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葛原しげるのオルガン 生誕125年祭に向け修理中

2011年02月26日 | 広島の話題
「葛原(くずはら)しげるって、知っとるじゃろ?」

「もちろんよね。「♪ぎんぎん ぎらぎら 夕日が沈む」の「夕日」の作詞をされた方じゃん」

「氏が妹さんに贈ったオルガンが残っとって、今、修理に出されとるそうじゃ」



童謡作詞家葛原しげる(1886~1961年)が生まれた福山市神辺町(かんなべちょう)の葛原文化保存会は、葛原が約100年前に妹の照さんに贈ったオルガンを修理している。
6月に地元で開く生誕125年祭で音色を響かせる。

オルガンは1908(明治41)年製の国産。
左右の側面に燭台(しょくだい)を備えている。
保存会によると、葛原は投稿小説の賞金30円で、6歳年下で当時10代前半だった照さんにオルガンを贈ったという。

結婚後は井原市で暮らしていた照さんは1962年、笠岡市走出(かさおかし はしりで)の次女福尾あきさん(86)にオルガンを譲った。
照さんは1981(昭和56)年、89歳で亡くなった。

今年1月中旬、オルガンの存在を知った保存会の北川佳代子事務局長(65)たちが福尾さん方を訪問。
応接室にあったオルガンは空気を送る装置が故障していた。

その場で寄託(きたく)を受けた保存会は、製造元のメーカーに修理を依頼。
5月末にはよみがえる見込みだ。

オルガンは6月25日に同町の市神辺文化会館と葛原家旧宅で開く生誕祭で披露する計画で、今後は演奏者を探す。
北川事務局長は「葛原きょうだいの絆とともにオルガンを後世に伝えたい」と話している。

(「葛原しげる 妹に贈ったオルガン」中国新聞 2011年2月24日)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201102240001.html




「100年前のオルガンが残っとるんじゃ。すごいね」

「左右の側面に燭台がついとるというのが、時代を感じるよのう」





「今日は、「葛原しげる」「作詞曲 あれこれ」「オルガン」について調べてみようかの」





【葛原しげる】

「葛原しげるについて調べてみようか」



葛原しげる(1886~1961年)は、広島県安那郡八尋(やひろ)村(現在の広島県福山市神辺町八尋)に生まれ、盲目の琴の名手、葛原勾当(くずはら こうとう)の孫に当たります。

講師として教壇に立ち、一貫して教育活動にあたり、地元の人たちからは、「ニコピン先生」と呼ばれ親しまれていました。
これは、子供はいつもニコニコピンピンと願い、自らもそうありたいと願っていたからだという。

教育者であるかたわら、童謡詩人としても知られ、作詞した童謡は、4000篇とも言われ、そのうちの代表作の一つ「夕日」は、葛原しげるの生家(葛原勾当旧宅)前に、童謡歌碑としてたたえられています。
また、他の代表作に「とんび」「白兎」等があります。
また、全国約400校の校歌の作詞も手がけていることも広く知られています。

葛原しげるの命日である12月7日になると生家(葛原勾当旧宅)の前にて、「ニコピン忌」がおこなわれ元気な子供たちの童謡の合唱で音楽の歴史に名を刻んだ葛原しげるの功績をたたえています。

1970(昭和45)年には、旧神辺町名誉町民となり、現在は福山市名誉市民となっています。

(「葛原しげる」神辺町観光協会)
http://www.kannabe.net/kuzuharashigeru.html




「葛原氏が作詞を始めたのは、現在の筑波(つくば)大学の母体となった東京高等師範学校(とうきょうこうとうしはんがっこう)在学中からじゃそうな」

「全国で400校もの校歌の作詞を手がけとるというのは、知らんかったね」

「もちろん、氏の母校である広島県立福山誠之館(せいしかん)中学校の第一・第二校歌と、同高校の第一・第二校歌も作詞されとってんじゃ」



↓葛原しげるについては、こちら↓

葛原文化保存会
http://ww7.enjoy.ne.jp/~enocyan/




↓福山誠之館の校歌については、こちら↓

「校歌・応援歌」福山誠之館同窓会
http://wp1.fuchu.jp/~sei-dou/kouka-ouenka-mokuji/@kouka-ouenka-mokuji.htm






【作詞曲 あれこれ】

「葛原氏は、ほかにどんな曲の作詞をされとってんかいの?」

「「村祭」があるね」

「「♪村の鎮守(ちんじゅ)の神様の…」か?」

「それそれ!」



「どんどんひゃらら、どんどんひゃらら」の「村祭」は長年、作詞・作曲者不詳の文部省唱歌とされてきたが、近年、葛原作詞、南能衛(みなみ よしえ)作曲とされた。

(「葛原しげる」ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%91%9B%E5%8E%9F%E3%81%97%E3%81%92%E3%82%8B




「ほかには?」

「調べたらたくさんあるんじゃけど、うちが知っとるのは「とんび」と「夢見花」くらいかねぇ。そういや、NHKで「日本の歌百選」という番組をやっとって、そこには葛原しげるの作詞した「夕日」と「村祭」が入っとったね」

「へぇ。今の時期でいうと「仰げば尊し」「うれしいひなまつり」「春が来た」「春の小川」なんて曲も入っとるんじゃのう」

「「世界に一つだけの花」や「涙そうそう」なんかもあったよ」



↓日本の歌百選については、こちら↓

「親子で歌いつごう 日本の歌百選」文化庁
http://www.bunka.go.jp/uta100sen/






【オルガン】

「記事に、「オルガンは空気を送る装置が故障していた」と書いてあったが、オルガンは鍵盤楽器じゃないんか?」

「たとえばピアノは鍵盤楽器じゃけん、鍵盤を押すと、その音が鳴るよね。オルガンは鍵盤楽器じゃないんよ。パイプオルガンをイメージしてもろうたら早いんじゃけど」

「パイプオルガンといゃあ、映画「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」(1978年)の「白色彗星」のテーマを思い出すのう…。もとい、パイプオルガンには、長いのやら短いのやら、たくさんのパイプがついとるよのう」

「あのパイプに空気を流すことで音を出しとるんよ。逆に言うと、1本のパイプで1つの音しか出せんのじゃけどね」

「なんで?」

「たとえば、リコーダーがあるじゃろ。リコーダーにある穴を、開けたり閉じたりすることで、音の高い低いを出すんよ。オルガンのパイプには穴がないけん、1つの音しか出せんのよね」

「はー、そうじゃったんか」

「サントリーホールにあるパイプオルガンには、全部で5898本のパイプがあるんじゃと」

「それだけたくさんの音が出せるということか…」

「あと、オルガンは紀元前からあったといわれとるんじゃけど、ピアノはまだ300年くらいの歴史しかないんよね」

「ははー。勉強になったでござる」



↓白色彗星のテーマについては、こちら↓

「パイプオルガン『白色彗星』」YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=kiRA1mub_Yk




↓サントリーホールについては、こちら↓

「パイプオルガンのしくみ」サントリーホール
http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/hallguide/pipeorgan.html






「今日は、「葛原しげる」「作詞曲 あれこれ」「オルガン」について勉強をさせてもらいました」

「今日もひとつ勉強になったでがんす」

「いつも「ニコピン」でおれるように、頑張ろうね!」

「ほいじゃあ、またの」

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