通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

葭始生~七十二候~

2015年04月21日 | 季節の話題
葭始生

葭が芽を出し始めるころ

七十二候






昨日は、七十二候のひとつ

「葭始生(あしはじめてしょうず。2015年4月20日~24日)」。

水辺の葭(あし。葦)が若芽を出すころ。





「櫻始開(さくらはじめてひらく。2015年3月26日~30日)」

「玄鳥至(つばめきたる。2015年4月5日~9日)」

に続いて、いよいよ水辺にも春がやってきました。





かつて日本は「葦原の国(あしはらのくに)」と呼ばれ、

全国いたるところの水辺に葭が生えとったそうじゃ。





葭は水辺に生えるイネ科の多年草で、

葉や茎が長く、軽くてしかも丈夫。

この特性を生かして、簀の子(すのこ)や簾(すだれ)

などに用いらとるのはご存じのとおり。





ほいじゃが、「葭(あし)」は「悪し(あし)」を連想させるいうて、

「葭(よし。=良し)」とも呼ばれるようになったんじゃの。

「葦簀(よしず)」いう名前も、その名残りじゃ。





「葦簀」といえば思い出すのが、

TUBE(チューブ)のヒット曲

『あー夏休み』(1990年)。





♪湘南で見た 葦簀の君は

(作詞:前田亘輝、作曲:春畑道哉・前田亘輝)






↓『あー夏休み』については、こちら↓

「あー夏休み TUBE」





「葭」をもとにした地名が広島にもあるのをご存じじゃろか?

そう、中区にある吉島(よしじま)。





戦国時代の終わりごろ、毛利輝元(もうりてるもと)によって

太田川の三角州に広島城が築かれたが、

そのころ、今の広島市街はほとんどが海の中じゃった。





それを江戸時代から明治時代にかけて埋め立てて、

今のようになったんじゃの。





今の吉島にあたる吉島新開(しんがい)は、

江戸時代に開発された。





このあたりに葭が生い茂っとったことから、

「葭島(よしじま)」と名付けられ、

のちに、同じ音の「吉島(よしじま)」に代えられたということじゃ。





【参考文献】

ハンディ版『入門歳時記』(角川書店 1984年)

アフロ『イラストで楽しむ 日本の七十二候』(中経の文庫 2013年)

別冊宝島編集部 編『旧暦で楽しむ日本の四季』(宝島SUGOI文庫) 文庫 2013年)






今日は七十二候のひとつ、「葭始生」について話をさせてもらいました。

ほいじゃあ、またの。

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