或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

奥田元宋・小由女美術館

2008-04-18 06:19:43 | 300 絵画
先週の土曜日に広島県三次市へドライブに行った主目的が奥田元宋・小由女美術館の訪問。実はこの二人の地元アーチストの存在を知らなかった。ちょうど2年前のオープン時に地元のTVが取り上げていたので気づいたという次第。ちょうど企画展「フランス近代絵画のながれ~バルビゾンから印象派へ」を開催していてタイミングが良かった。

着いてまず驚いたのがその外観の風格。よくある一流美術館の雰囲気。館内に入ってまず企画展を見たけどさらにビックリ。ミレーに始まりルノアール、ゴッホ、モネまで約100点弱。代表的な作品じゃないにせよ、フロアを含めた雰囲気は広島市にある美術館に引けを取らなかった。元宋と小由女夫妻の作品展示に毛の生えたレベルと思っていたけど、これほど立派とは。

興奮冷めやらぬままその二人のフロアへ。最初は2003年に死去した日本画家の元宋(げんそう)。当初は児玉希望に弟子入りして腕を磨いたらしい。昨年末に同じ広島県出身の日本画家である平山郁夫の作品展に行ったので両者を比較しながら見て回ったのだけど、画家としての技量にはかなり差がある。しかも元宋の場合は作品による出来不出来のバラつきが大きい。にしても彼の特徴である赤を基調とした数点の風景画には、平山にはないダイナミズムと迫力が楽しめた。

次が人形作家の小由女(さゆめ)。人形の鑑賞というのは初めて。自分の好みの領域ではないけれど上質の芸術性が作品から感じられた。マイセンとかと同じ雰囲気。こういうのって好きな人は好きなんだろうなあ。造形もそうだけど色使いがとても上手い。

見終わって感じたのが、すぐ傍には三次ワイナリーがあり市の一大観光スポットになっているのは間違いないけど、今はハコモノ行政への風当たりが厳しい時代。作品は全て小由女さんから寄贈されたものらしいから費用はかからないとしても、建物は鉄筋コンクリート3階建てで総事業費は約30億円。文化の育成という意味では大事だろうけど、経営は大変だろうなあ。


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