常念が見える部屋から

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季節の移ろいに写真を添えて発信します。

凍り餅

2010年02月17日 | 季節の便り
雨氷


搗き立ての少し小振りの切餅を紙に包み、10切れを細縄3本で数珠のように編み上げる、これを1連という。
餅つきに使った木臼に水を張り、編み上げた切り餅20連ほどをその中に沈める。
切餅に水を充分含ませるのが目的であるから1昼夜を必要とした。
ころあいを見計らって水から引き上げられた連は、2連を振り分けに結んで、寒風が吹く北裏の軒先にすだれのように吊るされた。
気温が最も下がる2月初旬の風物詩であった。マイナス10℃を越す寒さの中で、切餅に含まれた水は分子の単位で凍り、吹く風で乾燥が進む。
しかし自然任せは悠長である、3月末梅が咲くころになってようやく凍餅が完成する。
食べる人がいいなくなって(温暖化も一つの理由かもしれないが)凍餅は死語になった。
コメント
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