常念が見える部屋から

ここから北アルプス常念岳が眺望できます。
季節の移ろいに写真を添えて発信します。

小さなラン 強要と懇願の果て

2010年02月08日 | 季節の便り

小さなランが咲いた。
手入れもせず、ほったらかしであるのに、数年来必ず2月に可憐な花を咲かせる。
このような環境で育つのは、改良された園芸種ではなく純粋な野生品種かもしれない。
年度末を控え各種団体役員の任期が満了しホットする反面、新たな役職の順番が回ってくる。限られた人員で運営する団体では致し方ないことだろう。
自分に無関係と思っていたある団体の役員選考が、有力候補者の相次ぐ辞退で怪しい雲行きとなり、強要、と懇願の嵐の果てに受諾した。
気の滅入ることである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

飢えた鹿

2010年02月07日 | 季節の便り
足跡

近頃ハンターの姿を目にすることがなくなった。
里山の入口に位置するこの集落には、猟が解禁される期間多くのハンターが押し寄せたものだ。
休日に車で乗り付けた派手な服装の狩人達が山に分け入り、終日猟犬が吼え、銃声が山間にこだましていた。
今はそのようなスポーツを好む人が少なくなったのだろう冬山は静かである。
林に続く畑地の隅に捨てられた野菜屑を漁って、鹿達が集まったようだ。
野山が枯れ果てて飢えた草食動物にとって、新芽が萌え出る4月まであと2ヶ月が試練の時である。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

太陽の復活

2010年02月06日 | 季節の便り



霧のように小さな雪が降り続いて最高気温は0℃の予想。
時折薄い雪雲を透して太陽の位置を知ることができる。
なんとまあ 既に陽は森林の束縛を脱出し天に躍り出ていた。
二月如月は、1月睦月より更に1枚着込まないとしのげない、それ故の「きさらぎ」と教わった。
日本列島が冷蔵庫の底に沈められて、雪祭りから放射される冷気で、北海道はしばらくフリーザーに放り込まれる。
1月の抑圧された寒さに比べ、2月の寒さは開放された明るく楽しい寒さに思える。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

季節の花

2010年02月05日 | 季節の便り
雪割り草

昨秋 能登輪島の朝市で求めた雪割草のつぼみが春を待たずに膨らんできた。
「寒さに強いから戸外でも大丈夫」朝市のおばさんが言った。
それでも、頼りなげな姿だったので、寒さにひ弱な植物達と一緒に室内に置いたことが悪かったのかもしれない。
一足先に花が見られることは楽しいけれど、季節ごとに季節の花に出会う方が心地よい喜びに出逢える。
季節といえばタンポポは本来春の花なのだけれど、日当たりの良い斜面には一年中咲いている。
温暖化なのか、外来品種、それとも進化した姿。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

立春 

2010年02月04日 | 季節の便り


過日パスポートの有効期限が間近に迫ったので新規に申請した。
5年旅券か10年旅券か迷ったけれど、欲張って10年にした、果たして有効に使い切ることができるのか、しかし数値目標としては励みになるだろう。
IC化で分厚くなった旅券を本日手にした。写真が気に入らないけれどセルフで写したものだから我慢しよう。
昨夜来の降雪が2センチほどあって竹箒で掃いた、低温の雪はサラサラで掃きやすい。
「ストライカー・ギプスカッター 販売終了」という通知が届いた。
石膏ギプスを切り裂く画期的な電動工具であった。
発売開始からもう半世紀は優に過ぎていることだろう。
私の越し方に照らして、感慨深いものがある。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

節分は思い出の中

2010年02月03日 | 季節の便り
節分のころ

日が暮れると近所の家々から豆まきをする声が聞こえてきた。
囲炉裏の粒よりの大豆を入れた大きな炒鍋から、いい匂いがして我が家でも豆まきの用意ができたようだ。
一升マスに入れて神棚に供え豆まきが始まる。
無口な親父が一生一代の声を張り上げて戸口に向かって豆を投げる。
普段は使わない部屋も戸を開け放して、押入れの奥に隠れている鬼どもに向かって豆つぶてを投げつけた。
子供たちは鬼退治の気分である。
ヒイラギの小枝に鰯の頭さして門口に置いたから、もう鬼は入ってこられない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日当たりの良い縁側

2010年02月02日 | 季節の便り
残月


大雪予報に反して昨夜までの降雪は10センチ程度だった。
残月が新雪を照らして、ひさしぶりの雪景色が一層落ち着いて見える。
1月に2回あった満月が2月は一度も無く、3月にまた2回めぐってくるという。
2月は、真冬から春に向かう急坂を一気に駆け上る季節である。
日の当たる縁側で針仕事に打ち込む母の姿があった。
育ち盛りの兄弟姉妹の擦り切れた衣類の繕いに追われていたのだろう。
二重にも三重にも縫い合わされていた、色違いのあて布を懐かしく思
い出す季節である。
分厚い防寒具を一針一針丹念に縫って、時々縫針を髪の毛に当てる動作をする。
毛髪につけた大島の椿油を、通りが悪くなった針先につけると、針は生き返ったように厚い布地を滑るように刺してゆく。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツルムラサキ

2010年02月01日 | 季節の便り
つるむらさき

カミサンが、栄養価の高い野菜だからと、近所から小さな鉢植えのつる紫をいただいてきた。秋の初めのころのことである。
木々が紅葉し、視界から緑が消えてゆく中で、プランターに植え替えられたツルムラサキの瑞々しい蔓は成長を続けていた。
日照時間が減って、寒さに弱い植物を室内に疎開させた折、好奇心からこの蔓性植物の居場所をアボカドの根元に確保してやった。
恩義を感じたのだろう 室内でも蔓は成長を続け、時には食材として栄養価の詰まった若葉を提供し、あるときは珍しい観葉植物として来客の目を楽しませた。
やがて、小さな花が咲いて、結実し、実は濃い茄子紺に色づいた。
蔓はアボガドをよじ登りそれを凌駕し、さらに伸びてミニミニ熱帯ジャングルの様相である。どうゆう結末になるのだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする