通でがんす

いろんな広島を知って、ひろしま通になりましょう!
(旧ブログタイトル:通じゃのう)

映画『恋のしずく』

2018年12月15日 | まんが・テレビ・映画
願掛け(がんかけ)=橋めぐり

丹古母 鬼馬二(たんこぼ きばじ)さん

奇跡の風景

アニメ『星の子チョビン』のED






映画『恋のしずく』の公開から2ヶ月あまり。

広島市内にある映画館・八丁座でようやく観た。

兵庫の灘(なだ)・京都の伏見(ふしみ)と並ぶ「日本三大銘醸(めいじょう。お酒を造るところ)地」、東広島市西条(さいじょう)でロケをした映画『恋のしずく』は、こんなお話。





東京の農大でワインソムリエを目指す“日本酒嫌い”のリケジョ・橘詩織(川栄李奈)の実習先は、意に反して東広島・西条の日本酒の酒蔵に決まってしまった。

酒蔵での実習を終えないと単位が取得できず、夢のワインの本場フランスでの海外留学への道も閉ざされてしまう。

渋々実習先の乃神酒造へ訪れた詩織だったが、今年は実習生の受け入れ予定はないと言われてしまう。

実は、蔵元(大杉漣)が受け入れを断ったにも関わらず、息子である莞爾(小野塚勇人)が父親への反抗心から勝手に進めていたのだった。

絶対に単位が欲しい詩織は食い下がる。

農家の娘美咲(宮地真緒)の助けもあり、なんとか杜氏の坪島(小市慢太郎)から蔵に来るように言われ、酒蔵で修行に近い「実習」が始まる。

人々との出会いや日本酒造りを通じて、今までにない喜びを見出す詩織。

そんな時、蔵元の体調が急変し、思わぬ転機が訪れる。詩織は好きになった日本酒、西条の街や人々、そして思いがけず抱いた莞爾へのほのかな思いをどう決断していくのかー。






↓映画『恋のしずく』については、こちら↓

映画『恋のしずく』公式サイト





↓八丁座については、こちら↓

広島の映画館サロンシネマ、八丁座YouTube






以下、映画のネタバレが含まれていますので、ご注意ください。





この映画の中に、「橋めぐり」という「願掛け」が出てくる。

願掛けいうのは、神様や仏様に願い事をすること。

たとえば、神社で絵馬(えま)を奉納するのも、そのひとつじゃの。

太田川(おおたがわ)のデルタ地帯にあって、6つの川が流れる広島市。

その川に架かる6つの橋を無言で渡ることで願掛けするのが「橋めぐり」、というのがこの映画の中での設定。

莞爾と美咲、そして主人公の詩織が行うことになっとる。

彼、彼女たちが何を願ったかは、映画でご確認ください。





この願掛けの最初と最後に出てくるのが、旧呉市内の総氏神として信仰される亀山神社(かめやまじんじゃ)。

広島市内の橋を渡るのに、そのスタートとゴールにあたるのが、なぜか呉にある神社(?!)。

その神社からは、瀬戸内海を望むことができる。

広島市を流れる6つの川に架かる橋を望める高台といえば、広島市江波山気象館がある江波山(えばやま)くらいか?

しかも、ロケ地は東広島市の西条がメインかと思うとったら、目立たんところで呉市や広島市がたくさん出てくる。

西条といえば山間部なのに、海が見えるシーンもある。

西条駅自体が、海沿いのさびれた駅(JR呉線:安芸津(あきつ)駅)という設定になっとった。

思い起こしてみれば、NHK朝ドラ「てっぱん」(2010年後期)では、駅伝くんは「ひろしま男子駅伝」を海をバックに走っとった。

ま、このあたりは映像のフィクションといえばそれまでじゃが…。

地元のことを知っている人間からすると、ついついツッコミを入れたくなってしまう。





↓亀山神社については、こちら↓

旧呉市の総氏神 亀山神社公式ホームページ





今から10年前の、リーマン・ショックのころ。

わしは単身赴任で東京で仕事をしよった。

そのとき、いろんな地方の出身の人に聞いてみたが、「広島=瀬戸内海式気候=温暖な気候」とワンセットで覚えとることが分かった。

「広島には、山陰に接する中国山地があって、冬には雪がたくさん降るんですよ」というても、にわかには信じてもらえんかった。

そんなところから「瀬戸内海式気候=海」とつながって、広島を舞台とした映画・テレビには海を出さんと気がすまんところがあるんかもしれんの。





…余談、その1。

この映画は広島が舞台ということで、広島に関係する人がたくさん出演されとる。

美咲(みさき。演:宮地真緒(みやじ まお)さんのお父さん役が、「あっちゃん」こと西田篤史(にしだ あつし。庄原市出身)さんで、お母さん役が東(あずま)ちづる(尾道市因島(いんのしま)出身)さん。





↓西田篤史さんについては、こちら↓

「西田 篤史」株式会社 オフィスアッツ





↓東 ちづるさんについては、こちら↓

「東ちづる 公式ブログ」GREE





そのほか、娘2号と日曜の朝に観とった特撮テレビドラマ『特捜戦隊デカレンジャー』(2004年~2005年。東映)のデカレッドこと赤座伴番(あかざ ばんばん)役のさいねい龍二(りゅうじ。当時は「載寧龍二」と表記。東広島市出身)さん、ローカルタレントでテレビ・ラジオ、CMにと活躍されている松本裕見子(まつもと ゆみこ。広島市出身)さんも出演されとってんじゃ。





↓さいねい龍二さんについては、こちら↓

「さいねい龍二オフィシャルブログ」Ameba Blog





↓松本裕見子さんについては、こちら↓

まつこパラダイス





…ここまでは、平穏な一般市民としての登場。





映画の中でもひときわ異彩を放ったのが、蔵元(大杉漣さん)が亡くなったあと、蔵元のひとり息子の莞爾に管を巻く(くだをまく。酒に酔って不平不満をぐずぐず言うこと)のが、呉市にある亀山神社の神主(かんぬし)を務める丹古母 鬼馬二(たんこぼ きばじ)さん。

丹古母 鬼馬二。

字といい、読みといい、ものすごい芸名じゃのう。

この芸名は、劇団の座長の「馬二」に、自身に大きな犬歯があって「鬼」と言われていたことを足して「鬼馬二」が生まれた。

丹古母さんの本名は「神田 満(かんだ みつる)」さんで、広島県三原市の出身。

最近は、映画やテレビでお姿を見かけることがなかったんじゃが、元気なところを見れてえかった。





↓丹古母 鬼馬二さんについては、こちら↓

丹古母 鬼馬二「合同会社現代」





…余談、その2。

この映画は、昨年(2017年)の秋に撮影された。

今年(2018年)の夏の西日本豪雨で、西条と呉は大きな被害を受けた。

映画のラストシーンでは、主人公の詩織を乗せた列車が瀬戸内海沿いを走る。

また、西条駅として撮影されたのが、JR呉線の安芸津(あきつ)駅。

安芸津駅を含む、JR呉線の三原駅-安浦駅間は今も不通で、今日、12月15日に運転再開予定。

この映画が、今年撮影の予定じゃったら、安芸津駅を始めJR呉線での撮影はできんかったじゃろうの。





今日は、映画『恋のしずく』について話をさせてもらいました。

ほいじゃあ、またの。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 創業140周年 広島銀行 | トップ | 『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の... »

コメントを投稿

まんが・テレビ・映画」カテゴリの最新記事