琉球のお姫様
オオゴマダラ蝶
泡盛の老舗に立ち寄って試飲させてもらい「一番美味しい飲み方は?」と尋ねた。
「度の強いお酒を、ロックで飲むことをお勧めします」と若い女性店員さんが即座に答えてくれた。
更に「泡盛は酒税から酒精44度が最高です」と補足された。
云われるままに試飲して、美味しかったので購入し、宅配便に託した。
そのお釣りの中に、見慣れないお札が1枚入っていた、二千円札である。
この紙幣とは久方ぶりの対面である、一瞬 お店が釣銭を間違えたのかと思った。
二千円札は、沖縄海洋博覧会開催記念に発行され、表に首里城 守礼の門が印刷されている。
そんな事情からか、沖縄では給与に必ず5枚程度の二千円札が入っていると教えられた。
二千円札は発行当初から不評で、二千円札を千円で販売するという悪いジョークが流行ったりして、この紙幣のことはすっかり忘れていた。
不便で駆逐された紙幣が、沖縄で歓迎されているとは思えない。
去来する複雑な思いは拭われなかった。