ロッヂに着く少し前にババ平にあるキャンプ場を通過。
そこで溢れんばかりに蛇口から流れ出る水を見て、思わず飛びついた。
予想していたよりも冷たさはなかったが、将にガブ飲み!
美味かったなぁ(しみじみ)。
15時10分、「槍沢ロッヂ」へ到着した。
受付を済ませ、荷物の整理。
ここでは風呂に入れるのだが、そのまえにちょっと一服しようと外へ出てみると、若くて綺麗な女性から声を掛けられた(笑)。
「あらっ、あの時の・・・。覚えてます? 大喰岳の途中で写真を・・・。」
「おぉ~、あの時の!」
そう、今朝、大喰岳の下山途中で写真を撮っていただいた三人グループだったのだ。
まさかここでもう一度会うことができただなんて。
少しの時間だったが今日のお互いの行程を話し合い、三人を見送った。
彼女たちはこれから「横尾」まで行くそうだ。
あと1時間30分かな・・・。気をつけてね!
槍沢ロッヂはかなり混み合っていた。
風呂には入れるが、石鹸やシャンプー類は使用禁止。
それでも丸四日間汗まみれの体には嬉しいサッパリ感だ。
そして湯上がり後のビール。
ずっとこれを待っていた(笑)!!!
たった一本の缶ビールだが、たまらないね♪
「あ゛~うまっ!」
この時ばかりは周囲の目を気にせず、思い切りゲップをしてやった。
夕食後はのんびりと今日の山行記録を書いた。
談話室で横になりながら、今日あった出来事を思い出し箇条書きで綴っておくだけなのだが、これが後々結構役に立つ。
ブログを綴るにせよ、写真を見るときにせよ、一つ一つが小さな思い出となって蘇ってくるのだ。
ROOKIEさんのこと、三人組のこと、槍で写真を撮り合ったこと、そしてこのロッヂでつい先ほど話をすることができた英国人とのことなど、人との出会いふれあいが多い一日だった。
翌朝はまだ暗いうちに目が覚めた。
腕時計を見ると、午前3時47分だった。
「ということは、7時間ほど眠っていた、いや、眠れたってことか。そっか、7時間も眠れたんだ。」
山に入ってからろくに熟睡することができていなかっただけに、やはり目的を達成できたという無意識の安堵感からなのかな・・・。
他の登山者達は、その殆どがこれから槍に向けてスタートを切る人達ばかり。
自分はのんびりゆっくりと下山。
なんか申し訳ないなぁ(笑)。
写真に写っているのは英国人の方達で、一人はイングランドから、もう一人はスッコトランドから来ていた。
昨夜この二人が日本酒を飲んでおり、自分はビール。
英会話なんてろくにできもしないくせに、「どちらから来ましたか?」なんて話しかけ、それがきっかけで仲良くなったのだ。
しかし会話の内容と言っても山の話ではなく、もっぱらサッカーのことばかり。
英国人とわかったことで、イギリス代表チームやプレミアリーグ、大好きなチェルシーの話となり、これが大いに盛り上がった(笑)。
しかし、サッカーの話題であったからこそこんな自分の英会話レベルでも何とか、本当に何とかついて行けたのだろうと思う(笑)。
槍沢ロッヂを7時に出発。
昼頃に上高地に着けば十分だし、決して急ぎ足になる必要はない。
スタートしてすぐ、ルートの右側に川が流れていた。
梓川の上流になるのかなぁ・・・。
よくはわからなかったが、水の綺麗さと、流れる音、そして鳥のさえずりに誘われるように河原へと下りてみた。
「急ぐことなんてないし、よっしゃ、珈琲といくか♪」
エスビットを取り出し、珈琲一杯分のお湯を沸かした。
ルートのすぐ横であることもあり、多くの登山者達が通り過ぎて行く。
「あらぁ~いいなぁ。私も飲みたいわ♪」
と、笑顔ですれ違う人もいた。
(「どうぞどうぞ、美人限定で大歓迎ですよ!」)
と、心の中でつぶやき熱い珈琲を飲む。
「もう終わりなんだなぁ。終わってしまうんだ。すべて25年前と同じルートだったんだなぁ。あの時と違うのは天気と俺の年齢と登山の知識と経験か・・・。」
そんなことを思いながら贅沢なひとときを過ごした。
横尾を過ぎ、つい数日前に歩いた同じルートを戻る。
「徳澤園」では待ちに待った「ソフトクリーム」を食べた。
復路のときは絶対に食べてやるぞーと、ずっと考えていたのだ(笑)
ここ、徳澤園の名物は実は「ラーメン」であり、そのチャーシューが絶品であることを山の本で知っていた。
しかし、そのラーメンは残念ながら秋限定のようで、まだ時期尚早だった。
まぁいい、今夜は松本でラーメン三昧してやる!
あと2時間ほどで上高地だ。
次第に標高も低くなり、暑さも増してきた。
山の上では感じられなかった暑さが戻ってきた。
いつの間にか独り言が増えた。
「絶対にラーメン食べてやる。絶対にビール飲んでやる。絶対にコーラ飲んでやる。
ラーメン、ビール、コーラ! くっそぉ~ ラーメンだ、ビールだ・・・」
情けなや・・・と思いつつも、娑婆に近づいた証拠だろう(笑)。
10時52分、上高地「河童橋」へ戻ってきた。
すべての行程は自宅に戻るまでだが、実際に山を感じて歩くのはここまでとなる。
大キレットや槍ヶ岳を思い出しながら一人で感傷に浸っていたそのときだった。
「あらぁ~! やっだぁ~! え~っ! また会えた~!」
そう、あの三人組とまたまた会えたのだ。
これには自分もビックリ!
「おぉ~また会えたね♪」
そう言うと、自分の方から自然と手を出し、三人とハイタッチ。
「こんなこともあるんだねぇ」
と言い、嬉しさがこみ上げてきた。
本音を言えば、今までは所謂「山ガール」が苦手で、自分の方からできる限り接触を避けてきた。
だが、会う度に彼女たちの屈託のない笑顔と挨拶に逆に励まされた。
しかもこんな広い北アルプスの中で三度も会えるなんて・・・。
これも山のもつ力、魅力なのだろうか。
****************************
この日は松本まで戻り、駅前のビジネスホテルに泊まった。
昨年と同じように、学生時代のバレーボール部の友人と会い飲んだ。
もちろん味噌ラーメンとしょうゆラーメンも食べた。
実に美味かった♪
今回の山行については後日ゆっくりと振り返りながら詳細を綴りたいと思っている。
一つ言えることは、25年前のリベンジとして臨んだ北アルプス。
思いは達成できた。
だが、その思いを上回る胸が熱くなるようなたくさんの出会いがあった。
一期一会の出会い、すべては偶然の出会いだろうが、あの日にあそこまで行かなければ出会うことはなかった。
単独であったからこその出会いだろうと思う。
やっぱり山はいいね♪
そこで溢れんばかりに蛇口から流れ出る水を見て、思わず飛びついた。
予想していたよりも冷たさはなかったが、将にガブ飲み!
美味かったなぁ(しみじみ)。
15時10分、「槍沢ロッヂ」へ到着した。
受付を済ませ、荷物の整理。
ここでは風呂に入れるのだが、そのまえにちょっと一服しようと外へ出てみると、若くて綺麗な女性から声を掛けられた(笑)。
「あらっ、あの時の・・・。覚えてます? 大喰岳の途中で写真を・・・。」
「おぉ~、あの時の!」
そう、今朝、大喰岳の下山途中で写真を撮っていただいた三人グループだったのだ。
まさかここでもう一度会うことができただなんて。
少しの時間だったが今日のお互いの行程を話し合い、三人を見送った。
彼女たちはこれから「横尾」まで行くそうだ。
あと1時間30分かな・・・。気をつけてね!
槍沢ロッヂはかなり混み合っていた。
風呂には入れるが、石鹸やシャンプー類は使用禁止。
それでも丸四日間汗まみれの体には嬉しいサッパリ感だ。
そして湯上がり後のビール。
ずっとこれを待っていた(笑)!!!
たった一本の缶ビールだが、たまらないね♪
「あ゛~うまっ!」
この時ばかりは周囲の目を気にせず、思い切りゲップをしてやった。
夕食後はのんびりと今日の山行記録を書いた。
談話室で横になりながら、今日あった出来事を思い出し箇条書きで綴っておくだけなのだが、これが後々結構役に立つ。
ブログを綴るにせよ、写真を見るときにせよ、一つ一つが小さな思い出となって蘇ってくるのだ。
ROOKIEさんのこと、三人組のこと、槍で写真を撮り合ったこと、そしてこのロッヂでつい先ほど話をすることができた英国人とのことなど、人との出会いふれあいが多い一日だった。
翌朝はまだ暗いうちに目が覚めた。
腕時計を見ると、午前3時47分だった。
「ということは、7時間ほど眠っていた、いや、眠れたってことか。そっか、7時間も眠れたんだ。」
山に入ってからろくに熟睡することができていなかっただけに、やはり目的を達成できたという無意識の安堵感からなのかな・・・。
他の登山者達は、その殆どがこれから槍に向けてスタートを切る人達ばかり。
自分はのんびりゆっくりと下山。
なんか申し訳ないなぁ(笑)。
写真に写っているのは英国人の方達で、一人はイングランドから、もう一人はスッコトランドから来ていた。
昨夜この二人が日本酒を飲んでおり、自分はビール。
英会話なんてろくにできもしないくせに、「どちらから来ましたか?」なんて話しかけ、それがきっかけで仲良くなったのだ。
しかし会話の内容と言っても山の話ではなく、もっぱらサッカーのことばかり。
英国人とわかったことで、イギリス代表チームやプレミアリーグ、大好きなチェルシーの話となり、これが大いに盛り上がった(笑)。
しかし、サッカーの話題であったからこそこんな自分の英会話レベルでも何とか、本当に何とかついて行けたのだろうと思う(笑)。
槍沢ロッヂを7時に出発。
昼頃に上高地に着けば十分だし、決して急ぎ足になる必要はない。
スタートしてすぐ、ルートの右側に川が流れていた。
梓川の上流になるのかなぁ・・・。
よくはわからなかったが、水の綺麗さと、流れる音、そして鳥のさえずりに誘われるように河原へと下りてみた。
「急ぐことなんてないし、よっしゃ、珈琲といくか♪」
エスビットを取り出し、珈琲一杯分のお湯を沸かした。
ルートのすぐ横であることもあり、多くの登山者達が通り過ぎて行く。
「あらぁ~いいなぁ。私も飲みたいわ♪」
と、笑顔ですれ違う人もいた。
(「どうぞどうぞ、美人限定で大歓迎ですよ!」)
と、心の中でつぶやき熱い珈琲を飲む。
「もう終わりなんだなぁ。終わってしまうんだ。すべて25年前と同じルートだったんだなぁ。あの時と違うのは天気と俺の年齢と登山の知識と経験か・・・。」
そんなことを思いながら贅沢なひとときを過ごした。
横尾を過ぎ、つい数日前に歩いた同じルートを戻る。
「徳澤園」では待ちに待った「ソフトクリーム」を食べた。
復路のときは絶対に食べてやるぞーと、ずっと考えていたのだ(笑)
ここ、徳澤園の名物は実は「ラーメン」であり、そのチャーシューが絶品であることを山の本で知っていた。
しかし、そのラーメンは残念ながら秋限定のようで、まだ時期尚早だった。
まぁいい、今夜は松本でラーメン三昧してやる!
あと2時間ほどで上高地だ。
次第に標高も低くなり、暑さも増してきた。
山の上では感じられなかった暑さが戻ってきた。
いつの間にか独り言が増えた。
「絶対にラーメン食べてやる。絶対にビール飲んでやる。絶対にコーラ飲んでやる。
ラーメン、ビール、コーラ! くっそぉ~ ラーメンだ、ビールだ・・・」
情けなや・・・と思いつつも、娑婆に近づいた証拠だろう(笑)。
10時52分、上高地「河童橋」へ戻ってきた。
すべての行程は自宅に戻るまでだが、実際に山を感じて歩くのはここまでとなる。
大キレットや槍ヶ岳を思い出しながら一人で感傷に浸っていたそのときだった。
「あらぁ~! やっだぁ~! え~っ! また会えた~!」
そう、あの三人組とまたまた会えたのだ。
これには自分もビックリ!
「おぉ~また会えたね♪」
そう言うと、自分の方から自然と手を出し、三人とハイタッチ。
「こんなこともあるんだねぇ」
と言い、嬉しさがこみ上げてきた。
本音を言えば、今までは所謂「山ガール」が苦手で、自分の方からできる限り接触を避けてきた。
だが、会う度に彼女たちの屈託のない笑顔と挨拶に逆に励まされた。
しかもこんな広い北アルプスの中で三度も会えるなんて・・・。
これも山のもつ力、魅力なのだろうか。
****************************
この日は松本まで戻り、駅前のビジネスホテルに泊まった。
昨年と同じように、学生時代のバレーボール部の友人と会い飲んだ。
もちろん味噌ラーメンとしょうゆラーメンも食べた。
実に美味かった♪
今回の山行については後日ゆっくりと振り返りながら詳細を綴りたいと思っている。
一つ言えることは、25年前のリベンジとして臨んだ北アルプス。
思いは達成できた。
だが、その思いを上回る胸が熱くなるようなたくさんの出会いがあった。
一期一会の出会い、すべては偶然の出会いだろうが、あの日にあそこまで行かなければ出会うことはなかった。
単独であったからこその出会いだろうと思う。
やっぱり山はいいね♪