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祝! 公開1周年記念 映画『この世界の片隅に』

2017年11月12日 | まんが・テレビ・映画
「今日、2017年11月12日は、映画『この世界の片隅に』の劇場公開が始まって1年になるんじゃの」

「1年って、もうそんなになるかいね?」

「最初は63館での上映じゃったのが、今では累計380館で上映されて、動員数が200万人、興行収入が26億円という大ヒット作品になっとるんじゃ」

「広島じゃ、八丁座でまだ上映しよってよね」

「調べてみたら、東京・大阪・福岡などでも上映しよってじゃそうな」

「すごい!」

「で、今日からの上映は、一般発売のBD(ブルーレイディスク)・DVD用に作画や彩色などを一部手直ししたものを、劇場用に焼き直した素材での上映になるそうじゃ」

「そういや、完全版を作るという話も聞いたけど…」

「当初の絵コンテに沿った完全版の制作が、今年の8月から進行中なんじゃと」





↓映画『この世界の片隅に』については、こちら↓

ロングラン上映中! 劇場用長編アニメ「この世界の片隅に」公式サイト







「2012年8月、この映画の制作発表がされたんじゃが、わしが初めてポスターを見たのは、2013年3月、呉の大和ミュージアムでじゃ」

「「制作準備進行中」って書いてあるよ」

「こういうのはふつう、「制作進行中」とか書いてあるんじゃが、このポスターには「制作“準備”進行中」とあった」

「実際に作業を進めていますよ、じゃのうて、制作にかかるための準備を進めていますよ、というわけじゃね」

「ほいじゃけぇ、「こりゃ公開までまだまだ時間がかかるんかのう」と思うたんじゃの」

「確かに、2013年3月から映画が公開になった2016年11月までは、3年半くらいかかっとるね。で、片渕監督は、いつごろからこの映画に関わっとられるん?」

「「1300日の記録」によると2010年8月6日が始まりとなっとるんじゃが、実際にはこの年の5月から、映画制作用のロケハンや資料を集めるため、広島や呉に通っておられたそうじゃ」





↓片渕監督の「1300日の記録」については、こちら↓

「1300日の記録[片渕須直]」WEBアニメスタイル







「そんな中、比治山大学で特別講演「アニメーション監督 片渕須直の世界」があったけぇ、見に行ってみた」

「あぁ、原作者のこうの史代さんがこの短大の美術科で客員教授をしよってじゃね」

「会場には、片渕監督の過去の作品の設定やシナリオ、セル画なんかが展示してあったんじゃの」

「片渕監督のトークショーがあって、その時点での完成映像の一部も見せてもろうたんじゃろ」

「トークショーの最後に質問コーナーがあって、「呉湾に浮かぶ艦艇の音は、すずさんにどんな感じで聞こえたのでしょうか?」って質問させてもろうたんじゃ」

「高台から見おろす呉湾に浮かぶ艦艇って、やっぱり絵になるもんね」

「わしとしては、大和が動くときの音を実際の乗組員の方から聞いてきたとか、再現したものをどっかから探してきて、みたいな苦労話を期待しとったんじゃが…」

「じゃが…?」

「片渕監督は、しばし沈黙の後、「当日の天気がこうで、呉湾の広さがこれくらいで、すずさんがおっての高台がこれくらいの高さだから、こんな感じに響いてすずさんの耳に届いたのでは…」と、丁寧に具体的に細かいところまで返事をしてもろうて、こっちの方が恐縮するくらいじゃった」

「ほぉ。片渕監督はそのくらい細かいところまで考え抜いて映画を作られとられとってんじゃね」





↓特別講演「アニメーション監督 片渕須直の世界」については、こちら↓

「特別講演「アニメーション監督 片渕須直の世界」を開催します! (美術科)」比治山大学





↓特別講演「アニメーション監督 片渕須直の世界」のころの片渕監督については、こちら↓

「第49回 広島の夜は2度ふけて」1300日の記録[片渕須直]





「こうして製作“準備”は進んでいったんじゃが、実際に製作するための資金が足りんかった」

「で、例のクラウドファンディングをされたんじゃね」

「スタッフの確保やパイロットフィルムの制作を目的に、2015年3月、クラウドファンディングを初めて、当初目標の2000万円をはるかに超える3912万円を集められたんじゃ」

「ははあ、これを元手に映画を作られたわけじゃないんじゃね」

「スタッフの確保とパイロットフィルムを作るためのお金を集めるためにクラウドファンディングをされとってんじゃ」

「なるほど」

「実際には、上映時間150分で制作費4億円というお金が必要じゃったんじゃが、これは無理じゃろうということになった。そこでプロデューサーとの話し合ったうえでストーリーを整理して、製作費2億5000万円に抑えて制作されとってんじゃの」

「ははぁ。さっき完全版の話をしたけど、最初の上映時間150分のものを今、制作中しよってんじゃね」

「とはいうても、それなりに時間をかけて作りあげていきたいということで、これまた日の目を見るまで時間がかかりそうじゃ」





「で、ちょうど1年前の今日、2016年11月12日、映画『この世界の片隅に』の劇場公開が始まったんじゃの」

「公開1周年記念ということで、八丁座では11月24日に片渕監督の舞台挨拶を予定しとってんじゃね」

「ウィキペディアによると、片渕監督の舞台挨拶は、今年8月12日に渋谷ユーロスペースで行ったものが100回目じゃったそうな」

「単純計算で、3日に1回は舞台挨拶をしとっての計算になるよ」

「わしは、2回、舞台挨拶に参加させてもろうとる」







「1回目は、昨年の11月13日。このときは、原作者のこうのさんと一緒じゃった」

「どんな話をされたん?」

「この作品のアニメ化を企画された片渕監督は、原作者のこうのさんに制作の許可を求める手紙と、映画『マイマイ新子と千年の魔法』のDVDを送られたんじゃ」

「こうのさんの反応は?」

「こうのさんはアルバイト時代、アニメ世界名作劇場の1作『名犬ラッシー』(1996年)を楽しみに観とられて、この作品の監督を務めたのが片渕監督じゃったんじゃの」

「おぉ、そういうつながりがあったんか」

「で、今回のアニメ化を運命と感じて、快諾。この時に受け取った手紙を枕の下に敷いて寝られたそうじゃ」





↓『名犬ラッシー』については、こちら↓

「名犬ラッシー 作品紹介」NIPPON ANIMATION







「2回目は、今年の8月6日。このときは、八丁座の館主・蔵本順子さんが司会をされとった」

「片渕監督は、テレビの特番にも出演されとっちゃったね」

「公開1年目の11月12日もここサロンシネマで上映する予定ですとか、さっきから話が出ている完全版の上映もここ八丁座でやりたいとかいう話もあったのう」

「そういう話まで出たんじゃね」

「あと、劇場公開がなぜ11月になったかっていう話もあった」

「あぁ、戦争ものといえば、たいていは夏、8月に公開されることが多いよね」

「こうのさん原作の映画『夕凪の街 桜の国』(監督:佐々部清)も、2007年7月公開じゃったけぇの」

「…で、なんで11月からになったん?」

「物語の冒頭で子どものころのすずが海苔を届ける途中で人さらいと遭遇するところや、江波の実家で海苔梳きをしているところが冬だったので、それに合わせて冬に映画を公開したいと思うようになって11月の公開になったそうじゃ」





↓八丁座については、こちら↓

広島の映画館サロンシネマ、八丁座





「で、映画公開から1周年になる今日から、「まいごのすずさん」いう新しい企画が始まるんじゃ」

「まいごのすずさん?」

「「すずさんにあえる町」ということで、原作者のこうのさんが以下の5カ所で描かれたイラストを探していくというものじゃそうな」

平和記念公園内のレストハウス

福屋八丁堀本店(以上、広島市内)

千福三宅本店

呉市役所

大和ミュージアム(以上、呉市内)





↓「まいごのすずさん」については、こちら↓

まいごのすずさん







「今日は、「祝! 公開1周年記念 映画『この世界の片隅に』」ということで、映画『この世界の片隅に』に関連することについて話をさせてもらいました」

「広島と呉は、まだまだ、映画『この世界の片隅に』で盛り上がりそうじゃのう」

「映画いうたら、広島でロケをした映画『こいのわ 婚活クルージング』(監督:金子修介 主演:片瀬那奈、風間杜夫)も昨日から広島で先行公開されとるね」

「呉市を舞台にしたバイオレンス映画『孤狼の血』(2018年5月公開予定 監督:白石和彌 主演:役所広司)もあるで。配給は映画『仁義なき戦い』と同じく東映じゃけぇの」

「この秋から西条でロケが始まる映画『恋のしずく(仮題)』(監督:瀬木直貴)もあるよ」

「ほいじゃあ、またの」

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