ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

(ほぼ)準備完了!

2010年07月31日 20時41分53秒 | Weblog
8月6日~8日。福島・宮城・山形・新潟へのツーリングキャンプ。
そして10日の夜出発し、登山口で車中泊。11日から12日にかけて「吾妻連峰」を縦走する。
年に一度の贅沢な日々かな(笑)。
ツーリングキャンプと登山とでは、どうしてもだぶってしまうアイテムがある。
そして日程が近いこともあり、今のうちから準備をしておかなければならない。
衣類、雨具、シュラフ、マット、調理器具、燃料、地図、コンパス、高度計、ザイル、ナイフ、薬。ざっと並べればこんなところだ。
更に、ここに食料が4食分、行動食2回分、スポーツ飲料2リットル、水1.5リットルなどが加わることになる。
それなりの重さになることは必至だろう。
しかし、すべてはこの時のために準備してきたんだ。
去年のあの苦い思い出を繰り返さないために一年をかけて準備をしてきたんだ。
那須連峰で軽く足馴らしをし、いざ本番。
まだザックには詰めていないから、全体量の重さは分からない。
3月に試しで量ったときは約12㎏だった。
食料と水を入れても、おそらくは16~18㎏程度だろう。


那須連峰縦走(7)

2010年07月26日 23時50分38秒 | Weblog
最後の登坂だったが、みんなよく頑張ったと思う。
中にはちょっとヘタレ気味もいたが(笑)。
茶臼岳山頂の「鳥居」が見えたときのみんなの笑顔、「やっと・・・」「遂に・・・」「もう登りはないんだ」そんな笑顔だった。
鳥居をくぐり、小さな神社に向かって手を合わせた。
「ここまで無事来ることができました。ありがとうございます。」心の中でそう言い終え、ゆっくりと振り返った。「おぁ~、みんな見てごらん。最高の景色だよ!」
誰もが歓声を上げた。
「自分の足でここまで来たんですね。」
しみじみとつぶやいたTOTOさんの言葉が新鮮で印象的だった。

山頂で互いに写真を取り合ったカップルと一緒に、雲海をバックにパチリ。
心と体の疲れを癒してくれる最高の絶景だった。
梅雨明けと同時に登った那須連峰。このロケーションに恵まれたのも、ビギナーが3人もいたおかげかな。

那須連峰縦走(6)

2010年07月25日 21時32分46秒 | Weblog
かなりゆっくりと休憩をとった。いや、ちょっととりすぎたかな。
あまりに長いと、再び歩き始める際にかえって体がだるく感じてしまうことが多い。

朝日岳を下る。
登り以上に気を付けなければならない。
とにかく自分のペースで下るよう言った。
40分ほどで避難小屋に到着したが、ここを通り越しもう少し先の茶臼岳のふもとまで進んだ。
北の斜面からは噴煙が登っており、そこの岩肌には黄色い硫黄が付着していた。
ここで小休止。そして最後の登りが待っている。
1時間弱のたいした登りではないのだが、樹木のない完全な岩場。落石や浮き石には注意を払い先頭を行かなければなるまい。


那須連峰縦走(5)

2010年07月24日 23時50分08秒 | Weblog
自分が登山を始めた20代の頃、山での食事と言えば「レトルト」「缶詰」「魚肉ソーセージ」「ふりかけ」「ラーメン」等が主で、野菜はもって数日、肉や魚などは先ず考えられなかった。
驚かされたのは「フリーズドライ食品」の進化と種類の豊富さだ。
かつては「アルファ米」とか言う程度のものしかなかった様な覚えがある。
ところが現在では白米は当たり前、ピラフ・山菜ごはん・ドライカレー・赤飯etc・・・etc、アウトドアーショップの食品棚にはこれでもかと言わんばかりの種類が並んでいる。
自分のお気に入りは「ピラフ」だ。お湯を注いで15分待たなければならないが、荷物の一つとしてとらえるのであれば、その軽量さは魅力的である。またこれが美味いんだな♪
今日の昼食はそのピラフ、菓子パン、そして熱いスープだ。
湯を沸かし、みんなでスープを飲めば会話も弾む。
疲れも吹き飛ぶひとときだ。


那須連峰縦走(4)

2010年07月22日 22時26分21秒 | Weblog
フラットな道をしばらく進むと、急に「ガレ場」と呼ばれる危険箇所に入った。
ここからはいよいよ登山と呼ぶにふさわしい状況になる。
崖に沿って細い道があり、片側にはくさりが打ち込んである。それを補助として利用しながら登る。
朝日岳の岩肌は脆い。初心者3名を連れてのこのルートは慣れているとは言え気の抜けない登山道だ。
「全体重をくさりに預けちゃだめ。あくまでも補助として使ってね」
「足下だけを見るように」
「浮き石に注意して」
「きつい勾配の箇所は両手も使って登ること」
「危険な箇所ほど自分のペースで進むこと」
「ゆっくり進めば大丈夫だから」
まるで小言の多い姑の様だった。

紅一点の彼女を最も心配していたのだが、いたってスムーズな足取り。一番へたれていたのが若者だった。
彼女が手などを使わずに難所をクリアして行くのに対し、及び腰で両手を岩肌にしっかりとホールドして、やっとのこと進んでいた。
彼にしてみれば真剣そのもの。笑ってはいけないのだが「なぁにビビッてるの」とちょっと冷やかしを入れた。後日談になるが、それ以来彼は職場で「ビビリ」と言われている。
決していじめているのではなく、「いじられキャラ」として可愛がられているのだ(笑)。

難所を登り切り、朝日岳のトップまでもう一息という地点まで来た。
頂はすぐそこに見えている。
勾配のある細い道を登るが、その時、例の山ガールとすれ違う状況になった。
先頭の自分は上りであるので、そのまま進もうとしたが、山ガールとぶつかりそうになってしまった。
「えっ、なんで?」
と思ったが、山ガールは一向に道を譲る気配などない。一瞬お互いに目が合った。
何故か睨まれた。
「なんで俺が・・・」
本音を言えばむかついた。彼女がどう言い張ろうとも、山に関しての「理論武装」には自信がある。が、言ったところで無駄であることは経験上身にしみている。
まぁそういう人種なのだ。

10分ほど登り、遂に登頂! 360°の展望にみんな感激!
思い思いのポーズで一人ずつ写真を撮ってあげた。これが良い思い出になってほしい。
少し下って昼食タイム。
先ずは「なんちゃってビール」でかんぱ~い♪
グビグビグビ~っ! 
かぁ~っ、たまらん!

那須連峰縦走(3)

2010年07月21日 21時25分06秒 | Weblog
通い慣れたいつものアウトドアーショップ「M」。
そこで購入した登山シャツは快適だった。吸汗速乾性の極めて高い性能をもつシャツということで買ったが、将にその通りだった。
あれほどの汗をかき、背中がびっしょりとなった状態であるにもかかわらず、ほんの10~15分程度の休憩の間にほとんど乾いてしまった。もちろん晴天であるということも速乾の理由の一つであろうが、着たままの状態でこの速乾力。嬉しい限りだ。

ここから「朝日岳」へ向け出発する。
それにしてもすごい人、人、人。比較的手軽に登れるコースだけに、老若男女入り乱れてのトレッキングコースとなっていた。
色とりどりのザックとシャツの長い列が見えた。
「こりゃ自分たちのペースで登るのは無理かな」
そう思いながらザックを背負う。

朝日岳へと向かうルートは細い一本道からスタートした。尾根を登るのではなく、山の外周をぐるりと周りながら進む。
途中で、ここ数年流行っている「山ガール」と幾度となくすれ違った。
カラフルなシャツと巻きスカート。そして2本のトレッキングポールというおきまりのスタイルだ。
これも個性なのだろうが、ここまでお決まりだと個性には見えない。
そんなことは年寄りの冷や水だと言われそうだが、この日すれ違った山ガール達。そろいもそろって山のルールとマナーを知らなすぎる。
ゴーイングマイウェイの呆れた乙女達だった。

那須連峰縦走(2)

2010年07月20日 23時10分40秒 | Weblog
勾配が急であっても、登山道そのものが階段状でなければ登りとて比較的楽だ。
整備され、階段状になった登りほど嫌なものはない。階段状であるそのぶん、余計に脚を上げ踏ん張って筋力を使わなければならない。そしてその繰り返し。ザックを背負っているだけに心臓への負担は大きい。
鼓動が全身に響き渡る。息が荒い。
(「だから登山は嫌いなんだよなぁ」)
何千、何万回そう思ってきたかわからない。

ほどなくして樹林帯を抜け、視界が開けてきた。
紺碧の空が迎えてくれた。左手前方には茶臼岳の全容が。
道は岩だらけだが、真新しい登山靴を試すには絶好の機会。一歩一歩感触を確かめながら進んだ。

仲間に聞いてみた。
やはり登り始めはかなりきつかったようだった。
普段の自分のペースよりもゆっくりと来たつもりだったが、もう少し気を配ってあげないといけなかった。反省。

登山道の脇にザックを下ろして休めるスペースがあり、そこで休憩をとった。
少しで良いから必ず水分補給をするようにと言おうとしたが、それよりも早くみんな飲み始めていた。
自分はと言えば、汗が滝の様に流れている。しかし不思議なことに、喉の渇きはあまり感じない。出発前にBCAAとクエン酸入りのスポーツドリンクを十分に飲んでおいたせいだろうか。
「これで大丈夫だ」と自身に暗示をかけてスタートしたことがよかったのかな(笑)

地図とコンパスを取り出し、ルートを確認した。
磁北線を初めて見る者もいた。
本当であれば地図やコンパスなど不要なルートではあったが、こうして確認作業をすること自体が楽しい。

さぁ次は避難小屋までだ。みんな頑張ろう!
いや、頑張らなくていい。ゆっくりゆっくり行こう。今やっていることは趣味なんだから。楽しみながら行こう♪

那須連峰縦走(1)

2010年07月19日 22時26分32秒 | Weblog
ビギナー3人を連れてのトレッキング。
これなら間違いなく「ビギナーズラック」で快晴!
朝6時に集合し、自分の車に乗り換え出発した。
下界は曇り空だが、山岳天気予報ではまずまずのはず。それでも一抹の不安はあった。

車中はにぎやかに会話が弾む。・・・が、みんなにとっての不安は天候ではなく、初めての登山だと言うこと。
自分にとっても別の不安があった。
一般的な時間よりも余裕をもってルートを進まなければならない。しかし、この「余裕」をどの程度もてばよいのか。自分のペースを基準にしてよいものか。
また、ガレ場やくさり場が多くある。最も怪我をしやすい場所だけに全体に気を配らなければならない。
そしてみんなには良い思い出を残してほしい。そのためにもたくさん写真を撮ってあげたい。先頭を歩き、ペース配分をし、更に写真撮影。自分のことは二の次だ。

那須ICを降り、ひたすら標高を上げる。温泉街を過ぎた頃から突然青空がのぞき始めた。
更に上り坂を進み、車窓から見えてきたのは一面雲の海だった。
もちろん茶臼岳の全容ものぞき始めた。
歓声が上がる。同時に「あそこを登るのかぁ。大丈夫かなぁ・・・」
彼等にしてみれば本音であろう。
自分にしてみればたかが那須連峰であるが、立場が変われば思いも変わる。
「登り始めが一番きついから、そこはゆっくり進むから大丈夫ですよ」
なんとか安心して登ってほしいという思いだった。

駐車場に着くと、そこは茶臼岳のふところだ。
バイクでは何度も来たが、登るために来たのは十数年ぶり。気合いが入る。
周りを見れば登山に来た人たちが大勢おり、身支度を調えていた。
「なんかみんなベテランばかりですね。」
「見た目でわかっちゃうなぁ。なんか自分とは違うんですよね。」
自分には忘れかけていた初心者としての不安の思いが、言葉として出てくる。なんとかリラックスさせてあげたい。
「趣味の世界なんだから、まずは楽しまなきゃね。きつい部分もあるけど、そこを越えれば楽になるから大丈夫!」
はたしてこんな言葉が、彼等の緊張した思いにどこまで効いているのか・・・。

登山指導所で入山届けを済ませ、本格的な一歩を踏み出した。
ここからが、この歩き始めがきつい。自分でも心臓の鼓動が体中に響き渡るのがわかった。
(「山はきらいだ。山なんて・・・。」)
そう思いながら一歩、また一歩登った。

那須連峰縦走~プロローグ

2010年07月19日 00時41分50秒 | Weblog
昔から「山に登るのなら、梅雨明け十日」と言われている。
将にその通りの快晴。

初めて山に登る職場の仲間3名を連れて、那須連峰縦走へと出かけた。
山頂に着きふと振り返ると、遥か彼方まで一面に広がる雲海。
一瞬言葉を失った。

時には雲を見下ろしてみるのもいい。

梅雨明け準備

2010年07月14日 22時10分14秒 | Weblog
今週末にも待望の梅雨明け。これだけは信じたい予報だ。

昨夏からもう一年が経つ。
二度と経験したくはない苦い登山。疲労困憊の極致だった夏山。
猛省し、この一年の間に可能な限りの登山アイテムを一新した。
購入にあたっての予備知識や情報を収集し、どれが自分に向いているのか、目的に最も適した物はどれか慎重に検討し購入した。
それはスプーン一つ、シャツ一枚に至るまで徹底した。
何故このようなシャツがよりベターであるのか。その理由を知った。
そして忘れていた知識と技術をもう一度思い出し、身につけるため専門書を読み講習を受け、自分で実地訓練をした。
ザイルの結び方、パッキングの基本、靴紐の結び方、アクシデント時の対処方法、山岳地図の見方とコンパスの使い方、アミノ酸やクエン酸の必要性と摂取方法、簡易濾過器の作り方、etc・・・etc。
更には基本的体力と持久力のアップ。と言うか、取り戻し。
片足の膝屈伸やスクワット、腕立て腹筋背筋、湯上がりのストレッチング
やれることはすべて・・・とまでは言わないが、出来る限りの準備はしてきた。
すべてはこの梅雨明けから始まる夏山登山のため。

那須連峰縦走は、5段階レベルで言えば中間の「3」程度だろう。
10年以上前に2泊の研修で行ったきりだが、10年前とは体力に大きな差がある。
そこが心配だ。

最後にもう一度自分自身に問う。
「おまえは山が、登山が好きなのか?」
「きらいだ」と即答する自信がある。
「何故それほどまでして登ろうとするのか?」
「根性なしの自分への挑戦だからだ」
答えはそれしかない。