味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

友に交わるには『菜根譚』

2011-12-24 10:02:00 | ブログ

タイトル----友に交わるには『菜根譚』。第1090号 23.12.25(土)

 『菜根譚』 15

〈友と交わるには、須らく三分の侠気を帯ぶべし。人と作(な)るには、一点の素心を存するを要す。〉

〔訳文〕 友人と交わるには、利害打算からではなく、少なくとも三分がたの義侠心を持ち合わせていなければならぬ。また、ひとがとの人物となるには、世俗に流されるのではなく、少なくとも純粋な一点の本心は残しておかねばならぬ。

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〔コメント〕 本件原文及び訳文は、岩波文庫によるものです。訳文について、それは違うよという場合は私自身の解説も入れることにしています。

 友人と交わるには「利害打算---三分がたの義侠心」とありますが、利害打算は抱くべきではないと思います。

 私が『南洲翁遺訓』を子供たちに教えている関係上、以前、会社の同僚だった男が私に接近してきました。『南洲翁遺訓』を覚えた子供たちに資格を与えたらということでした。その男は金になるということは、なりふり構わず何でもやる男でした。私はウンともスンとも言わず、今までのやり方を踏襲してきました。

 金にならないと思った男は去って行きました。ことほど左様にいろいろな誘いがありました。あなたは空手道界では鹿児島県ナンバーワンですから、一緒にやりましょう、と。全く相手にしませんでした。その男は早々とあの世に行きました。

 「三分がたの義侠心」とありますが、私は仲間たちには八分がたの義侠心で付き合っています。尤も信用できない相手には最初から対応しませんが。それくらいの度量がないといけないと思っています。

 少なくとも『南洲翁遺訓』を人々に紹介する人は、どうして『南洲翁遺訓』がこの世に出てきたのか、ということを根底に置くべきなのです。命にかえて生を得たのです。功名を焦ったり、売名的にしてはいけないのです。

 『敬天愛人』誌に掲載された『南洲翁遺訓』の編纂事件は、売名行為以外の何物でもないのです。今年の六月、評議員会で件の西郷隆盛研究家は最初から荘内南洲会の方々にも相談するつもりでしたと弁明しました。これは全くのウソッパチなのです。私と池評議員が激しく抗議したものだから、吃驚していかにおさめるかということでの敬白だったのです。

 またひとかどの人物となるためには「世俗に流される」のではなく、という処も大切な処であります。だから出来るだけテレビは観ないにこしたことはないと思っています。それよりか耳を欹て、活眼し、漢籍を読むか教養書を読むことをお薦め致します。日本にも、素晴らしい本がいっぱいあるのです。

 くだらないテレビ放送が多いとかで、チャンネルを少なくしようという提起を拝見しましたが、これほど害悪なものはないと思いますので、よいことだと思います。


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