうか。これから先はガレ場ザレ場の連続だから、お互いに落石には注意ね。もちろん浮き石にも。」
目指すは前劔山頂だ。