常念が見える部屋から

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季節の移ろいに写真を添えて発信します。

熊騒動

2010年10月13日 | 季節の便り

色付く柿



熊が人里近くに出没して、人に危害を加える事故が例年になく多いという。
専門家によると、夏の異常気象がドングリの不作をまねき、熊は冬眠のための栄養が貯えられずに、焦っているらしい。
近頃野生の熊は、極端に生息数が減少し、絶滅が危惧されれているにもかかわらず、頻発する熊被害は、生息数の増大感を招くかもしれない。
飢えて餌を求め、やせ衰えて人里に辿りつく。
何日振りかで、ようやくありついた御馳走である、見とがめた人間に向って、自衛のため牙をむけ、鋭い爪を立てた。
山にはかっての様な豊さはないのだろう。
昔人の話では、里に現れた熊は、柿の小枝を器用に手繰り寄せた熊棚を作り、そこに座って柿をむさぼった。
実際 柿の古木の高見にそういう熊棚をいくつも見た事があるし、幹につけられた生々しい爪痕も身近に見たものだ。
あの頃は現実に恐怖の的となる熊が身近にいたのである。
そんな熊の脅威から解放されて平安だった山麓に、降ってわいたような熊騒動である。





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