「YouTubeの「新東宝【公式】チャンネル」では、2月2日から16日までの2週間、映画『忍術児雷也(じらいや)』(1955年)を無料配信中じゃ」
「児雷也? 知らんねぇ」
「児雷也いうたら、蝦蟇(がま)の妖術を使って、神出鬼没の働きをする義賊(ぎぞく)、悪い奴から金を盗んで貧しい人に分け与える盗賊のことじゃの」
「蝦蟇といえば…。口に巻物をくわえた忍術使いが、蝦蟇の上で手で印を結ぶとドロンと消えたり、何かに化けるっていうのが、むかしの映画やテレビなんかでよくあったね」
「そのイメージの始まりとなったのが、児雷也なんじゃの」
↓映画『忍術児雷也』については、こちら↓
「【2週間限定無料配信】忍術児雷也」新東宝【公式】チャンネル
「今日は、映画『忍術児雷也』についての話でがんす」
「この映画は、どんなストーリーじゃろ?」
「戦国時代、越後に住む尾形周馬弘行(おがた しゅうま ひろゆき)は、仲間の裏切りによって領地を失った武将・尾形弘澄(ひろずみ)の遺児だった。彼はお家の再興を果たそうとするが、それを果たす前に話は終わってしまうんじゃがの」
「お家の再興でなく、児雷也としての活躍がメインなんじゃね」
「周馬は、沼で大蛇(おろち)と蝦蟇が戦っているところに遭遇する。大蛇が優勢だったところを、銃で大蛇を撃って蝦蟇を助けたことで、蝦蟇から妖術を記した巻物をもらう」
「これで、主人公の周馬が児雷也になった。となると、敵役は?」
「敵役となるのが、大蛇太郎。巳(み)の年、巳の日、巳の刻生まれの大蛇太郎は、周馬に撃たれた大蛇に取り憑かれて、大蛇丸(おろちまる)と名乗ることに」
「このふたりの戦いが見どころなんじゃね」
「ところが、もうひとり、綱姫というのが出てくるんじゃ」
「お姫様が?」
「大蛇太郎の矢が当たったことで崖から落ちた綱姫は、なんと蛞蝓(なめくじ)に助けられる」
「蛞蝓に!?」
「ここでいきなりじゃが、三すくみ(さんすくみ)って知っとるかいの?」
「うーん…、知らん」
「AはBに勝って、BはCに勝つ。ところが、一番弱いはずのCが、実は一番強いはずのAに勝つ、というやつじゃ」
「あぁ、じゃんけんのことじゃね」
「そうそう。それと同じように、ヘビはカエルを一飲みにするからヘビはカエルに勝って、カエルはナメクジを食べるからカエルはナメクジに勝つ。ところが、そのナメクジがヘビには勝つ」
「…ナメクジがヘビに勝つって、ほんま?」
「そこがわしにもイマイチ理解できんのじゃが…。ウィキペディアによると、ナメクジにはヘビの毒が効かないうえに、ナメクジの粘液でヘビが溶けてしまうそうじゃ」
「ふーん」
「話を映画に戻すと…。映画のラストで、蝦蟇の児雷也と、大蛇の大蛇丸、そして蛞蝓の綱姫が勢揃い!」
「ヘビとカエルとナメクジは、三すくみで身動きがとれない。どうする?」
「綱姫は児雷也の味方なので、ふたり力を合わせて大蛇丸をやっつける」
「めでたし、めでたしじゃね」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/31/8fc7e366d961abe3ed740dcb7ef9e1bb.jpg)
蝦蟇の上に立つ児雷也(大谷友右衛門)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/ac/534824b467345c9f3fa450cecaac26ad.jpg)
児雷也を助けに来る、蛞蝓の上に立つ綱姫(利根はる恵)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/1e/76e91fe727671027519442b049c3db42.jpg)
綱姫の登場に驚く、大蛇の上に立つ大蛇丸(田崎潤)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/f8/1b72ab2e005d9d2e2cfa46225868536e.jpg)
左から、蝦蟇、蛞蝓、大蛇の三すくみ
「…こういうちゃなんじゃけど、蝦蟇、蛞蝓、大蛇とも、なんかちゃっちいね」
「この映画が公開されるより2ヶ月前、1954年11月に公開されたのが、東宝が製作した『ゴジラ(第1作)』。それに比べると確かにちゃっちいが、このころはまだこのレベルでもOKじゃったんかもしれんの」
「以下、余談」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/02/4c644b87b5d516ae9c880ce304402560.jpg)
左から、大蛇太郎(田崎潤)、高遠弓之助(若山富三郎)、深雪(新倉美子)
「この映画で一番覇気があって、生き生きしとったのが、悪役の田崎潤じゃった」
「田崎潤といえば、とにかく豪快で、大きな声で話す人、というイメージじゃったもん」
「主役の大谷友右衛門(おおたに ともえもん。7代目)は、元が歌舞伎役者だからか、そういうキャラクターだからかよう分からんが、あんまり印象に残らんかったの」
「若山富三郎(わかやま とみさぶろう)も出とってんじゃね」
「若山富三郎は、この映画がデビュー作になるそうじゃ」
「今日は、映画『忍術児雷也』について話をさせてもろうたでがんす」
「ほいじゃあ、またの」
(文中、敬称略)
「児雷也? 知らんねぇ」
「児雷也いうたら、蝦蟇(がま)の妖術を使って、神出鬼没の働きをする義賊(ぎぞく)、悪い奴から金を盗んで貧しい人に分け与える盗賊のことじゃの」
「蝦蟇といえば…。口に巻物をくわえた忍術使いが、蝦蟇の上で手で印を結ぶとドロンと消えたり、何かに化けるっていうのが、むかしの映画やテレビなんかでよくあったね」
「そのイメージの始まりとなったのが、児雷也なんじゃの」
↓映画『忍術児雷也』については、こちら↓
「【2週間限定無料配信】忍術児雷也」新東宝【公式】チャンネル
「今日は、映画『忍術児雷也』についての話でがんす」
「この映画は、どんなストーリーじゃろ?」
「戦国時代、越後に住む尾形周馬弘行(おがた しゅうま ひろゆき)は、仲間の裏切りによって領地を失った武将・尾形弘澄(ひろずみ)の遺児だった。彼はお家の再興を果たそうとするが、それを果たす前に話は終わってしまうんじゃがの」
「お家の再興でなく、児雷也としての活躍がメインなんじゃね」
「周馬は、沼で大蛇(おろち)と蝦蟇が戦っているところに遭遇する。大蛇が優勢だったところを、銃で大蛇を撃って蝦蟇を助けたことで、蝦蟇から妖術を記した巻物をもらう」
「これで、主人公の周馬が児雷也になった。となると、敵役は?」
「敵役となるのが、大蛇太郎。巳(み)の年、巳の日、巳の刻生まれの大蛇太郎は、周馬に撃たれた大蛇に取り憑かれて、大蛇丸(おろちまる)と名乗ることに」
「このふたりの戦いが見どころなんじゃね」
「ところが、もうひとり、綱姫というのが出てくるんじゃ」
「お姫様が?」
「大蛇太郎の矢が当たったことで崖から落ちた綱姫は、なんと蛞蝓(なめくじ)に助けられる」
「蛞蝓に!?」
「ここでいきなりじゃが、三すくみ(さんすくみ)って知っとるかいの?」
「うーん…、知らん」
「AはBに勝って、BはCに勝つ。ところが、一番弱いはずのCが、実は一番強いはずのAに勝つ、というやつじゃ」
「あぁ、じゃんけんのことじゃね」
「そうそう。それと同じように、ヘビはカエルを一飲みにするからヘビはカエルに勝って、カエルはナメクジを食べるからカエルはナメクジに勝つ。ところが、そのナメクジがヘビには勝つ」
「…ナメクジがヘビに勝つって、ほんま?」
「そこがわしにもイマイチ理解できんのじゃが…。ウィキペディアによると、ナメクジにはヘビの毒が効かないうえに、ナメクジの粘液でヘビが溶けてしまうそうじゃ」
「ふーん」
「話を映画に戻すと…。映画のラストで、蝦蟇の児雷也と、大蛇の大蛇丸、そして蛞蝓の綱姫が勢揃い!」
「ヘビとカエルとナメクジは、三すくみで身動きがとれない。どうする?」
「綱姫は児雷也の味方なので、ふたり力を合わせて大蛇丸をやっつける」
「めでたし、めでたしじゃね」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/31/8fc7e366d961abe3ed740dcb7ef9e1bb.jpg)
蝦蟇の上に立つ児雷也(大谷友右衛門)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/ac/534824b467345c9f3fa450cecaac26ad.jpg)
児雷也を助けに来る、蛞蝓の上に立つ綱姫(利根はる恵)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/1e/76e91fe727671027519442b049c3db42.jpg)
綱姫の登場に驚く、大蛇の上に立つ大蛇丸(田崎潤)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/f8/1b72ab2e005d9d2e2cfa46225868536e.jpg)
左から、蝦蟇、蛞蝓、大蛇の三すくみ
「…こういうちゃなんじゃけど、蝦蟇、蛞蝓、大蛇とも、なんかちゃっちいね」
「この映画が公開されるより2ヶ月前、1954年11月に公開されたのが、東宝が製作した『ゴジラ(第1作)』。それに比べると確かにちゃっちいが、このころはまだこのレベルでもOKじゃったんかもしれんの」
「以下、余談」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/02/4c644b87b5d516ae9c880ce304402560.jpg)
左から、大蛇太郎(田崎潤)、高遠弓之助(若山富三郎)、深雪(新倉美子)
「この映画で一番覇気があって、生き生きしとったのが、悪役の田崎潤じゃった」
「田崎潤といえば、とにかく豪快で、大きな声で話す人、というイメージじゃったもん」
「主役の大谷友右衛門(おおたに ともえもん。7代目)は、元が歌舞伎役者だからか、そういうキャラクターだからかよう分からんが、あんまり印象に残らんかったの」
「若山富三郎(わかやま とみさぶろう)も出とってんじゃね」
「若山富三郎は、この映画がデビュー作になるそうじゃ」
「今日は、映画『忍術児雷也』について話をさせてもろうたでがんす」
「ほいじゃあ、またの」
(文中、敬称略)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます