常念が見える部屋から

ここから北アルプス常念岳が眺望できます。
季節の移ろいに写真を添えて発信します。

野生動物との共生

2010年10月12日 | 季節の便り
丸葉ルコウソウ


収穫の終わった畑では、鹿の侵入を防ぐネットの役割はほぼ終わった。
野生動物の学習効果によるものか、牧柵の効果は年々薄れて、今ではこのネットが畑を守る砦である。
今月末で山麓に張り巡らせた牧柵の電源を切る。
まもなく束の間の野生動物との共生が始まる。
増えすぎる動植物には憎悪を向けて、絶滅に向かう動植物には慈善の心で接する。
それが極普通の事なのである。
霞網を使った渡り鳥の捕獲は悪で、回遊魚を一網打尽に殺戮する漁業に非難の目を向ける人はいない。

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朝霧

2010年10月11日 | 季節の便り


低地に濃い朝霧が発生して徐々に盛り上げってくる、発生源は低地を流れる奈良井川だろうか。
こい霧の正体は細かい水滴である、歩くと洋服に繊維に露が下りたように白玉の水滴が光る。
朝霧は晴天の前奏である。


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秋晴れ

2010年10月10日 | 季節の便り

昨日とは打って変わって、贅沢をいえばちょっと暑すぎる程の日和である。
昨日は雨の東京で暮らした、特に夕刻の降り様はひどかった、会場から駅までの数分間は小さな折畳傘では役に立たたず、靴の中まで濡れた。
今日の晴天を喜ぶ人は多いだろう、松本市では恒例の蕎麦祭りが、昨日から3日間の日程で始まっている。
新聞報道によれば、きのうは雨の中3万人の人が詰めかけたという。
祭りに出店する知り合いが属するグループに、会社の会議室を開放した、蕎麦打ちに使うためである。
金曜日大勢の人が来て準備を進めていた、8台ののし台と4組のこね鉢を備えた大掛かりなものである。
昨日雨の日の成果は知らないが、今日はフル回転の操業になるだろう。
東京や群馬から知人が集まって、今晩は松本で秋を楽しむことになっている。

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松茸豊作 毒キノコ

2010年10月08日 | 季節の便り
サラシナ ショウマ



樹陰のあちらこちらに純白のブラシを立てたように咲いている。
ある秋 ブログでこの奇妙な花の名を『試験管ブラシの様な花は?」と問うたところ、さっそく返事をいただいた。
「サラシナショウマ」であると。
信州に更科という地名があり蕎麦の名所として知られる、しかし この「さらしな」は茹でて、水に晒した菜を指すらしい。
だから どうなのだ といわれても困る。
この花が咲いて、テンナンショウの実が鮮やかに色付くと、秋は駆け足で過ぎてゆく。
不作といわれた松茸が一転して豊作といわれている、茸山に続々と生え始め価格が下がり始めた。
茸の作柄予想ほど難しいものはないと名人が嘆いていた。
茸名人といわれる人でも誤って鑑別してしまうことがある。
駒ヶ根市のスーパーで売られたクリタケが毒キノコと判明し、一騒動あった。
幸い大事には至らなかったけれど、茸は生える環境により形や色が微妙に変わるらしい。
名人はそこを見誤ったという。




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小さな石仏

2010年10月07日 | 季節の便り


道端の樅の木の根元に安置された小さな石仏がある。
昔からあったようで、子供のそり遊びでは勢い余って衝突し、よくひっくり返したものだ。
風化して表情は定かに窺えないが、手を胸に組んだ姿勢と、かすかに残る面差から、真剣な思いが伝わってくるようだ。
亡くなった要二郎叔父が云った。
昔ここに小さな泉があって、流れ出した湧水が流れ込む池があった。
池の岸辺には葦が茂り、美しい水を透して小魚の泳ぐ姿が見られた。
ある夏の日、農家の馬小屋から抜け出した仔馬がこの池にはまった。
もがけば、もがくほど深みに足を取られ、ついに力尽きた。
仔馬を可愛がっていたその家の、病弱な少女は、その変わり果てた姿に泣いて、泣き暮し世を去った。
この石仏は、残された少女の家族が、痛いけない彼女の為に建てた供養塔なのだ。
これは、叔父が、祖父市十から聞いた本当の話だという。
市十と少女の続き柄は判らない。
仏壇の中に3枚の板位牌が収めてある、その戒名は童女となっている。


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二十八夜月

2010年10月06日 | 季節の便り
コスモスが冴える季節


明朝天気が良ければ二十八夜月が見られる。
極細筆で一気に引いた細い金の筋である。
その金糸の周りを凝視すれば、月の丸い輪郭がおぼろげに滲んで見える。
もし強力な投光機で照らしたら、月の裏側を見ることができるかもしれない。
吹く風が冷たくなって、野の草の白露が霜のように見える。

明けの空に極細筆の一閃 真円の輪郭がにじむ二十八夜月
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激辛唐辛子

2010年10月05日 | 季節の便り


細身だけれど激辛である。
緑の幼い莢は、青臭さはあるものの辛味もまろやかで、夏の料理に欠かせない。
刻んで醤油に漬けておくと、程良い辛味とうまみが溶けだして、貴重な調味料となる。
この時消費する青唐辛子は少量で済むから、残ったタカノツメは、秋に入ると鮮やかな色彩でその辛味を誇示する。
確かに この紅い唐辛子の辛味は殺人的である。
これから冬に向かう季節での用途は、漬け物にアクセントとして少量を使うのみである。
残りは軒につるされて春を迎え 棄てられる。
昔は布にくるんで靴先に入れ、防寒用として使ったこともあるらしいが、効果の反面副作用も強かったと聞いた。
手軽にホッカイロ使える時勢では既に伝説である。
枯野に映える緑と赤の強烈なコントラストが中秋を彩る。
あまりの美しさに鉢植えにして部屋に持ちこんだ事がある、程なくして黴て枯れてしまった。
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三度目の県知事賞

2010年10月04日 | 季節の便り


隼人のムササビ研究は高校入学後も継続した。
アンテナをかざしながら早朝の森、夕暮れの林を、かぼそい電波を頼りにムササビを追った。
追跡調査を通して様々な新事実が解き明かされたらしい。
それらの調査結果を纏め、日本学生科学賞に応募し、審査の結果、高校の部において長野県知事賞の栄誉に輝いた。
長野県の推薦を得て全国大会に進む。
今年の全国審査結果を今から心待ちしている。

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里の秋

2010年10月03日 | 来し方



集落の中を歩いていると栗の木の下で数個の実を拾った。
ちょっと嬉しくなる。
茹でても焼いても感激するほどの味はない。
しかし 無造作に放り込んだポケットのふくらみに豊かな充実感がある。
前歯で栗のハードカバーをこじ開けて、爪を使って白い柔らかな渋皮を削ぎ落とす。
そうやって生栗を食べた。



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秋の山遊び3

2010年10月02日 | 季節の便り
金水引


良く熟れたサルナシの味は格別である。
しかしその蔓は大概は手の届かない、高い梢にからまって子供の手に負えない。
運が良ければ熟した実が、枯葉の上に無傷で落ちているのを見つけることができる。
それはとろけるほどに旨い、山の果物の王様であると今でも思っている。
里山の一部にガラ場があって山葡萄が石を覆いつくすように茂っていた。
青い山葡萄は酸っぱくて食べられる物ではないが、黒く熟した物は栽培ブドウでは味わえない濃い味がした。
ガラ場の潅木にもあけびが絡まってタイミングが合えば御馳走にありつけた。
黒いた種がびっしりと詰まっているのが難点だけれど、素朴な甘みが嬉しかった。
コメント (1)
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